OPTIM 浜松 2009 第4回緩和ケアセミナー 呼吸困難(息苦しさ)の治療と 看護のコツ 県西部浜松医療センター 緩和ケアチーム 佐々木一義 ・ 吉川陽子 2009.12.2 Q1. 息苦しいって言っているけど、精神的なも の じゃないの? 進行肺がんで治療中の患者さん。3ヶ月前に胸水が貯まっ てドレナージをしたことがある。最近、「息をするにえらい」と いう訴えがあります。胸部X線写真では胸水がたまっている 様子は目立ちません。肺内転移が少しあるようだけれど、こ れも小さいものが少しだけ。Sa02も96くらいあるし、見たと ころそれほど苦しそうではない。精神的なものなのでしょう か? A. 「精神的なもの」 =気の持ちよう、問題ないもの、ほんとうは苦しく ないはず、といった思い込みがあれば、問題です 本人は息苦しいと言っている 一見、苦しくなりそうな画像所見ははっきりしない SaO2も下がっていない 息づかいも特に「ハアハア」していない 客観的に見えにくい場合も多い 呼吸困難とは、 「呼吸に関連した不快な感覚(本人の主観)」 ・・・本人が感じていれば、「呼吸困難あり!」 呼吸困難とは? 定義:「呼吸時の不快な感覚」 the American Thoracic Society 1999 酸素不足なのに 苦しくないこともあれば・・・ 呼吸不全 PaO2 ≦ 60Torr SpO2 ≦ 90% 客観的病態 酸素飽和度と相関しない 呼吸困難 患者が「息苦しい」と 感じる(訴える)もの 主観的症状 酸素が足りていても 苦しいことがある(少なくない) よくある対応 自分が息苦しいとき、このように対応 されたら、 どんな気持ちになるでしょうか? 患者 : 「息苦しいのですが・・・」 医療者: (聴診して) 胸の音はいいね、 空気はちゃんと入っている し・・・ (パルスオキシメータつけて) SaO2も96% 酸素もちゃんと いってるしー もう一度繰り返しますが 空気が入っている、いないとか 酸素が足りている、足りていないとか 呼吸数が多い、少ないとか そういった所見と呼吸困難は相関(比例)し ません 患者さんが本人の感覚として「苦しい」と感じたら すなわち「呼吸困難あり」ということになります 呼吸困難は“主観的な症状”です Q2. それでは、「息苦しい」って言わなければ 「呼吸困難なし」と考えてよいのですか? A. 言葉での表現としては、いろいろなもの が あり得ます 「呼吸が苦しい」 「息苦しい」 「息をするにえらい」 「息切れがする(ある)」 「息が吸いにくい」 「空気が入って来にくい」 「息をするときここらへん(気管のあたり)が狭い感じ がする」 「酸素が足りない感じ」 「胸がせつない(重い)」 「呼吸が下手(へた)になったみたい」 「呼吸に関連した不快な感覚」を 本人の中で感じているかどうか?、をさぐる Q3. 本人は呼吸が苦しいと訴えていますが、 胸部X線写真でも特にはっきりした異常は 指摘できません。貧血もないみたいだし・・・ こういった場合、 呼吸困難があるとは言っても、 その原因は、やはり 精神的なものということに なるのでしょうか? 肺(心)に異常所見がなくても 呼吸困難は生じます 呼吸困難を訴える進行癌患者のうち、かなり多く の割合で、腫瘍による肺・胸膜浸潤、その他の 心肺疾患を指摘できないことがある。 その割合は24%との報告がある。 それらのグループでの呼吸困難の原因は 「衰弱(呼吸筋の衰弱も含む)」など、 がん終末期の全身的な問題からくるものだろう。 (Oxford Textbook Palliative Medicine より) Q. 4 精神的なもの(不安)と呼吸困難の関係は? 不安をひき起こす 呼吸困難 互いに 関連する 不安 呼吸困難を助長(増強)する ※がん患者の場合、不安が単独で呼吸困難の 原因となることは少ない Q. 5 酸素はどうする? 