速度ポテンシャルと 流線関数を ベクトルで理解する方法 三重大学・大学院生物資源学研究科 共生環境学専攻 地球環境気候学研究室 教授 立花義裕 C1 渦なし流と速度ポテンシャル C P1 C1 1 U d r という積分を考える C0 (経路C) C’ C0 2 U d r C1 (経路C’) C0 P0 この式は平均的にどのような速度なのかを意味する 1 2 U d r という風に1周して原点に戻ってくる経路で積分してみる CC ' ストークスの定理を用いる U d r U ndA A 渦なし流であれば U 0 (渦度の定義) 1 2 U d r 0 CC ' 渦なし流ならば積分をどのような経路で行っても1周すれば0になる事を意味する 1 2 C0~C1への積分も経路は無関係であることを示す Pという位置のみでの値が決まる こういうものを物理学ではポテンシャルと呼ぶ (以前学んだのは重力ポテンシャル) C1 1 U d r を微分型で書いてみると‥ C0 d U d r と書ける d dx dy dz d r x y z 全微分より d r U d r U と書くことができる! スカラー量であるポテンシャルの分布が分かれば を計算することにより U が自動的に求まってしまうことを意味する! の事を速度ポテンシャルと呼ぶ!! 渦なし流 スカラー量である速度ポテンシャルの値の分布で速度分布を 視覚的に表現することができる 流線関数 速度ポテンシャルの兄弟 2次元流 u, v を考える u y v x ベクトル表記をすると‥ となる のことを流線関数という V k k 0 ←速度ベクトルと、は直交する。 なぜなら、k は、 を90度回すこと を意味するから。←等 線と V は平行 なので 流線関数で表される流れは水平発散しない(速度ポテンシャルとは逆) 渦度をΨのラプラシアンで表すことができる v u 2 2 ( ) ( ) 2 2 2 k x y x y x x y y 流線関数の等値線は流線の方向と等しくなる。 その速度の大きさは線の密度に比例する 流線関数は流れの回転を視覚的に表す。 スカラー量であるΨの分布がわかれば流れの様子がわかってしまう
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