比較生産費説とパレート改善 取引すればみんながトクする イヌとネコが孤島に漂着 とれる食べ物はドバトとフナだけ http://free-illustration.com/ イヌさんの労働生産性(平均) 1 1 ドバト1羽 とるのに1 時間 フナ1匹と るのに1 時間 ネコさんの労働生産性(平均) 4 1.2 ドバト1羽 とるのに4 時間 フナ1匹と るのに1.2 時間 労働時間制約式 ドバトの入手量をx1、 フナの入手量をx2、 一日の労働時間を12時間とすると イヌさんの労働時間制約式は 12＝x1＋x2 ネコさんの労働時間制約式は 12＝4x1＋1.2x2 イヌさんの生産可能性グラフ イヌさんの労働時間制約をグラフにすると x2 労働時間をすべ てドバトに費や すと12羽とれる。 12 x1 イヌさんの生産可能性グラフ イヌさんの労働時間制約をグラフにすると x2 12 労働時間をすべ てフナに費やす と12匹とれる。 x1 イヌさんの生産可能性グラフ イヌさんの労働時間制約をグラフにすると x2 12 労働時間を適当に混 ぜると、この線上の 組み合わせが入手で きる。 12 x1 イヌさんの無差別曲線が こうだったとすると x2 x1 イヌさんが一人(?)で生きる時 生産可能性グラフと組み合わせてみると x2 12 無差別曲線と接 するところが最 適 7 今の場合、ドバト5 羽、フナ7匹 5 12 x1 ネコさんの生産可能性グラフ ネコさんの労働時間制約をグラフにすると x2 労働時間をすべ てドバトに費や すと3羽とれる。 3 x1 ネコさんの生産可能性グラフ ネコさんの労働時間制約をグラフにすると x2 10 労働時間をすべ てフナに費やす と10匹とれる。 x1 ネコさんの生産可能性グラフ ネコさんの労働時間制約をグラフにすると x2 労働時間を適当に混 ぜると、この線上の 組み合わせが入手で きる。 10 3 x1 ネコさんの無差別曲線が こうだったとすると x2 x1 ネコさんが一人(?)で生きるとき 生産可能性グラフと組み合わせてみると x2 無差別曲線と接 するところが最 適 10 今の場合、ドバト2羽、 フナ3.3匹 3.3 23 x1 イヌさんはネコさんより どちらの財の生産性も優れている x2 12 10 イヌさんの生産可能 性 ネコさんの 生産可能 性 3 12 x1 だとしても、 イヌさんはドバトとりに、 ネコさんはフナとりに、 それぞれ特化して、 あとで交換した方が 一人で生きるよりも トクになります。 うそだぁ!! 強者と取引しても 食い物にされる だけだい! うそだぁ!! 何もかも劣ったやつと 取引しても 足引っ張られる だけだい! そんなことは ありません!! 今、ドバト1羽に対して、フナ 2匹で交換する相対価格が成り 立ったとしましょう。 イヌさんはドバト12羽とる x2 12 12 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると x2 12 この線にそっ て交換される 2 112 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると x2 12 効用最大の 消費はここ 8 8 2 112 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると つまり、イヌさんは、ド バト4羽手放して、交 換にフナを8匹入手す る x2 12 8 8 8 4 12 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると x2 12 ここよりも ここの方が 効用が高い 12 x1 ネコさんはフナ10匹とる x2 10 3 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると この線にそっ て交換される x2 10 2 1 3 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると x2 10 2 1 効用最大の 消費はここ 2 34 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると つまり、ネコさんは、 フナ8匹手放して、交 換にドバトを4羽入手 する x2 10 8 2 4 34 x1 ドバト1羽対フナ2匹で交換すると x2 10 ここよりも ここの方が 効用が高い 3 x1 かくして、 イヌさんは、ドバト12羽とり、 ネコさんは、フナ10匹とり、 イヌさんのとったドバトのうち4羽と ネコさんのとったフナのうち8匹を 交換! 両者ともトクする リカードの比較生産費説 リカードの肖像。 著作権に配慮して 削除 • 絶対生産費が違えば交易 するのはあたりまえ • あらゆる財について生産 性が劣った国でも、その なかで比較的得意なもの に特化して交易した方が トク 自由貿易の根拠 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると x2 12 この線にそっ て交換される 3 2 12 x1 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると x2 12 効用最大の 消費はここ 7.5 3 7 2 12 x1 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると つまり、イヌさんは、 ドバトを5羽手放し、 交換にフナを7.5匹手 に入れようとする。 x2 12 7.5 7.5 7 5 12 x1 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると それに対してネコさ んは、 x2 10 この線にそっ て交換される 3 2 3 x1 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると x2 10 3 2 効用最大の 消費はここ 1 3 6 x1 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると x2 つまり、ネコさんは、フナ を9匹手放し、交換にドバ トを6羽手に入れようとす る。 10 9 6 1 3 6 x1 すると ドバトの供給は 5、需要は6 x2 12 x2 需要超過 7.5 10 7.5 9 6 1 3 6 5 x1 7 12 フナの供給は9、需 要は7.5 供給超過 x1 ドバト2羽対フナ3匹で交換すると ドバトの供給は5、需 要は6 需要超過 ドバトの交換価値上昇 フナの供給は9、需 要は7.5 供給超過 フナの交換価値低下 さっきのドバト1羽対フナ2匹で落ち着く 「パレート改善」 誰の効用も犠牲にすることなく、 一人でも多くの人の効用を増 加させること。 つまり、みんながトクす ること 自由な取り引きにまかせれば 自動均衡 取り引きしないときとくらべて パレート改善 今日のまとめ • どんな能力の人でも、必ず世の中 の役に立って報われることができ ます。 • 自由な取り引きにまかせれば、み んながトクすることができます。 • そうなってないなら、世の中の仕 組みがおかしいのです。 次回以降見ていく
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