「サチュレーションは正常なんだから、酸素やっ ても意味ないよ・・・」 「息苦しいって訴えているので、やはり酸素は やっておいたほうがよいのでは?」 「とりあえず酸素」、でよいか? A. がん患者の呼吸困難における 酸素吸入の使用について (1) 低酸素血症あり (呼吸不全を含む) 多くの場合、酸素吸入は症状緩和に有効 (2) 低酸素血症なし (SaO2正常値) 酸素吸入が有効な場合あり →使用してみて、緩和効果を感じるなら継続する “とりあえず酸素” で、よい (ただし、CO2蓄積のある人を除く) Q. 6 「呼吸困難」の訴えがあって、 とりあえず酸素をやりました。 次に考えるべきことは? 実際には「次に」、じゃなくて、 同時に平行して考えることですが A. 原因となる病態を考えて、それが改善可能か どうか考える。 (1)原因病態が改善可能な場合 その病態に対する治療 ① すみやかに改善できる場合→その治療で観察 ② 改善可能だが少し時間がかかる場合 (2)原因病態が改善困難な場合 症状緩和のための 治療を開始 呼吸困難の原因・病態 (がん患者) がんの肺への進展ー癌性リンパ管症、びまん性肺内転移 胸膜への進展(癌性胸膜炎)/胸水貯留 肺炎/間質性肺炎(放射線、薬剤性) 腹水や腹部腫瘍による腹部膨満 貧血 心不全 衰弱(呼吸筋の機能低下など) 中枢気道狭窄(閉塞) COPD・気管支喘息 不安によるもの 診断に必要なもの 胸部X線写真 理学所見 血液検査(血算) 呼吸困難の治療STEP ステロイドの 使用は効果と予後を 考えて !! 抗不安薬を追加 治療目標を相談 モルヒネの定期投与 • 呼吸数≧10回で眠気を許容できる 範囲で20% / 1~3日ずつ増量 モルヒネまたは 抗不安薬の頓服 ステロイド 酸素 輸液 500-1,000 mL 以下に減量 咳・痰の対処 STEP1 STEP2 STEP3 CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine ステロイド エビデンスは確立していないが癌性リンパ管症などの 呼吸困難に有効とされる (1)漸減法 ベタメタゾン(リンデロン) 4~8mg/日を数日投与する。 効果認める場合は漸減し、効果の維持できる最小量 (0.5~4mg/日)で継続する。 (2)漸増法 0.5mg/日から開始し、 0.5mgずつ 4mgまで増量 効果がない場合には中止する 高血糖、胃潰瘍、結核などの場合→原則使用しない 呼吸困難の治療 抗不安薬 呼吸困難が不安を惹起し、不安が呼吸困 難を助長する悪循環を断ち切る 抗不安薬単剤での効果に関しては、十分 なエビデンスは存在しない モルヒネとの併用で上乗せ効果が認めら れる Navigante AH. J Pain Symptom Manage 2006:31;38-47 CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 呼吸困難の治療 モルヒネ がん患者の呼吸困難に対する改善効果が証明 されている Bruera E. Ann Int Med 1993:119;906-7 Mazzocato C. Ann Oncol 1999:10;1511-4 治療用量では酸素飽和度の低下、EtCO2の上昇、 呼吸抑制は来たさない Bruera E. J Pain Symptom Manage1990:5;341-4 呼吸困難に対するモルヒネ使用による死亡率 の上昇は報告されていない CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine Q. 7 オキシコンチンは呼吸困難に効きますか? デュロテップパッチはどうですか? 有効なのはモルヒネだけですか? オピオイドの種類による違いは? A. はっきりしたエビデンスはありませんが 経験的に知られていることは・・・ オキシコンチンは呼吸困難にかなり有効のようです。 