製図の基礎 9回目 6/11 日本工業大学 製図の基礎 今日の講義内容 (1)幾何公差 (2)今日の課題 日本工業大学 製図の基礎 (1)幾何公差 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 実際の軸(棒)は一直線に見えても, マイクロメートルオーダーでは曲がっている 厳密に一直線の軸は製作できない 例えば,細い軸は両端で支持すると重力で曲がる 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 軸が曲がっていると問題が生じる例1 歯車A 軸が曲がっている 歯車B 歯車同士がかみ合わない 歯車が食い込んで回らない 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 軸が曲がっていると問題が生じる例2 3枚目の板の軸受に軸が入らない 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 φ12 φ0.01 青色の軸の軸線が 直径0.01mmの円筒の中にある 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 軸や穴に真直度を指定する場合は, その軸線(中心線)を指定する φ0.01 φ12 φ12 φ0.01 軸線を指定する場合は, 寸法線と同一線上に矢印を描く 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 これらは軸や穴の軸線(中心線)を 指定したことにはならない φ0.01 φ12 φ12 φ0.01 φ12 φ0.01 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 直径記号φを付けた場合 φ0.01 φ12 φ0.01 軸線は直径0.01mmの円筒内に収まれば良い 公差域(許容される誤差の領域)が直径0.01mmの円筒 日本工業大学 製図の基礎 ①真直度 直径記号φを付けない場合 φ12 0.01 0.01 軸線は距離0.01mmだけ離れた平行な2平面内に収まれば良い 公差域が距離0.01mmだけ離れた平行な2平面 軸や穴の場合は用いられない 日本工業大学 製図の基礎 ②平面度 実際の板は平面に見えても, マイクロメートルオーダーでは曲がっている 厳密に平面の出ている板は製作できない 例えば,薄い板は両端で支持すると重力で曲がる 日本工業大学 製図の基礎 ②平面度 平面が出ていないと問題が生じる例 2枚目の板の軸受に軸が入らない 日本工業大学 製図の基礎 ②平面度 日本工業大学 製図の基礎 ②平面度 例 60mm 20 10 0.01 25mm 30mm 25mm 青色の表面が0.01mmだけ離れた 平行な2平面の間にある 60 10mm 10mm 25 55 80 日本工業大学 製図の基礎 ③平行度 日本工業大学 製図の基礎 ③平行度 A 0.01 A 青色の表面が0.01mmだけ離れた 赤色の平面に平行な2平面の間にある 日本工業大学 製図の基礎 ③平行度 0.01 A 0.01 A A 0.01 A A A どれでもOK! 日本工業大学 製図の基礎 ④直角度 日本工業大学 製図の基礎 ④直角度 0.01 A A 青色の表面が0.01mmだけ離れた 赤色の平面に垂直な2平面の間にある 日本工業大学 製図の基礎 ④直角度 寸法補助線上であっても, 同じ平面上にあれば指示可能 A 0.01 A 日本工業大学 製図の基礎 ④垂直度 軸の軸線が基準(データム)なので, 寸法線と同一線上にデータムを描く 0.01 A φ12 A 青色の表面が0.01mmだけ離れた 赤色の軸の軸線に垂直な2平面の間にある 日本工業大学 製図の基礎 ④垂直度 φ12 寸法補助線上であっても, 同じ平面上にあれば指示可能 A データムは寸法線の 上下どちらでもOK 0.01 A 日本工業大学 製図の基礎 ⑤同軸度 日本工業大学 製図の基礎 ⑤同軸度 軸の軸線が基準(データム)なので, 寸法線と同一線上にデータムを描く 公差も軸線が対象なので, 寸法線と同一線上に描く φ0.01 A φ24 φ38 A 青色の軸の軸線が 赤色の軸の軸線と同軸の直径0.01mmの円筒の中にある 日本工業大学 製図の基礎 ⑤同軸度 φ0.01 A φ24 φ38 A 日本工業大学 製図の基礎 ⑥円周振れ 日本工業大学 製図の基礎 ⑦全振れ(円周方向) 日本工業大学 製図の基礎 ⑦全振れ(円周方向) 軸の軸線が基準(データム)なので, 寸法線と同一線上にデータムを描く 公差の対象が円筒表面なので, 寸法線と一致させてはいけない φ0.01 A φ24 φ38 A 青色の円筒面の表面形状が 赤色の軸の軸線と同軸で半径が0.01mmだけ異なる二つの 円筒面内にある 日本工業大学 製図の基礎 ⑦全振れ(軸方向) 日本工業大学 製図の基礎 ⑦全振れ(軸方向) 軸の軸線が基準(データム)なので, 寸法線と同一線上にデータムを描く 0.01 A φ12 A 青色の表面が0.01mmだけ離れた 赤色の軸の軸線に垂直な2平面の間にある 日本工業大学 製図の基礎 ⑧同心度と全振れ 同心度 外形はどうでも良い 軸線が直径 t の円筒の中にある 固定されている軸,穴 全振れ 外形が 同軸の半径が t だけ異なる 二つの円筒の中にある 回転する軸,摩擦車,歯車 日本工業大学 製図の基礎 ⑨円周振れと全振れ(円周方向) 円周振れ 任意(全て)の断面の形状が 同軸の半径が t だけ異なる 二つの円の中にある 円の半径が一致している必要は無い 全振れ 外形が 同軸の半径が t だけ異なる 二つの円筒の中にある 日本工業大学 製図の基礎 ⑩直角度と全振れ 直角度 回転しない部品 0.01 A φ12 A 意味は全く同じ 全振れ 回転する部品 0.01 A φ12 A 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 30mm 直径16mm 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 30mm 10mm 直径16mmの軸 直径60mmのブレーキディスク 赤色の軸の軸線が 直径0.008mmの円筒の中にある 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 30mm 10mm 直径16mmの軸 直径60mmのブレーキディスク 青色のディスク表面が0.01mmだけ離れた 赤色の軸の軸線に垂直な2平面の間にある 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 30mm 10mm 直径16mmの軸 直径60mmのブレーキディスク 赤色のディスク表面が0.01mmだけ離れた 青色のディスク表面に平行な2平面の間にある 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 30mm 10mm 直径16mmの軸 直径60mmのブレーキディスク 赤色のディスクの軸線が 青色の軸の軸線と同軸の直径0.01mmの円筒の中にある 日本工業大学 製図の基礎 (2)今日の課題 30mm 10mm 直径16mmの軸 直径60mmのブレーキディスク 赤色のディスクの側面(円筒面)の表面形状が 青色の軸の軸線と同軸で半径が0.01mmだけ異なる二つの 円筒面内にある 日本工業大学 製図の基礎
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