1 国際決済と外国為替 1 2 3 4 国民通貨と決済システム 国際決済と外国為替 国際決済と銀行 「外為法」の改正と外国為替取引 2015/9/28 1 1.1 貨幣の発生とその機能 物々交換経済 「欲求の2重の一致」 価格 N(N-1)個の交換比率 一般的等価物の登場 (N-1)個の価格 価値尺度(計算単位)としての貨幣 交換手段としての貨幣 価値保蔵手段,支払い手段としての貨幣 2015/9/28 2 1-2 商品貨幣と名目貨幣 金貨の鋳造・流通 兌換銀行券のような名目貨幣 不換銀行券 法貨 強制通用力 法律のおよぶ範囲内 2015/9/28 3 1-3 現金通貨と預金通貨 現金通貨 (日本銀行券と硬貨) 汎用性,匿名性,決済完了性 預金通貨 企業間決済は一覧払いの要求払い預金を もとにした手形や小切手 2015/9/28 4 1-4 銀行間決済システムと 中央銀行 銀行間決済制度 手形交換決済制度 内国為替決済制度(全国銀行データ通信 システム) 日銀ネット(日本銀行金融ネットワークシス テム)による日銀当座預金の振替 (金融機関間の資金取引や国債売買) 2015/9/28 5 2-1 内国為替と外国為替 「為替」exchangeとは? 遠隔地間の債権債務を同一地域内のそれ に転換し,現金輸送を伴わずに決済する 銀行が仲介者となる 「外国為替」foreign exchangeとは? 国際間にまたがる債権債務を同一国内の それに転換して決済する方法,手段 2015/9/28 6 2-2 並(送金)為替と逆(取立)為替 並(送金)為替 ①日本の債務者aは,日本のA銀行に$100万の 円を支払い,②買い取った為替手形Iをアメリカ の債権者bに送付する,③bは受け取った手形I をアメリカのB銀行に買い取ってもらい,④$100 万を受け取る. 逆(取立て)為替 通貨の交換は国際通貨国以外で行われる. 2015/9/28 7 2-3 信用状付輸出手形による決済 日本の輸出業者が,アメリカへのドル建て 輸出を,信用状付一覧払い輸出手形に よって決済する仕組みの事例 2015/9/28 8 3-1 外国為替取引と銀行間決済 国際間では,中央銀行当座預金振替制度 はない. コルレス契約correspondent agreement を結び,為替決済勘定を置いている. 国際通貨国の銀行に開設されたコルレス 勘定こそが,国際決済に用いられる国際 通貨だ. 2015/9/28 9 3-2 国際通貨 国際通貨の3機能:計算単位,決済手段,価値保蔵手段 国際通貨としてドルが機能する アメリカの銀行に預けられたドル建て預金の振替で,国際 決済が行われる 国際通貨ドルの最終決済は,アメリカの銀行が連邦準備 銀行に保有する預金の振替 CHIPS(Clearing House Interbank Payment System) ユーロダラー取引は,SWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunications ) によって計 算された決算尻をCHIPSに繋ぐ. 2015/9/28 10 3-3 国際通貨の諸機能 契約・表示通貨ー為替リスクを誰が負担す るか. 投資通貨ーいかに有利に運用するか,い かに有利に借りるか.リスク・流動性. 公的レベルの基準・準備通貨と介入通貨 為替媒介通貨 2015/9/28 11 4 「外為法」改正と外為取引 1998年4月「外為法」大幅改正 「為銀主義」の廃止 大企業は企業内貿易の決済をネッティング 居住者間の外貨建て取引の自由化 為替手数料の節約効果 国際決済は最終的に銀行を必要 2015/9/28 12
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