デュロテップ(フェンタニル)は呼吸困難の緩和効果 は(他のオピオイドに比べて)弱いようです。 ( 「あまり有効ではない」との見方も多い ) コデインは体内でモルヒネとなって作用するため、 かなり有効のようです。 呼吸困難に対するオピオイドの使用法(1) ~それまでにオピオイドが使用されていない患者~ モルヒネ(オプソなど)2.5~5mg または コデイン20 mg オキ ノーム2.5mg など *まず頓服で使用してみる (コデインは肝臓で代謝されて約1/6がモルヒネに変わる) 頓服をうまく使うために 必ずしも「苦しくなったら」でなく、 ・「動いたとき」 ⇒⇒ 動く前に ・「夜、苦しくなって眠れない」 ⇒⇒ 眠前に 開始後の対応 呼吸困難に対するオピオイドの使用法(2) ~すでに疼痛でオピオイドを使用中の患者~ モルヒネを使用中 オキシコンチン使用中 20%程度の増量 ・20%程度の増量 ・モルヒネへ移行(オピオイドローテーション) ・増量分はモルヒネで加える デュロテップパッチ使用中 ・増量分をモルヒネで加える ・全体をモルヒネへローテーション(可能なら) “呼吸困難時“のレスキュー →疼痛時に準じて設定 Q. 8 呼吸困難にモルヒネ(オピオイド)を使用し 始める時期は? どのくらいの症状、状態だったらモルヒネ(オピオイド)を 使った方がよいのでしょうか? A. 「呼吸困難」のSTAS評価が「2」以上のとき 症状STASの「2」とは 中等度の症状、時に悪い日もあり、日常生活に支 障をきたすことがある。 「がまんできないことはないが、できればもう少し苦しさが 楽になるといいなー」 といった段階 病状や呼吸状態、症状が悪化してから初めてオピ オイドを使用すると、奏功しにくくリスクが高い →→早めの使用を心がける Q9. 息苦しさも十分に緩和することができる のでしょうか? レスキューの回数などをみながら、ベースアップ していけば息苦しさは取れるのでしょうか? WHO方式で多くの痛み(70%くらい)は、 緩和できると、よく言われていますが・・・ 息苦しさの場合は? A. 痛みと息苦しさの違い 呼吸困難への対応に際して、理解しておくべき事 痛みは多くの場合、 (かなり良好に)緩和できる 十分量のオピオイドを投与して 痛みが出ないように調整 呼吸困難は良好に(あるいは十分に) 緩和できないことも少なくない 「眠くなく、苦しくなく」は難しい場合あり ・・・特に呼吸不全の場合 症状緩和治療の目標設定に注意! 呼吸困難の治療~まとめ~ (1)患者に呼吸困難という(主観的な)身体症状があることを 認識する (2) 原因となる病態(胸水など)が改善できるか検討 (3) 基本的な対応 酸素吸入 (低酸素血症なくても症状緩和されれば可) 輸液の減量 (可能であれば1000ml /日以下・・・目安) 咳・痰への対応 (鎮咳薬、去痰薬、体位・排痰介助など) (4) 呼吸困難(症状)に対する薬物治療 = “薬剤による自覚症状(息苦しさ)の緩和“ ・ステロイド ・モルヒネ(オピオイド) ・抗不安薬 息苦しさへの 看護のコツ 息苦しさって何? 息苦しさをどう評価するか 症例を通して看護のコツ 息苦しさとは? 「呼吸困難」は必ずしも「呼吸不全」と一致しない 呼吸困難=呼吸時の不快な感覚 息苦しさは本人にしかわからない!! 田中桂子 がん患者の呼吸困難のマネジメントより引用 息苦しさの頻度と及ぼす影響 がん患者の19~64%(定義や病期により報告は様々) 頻度 最期の数日では3/4以上の患者に出現 原発性・転移性肺腫瘍によるものとは限らない。全身の様々な要因に関連して生じる 抑うつと不安と関連し、精神的ストレスも重要な要因である 影響 息が止まったり、窒息してしまうのではという恐怖感を抱きやすい 進行期がん患者の「生きる意欲」を阻害する 在宅療養患者が救急外来受診・救急入院を余儀なくさせられる主な要因である 終末期がん患者の鎮静開始の主な理由である 息苦しさの評価のコツ 呼吸不全 呼吸困難 どうやって? 