Update in ESC: Dabigatran among OAC 弘前大学大学院医学研究科 循環呼吸腎臓内科学 教授 奥村 謙 先生 81歳、女性(一人暮らし、ADL:自立 ) 慢性心房細動、高血圧(-)、心疾患(-)、糖尿病(-)、左房径43mm 認知症 鼻出血 認知症 認知症 脳梗塞 ワルファリン(2002~) 2.5mg 2.5mg 1.5mg 2.5mg アスピリン 4 3.53 PT-INR 3 2.16 2.1 2.15 2.13 2 1.54 1 0 1.35 1.16 1.36 0.91 0.78 0.81 0.87 0.81 2004 1月 2月 3月 4月 5月 10月 2005 12月 1月 2月 3月 4月 11月 81歳、女性(一人暮らし、ADL:自立 ) 慢性心房細動、高血圧(-)、心疾患(-)、糖尿病(-)、左房径43mm 2005年4月29日 2005年5月14日 脳梗塞の病型別にみた退院時機能評価(mRS) (弘前脳卒中・リハビリテーションセンター) n=768 (2005年10月~2008年1月) m-Rankin scale ラクナ梗塞 (n=215) アテローム血栓性 脳梗塞 (n=308) 31% 54% 心原性脳梗塞 (n=245) 0 20 40 60 80 0 症状なし 1 仕事・活動ができる 2 身の回りは可能 (介助不必要) 3 援助なしで歩行可能 (介助必要) 4 援助なしで歩行不可 (介助必要) 5 寝たきり 6 死亡 100 (%) Ken Okumura, Norihumi Metoki, Jyoji Hagii Japanese Journal of Electrocardiology 2011;31:292-296 心原性脳梗塞患者における心房細動の有病率 (弘前脳卒中・リハビリテーションセンター) 267連続症例、2008-2009年 入院時における心電図所見 心房細動 (-) n=128 (48%) 心房細動 (+) n=139 (52%) 前医からの情報と 入院期間中の心電図所見 心房細動 (-) n=67 (25%) 発作性 心房細動 n=80 (30%) 慢性 心房細動 n=120 (45%) Ken Okumura, Norihumi Metoki, Jyoji Hagii Japanese Journal of Electrocardiology 2011;31:292-296 心房細動タイプ別に見た脳梗塞重症度 持続性心房細動 vs 発作性心房細動 vs 心房細動不明群 (心原性脳梗塞連続267例:弘前脳卒中・リハビリテーションセンター) mRS = 4,5,6の割合 (P=NS) 内頸動脈閉塞の割合 (P=NS) 持続性心房細動 (n=120) 23 発作性心房細動 (n=80) 心房細動不明 (n=67) 0 97 57 12 68 33 9 58 25 20 40 60 80 100 (%) 0 *急性脳梗塞を発症して3時間以内の患者はtPAによる治療を受けた。 20 63 47 42 40 60 80 100 (%) CHADS2スコアと脳梗塞重症度 CHADS2スコア=0,1 (n=41) vs CHADS2スコア=2-6 (n=159) (心房細動を認めた心原性脳梗塞連続200例:弘前脳卒中・リハビリテーションセンター) mRS = 4,5,6の割合 (P=NS) 内頸動脈閉塞の割合 (P=NS) CHADS2=0,1 (n=41) 9 32 CHADS2=2-6 (n=159) 34 125 0 20 40 60 17 24 73 80 100 (%) 0 20 86 40 60 80 100 (%) 日本心電学会 J-RHYTHM Registry 登録された心房細動患者のCHADS2スコア (n=7,937) (%) 35 (例数) リ ス ク よ り 予 測 さ れ る 脳 梗 塞 患 者 数 30 100 25 80 20 脳梗塞発症率 National Registry of AF 60 15 12.5% 40 10 20 5 0 0 18.2% 8.5% 1.9% 2.8% 0 1 4.0% 2 5.9% 3 4 CHADS2スコア 5 6 ATRIA研究におけるNet Clinical Benefit (Singer DE, et al. Ann Intern Med 2009;151:297-305) Kaiser Permanente Northern Californiaにおける成人の非弁膜症性心房細動患者13,559例 (年齢中央値:73歳、男性:57%、年間66,000以上の患者を観察、53%の患者がワルファリン投与) → 1,092 血栓塞栓イベント、299 頭蓋内出血イベント CHADS2 スコア 2.22 4-6 0.58 3.75 2.07 3 1.21 2.79 0.97 2 0.43 1.41 0.19 1 -0.27 0.45 ワルファリンのNet Clinical Benefit = 0.68%/年 脳卒中既往患者のNet Clinical Benefit = 2.48%/年 -0.11 0 -0.44 -1 -0.5 ワルファリンが劣る 0.20 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 ワルファリンが優る Net Clinical Benefit =(ワルファリン未投与時の血栓塞栓症の発症率−ワルファリン投与時の血栓塞栓症の発症率) − 1.5 × (ワルファリン投与時の頭蓋内出血の発現率−ワルファリン未投与時の頭蓋内出血の発現率) RE-LY試験における頭蓋内出血の発現率 頭蓋内出血: 出血性脳卒中(脳内出血)、くも膜下出血、硬膜下出血 RR 0.41 (95% CI: 0.28–0.60) P<0.001 RR 0.30 (95% CI: 0.19–0.45) P<0.001 1.0 発 現 率 ( % / 年 ) 0.8 0.76 0.6 0.4 59% リスク減少 0.2 0.32 0 70% リスク減少 0.23 ダビガトラン 150mg×2回/日 ダビガトラン 110mg×2回/日 ワルファリン (n=38/6,076) (n=27/6,015) (n=90/6,022) Connolly SJ, et al: N Engl J Med 361, 1139-1151, 2009 Connolly SJ, et al: N Engl J Med 363, 1875-1876, 2010 心房細動における抗血栓療法 僧帽弁狭窄症 非弁膜症性心房細動 もしくは 機械弁 その他のリスク CHADS2スコア 心不全 高血圧 年齢≧75歳 糖尿病 脳梗塞やTIAの既往 ≧2点 ワルファリン INR2.0~3.0 1点 ワルファリン 推 奨 70歳未満 INR2.0~3.0 70歳以上 INR1.6~2.6 ダビガトラン 心筋症 65≦年齢≦74 女性 冠動脈疾患 甲状腺中毒 1点 1点 1点 1点 2点 ワルファリン 推 奨 70歳未満 INR2.0~3.0 70歳以上 INR1.6~2.6 ダビガトラン ワルファリン 考慮可 推 奨 70歳未満 INR2.0~3.0 70歳以上 INR1.6~2.6 考慮可 ダビガトラン 日本循環器学会:緊急ステートメント2011 http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/statement.pdf
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