ケント紙で作る建築構造

ケント紙で作る建築構造
藤井大地(リーダー)
榛葉 亮(設計担当)
原田卓哉(設計担当)
大年政弘(作成担当)
吉冨健志(作成担当)
設計方針


シンプルで強度の高い構造を目指す
基本構造としては,トラス構造を採用する
基本デザイン
12cm
6 cm
36cm
解析モデル
部材断面は,すべて同一断面とする
断面
12cm
36cm
部材総長さの計算
•18cmの部材が4本
•21.6cmの部材が4本
•12cmの部材が2本
•6cmの部材が4本
部材総長さ
L=18×4+21.6×4+12
×2+6×4=206.4cm
部材断面長さの計算
A2ケント紙の面積
A=42×59.4=2495cm2
一部材に使える断面の長さ
A/L=2495/206.4=12cm
一重に巻いた時の断面半径
r=12/2π=1.9cm
のりしろおよび余裕分を見て,断
面半径は1cmとする。
材料定数・断面定数の計算
r  1cm
t  0.04cm
断面
ヤング係数:杉のヤング係数を用いて 70000kgf/cm
断面積:
A  2 rt  2  3.14 1 0.04 0.25cm2
断面2次モーメント:
断面係数:
2
I   r 3t  3.14 13  0.04 0.126cm4
Z  I r  0.126cm3
断面2次半径:
i
 I A 
0.126 0.25  0.71cm
解析の骨組図
1kgf
3
5
1
4
2
骨組図と要素番号
軸力図
圧縮軸力 -0.863kgf
引張軸力 0.716kgf
曲げモーメント図
0.144kgf・cm
0.266kgf・cm
せん断力図
0.017kgf
最大応力
引張
N M 0.716 0.266
t  


 4.98kgf/cm 2
A Z
0.25 0.126
圧縮
N M 0.863 0.144
p  


 4.59 kgf/cm 2
A Z
0.25 0.126
せん断

Q 0.017

 0.068kgf/cm 2
A 0.25
破壊応力および座屈応力
破壊応力(杉の場合を代用)
引張:135kgf/cm2
圧縮:180kgf/cm2
せん断:18kgf/cm2
座屈応力
 2E
 0.5l / i 
2

 2 70000
 0.5l / 0.71
2

1392800
l2
部材3,4の座屈応力
1392800/21.62=2985kgf/cm2
したがって,圧縮破壊応力の方が小さい
最大荷重
引張
135/ 4.98  27kgf
圧縮
180/ 4.59  39.2kgf
せん断 18/ 0.068  265kgf
以上の計算から,最大荷重は,27kgfで,引張力の加わる
1,2部材で破壊する。
設計で努力した点

トラスの高さを変えることで,最大応力が
変化するため,試行錯誤の上,応力が最
小になる高さで最終モデルを決定した。
作成に向けて


部材5は,ほとんど応力が生じないため,
他より細い断面にする
部材1,2を残った紙で補強し,最大荷重を
高める