問診、視診、聴診、 患者自身の言葉 打診、触診、検査 何を? 重症度 原因病態 量・質・生活への 影響度 目的は? 病態を解明して、 治療とケアの方針 を決定 個別的な治療と ケアのゴールを 設定 息苦しさの評価のコツ 共通の認識 ①量 どのくらい? 治療の効果・経時変 化の把握 病態診断 ②質 どんな?なぜ? ③生活への影響度 生活への障害は? 満足度は? 治療方針設定 治療の必要性 ゴール設定 Oxford Textbook of Palliative Medicine 田中、がんの症状マネジメントⅡ 症例 60歳代 男性 肺癌(stageⅣ)、癌性リンパ管症、多発性骨転移 3th lineとしてイレッサ内服中のPT 食欲不振・呼吸困難感があり入院となる。 カディアン20mg、呼吸苦時オプソ5mg ハイペン400mg、リンデロン2mg 「息が苦しくて」と訴えてくるが酸素飽和度96% 呼吸はやや速拍であるが、医療者側から見て 苦しそうに見えない。酸素飽和度を伝えると 「じゃあいいのかな」と言われたため様子を見た 看護1 患者の苦痛を共感する 苦しんですね 息が苦しくて・・・ 大丈夫ですよ ゆっくり呼吸してみましょう 胸や背中に手をあて 呼吸誘導する POINT 「自分の辛さをわかってもらえる」と感じられることが大切 「あなたの辛さは、こちらにちゃんと伝わりました。 その辛さを楽にする工夫を一緒にしていきましょう」という メッセージ・安心感を伝えていきましょう 看護2 対処方法を一緒に考える 薬より側にいてくれる? 今すぐに息が楽になる 薬を使いますか? 姿勢は座ったほうが楽になるかな? 衣服はきつくないかな? ゆっくりとした呼吸を促そう POINT 患者は自分なりの対処方法をもっています どうすれば楽になるのか一緒に考えることが大切です 看護3 アセスメントを行う ありがとう やっと落ち着いてきたよ さっきトイレに動いたら 苦しくなってね どんな時に苦しくなるのかな? もしかして労作時に息苦しく なっているのかな? よかったです 苦しくなる時は、動いた後に なることが多いですか? そうなんだよ 静かにしているときはいいんだけどね だから最近はあまり動かなくなってしまったよ 寝て過ごすというのも辛いね 癌性リンパ管症で今後も苦しくなっていくだろうな 患者さんのQOLを保つためにも、動く前に予防的に 呼吸困難時の薬剤を使うことを話してみよう 看護4 評価を行う 動く前に薬をもらったら 息が前みたく苦しくなかったよ 苦しさは6/10から2/10に減ったよ これくらいならいいかな こうしながら 自分で調節していけば いいんだね POINT 患者自身が息苦しさに対処できるという感覚 自信をもつことが大事 息苦しさを訴える患者対応のまとめ ☆患者の苦しさを理解したことを伝えましょう SpO2値が良くても、「気のせい」「大丈夫」と過小評価しない バイアスをかけず、症状をありのままに受け止める姿勢が大事 ☆息苦しさに対処しようとする姿勢を伝えましょう 呼吸が楽になる体位の工夫(胸水のあるほうを下・座位・ヘッドアップする) 息苦しさを和らげる薬剤を使用するか、本人の意思を確認する 呼吸が落ち着くまで側で付き添ったり、安心する言葉がけをする 酸素投与することで安心感を得ることもある 胸や背中に手を当てながら、ゆっくり呼吸することを誘導する ☆どんな?どんな時に?を再評価 継続しているのか?一時的か? 不安や心配事が関与しているか? 日常生活にどのように影響を与えているか? 症例つづき 60歳代 男性 肺癌(stageⅣ)、癌性リンパ管症、多発性骨転移 病態の進行とともに呼吸困難の頻度が多くなる 息苦しくなると「息ができない。死んじゃう」と パニックになる ☆息苦しさを和らげるためのコミュニケーション 対応する人が緊張しない!