48期 環境報告書 - ヨシワ工業

第 4 8 期(2010.10 ∼2011.9) 環 境 報 告
Environmental Report FY48(2010.10∼2011.9)
Working Together
for a Better Future
より よ き明 日に 挑 戦
ヨシワ工業株式会社
http :// www. yos hiw a.c o.j p
目次
ページ
目次
1
1.ごあいさつ
2
会社概要
4
2.環境マネジメントシステム
2−1.環境方針
5
2−2.組織、体制
5
2−3.システム監査
6
2−4.教育・訓練
7
2−5.グループ、業界の対応
7
3.環境に関する活動
3−1.法規制への適合
8
3−2.製造工程の取り組み
8
3−3.製品についての取り組み
11
3−4.事務・間接部門の取り組み
12
3−5.環境会計
13
4.コミュニケーション
4−1外部コミュニケーション
14
4−2内部コミュニケーション
15
-1-
1.ごあいさつ
Working Together for a Better Future
よりよき明日に挑戦
∼
『大自然』との関わり
∼
今年 2011 年は、年初から大きな災害に見舞われ、『大自然』の力を思
い知らされました。具体的には、地震、洪水、台風、猛暑といった自然
現象による実に多くの大被害を被った年でした。ここでの『大』とは「は
かりしれない大きさ、偉大さ」であり、「自然」とは「(人造でない)あ
りのままの姿」という含蓄があります。
1 月半ばに起こった生まれ故郷に近い霧島の「新燃岳(しんもえだけ)」 ヨシワ工業株式会社
代表取締役社長
の噴火は、長年逢っていない故郷の知人・親戚と久し振りに密に連絡を
取る機会を与えてくれました。日本中で日々報道され、注目され、あま
り語られることのなかったその地名は一躍有名にもなりました。それも
山下 耕司
束の間、話題の焦点は 3.11 の「東日本」へ。
しかし、地震は「東日本」だけでなく「ニュージーランド地震」、「トルコ東部ワン地震」
でも。また、豪雨は「紀伊半島」だけでなく「タイ」でも、というようにアジア、または、世
界的な拡がりで発生しました。日本で最も影響の大きかった災害は、やはり「東日本大震災」。
復興に当たる日本人の勤勉さと「絆」は世界からの称賛を受け、スポーツ、芸術家、その他多
くの分野からの支援にも至り、『大自然』に対抗する人の援け合いの尊さ・温かさもまた、被
害影響の大きさが故です。
「東日本大震災」は震災そのものに留まらず、地震→津波→原発→放射能汚染、電力不足問
題という災害・不幸の「連鎖」を引き起こし、企業や個人生活にも大打撃を与えました。企業
は「生産」すること、人は「生活」することの復旧・復興に努めました。いえ、実のところま
だまだこれからです。自動車業界を中心に実施された「輪番休日」は、それ相当の効果を出す
一方、生活スタイルにも影響しました。そうした重い体験を通して、電力・エネルギー不足と
そのあり方・使い方にも目を向けるようにもなりました。
第一次オイルショックの後も同じく資源枯渇問題に至り、電力は化石資源から原子力に転換
されて来ました。不幸にも、寧ろ、皮肉にも、その原子力発電によって、今年、間接・直接的
な被害に遭いました。エネルギー転換と併行して、電力の豊富さに甘え、生活も贅沢になった
からでしょう。「天罰」発言のために厳しい批判を浴びた方もおられ、「天災」でなく「人災」
と言う見方もあります。確かにそうなのかもしれません。
「嵐(あらし)」と言えば「自然」が起こすものだ
けではなく、昨今の欧州経済のような「不況の嵐」
のように人類の造り出すものもあります。自然現象
の「嵐」を人為的なことに引用するのですから、自
然への畏敬の念があるのでしょうか。
自然はゆっくりと変化し、人工物・人造物は急激
に変化します。今年は世界人口が70億人に達した
年でもあります。変化に急ぎ過ぎ、増加して行く人
間達の行為に「大自然」が暫しの停止・歯止めをか
けているようにも思われます。
先週末、縁あって 15 年来の交流をしているアメリカ人が渡日して来たので「安芸の宮島」を
観光しました。名物の「もみじ」が文字通り紅葉し、正に最高の見物シーズンでした。しかし、
いつしか日常化してしまっている広島人の感覚は、初めてその美しさに魅かれる外国人の感
-2-
動・歓声に、遠く及びませんでした。身の回りの『大自然』への畏敬と感謝を忘れ、当たり前(つ
まり自然)感覚になってしまっているのでしょう。
『大自然』との関わりを、大災害においても、身近な観光地の観賞においても再考する出来事
でした。
さて、このように今年を悲惨な大災害を中心に振り返ってみると、環境マネジメントシステ
