フーリエ級数








周期現象と周期関数
等速円運動と単振動
位相:サインとコサインの和
サインとコサインの直交性
倍音(高調波)の追加
フーリエ級数
フーリエ係数の計算
フーリエ三角級数
1


同一パターンの繰り返し
空間的・時間的
 例題00 : 周期現象の例を挙げよ
▪
▪
▪
▪
地球の公転,自転 →
ブランコ,車輪の回転
人体の動き
音,光
天体
▪ 音波,電磁波
▪ 風景,形状
フーリエ三角級数
2

周期的に変化する関数
 同じパターンの繰り返し
▪ 基本パターンの始まりの位置は自由に考えてよい
▪ ・・・abcabcabc・・・=・・・{abc}{abc}{abc}・・・=・・・{bca}{bca}{bca}・・・
▪ 連続関数での表現は∀𝑡, 𝑓(𝑡) = 𝑓(𝑡 + 𝑇)
 周期 T
▪ 波長,空間周期
例
▪ sin 𝑡 = sin(𝑡 + 2𝜋)
フーリエ三角級数
3

基本周期
 一番短い周期
 𝑇が周期なら 𝑛𝑇も周期になる
3
2
1
10
5
5
10
1
2
基本 周期
3
フーリエ三角級数
4

問題01:
▪ 周期関数とは何か,その定義を述べよ
▪ 𝑇 = 2, 𝑓 𝑡 = 𝑡 ⋯ 0 ≤ 𝑡 < 2のグラフ?
▪ 定義域を−1 ≤ 𝑡 < 1とすると?

周期関数の再帰的な定義
10
4
4
2
2
5
5
10
10
5
5
2
2
4
4
フーリエ三角級数
10
5


円周上の点: 𝐴 cos 𝜃 , 𝐴 sin 𝜃 ,
正の角度( 𝜃 > 0):反時計回り
 角度が一定の速さで増す:𝜃 = 𝜔𝑡
▪ 等角速度:
d𝜃
𝑑𝑡
=𝜔
▪ 等速:𝑠 = 𝐴 × 𝜃,

周期と角速度
𝑑𝑠
𝑑𝑡
Demo 4
= 𝐴𝜔
▪ 𝜃 = 𝜔𝑡 → 2𝜋 = 𝜔𝑇,
▪ 𝑇=

単振動
2𝜋
,
𝜔
𝜔=
2𝜋
𝑇
 𝐴 cos 𝜔𝑡 , 𝐴 sin 𝜔𝑡
 𝜔:角振動数,角周波数 → 𝑓 =
 𝐴: 振幅

𝜔
:振動数,周波数
2𝜋
問題 02, 03, 例題02
フーリエ三角級数
6


sin(位相), cos(位相)
初期位相𝜑:𝐴 sin(𝜔𝑡 + 𝜑)
 サインとコサインの和と初期位相
𝐴 sin 𝜔𝑡 + 𝐵 cos 𝜔𝑡
𝐴
𝐵
2
2
= 𝐴 +𝐵
sin 𝜔𝑡 +
cos 𝜔𝑡
𝐴2 + 𝐵2
𝐴2 + 𝐵2
2
2
𝐴
𝐵
+
=1
2
2
2
2
𝐴 +𝐵
𝐴 +𝐵
𝐴
𝐵
→
= cos 𝜑 ,
= sin 𝜑 とおける
2
2
2
2
𝐴 +𝐵
𝐴 +𝐵
𝐴 sin 𝜔𝑡 + 𝐵 cos 𝜔𝑡 = 𝐴2 + 𝐵2 cos 𝜑 sin 𝜔𝑡 + sin 𝜑 cos 𝜔𝑡
= 𝐴2 + 𝐵2 sin(𝜔𝑡 + 𝜑)
問
𝑨
𝑨𝟐 +𝑩𝟐
= 𝐬𝐢𝐧 𝝍 ,
𝑩
𝑨𝟐 +𝑩𝟐
フーリエ三角級数
= 𝒄𝒐𝒔 𝝍とおいたら?
7

単振動ではない周期関数


2𝜋
基本波 :周期𝑇 = 、角周波数:𝜔
𝜔
1
2𝜋
第𝑛高調波 :周期 𝑇 =
, 角周波数:𝑛𝜔
𝑛
𝑛×𝜔
 𝐴𝑛 cos 𝑛𝜔𝑡 , 𝐵𝑛 sin 𝑛𝜔𝑡 , 𝑛 = 0,1,2, ⋯
 重ね合わせで一般の周期関数をつくる
 周期関数を、これらの成分に展開する
 周波数スペクトル
フーリエ三角級数
8

