ケアプラン評価報告 - ゆき.えにしネット

第10回福祉用具国民会議
「きらめき輝く『生きる』を支える
福祉用具」
2007.4.21.
NPO法人神奈川県介護支援専門員協会
理事長 高砂裕子
介護保険制度のテーマ
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第1期(2000〜2002年度)
量の確保・制度の普及
第2期(2003〜2005年度)
質の向上・多職種恊働
第3期(2006〜2009年度)
質の確立・地域展開、他制度との連携
制度改正を振返る(1)
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予防給付の創設
予防給付と介護給付の境界?
報酬単価の改善
担当件数の減少(50→35件)
包括的・継続的ケアマネジメントの実
際
• ケアマネ難民?利用者難民?
制度改正を振返る(2)
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環境の変化
管理者がケアマネジャー
研修体系の再構築
現場で育成されたケアマネジャー
独居、認知症の方の増加、権利擁護
地域包括支援センターとの恊働
地域密着型サービスの現状
制度改正を振返る(3)
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ケアマネジメントへの不安
低所得者への対応
訪問介護の変化
介護の社会化?市場化?
措置制度
制度と利用者の狭間で苦慮している
介護支援専門員の現状
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専任・常勤の増加、担当件数平均28.9件
ケアマネジメントプロセスの充実
サービス担当者会議の増加
介護報酬の改善、事業所収支の変化
6割が予防プランを実施
女性8割、平均年齢47.6歳
介護福祉士の増加
介護支援専門員の声
福祉用具貸与
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軽度者への対応に困っている
マネジメント・アセスメントの混乱
調査項目だけでは、決定できない
担当者会議の開催の妥当性に疑問
ベッドの利用のみで自立した生活ができる
車いすの利用の制限
利用者や家族が理解できない
利用者の声
• 7割が利用者の制度改正の理解が得られてない
• 「体は弱ってゆくのに介護保険に対する不安が増
加していく」
• 予防給付になるとサービスが減らされる
• 福祉用具貸与ができない
• ケアマネさんが何故変わらなければいけない
• 90歳を過ぎても、頑張らないといけないの
• 介護保険料は、年々増えるのに、使いたいサービ
スは使えない、自己負担の増加
• サービス利用により良くなったのに
要支援者の介護予防サービス
目的
・・・要介護状態改善、介護度改善
通所中心
→ 改善効果を上げる
福祉用具の制限→ベッド・車椅子・リフト・床ず
れ予防・徘徊センサーは原則利用不可
自立支援→生活援助は共にやり、できる事を
増やすように援助する
月の定額報酬→ 訪問介護・通所介護
通所に成果報酬 → 介護保険離脱の評価
福祉用具による自立支援
は進んでいるか
要支援・要介護1の福祉用具は限定
①車イス:日常に歩行困難・又は日常生活範囲に移動の
支持が特に必要な者・・立ち上がり削除
②特殊寝台と付属品:日常的に起き上がり困難・又は日
常的に寝返り困難な者
③床ずれ防止用具・体位変換器:日常的に寝返り困難な
者
④認知症徘徊探知機:意志の伝達・介護者への反応・記
憶・理解のいずれかに支障がある者
⑤移動用リフト:日常的に立ち上がり困難・移譲が一部・
全部介助必要な者・生活環境で段差の解消が必要と認
められる者
全て6ケ月まで
特殊寝台と付属品の対象者
日常的に起き上がり困難・又は日常的に寝
返り困難な者
立ち上がり困難は?
軽度者の使用が立ち上がり機能の支援の
みを目的としている者が大多数あり、通常
の寝台と代替的に使用されている実態が
各方面より指摘
要支援・要介護1で27万8000人の利用者
高齢者の転倒事故は居室が突出
転倒による救急搬送人数
11051人
70歳以上
65~69歳
0
5000
居室
廊下
東京消防庁04年統計
10000
階段
浴室
台所
15000
庭
ケアマネジャーは必要な用具確保を
• 認定調査が決め手、しっかり主張する
• サービス担当者会議を開催する
• 医療と連携して、生活実態を確認して必要性
を検証する
• 自立支援のための福祉用具はICFの基本
利用者は安い自費を求める・事業者の中にも
この時期に受ける自費商品開発・保険者のなかに
自費の費用保障対応→介護保険利用の妥当性は
ケアマネジメントの質とは
 自立支援:介護が必要になってからの生活の継続性
とQOLの向上を実現する
 自己決定:利用者がケアプラン過程に参加し、共有
し、決める
 介護効果:本人・介護者の負担と不安が軽減する
 費用対効果:最低の価格、で最高の効果が上がる
ケアプラン
 生活継続:希望する限り、住み続けられるように、
サービス提供者との協働作業
自立支援とは何か
ADL改善だけではない
生活や人生への
かかわりに注目
介護が必要になってもその人らしく暮らす
 生活に自己決定ができる
利用者・家族の
 生活のQOLが向上する

