オリンピック 出場選手の報奨金の決定要因の国際比較

名古屋大学経済学部3年 佐野ゼミ
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8.
研究の動機と目的
オリンピックデータから見る格差
数学的分析方法の導入
メダル獲得数とGDPに関する実証分析
メダル獲得数と欧米諸国ダミー変数の導入
メダル獲得数と社会主義国ダミー変数の導入
補足
今後のオリンピックへの問題提起
ゼミ学習を通した
国の格差に対する
問題意識
メダル獲得
数の格差
東京五輪の開催

本研究の主題
2012年のロンドン五輪におけるメダル獲得数と
GDPの数値データを軸に国際格差を考える。

本研究の目的
 本研究により、オリンピックの研究に新たな切り口を加え
たい。
 国際格差について新たな比較基準や相関関係を見出し
たい。
0
パキスタン
フィリピン
キプロス
タジキスタン
シンガポール
ドミニカ共和国
ブルガリア
マレーシア
タイ
ウズベキスタン
スロベニア
トリニダード・トバコ
リトアニア
インド
南アフリカ
グルジア
メキシコ
アゼルバイジャン
先進国多い
ケニア
イラン
ベラルーシ
カザフスタン
ニュージーランド
スペイン
カナダ
ウクライナ
イタリア
フランス
オーストラリア
日本
ドイツ
イギリス
ロシア
中国
数
アメリカ
ロンドン五輪における国際間データ比較分析
メダル数
120
100
80
60
途上国多い
40
20
メダル数
国名
※ここでの先進国の定義は一人あたりGDP1万ドル
(補足)開催国にみる国際格差
開催年
次点都市
その他
2020 東京
開催年
イスタンブール
マドリード
2016 リオデジャネイロ
マドリード
東京
シカゴ
2012 ロンドン
パリ
マドリード
ニューヨーク
モスクワ
2008 北京
トロント
パリ
イスタンブール
大阪
 開催都市の格差
2004 アテネ
ローマ
ケープタウン
ストックホルム
ブエノスアイレ
ス
2000 シドニー
北京
マンチェスター
ベルリン
イスタンブール
1996 アトランタ
アテネ
トロント
メルボルン
マンチェスター
1992 バルセロナ
パリ
ブリスベン(オース
ベオグラード(ユーゴ) トラリア)
バーミンガム
1988 ソウル
名古屋
1984 ロサンゼルス
1980 モスクワ
ロサンゼルス
モントリオール(カナ
1976 ダ)
モスクワ
ロサンゼルス
1972 ミュンヘン
マドリード
モントリオール(カナ
ダ)
デトロイト
1968 メキシコシティー
デトロイト
リヨン
ブエノスアイレス
(アルゼンチン)
1964 東京
デトロイト
ウィーン
ブリュッセル
1960 ローマ
ローザンヌ(スイス)
デトロイト
ブダペスト(ハンガ
リー)
ブリュッセル
1956 メルボルン
ブエノスアイレス(アルゼンチ
ン)
ロサンゼルス
ヘルシンキ(フィンラ
1952 ンド)
ロサンゼルス
デトロイト
ミネアポリス(アメリカ) アムステルダム
メキシコシ
ティー
デトロイト
・一人あたりGDP1万ドル以下の国
での開催実績はなし
・一人あたりGDP1万5千ドル以下
の国での開催二カ国、開催
立候補あわせて13カ国(全80カ国
中)
・トーナメント上でのシード権、開催
にいたるまでの経済効果などの恩
恵が得られるオリンピック開催とい
う享受を受けているのは先進国の
み。
1948 ロンドン
1944 ロンドン
ローマ
1940 ヘルシンキ
1940 東京
ロンドン
1936 ベルリン
バルセロナ
*1940年は東京に決定したが開催返上
*1940年ヘルシンキ及び1944年ロンドンは開催されず
デトロイト
ローザンヌ(スイス)
(例)バグー(アゼルバイジャン)の
ケース
高い
GDP