sin 𝜔𝑡 +
1
sin 2𝜔𝑡
2
+
1
3
sin 3𝜔𝑡 + ⋯
1.5
1.5
1.0
1.0
0.5
0.5
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
0.5
0.5
1.0
1.0
1.5
1.5
フーリエ三角級数
9
基本波と第2高調波の 振幅が 1: ½、初期位相 0
基本波を表す半径1の等速円運動に、倍の速さで回転する半径1/2
の円運動が重なる
さらに、3倍の速さで回転する半径1/3の円運動が重なる
初期位相が異なる
フーリエ三角級数
10
𝑎0
𝑓 𝑡 =
+
2
∞
𝑎𝑛 cos 𝑛𝑡 + 𝑏𝑛 sin 𝑛𝑡
𝑛=1
 基本周期: 2𝜋, 基本区間: [0,2𝜋],[−𝜋, 𝜋]など
 𝑎0 ベースライン
𝑎0
𝑓 𝑡 =
+
2
 基本周期 :𝑇 =
2𝜋
,
𝜔
∞
𝑎𝑛 cos 𝑛𝜔𝑡 + 𝑏𝑛 sin 𝑛𝜔𝑡
𝑛=1
𝑇 𝑇
2 2
基本区間:[0, 𝑇], [− , ]など
𝑎𝑛 = 0 → 𝑓(𝑡)奇関数,
フーリエ三角級数
𝑏𝑛 = 0 → 𝑓 𝑡 偶関数
11
基本周期 𝑇の関数𝑓 𝑡 の高調波成分を求める:
𝑎0
𝑓 𝑡 =
+
2
∞
𝑎𝑛 cos 𝑛𝜔𝑡 + 𝑏𝑛 sin 𝑛𝜔𝑡
𝑛=1
のフーリエ係数𝑎𝑛 , 𝑏𝑛 を𝑓 𝑡 から計算する方法が
必要になる.
フーリエ三角級数
12
クロネッカのδ
フーリエ三角級数
13
𝑓 𝑡 =
𝑎0
+
2
1
𝑎0 =
𝜋
∞
𝑎𝑛 cos 𝑛𝑡 + 𝑏𝑛 sin 𝑛𝑡
𝑛=1
2𝜋
𝑓(𝑡)𝑑𝑡 ,
0
𝑎0
𝑓 𝑡 =
+
2
2
𝑎𝑛 =
𝑇
𝑇
0
∞
1 2𝜋
1 𝜋
𝑎𝑛 =
𝑓 𝑡 cos 𝑛𝑡 𝑑𝑡 =
𝑓 𝑡 cos 𝑛𝑡 𝑑𝑡,
𝜋 0
𝜋 −𝜋
1 2𝜋
1 𝜋
𝑏𝑛 =
𝑓 𝑡 sin 𝑛𝑡 𝑑𝑡 =
𝑓 𝑡 sin 𝑛𝑡 𝑑𝑡
𝜋 0
𝜋 −𝜋
𝑎𝑛 cos 𝑛𝜔𝑡 + 𝑏𝑛 sin 𝑛𝜔𝑡 ,
𝑛=1
2𝜋𝑛𝑡
2
𝑓 𝑡 cos
𝑑𝑡 =
𝑇
𝑇
2
𝑏𝑛 =
𝑇
𝑇
0
𝑇
2
2𝜋𝑛𝑡
𝑓 𝑡 cos
𝑑𝑡 , 𝑛 = 0,1,2, ⋯
𝑇
𝑇
−
2
2𝜋𝑛𝑡
2
𝑓 𝑡 sin
𝑑𝑡 =
𝑇
𝑇
フーリエ三角級数
2𝜋
𝜔=
𝑇
𝑇
2
2𝜋𝑛𝑡
𝑓 𝑡 sin
𝑑𝑡
𝑇
𝑇
−
2
14

1⋯0 < 𝑡 <
𝑓 𝑡 =
𝑇
−1 ⋯
2
𝑇
2
<𝑡<𝑇
1.0
0.5
10
5
5
10
0.5
1.0
フーリエ三角級数
15
矩形波±1,duty 50%,原点でジャンプ
𝑎0 = 0,
2
𝑏𝑛 =
𝑇
𝑎𝑛 = 0 (奇関数)
𝑇
2
0
2
𝑇
−2
2
𝑓 𝑡 sin 𝑛𝜔𝑡 𝑑𝑡 =
𝑇
𝑇
−
−1 sin 𝑛𝜔𝑡 𝑑𝑡 +
𝑇
2
+1 sin 𝑛𝜔𝑡 𝑑𝑡 =
0
𝑇
2
2
𝑛𝜔𝑇
𝑛𝜔𝑇
0
2
cos 𝑛𝜔𝑡 𝑇 − cos 𝑛𝜔𝑡 0 =
1 − cos −
− cos
+1
−2
𝑛𝜔𝑇
𝑛𝜔𝑇
2
2
2
𝑛𝜔𝑇
2
2𝜋
2
=
× 2 1 − cos
=
× 2 1 − cos 𝑛 ⋅
=
1 − cos 𝑛𝜋
𝑛𝜔𝑇
2
𝑛 ⋅ 2𝜋
2
𝑛𝜋
0 ⋯ 𝑛が偶数
= 4
⋯ 𝑛が奇数
𝑛𝜋

4
1
1
𝑓 𝑡 = π sin 𝜔𝑡 + 3 sin 3ωt + 5 sin 5ωt + ⋯
フーリエ三角級数
16