読解力・思考力を鍛える CのカードでA×Bの組合せが一つしかないものはすぐにわかるので除外 「3枚のカード」 (数学オリンピック問題) 「3枚のカード」(数学オリンピック問題) 松先生は,3人の生徒A,B,Cにそれぞれカードを1枚ず つ渡して言いました。「AさんとCさんのカードには,2ケタ の数,Bさんのカードには1ケタの数が書いてあります。Aさ んとCさんのカードには違った数が書いてあり,Aさんの数× Bさんの数=Cさんの数となっています。また,Cさんの数は 60よりも小さいです。自分のカードの数字だけを手がかりに, 他の2人のカードの数を当ててみてください。」3人はいろい ろと計算していましたが,しばらくして,Aさんが言いました。 「私には他の2人の数が決められません。」さらに,しばらく して,Cさんが「私には他の2人の数が決められません。」少 し考えてAさんはBさんに尋ねました。「あなたは他の2人の 数がわかりますか。」するとBさんも「私には他の2人の数が 決められません。」と答えました。 それを聞いたとたんに,A さんは他の2人の数を当ててしまいました。さて,3人のカー ドの数を当ててください。 解説 A B C 2ケタ 1ケタ 2ケタ Cさんとは違う数 Aさんとは違う数 A×B=C 60より小さい 2人の数が決められない1 2人の数が決められない3 2人の数が決められない2 Bさんのを聞いてAさんがほかの二人のカードを当てた 解説 • • • • • A 10~29 B 2~5 C 20~59 1とその数以外に約数をもたない数は除外。 Aが20以上ならBは3~5ではない。よって A 10~19 Cが20~29であればBは2、Aはその半分と わかるので、 • C 30~59 解説 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 A B C 10~19 2~5 30~59 2 3 4 5 30 41 51 31 42 52 32 43 53 33 44 54 34 45 55 35 46 56 36 47 57 37 48 58 38 49 59 39 50 40 1とその数以外に約数をも たないもの(素数)は除外 解説 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 A B C 10~19 2~5 30~59 2 3 4 5 30 32 33 34 35 36 38 39 40 42 44 45 46 48 49 50 51 52 54 55 56 57 58 CのカードでA×Bの組合せが 一つしかないものはすぐにわ かるので除外 解説 10 12 15 18 A B C 10~19 2~5 30~59 2 3 4 30 36 40 48 解説 A B C 10~19 15 10 2~5 2 3 30~59 30 30 12 18 3 2 36 36 16 12 3 4 48 48 文章による解答 Aは2ケタ、Bは1ケタ、Cは2ケタで59以下の数。AとCは違う 数だから、Aは、10~29、Bは、2~5、Cは、20~59で素数では ない。Aが決められないということから、もしAが20以上ならBは 2で、CはAの2倍と分かるので、Aは10~19。Cも決められない ことから、もしCが20~29であれば、Bは2倍、AはCの半分と分 かるので、Cは30~59の素数以外でA、Bの可能性はそれぞれ 2組以上あるものとなる。ここまでで、 ABC ABC ABC 15 2 30 12 3 36 12 4 48 10 3 30 18 2 36 16 3 48 Bも決められないことから、もしBが4なら、A=12、C=48とBには 分かるので、除外される。 そしてBの発言でAが分かったと言うことは、A=12以外は、その 発言の前にAは分かるはずなので除外される。よって、A=12、 B=3、C=36。
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