計量経済分析の概観
◦

ある理論が現実に照らし合わせて正当化できるかどうかを 検証
するためのツール
本稿における実証分析
◦ 今回は2012年における各国のデータから、前章で触れた仮説を実
証分析する。
本稿においては最小二乗法による検定を行う。

重要となる概念
◦ ある変数を他の変数の関数として表現して縮約することを回帰とい
う。その変数の関係の強さを具体的な数値で表したものが相関係数
である。またこの変数の係数が0でないことを実証するために式全
体としてのF検定、変数それぞれに対してt検定を行った。

相関係数
◦ 相関係数とは、2つの変数の関係がどのくらい強いかを表し
ている。同じ動きをすれば1となり、正反対に動けばマイナス
1となる。それぞれの変数の標準偏差の積で共分散を割るこ
とで求めることができる。

t値

E
◦ t値とは決定した回帰係数が有意であるか否かを示す値。t値
が大きいほど有意である確率が上がる。|t|>2.0である
ならば有意水準5%である、すなわち推定結果が誤っている
確率が5%であるということが分かる。
◦ exponent(指数)の頭文字で、後ろの値が乗数として表され
る。(ex) 3.01E-09

仮説
◦ メダル獲得はGDPが高い国が有利なのではないか。

根拠
◦ GDPが高い国はGDPが低い国に比べ相対的にスポーツ振興費が
高くなる

変数の設定
◦ (被説明変数)2012年ロンドン五輪におけるメダル獲得数
◦ (説明変数)2012年度実質GDP

相関係数の値
◦ 0.779866463 非常に強い正の相関があることが分かった。

単回帰分析の結果
Y=8.794109+0.00000827X
Y:メダル獲得数 X:実質GDP (n=43) という回帰式を得た。

得られた数値データ
◦
◦
◦
◦
◦

重相関R=0.779866
―関係の強さを表す
重決定R2=0.608192 ―回帰分析の信頼度を表す
補正R2=0.597881 ―重決定より信頼度の高い指標
有意F=3.01E-09
―すべての係数が0である確率
t値= 7.680248 (有意水準95%において有意である。)
結果
◦ かなり高い相関が見られ、回帰分析としての信頼度が高いと
考えられる数値が得られた。
◦ 相関係数にもかなり強い正の相関が得られた。
◦ メダル獲得数が多い国はGDPが高い傾向がある。
これだけでは不足
してるんじゃないかな?
オリンピック種目の発祥地と
メダルの獲得数にも
関係があるんじゃないかな?
社会思想史の教授
オリンピックの起源から
調べてみよう!
早速やってみよう!
世界平和を
究極の目的
としたスポー
ツの祭典とし
て復活させよ
う!
飛込競
技
ドイツ
ウェイトリ ギリシア
フティン
グ
カヌー
イギリス
バドミント イギリス
ン
水球
イギリス
柔道
日本
テニス
イタリア
馬術
ギリシア
シンクロ
イギリス
テコン
ドー
韓国
サッカー
イギリス
近代五
種競技
フランス
新体操
ロシア
射撃
ドイツ
ホッケー
イギリス
トライア
スロン
アメリカ
トランポ
リン
イギリス
アーチェ
リー
イギリス
バスケッ
トボール
アメリカ
卓球
イギリス
フェンシ
ング
フランス
自転車
競技
フランス
バレー
ボール
アメリカ
セーリン
グ
イギリス
レスリン
グ
ギリシア
ボート
イギリス
ハンド
ボール
ドイツ
ボクシン
グ
ギリシア
フィギアス
ケート
オランダ
クロスカント
リースキー
ノルウェー
スノーボード アメリカ
スピードス
ケート
オランダ
スキージャ
ンプ
ノルウェー
ボブスレー
スイス
ノルディック
複合
ノルウェー
リュージュ
フランス
ドイツ
スケルトン
スイス
バイアスロ
ン
スウェーデ
ン
アメリカ
ショートト
ラックスピー
ドスケート
アイスホッ
ケー
オランダ
アルペンス
キー
カーリング
イギリス
フリースタイ ノルウェー
ルスキー