安心感と意欲アップ゚
検証方法
目標達成をモニタリングで確認する
アセスメントの内容で変化をみる
訪問調査の項目が改善される
医師の意見書の内容が改善される
利用者の生活が改善される
アセスメントが基本→ケアプラン
心身機能から生活全体まで把握する
 利用者や介護者の意向をつかむ分析する
 ケアマネジャーの専門的視点も忘れない
 ケアプランの原案策定→利用者との調整
段階では認識や意向の差はでて当然
 様々なサービス利用のプランを吟味する
 費用と効果、サービス利用で短期目標達成

課題分析⇒利用者意向を前提にした、
ケアプラン作成の優先順位
生命の維持
生理的欲求の
状況
医療的ケア
重篤な病状
摂水食・排泄
睡眠・
健康の障害
痴呆の生活障害
入浴・移動
通院・・服薬
危険防止
生活支援
安心感
ケアプラン作成:
ケアマネジャーの専門性を生かして
要介護の原因
悪化させない
改善する
何故か?から
廃用症候群
の改善
できるのにしていない
予防の視点
虐待や誤解
居宅生活
不可になる
原因は?
介入や
組織的対応
サービス担当者会議の運営基準
• 目的:ケアプランの質を高め、共通の目標達
成を行う
• 開催:ケアマネジャーが開催する
• メンバー:プラン原案にサービスを位置付けた
サービス担当者
• 内容:利用者の状況に関する情報を共有し、
専門的な意見を求め、プランを調整す
る
• やむを得ない理由時は照会などで意見を求め
る
サービス担当者会議の開催時期
①プラン原案策定時
②ケアプランの変更(利用者の希望による軽
微な変更を除く)
③要介護状態区分の変更
④福祉用具をプランに組む時(6月に1回)
①~③をしない場合は30%減算・2ケ月目は50%減算
開催のポイント:効果的開催
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目的を明確にすること・・・何を討議するか
事前に検討課題を参加者に明示する
時間を厳守する
顔合せ・情報交換の場ではない
議題を確認して、目的に即して進行する
結論を導くこと
新たな課題や継続討議、未討議の課題が出た
場合は次回の設定をする
介護者は支え
られている気
持ちになる
介護保険サービス
保健センター
医療機関
支援センター
本人
NPO助け合い
利用者は感
謝して、応え
ようとする
家
族
ボランティア
近隣老人倶楽部
友人
市町村サービス
援助者はもっと
役立ちたいと
思うようになる
利用者のエンパワメントや地域の資源
サービスを利用してから
意見が出る
初回でマッチングは神業
ケアをマネジメントする
家族と本人の意見が異
なるのは当然
目標に向けて調整を
していくケアマネジメント
ケアマネジャーは
オールマイティでは
ない
他職種協働できる
力がポイント
サービス受け手・介護者・サービス提供者の協働作業で効果
ケアマネジメントの本領発揮←根気・時間・コミュニケーション力