ム EMS(Environmental Management System)の「M」は経営、管理(Management)というよりも維
持(Maintenance)、つまり「自然、ありのままを保つ」ための努力のように思われてきます。
当社では、この約 1 年間「5S 活動」を全社的に活発化して参りました。結果として、生産性、
品質、安全衛生等も更に改善され、電力量削減、産廃削減等、経営にも貢献できています。
他にも、震災直後に社内で行った「節電キャンペーン」では社内から実に多くの提案ネタが
出されました。また、例えば、故障に悩まされていた溶解用のキュポラを改造するに当たり、
工夫をしたことで、生産性が高まり、廃棄物も減少するという副産物もありました。こうした
成果の中でも、最も喜ばしいことは活動を通して社員がより活性化していることです。
大袈裟ですが、身近な作業環境から地球環境にも貢献できていると言えましょう。
これらの取組みは「大震災」という形で母なる「大自然」が与えてくれたきっかけでもあり
ます。執筆中の今、広島でも地震が発生しました。さて、それは何を示唆しているのでしょう
か。
『自然』はとてつもなく大きい。一方、『人』
はそれに比して、とてつもなく小さい。しかし、
生み出す技術や改善は『無限』である。そう思い
ます。
Working Together for a Better Future (より
よき明日に挑戦)。
『人』の明日だけでなく『大自然』との関わり
をも忘れることなく、「技術力」強化と「改善」
の積み重ね、そして、それを支える「一人ひとり
の活性化と成長」によって、「よりよき明日」を
目指して参ります。
-3-
■会社概要(2011年9月30日現在)
社 名 :ヨシワ工業株式会社
ヨシワ工業㈱は、1937 年(昭和 12 年)に広島県安芸郡府中町に広島鋳物工業㈱として設
立。その後、1957 年(昭和 32 年)
、広島県安芸郡海田町に移転、1963 年(昭和 38 年)に
㈱和田工作所との合併によりヨシワ工業㈱に社名変更を行ない、素材から機械加工、組立
までの一貫化を目指す。その後、島根県鹿足郡吉賀町に六日市工場(1973 年)
、初見工場(1985
年)の2つの工場を建設し、主力製品である鋳鉄製自動車部品を製造している。
資本金:90 百万円
売上高:12,566 百万円 (48 期
2010 年 10 月∼2011 年 9 月)
主要事業:輸送用機械器具製造業(自動車部品の鋳造及び機械加工)
本社所在地:〒736-0056 広島県安芸郡海田町明神町 1-48
電 話 番 号 :082-823-2171㈹
F A X 番 号 :082-823-2947
敷 地 面 積 :15,443.23 ㎡
生 産 工 場 : 海田工場
所在地(同上)
ディスクプレート機械加工、フライホイール機械加工、ATミッション部品機械加工
鋳造品仕上
六日市工場
〒699-5522 島根県鹿足郡吉賀町七日市 647
電 話 番 号 :0856-78-1100㈹
F A X 番 号 :0856-78-0759
敷 地 面 積 :36,260.86 ㎡
鋳鉄部品鋳造、鋳造品黒塗り塗装
初見工場
〒699-5502 島根県鹿足郡吉賀町田野原 1036-1
電 話 番 号 :0856-77-1460㈹
F A X 番 号 :0856-77-0781
敷 地 面 積 :81,612.86 ㎡
鋳鉄部品鋳造、鋳造品黒塗り塗装
従 業 員 数 : 485 名
ホームページアドレス:http://www.yoshiwa.co.jp/
-4-
YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
MANAGENENT
SYSTEM
2.環境マネジメントシステム
2−1.環境方針
2001 年 9 月に、『ヨシワ工業株式会社 環境方針』を策定し、以降、企業活動や環境の変
化等に伴い、今日まで5度の見直しをしてきました。最近では、2009 年 10 月 1 日付けで
環境理念の一部を見直し、発行しています。
《環境理念》
『ヨシワ工業株式会社 環境方針』
ヨシワ工業㈱は、住みよい地球、豊かな自然のために、
環境にやさしい企業を目指します
当社の主要事業である銑鉄鋳物の製造は、鉄スクラップを主原料とするリサ
イクル産業ですが、同時に、エネルギーを大量に使い、産業廃棄物を多量に
排出する環境負荷の大きい産業です。このことをよく認識し、当社の持つ生
産技術力を活かし、更にその改善を積み重ねることにより、環境負荷の低減
に取り組みます。
《環境方針》
下記の約束を確実に達成するために、環境マネジメントシステムを構築、運用し、見直し