あるデータについては他のデータと違う要因が作用し
データにバイアスを生じさせる可能性がある。
この場合、その要因を表す独立変数を新たに導入す
る。以下の働きをするものをダミー変数という。
要因Aが存在する
要因Aが存在しない
値0をとる
値1をとる
ダミー変数には、定数項になるものと係数として変数
項になるものなどがある。

仮説
◦ 欧米諸国はオリンピックに有利なのではないか

根拠
◦ オリンピック自体が欧米発祥であるためオリンピック種目が
欧米人になじみのあるヨーロッパ発祥の種目に偏っているの
ではないか。
 夏季オリンピックで欧米発祥でない競技種目は2種目しかない
 冬季オリンピックでは0種目。

欧米諸国という要因を加味した変数を設定することで
より高い相関や信頼度が得られるのではないか?
D=0(欧米+オーストラリア、ニュージーランドである)
D=1(欧米+オーストラリア、ニュージーランドでない)と
してダミー変数を設定
 係数ダミー変数の導入
◦ 重回帰分析の結果
Y=15.89675-11.4064DX+0.0000775X
Y:メダル獲得数 D:欧米諸国ダミー X:実質GDP
◦ ダミー変数に関する数値データ考察
 t値:-2.23664(有意水準5%で有意である。)
 p値:0.031422(この係数は99.95%の確率でこの係数である。)
◦ 式全体の数値データ
 重相関 R: 0.809232
重決定 R2: 0.654857
 補正 R2: 0.6362
有意 F: 2.84E-09

結果
◦ 係数ダミーにt検定を行い式全体をF検定を行った結果、係数
ダミーは有意であった。
◦ 実証分析ではメダルの獲得数とGDPの関係には欧米諸国で
あるか否かという要因は格差を引き起こすと考えられる。

数値比較データ
単回帰分析
定数項ダミー導入
重相関R
0.779866
0.809232
重決定R2
0.608192
0.654857
補正R2
0.597881
0.6362
有意F
3.01E-09
2.84E-09


GDPが高い国はメダル獲得数が多い傾向があること
がわかった。
欧米諸国とメダル獲得数には有意な格差がやや認め
られた。
GDPが高くない国でもメダル獲得数が
多い国はどうしたら説明できるかな?


ヨーロッパ諸国は概してGDPが高い国であるため、更
なる吟味が困難である。
そこで、GDPが高くないにもかかわらず、メダル獲得
数が多い国に注目してみた。
オーストラリア
フランス
イタリア
ウクライナ
カナダ
スペイン
ニュージーランド
カザフスタン
ベラルーシ
120
日本
100
ドイツ
80
イギリス
数 60
ロシア
40
中国
20
0
アメリカ

表を俯瞰してみると、一人あたりGDPが15000$以
下でランキング上位に入っている国に、
◦
◦
◦
◦

中国
ロシア
ウクライナ
カザフスタン
社会主義国(旧含む)という共通点を持っていた
社会主義国はGDPが高くなくても、メダル獲得数が多い
のではないか?


