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失敗知識データベース整備事業について
平成14年12月9日
科学技術振興事業団
「21世紀の科学技術に関する懇談会報告」(平成12年6月)概要
(懇談会座長:大橋秀雄 工学院大学学長)
21世紀に向けて我が国の科学技術を
発展させるための方策を提言
(1)チャレンジ(挑戦)型人材の育成
(2)新日本型社会システムの構築
(3)情報技術(IT)の活用と開発
(4)失敗等の活用と安全技術体系の構築
○事故・失敗・ニアミス・試行錯誤の事例を収集した
データベースの作成
○研究開発、生産、管理等の失敗事例を活用する
研究会の設置、「失敗学」の構築
○生活の安全を保障する技術の体系の構築
「失敗知識活用研究会報告書」(平成13年8月)概要
(研究会会長:佐藤文夫 株式会社東芝相談役)
創造的研究
技術革新
失敗の未然防止
組織学習・教育訓練のための学習資源
失敗経験から新たな知識・データを獲得
共有、活用する仕組みの構築
失敗の予兆要因
に関する研究
失敗経験から得た知識データを
構造化したDBの構築
「失敗は起こり得るもの」という社会的認識の醸成
失敗知識データベース整備事業
推進体制
科学技術振興事業団
畑村洋太郎 統括(工学院大学教授)
失敗知識データベース
推進委員会
機械分野
東京大学
中尾教授
材料分野
東京工業大学
小林教授
化学物質・
プラント分野
東京大学
田村教授
建設分野
東京大学
國島教授
失敗知識データベース 事業推進スケジュール
平成13年度
項 目
第一
四半期
失敗知識データベース
推進委員会
事例収集・分析・知識
化・分野間調整
△
第二
四半期
△ △
平成14年度
第三
四半期
△
△
第四
四半期
第一
四半期
第二
四半期
△ △ △
△ △ △
△ △ △
事例収集・分析・知識化の委託
第三
四半期
△
△
第四
四半期
△
△
事例収集・分析・知識化の委託
分野間調整
第1期開発
システム開発
(プロトタイプ)
第2期開発
(試験公開用)
△
試験公開
失敗知識の分析とデータ化の件数
件数
1000
機械
建設
化学物質・プラント
材料
500
0
13
14
15(予測) 年度
失敗知識データベースの特徴
○原因、行動、結果の観点から、
失敗の要素を分類
○上記の分類に基づき失敗に至る
脈絡を表現
失敗知識データベースシステムイメージ
他の事故事例データ
ベースにはない特徴
失敗知識データベース
シナリオ
事故事例
事故の進展状況を表す脈絡
具体的な事故事例を、事例概要、事象、経過、
原因、対処、知識化等の項目で整理して記述
1.無知
2.知識不足
3.製作
4.ハード製作
5.アルミニウム容器
6.材料選択の不適切
7.熱処理条件不適切
8.水分・塩分の混入
9.破損
10.破壊・損傷
11.応力腐食割れ
12.亀裂検出困難
13.破断前漏洩の不成立
14.破裂
事例概要
事例概要
冬季の建設工事現場で小
スキューバ用アルミニ
形エクスカベータのアーム
ウム合金製容器が空
先端部に亀裂と膨らみが
気充てん終了直後に
発見された。溶接不完全部
突然破裂した。原因は
の隙間から侵入した雨水が
粒界腐食と応力腐食
アーム先端部に溜まって凍
割れによるねじ部の軸
結し、体積膨張によって亀
方向き裂であり、容器
検査規則の改正などの 裂が生じた。先端部に水抜
き穴を設けて、水が溜まら
対策が実施された。
ない構造にした。
事例概要
ABS樹脂の粉体乾燥
中、乾燥室、コンベア
から黒煙が発生した。
改装した部分の静電気
対策が不十分であった。
粉体生成量が少ない
工程に変更した。
失敗キーフレーズの分類
原因
行動
結果
検索インターフェース
(利用例)
創造的研究・技術革新、失敗の未然防止、
組織学習・教育訓練のための学習資源
利用者
事例概要
鉄筋(300~500Kg)の吊
荷作業中、タワーブーム
を機械後方に転倒させ、
後方にあった別のタワー
式クローラクレーン(150
トン)を巻き込み転倒さ
せた。
事例情報の主なデータ項目
標 題 : 事例名称、著者名、代表図
概 要 : 事例発生日、事例発生場所、事例概要
詳 細 : 事象、経過、原因、対処、対策、知識化、
背景、後日談、よもやま話
補 遺 : シナリオ、データベース登録の動機
来 歴 : 情報源
社会への影響 : 死者数、負傷者数、物的被害、
被害金額