を行ない、環境マネジメントシステム及び環境パフォーマンスの継続的な改善と汚染の予
防に努めます。
○次の項目について目的及び目標を設定し、環境負荷を継続的に低減します。
1.3R(Reduce、Reuse、Recycle)活動により廃棄物を削減する。
2.省エネルギーを推進する。
3.環境負荷物質の排出量を削減する。
○環境に関する法規制はもとより、当社が同意した環境に関する協定等の約束事項を
順守評価します。
○この環境方針を文書化し、組織のために働く全ての人(契約社員を含む全社員
及び協力会社)に周知徹底するとともに、広く社外に公開します。
2009 年 10 月 1 日
代表取締役社長 山下
耕司
2−2.組織、体制
環境方針に基づいた活動を実施する為、環境マネジメントシステム(EMS)の管理責任者
及び各部門の代表者からなる「環境推進委員会」を定期的に開催し、活動計画の策定、目
的・目標や実績に関する審議、実施計画の進捗フォロー、及び法規制の確認などを行って
います。
さらに、各部門でも本来業務の環境への影響について調査し、評価を行うことで、日常
の活動が環境影響に関連していることについて、社員に自覚を促しています。
省エネルギーなどの個別の分野については、「分科会」を開催し、専門的に問題解決や改
善活動を行なっています。
また、
『環境マネジメントマニュアル』を最上位として文書化された環境マネジメントシ
ステムを構築し、環境保全及び環境改善活動の運営を行なっています。
-5-
YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
MANAGENENT
SYSTEM
2.環境マネジメントシステム
♣「環境マネジメントシステム組織図」♣
EMS 最高責任者
内部環境監査チーム
EMS 管理責任者
各部門
職場
職場
各部門
・・
・・
「環境推進委員会」
議長:EMS 管理責任者
出席:各部門代表者
「分科会」
議長:主管部門長
委員:分科会員(指名者)
「部門環境会議」
議長:部門長
出席:職場代表者
「職場ミーティング」
議長:職場の長
出席:所属員
2−3.システム監査
(1)第3者監査
当社は、構築・運営している環境マネ
ジメントシステムの適切性を専門的及
び客観的な見地から評価するために、
国際規格である ISO14001 に基づいて
行なわれる第三者機関認証を取得して
います。
登録日:2002 年 4 月 5 日
登録事業所:ヨシワ工業㈱本社・海
田工場
関連事業所:六日市工場、初見工場
登録活動範囲:自動車用鋳鉄部品の設計・開発及び製造
認証機関:財団法人 日本品質保証機構(JQA)
登録番号:JQA−EM2310
2011 年 2 月 22 日∼2 月 25 日に更新審査を受審し、認証登録を維持継続しています。
(2)内部環境監査
内部環境監査は、法規制への順守状況、環境改善目標の達成状況や、環境マネジメント
システムの適切性や有効性を、自主・自律的にチェックし、問題点を解決していく仕組み
です。今期も、監査計画に対して全ての監査を実施し、是正に取り組んでいます。
又、今期からは、内部監査体制の強化に加えて、社内の EMS 運用のレベルアップを目
的として、内部監査員資格を取得していない管理監督職を対象に、内部環境監査員教育
を開始しました。
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YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
MANAGENENT
SYSTEM
2.環境マネジメントシステム
2−4.教育・訓練
当社はシステムを構築し文書化したものを、社員及び契約社員が正しく理解し運用するため
に、環境に関する教育・訓練を実施し、成果を上げています。
教育の種類
教育の目的
環境
一般教育
環境関連問題の重要性を自覚す
る
EMS 教育
ISO14001 規格要求、環境マネジ
メントシステム規定事項を理解
する
環境作業
教育・訓練
環境に著しい影響を生じる可能
性のある作業に関する作業手
順、作業ポイントを理解する
環境資格・技能
教育・訓練
著しい環境影響の原因となりう
る業務に必要とされる資格や技
能を習得する
環境
一般教育
環境特定
教育・訓練
内部環境監査員教育
内部環境監査に必要な技能を習
得する
2−5.グループ、業界の対応
当社の主要な取引先であるマツダ㈱は、地元広島を代表する企業として、いち早く ISO14001
を認証取得し、自動車メーカーの使命としてサプライチェーン全体で、環境中期計画「マツダグ
