表紙 大阪大学理学研究科 作成 横山順一 代読 瀬戸直樹 現在の波長 3 1011 cm 1013 Mpc = e38 H01 このスケールがホライズンに入ったのは T 3 105 GeV の初期宇宙 それから現在までにスケールファクターは 3.8 1018 倍になっている。 インフレーション V[ ] 緩慢な時間発展をするスカラー場の ポテンシァルエネルギー(宇宙が膨張 してもエネルギー密度が減衰しない) によってインフレーションが起こる K 8G F 1 F I G HJK a 3 G H2 a a 2 2 2 I V [ ]J const K + 3H V [ ] 0 Slow-roll近似 v Chaotic Inflation New Inflation eff eff v a (t ) e Ht 加速的膨張により、非一様性が引き延ばされ、 曲率半径も指数関数的に大きくなる。 振動のエネルギーが熱化し、 再加熱: hot big bang 宇宙へ bg 古典解は t , x cl (t ) 、 a (t ) e Ht のようになるが、実際には量子揺らぎ により、場の進化は一様でなく、場所に 依存したズレが現れる。 bg b g c b gh t , x cl (t ) t , x cl t t t , x bg bg t , x t t , x bg b ds2 dt 2 a 2 (t )dx 2 New Inflation v a t , x e H bt t g a(t ) 1 Ht g Chaotic Inflation V[ ] v b g ds2 dt 2 a 2 (t ) 1 2 Ht dx 2 曲率揺らぎ インフレーションを起こすスカラー場Φ の量子的性質~ De Sitter時空に於けるmassless scalar field の振る舞い モード関数は とかける。 長波長域で一定。 より、 を用い、対数(周)波数間隔 k ke すなわち ln k ln k 1で積分すると という波数によらない値になる。 Hubble time H 1毎に、初期波長~ H 1、 振幅 H 2 の 揺らぎが次々と生成し、宇宙膨張によって引き延ばされていく d i ds2 dt 2 a 2 (t ) ij hij dx i dx j hij 8G A , z d 3k A ikx A ( t ) e eij 32 k (2 ) テンソル型線型摂動 と展開すると、 kA (t ) はmassless scalar場としてふるまう。( eijA は偏極 eijAeijA 2 AA) したがって、 振幅は H2 3 (t ) (t ) 3 k k AA 2k A k A k b g となり、対数周波数あたりの H I 8 FH I F ) 4 8GG J G J H2 K HM K となり、 2 2 hinf ( f inf ) hij hij ( f inf 2 Pl これは振動数によらない振幅を持つ。 Hはインフレーション中のハッブルパラメタ。 Hubble time H 1毎に、初期波長~ H 1、 振幅 H 2 の 揺らぎが次々と生成し、宇宙膨張によって引き延ばされていく scale -1 H Hubble horizon 図の波長の重力波の振幅 は波長がホライズンより長 * い、 t k から t k の間は一定 波長がホライズンに入った 後はスケールファクターに 反比例して振幅は小さくなる Radiation dominant inflation H-1 h( f ) 4.2 10 Matter dominant tk 現在の振幅は 19 H 01 . Hz M Pl f 波長 t * k time このようなテンソル揺らぎは宇宙背景輻射の非等方性を T 8 H hinf 程度もたらす。 T M Pl COBEの制限は H 6 105 M Pl である。 h( f ) 2.5 10 23 01 . Hz f まであってもよい。 Chaotic Inflation:密度揺らぎの 振幅からHが決まってしまう。 m2 2 01 . Hz V [ ] h( f ) 2 1024 2 f 4 . Hz 25 01 V [ ] h( f ) 7 10 4 f New Inflation: Chaotic Inflation V[ ] New Inflation v v Coleman-Weinberg型ポテンシァル: 不定である。 Double-wellポテンシァル V [ ] 2 v 2 4 c h 2 最大で h( f ) 1025 01 . Hz 程度までできる。 f その際密度揺らぎのスペクトル指数が1より小さくなる (Chaotic inflationの方がもっとも ら し い か ら ) CMBから許される上限 Chaotic inflationの予言 New inflationの上限 g inf 1016 Cosmic inversion計画*や大域構造から揺らぎの初期スペクトルが 求められるのは20~1000Mpcスケールだけである。 インフレーションのポテンシァルに対する情報も限られる。 Decigoによって 1013 Mpc スケールのことがわかるということは インフレーションのポテンシァルを再構成することに大きな意義を 持つ。 これらのスケールがインフレーション中にホライズン を出る間に、インフラトンΦはプランクスケール程度 変化しているので、これは素粒子論に大きな知見を 与える。 *CMB揺らぎからの初期スペクトル再構成:松宮佐々木横山Phys. Rev. D65(2002)083003 Astrophysical sourcesからのバックグラウンド: WD-WDバイナリ、NS-NSバイナリから。0.1Hz域に寄与する数は 少ないので分離できるだろう。(Schneider et al 2000) Cosmic stringsからの重力波: 線密度μと相転移のスケー 2 G v M ルvは を満たし、 Pl 重力波のエネルギー密度は 周波数によらず、なんと b g g 3 108 v F IJ G H10 GeV K CMBから許される上限 Chaotic inflationの予言 16 にもなる。 もし、 v 108 GeV にストリング ができたとすると、そちらの 重力波が凌駕する。 New inflationの上限 縮退した真空*を持つスカラー場が一様化する際に放出する重力 4 波: (*flat direction) g 5 105 F I G HM J K Pl (Krauss 92) 103 M Pl 1016 GeV ならインフレーションの重力波を凌駕する。 Chaotic inflationの予言 New inflationの上限 仮にこの感度で有意な検出がなかったとしたら、、、 v 105 GeV で生成するローカルストリングを棄却できる。 1014 GeV のflat directionを持ったスカラー場の相転移 を禁止できる。 これくらい感度が良くなると、もはや 「重力相互作用は弱いから、その影響は見えない」 などと暢気なことは言えなくなる。
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