Gärtner(1989)は生産可能性フロンティア v を使い,
西欧型民主主義国よりも,社会主義国のオリンピック
におけるパフォーマンスが高いことを証明した。
日本では十分な先行研究はなされていない。


仮説
◦ 社会主義国であればGDPが高くなくてもメダル獲得数が多
い可能性があるのではないか。
根拠
◦ 社会主義国にとってオリンピックは宇宙開発などと並んで
国家の威信やイデオロギーの優勢を示すための場所とし
て利用されてきた歴史がある。
 ステートアマ体制
 ソビエトオリンピック選手団
D=0(現旧社会主義国である)
D=1(現旧社会主義国でない)としてダミー変数を設定
 係数ダミーの導入
◦ 重回帰分析の結果
Y=7.913873113+0.0000074X+0.000126018DX
Y:メダル獲得数 D:現旧社会主義国ダミー X:実質GDP
◦ ダミー変数に関する数値データ考察
 t値:4.10618(有意水準5%で有意である。)
 p値:0.000213(この係数は99.99%以上の確率でこの係数であ
る。)
◦ 式全体の数値データ
 重相関 R: 0.854894
 補正 R2: 0.716296
重決定 R2: 0.730845
有意 F: 2.85E-11

結果
◦ 係数ダミーにt検定を行い、式全体をF検定を行った結果、帰
無仮説が棄却された。
◦ メダルの獲得数とGDPの関係には現旧社会主義国であるか
という要因も考えることができる。

数値比較データ
単回帰分析
係数ダミー導入
重相関R
0.779866
0.854894447
重決定R2
0.608192
0.730844515
補正R2
0.597881
0.71629557
有意F
3.01E-09
2.85E-11
ダミー変数の導入により大幅な結果の向上
単回帰分析
社会主義国係数ダミー導入
重相関R
0.779866
0.854894447
重決定R2
0.608192
0.730844515
補正R2
0.597881
0.71629557
有意F
3.01E-09
2.85E-11
単回帰分析
欧米諸国係数ダミー導入
重相関R
0.779866
0.809232
重決定R2
0.608192
0.654857
補正R2
0.597881
0.6362
有意F
3.01E-09
2.84E-09

仮説の実証分析の結果
◦ メダル獲得数とGDPにはかなり強い相関関係がある。
 メダルの獲得数が多い国はGDPも高い傾向が強い。
◦ メダルの獲得数の決定要因として現旧社会主義国であるか
はかなり強い相関がある傾向がある。
 メダルの獲得数は現旧社会主義国が多い傾向が強い。
◦ メダルの決定要因として欧米諸国であるかはやや強い相関
がある傾向がある。
 メダルの獲得数は欧米諸国が多い傾向がやや強い。
※しかしながら、欧米諸国は総じてGDPも高いというバイアスがあ
るため本稿では二者の間の明確な因果関係には明言できない。
国毎に全く
違う金額
報
奨
金
800000
0
グルジア
シンガポール
アゼルバイジャン
フィリピン
マレーシア
アラブ首長国連邦
タイ
カザフスタン
インド
キプロス
イタリア
スペイン
トリニダード・トバコ
ベラルーシ
ロシア
パキスタン
ウクライナ
ウズベキスタン
リトアニア
日本
イラク
イラン
中国
ブルガリア
タジキスタン
フランス
ニュージーランド
南アフリカ共和国
スロベニア
メキシコ
オーストリア
ドミニカ共和国
アメリカ
オーストラリア
ガーナ
カナダ
ドイツ
ケニア
アンゴラ
イギリス
(補足1)ロンドン五輪報奨金数値データ
報奨金
1400000
1200000
1000000
途上国多い
先進国多い
600000
400000
報奨金
200000
国名

仮説
◦ メダル獲得数は報奨金が低い国が多いのではないか。

根拠
◦ 前章におけるデータ分析より

変数の設定

相関係数

◦ (被説明変数)2012年ロンドン五輪におけるメダル獲得数
◦ (説明変数)2012年度各国報奨金
◦ -0.21023
やや弱い負の相関があることが分かる。
単回帰分析の結果
Y=21.34654-0.000024X
Y:メダル獲得数 X:報奨金 (n=43) という回帰式を得た。