安心感を伝える関りを! 1・短く簡単な言葉でわかりやすく 1つの文に1つのメッセージを 「酸素が入ってきますよ」「手をさすりますから、そこに意識を向けましょう」 2・声は気持ちやわらかめにゆっくりと(声で安心を運ぶ気持ちで) 普段の声よりもワントーン低めの声と音量 少しゆっくり目のペースで話しかける 3・「できていること」を支援する 速かった呼吸のペースが落ち着いたときなど、わずかな変化にも目を向けて 「いいですよ」「その調子で続けましょう」などといった声かけを意識する 4・「そばにいること」も非言語的コミュニケーション 息苦しさは死を意識することもあり、1人になると不安や恐怖感が増し 余計苦しくなります。 呼吸が落ち着くまで側にいることは何よりも安心感をもたらします 呼吸困難時の薬の投与 酸素量の調節をする 息ができない! 死んじゃう 対応する人が慌てない・焦らない 落ち着いて対応しましょう 大丈夫ですよ 酸素の量を増やしますね 薬をすぐに用意しますね POINT 早急の応対・行動はシンプルに すぐに対処してもらえる安心感をもたらす この姿勢が一番楽 楽な姿勢をとりましょう ポコポコする音聞こえますか? 酸素はいっている? 大丈夫ですよ。 酸素の風感じますか? 冷たい空気が気持ちいい 息がしやすい POINT 窓を開け風を入れる・うちわや扇風機で扇ぐ など「空気の流れ」が顔に感じられるようにす る 患者の反応を見ながら対応を進めていく 呼吸困難感を少しでも和らげようと共に努力している プロセスが大事 その調子です いいですよ 呼吸が落ち着いてきていますよ POINT 出来ていることを言葉でフィードバックしましょう 呼吸がある程度落ち着くまで側にいることは 何よりも安心感をもたらします ☆息苦しさの対応 ①安心感を促すための働きかけ 声かけ、タッチング、呼吸誘導、付き添うなど ②苦痛緩和のための適切な薬剤の投与 呼吸困難による飲み込みが困難な場合、投与経路を変更 抗不安薬の併用 ③酸素量の調節 ④体位の工夫 起座位・ファーラ位・側臥位などの安楽な体位 ⑤環境の調整 部屋の温度を18~20℃ 湿度50~70%程度に設定 氷枕や氷水など冷たいものを用意 身の回りのものが手の届く範囲におく(ナースコールなど) トイレなどが近くなる配慮 低いベットからの立ち上がりを避ける ⑥簡単に出来るリラクセーション法 注意転換法(注意を呼吸困難から他の対象に向ける方法) 注意転換法(注意を呼吸困難から他の対象に向ける方法)とは? 1・鼻カニューレやマスクに注意を向け「空気の流れ」を意識させる 2・胸骨の上に手を軽く手掌を乗せ、胸に感じる手掌の温かさを意識させる 3・酸素吸入の蒸留水から聞こえるポコポコという音に意識を向ける 4・窓を開け風を入れる・うちわや扇風機で扇ぐなど「空気の流れ」が顔に 感じられるようにする 5・患者の手をとり、呼吸のペースに合わせて軽くなでる。患者の呼吸のペースを 見ながら少しずつなでるペースをゆっくりにし、患者の呼吸のペースがそれに 合わせてゆっくりになるかどうかを様子を見ながらペースダウンを試みる 注意転換法(注意を呼吸困難から他の対象に向ける方法)とは? 1・鼻カニューレやマスクに注意を向け「空気の流れ」を意識させる 2・胸骨の上に手を軽く手拳を乗せ、胸に感じる手拳の温かさを意識させる 3・酸素吸入の蒸留水から聞こえる音に意識を向ける 4・窓を開け風を入れる・うちわや扇風機で扇ぐなど「空気の流れ」が 顔に感じられるようにする 5・患者の手をとり、呼吸のペースに合わせて軽くなでる。 患者の呼吸のペースを見ながら呼吸誘導し、ペースドウンを試みる まとめ 息苦しさを緩和する方法は、薬だけではない 側にいること・緩和するために全力でサポートしようとする姿勢 が患者さんのこころの支えになります
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