藤前干潟を保全する方法

★C07041 古橋慧
★C07042前田亜由美
★C07043 松丸瑛志
★C07044 丸山聖史
★C07045 三嶋大輝
★C07046溝口裕一朗
目次
調査の目的と概要
調査の目的と概要
名古屋港区にある藤前干潟を調査し、過去の環境や生態か
ら現在の現状を明らかにするとともに、これからの干潟のあ
るべき姿について考えてまとめる。
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研究手順
インターネットや図書館で資料集めをした。
集めた資料をまとめた。
本文調査の準備をした。
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藤前干潟とは
貴重な都市部の干潟
藤前干潟は、伊勢湾に流れ込む庄内川、新川、日光川の河口に広がる砂・泥から成る干潟
を含む区域で、さらに、庄内川河口干潟、新川河口干潟、そして藤前地先干潟の3つの干
潟に分けられる。
これら3つの干潟を含む323haの区域が2002年11月18日に「藤前干潟」としてラムサール
条約に登録された。(以下、明記されている「藤前干潟」とは、この区域のことを言
う。)
干潟の状況
★藤前干潟の区域における水深は0~4m、潮汐の変化は平均水位で+1.21~-1.36mとなってい
て、
海水と河川水が混じり合っている場所。
★干潟は干潮時に必ず出現(「干出」(かんしゅつ)という)する訳ではない。
例えば潮位が50cm以下になり、干潟が干出しやすくなる日は1年の約半分になる。
★区域の東側は地盤が少し高く、干潟が見える機会が多くなる。
一方、区域の西側は干出した時の干潟の広さを実感することができる。
★藤前干潟は川によって上流から運ばれてきた土砂が堆積したもの。
自然環境の変化によって、少しずつ干潟の形は変わっている。
藤前干潟の生き物
~前置き~
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渡り鳥の中継地
藤前干潟は、東アジア、オーストラリア間の渡り鳥の飛行経路上に
あり、南北に移動する渡り鳥たちの重要な中継地になっています。
特に、春・秋の渡りの季節には、シギ・チドリ類が多くやってきます。
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渡り鳥とは
日本で見られる鳥の多くは、季節によって移動しています。山地と平
地、北海道と本州、日本と海外など、さまざまに移動する鳥がいます
が、このうち日本と海外とを移動する鳥を「渡り鳥」と呼んでいます。
また、移動してくる季節や理由などによって渡り鳥の種類は[夏鳥]、
[冬鳥]、[旅鳥]呼ぶこともあります。
しかし、渡り鳥の生態については明らかでない部分も多く、これから
の研究課題にもなっています。
藤前干潟の生き物
~渡り鳥~
↓シギ・チドリ類の渡りのルート↓
[夏鳥]
コチドリ
コアジサシ
ヒクイナなど
コアジサシ
[冬鳥]
マガモ
コガイ
オオハクチョウなど
オナガガモ
[旅鳥]
キアシシギ
ハマシギ
トウネンなど
ハマシギ
藤前干潟の生き物
~水の中の生き物~
藤前干潟の生き物
藤前干潟には、ゴカイ、アナジャコ、オサガニ、ソトオリガイ、ヤマトシジミなどの底生生物や、ヒメハ
ゼ、エドハゼ、ボラ、イシガレイなどの魚介類が生息しており、鳥たちの餌にもなっています。
ゴカイ
ソトオリガイ
オサガニ
アナジャコ
ヤマトシジミ
ボラ
ラムサール条約
ラムサール条約とは?
1971年イランのラムサールで開催
1975年12月21日に発効
条約の内容
特に水鳥の生息地等として国際的に重
要な湿地と、そこに生息・生育する動物
の保全を促進することを目的としている。
条約湿地の要件
国際的に重要な湿地
国指定鳥獣保護区特別保護地区等の
地域指定により、将来にわたり自然
保護の保全が図られていること
地元自治体等から登録への賛意が得ら
れていること
藤前干潟の現状
2005年3月27日、稲永ビジターセンターと藤
前活動センターがオープン 。
藤前干潟が目指す三つの目標
1.藤前干潟の魅力と本質を伝える
2.ゆたかな伊勢湾をとりもどす
3.持続的に生存可能な社会を創るのに取り
組んでゆくための足場を作る
経緯
1950年代に始まる高度経済成長と臨海工業開発用地造成のために、伊勢湾奥部の干
潟・浅海域8000haは、4000haの浚渫埋立地と深い水路に変えられた。伊勢湾台風(1959)
後に高潮防波堤がつくられ、1964年から西部の臨海工業用地が造成され、木曾岬の農
地干拓(444ha) も行われました。これらの開発により、渡り鳥は生息地を追われて、好運
にも残っていた藤前干潟に集中し、シギ・チドリの日本最大級の渡来地になりました。
1964年の港湾計画西1区(105ha)は、海面下土地問題で具体化できず20年放置されてい
たが、1984年に名古屋市のゴミ埋立場とする計画(1990年から10年間)が発表され、以
来「渡り鳥の最後の渡来地を守ろう、ゴミ行政を根本から改め、大量生産・大量消費・大
量廃棄の社会を変えよう」を合言葉に15年に及ぶ市民活動が展開されました。
当初計画を46.5haに縮小して始まったアセスメント(1994-98)準備書では、「影響は小さ
い」としていたが、市民自らの科学的調査で「影響は明らか」(市の審議会答申)に変わり、
諫早の『ギロチン』に憤った世論の包囲網が、環境庁の「人工干潟」否定見解を出すとこ
ろとなって、1999年1月、埋立申請手続きの最終段階でゴミ埋立計画が中止されました。
問題
シギ・チドリ渡来数の減少と貧酸素水塊問題
全国的な減少傾向が見られるハマシギだが、藤前干潟への今年の冬と春の渡来数は例年の
半分以下と激減した。2年前の東海豪雨の影響や、再発防止の川床浚渫事業の影響、藤前干
潟の中央部にある窪地にできる貧酸素水塊の影響が懸念されている。
窪地は150mx300m、深さ5-7mで、伊勢湾台風後の堤防復旧のための土砂採取跡で、夏場、2
m以下は貧酸素となり秋口の大風で引き出されてアナジャコやゴカイの大量死を招く。東海豪
雨対策の新川浚渫事業による河口浚渫の影響をモニタリングする「庄内川・新川河口干潟調
査会」ができたのを契機に、この問題を提起し、1年間の現状調査で埋め戻しを提言し、実行さ
れた。
今後の課題
脅威
名古屋港の海域および干潟周辺の海底から乱流する貧酸
素水(青潮)は底性生物の大量死を引き起こす
干潟生態系を脅かす、庄内川、新川、日光川の各流域から
発生する汚濁負荷による河川の水質汚染
保全目標
生物および環境についてのモニタリングが定期的に実施され、
その成果が藤前干潟および周辺地域における生態系の保全活動(動植
物)の保護管理等に適正に反映される
干潟生態系に負荷を与える各河川の水質汚濁や、貧酸素水素の影響を
回避し、本来の生態系における生物間の相互関係が保全されるとともに、
生物の再生産等の過程が保全される
今後の活動予定
今までに調べた事で気になる事の詳細を調
べてまとめる。
 調べきれなかった部分は訪問調査に行き
調べる。
 最終発表に向けて準備する。
 今の藤前干潟の問題点を解決する方法を
考えていく。
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