得られた数値データ
◦
◦
◦
◦
◦

重相関R=0.210229
―関係の強さを表す
重決定R2=0.044196 ―回帰分析の信頼度を表す
補正R2=-0.019043
―重決定より信頼度の高い指標
有意F=0.192899
―すべての係数が0である確率
t値=-0.132556 (有意水準5%において有意でない)
結果
◦ 相関関係についても信頼度についても高い数値は得られな
かった。
◦ メダルの獲得数と報奨金はほぼ無関係であると考えられる。

17人の行方不明者
◦ ギニア(3人)、コートジボワール(3人)、コンゴ(4人)、カメルーン(7
人)の五輪参加選手、またはコーチが行方不明。
 カメルーンの一人GDPは$1,330、イギリスは$39,371、コンゴに関し
ては$388
◦ 2014年アジア大会でもネパール人とパレスチナ人が行方不明。
 母国の経済状況が理由でイギリスの亡命か


このような後進国における劣悪なスポーツ選手育成環境は
優秀なスポーツ選手の国外流出を招きメダル獲得数に大き
な影響を与えるのではないか。
移民比率とメダルの獲得数にも相関関係があるのではない
だろうか?

仮説
◦ メダル獲得は移民比率が高い国が有利なのではないか。

根拠
◦ 移民比率が高い国は移民比率が低い国に比べ多様な人材
が集まる可能性が高くなる

変数の設定

相関係数

◦ (被説明変数)2012年ロンドン五輪におけるメダル獲得数
◦ (説明変数)2012年度移民比率
◦ -0.019648235
単回帰分析の結果
かなり弱い負の相関があることが分かる。
Y=17.85788121-0.033738507X
Y:メダル獲得数 X:移民比率 (n=43) という回帰式を得た。

得られた数値データ
◦
◦
◦
◦
◦

重相関R=0.019648
―関係の強さを表す
重決定R2=0.000386 ―回帰分析の信頼度を表す
補正R2=-0.02592
―重決定より信頼度の高い指標
有意F=0.904216
―すべての係数が0である確率
t値=-0.12114 (有意水準5%において有意でない)
結果
◦ 相関関係についても信頼度についても高い数値は得られな
かった。
◦ メダルの獲得数と移民の数はほぼ無関係であると考えられ
る。

本来のオリンピックとは
◦ オリンピズムが求めるのは、文化や教育とスポーツを一体にし、努
力のうちに見出されるよろこび、よい手本となる教育的価値、普遍
的・基本的・倫理的諸原則の尊重などをもとにした生き方の創造で
ある。(オリンピック憲章より)


実証分析で得られた結果が本当ならば、経済状態や生まれ
た国によってオリンピック選手の結果を左右しうることとなり
本来のオリンピックの趣旨からずれてしまうのではないだろ
うか。
実証分析から見えたオリンピックにおける格差是正のために
は今なにが問題なのだろうか

仮説
◦ 可能性(1) 国の豊かさがオリンピック競技の公平さを欠かせ
ているのではないか
◦ 可能性(2) オリンピックの競技種目を決定しているのが先進
国であるからではないか

可能性(1)解決への提言
◦ スポーツ教育の援助などの社会開発を行う機能をオリンピック委員
会に持たせる。
◦ 途上国に対して教育援助だけでなくスポーツ振興の援助にも目を
向けてはどうか。

可能性(2)解決への提言
◦ アジア、南米、アフリカの国技を種目により積極的に採用する。
 相撲、ムエタイ、空手etc







木下宗七(2009)『入門統計学 新板』有斐閣ブックス
山本拓(1995)『計量経済学』新経済学ライブラリ
大阪大学(2012)『日本のスポーツ政策と国際競技力』
早稲田大学(2011)『日本のエリートスポーツシステムの
成功要因』
国連統計
世界銀行
Daniel K. N. Johnson and Ayfer Ali. “A Tale of Two
Seasons: Participation and Medal Counts at the
Summer and Winter Olympic Games. Wellesley
College Working Paper 2002-02. January, 2002.
ご静聴ありがとうございました