リーンプラン 2020」を策定して取り組んでおられます。自動車の構成部品は数万点に上り、多
くの部品製造会社がその供給を行なっていることを考えると、個々の企業の取り組みが環境に
非常に大きな影響を与えていると言えます。マツダグループ全体の環境に関する基本方針とし
て、
「マツダ地球環境憲章」を制定して、
「マツダグループは、国内外全ての企業活動において自
然との調和を図りながら、地球環境の保護と豊かな社会づくりに貢献します。
」という環境理念
と、5つの行動指針に基づいて、環境を意識し
た企業活動を行っています。
自動車からの排出ガスは、大気汚染や地球の
温暖化の原因になるといわれています。対策と
して、排出ガスの清浄化とともに燃費の向上が
求められており、当社でも燃費向上に貢献する
部品軽量化などの提案を積極的に行なっていま
す。 現在、低 CO2 排出の生産技術の導入や日々
の弛まぬ改善活動により一層の業務効率化を図
り、低炭素社会実現に貢献しています。
-7-
YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
ACTION
3.環境に関する活動
3−1.法規制への適合
♣「大気汚染防止法における規制値と実績」♣
項目
対象設備
キュポラ
煤塵
実績値
規制値
0.20 g/m3N 以下
六日市工場
初見工場
0.0025
0.0058
3
電気炉
六日市 0.20 g/m N 以下
初見 0.10 g/m3N 以下
0.0026
0.019
キュポラ
K値=17.5 以下
0.3
0.5
電気炉
K値=17.5 以下
0.9
0.4
キュポラ
規制対象外
15ppm
28 ppm
電気炉
規制対象外
9 ppm
9 ppm
SOx
NOx
※Nox 濃度については測定のみ実施
測定
初見キュポラ
六日市キュポラ
2011 年 6 月 27 日 電気炉 2011 年 8 月 02 日
2011 年 8 月 01 日 電気炉 2011 年 8 月 01 日
♣「PRTR法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)」対応♣
2010年4月∼2011年3月の間に使用し、報告が必要なPRTR法対象物質はありませんでし
た。
3−2.製造工程の取り組み
(1)省エネルギー
熱エネルギーは、鋳造工程ではキュポラで使用するコークス、注湯取鍋などの予熱・乾燥の
ためにLPGを、塗装工程では灯油などを使用しています。
電気エネルギーは、鋳造工程では電気炉や造型機などに使用し、機械加工工程では、旋盤や
マシニングセンターといった機械加工装置で使用し、事務所ではパソコンや空調機に使用して
います。 又、それぞれの工程に共通して、コンプレッサーや集塵機などにも使用しています。
これらのエネルギーを原単位で算出し、前年比1%減を目標に活動しています。
例として、
節電キャンペーンを呼びかける社内掲示物
(節電キャンペーンの社内お知らせ文書から抜粋)
a.六日市工場の自動注湯機を更新し、鋳
造歩留まりを改善。
b.初見工場のキュポラを改造し、
1.稼働率の向上によるエネルギーの削減
2.排出ダスト削減による環境負荷の低減
を行いました。
又、鋳造歩留まりや砂再生率の大幅な改善
を目指して、新しい鋳造工法の開発に取り組
んでいることに加えて、大震災による節電へ
の対応として、当社でも節電キャンペーンを実施し、省エネアイテムの発掘や社員の啓発活動
にも積極的に取り組んでいます。
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YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
ACTION
3.環境に関する活動
♣「エネルギー使用量及び原単位(製品重量千 t、製品個数千個) 」♣
♣「CO2 排出量及び、原単位(製品重量千 t、製品個数千個)」♣
※電気 CO2 排出係数 0.555kg-CO2/kwh を使用
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YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
ACTION
3.環境に関する活動
♣「排出工程の概要」 ♣
(2)廃棄物リサイクル及び処分
鋳造工程より発生する産業廃棄物には主
に廃砂・鉱さい・ノロ・ダストといったもの
があります。これらは、右図に示すように、溶
解・造型・仕上の各工程で排出します。廃砂
は再生利用、鉱さい・ノロは路盤材にダスト
はセメント材料に活用されます。
産業廃棄物のリサイクル率を上げることによ
り、埋立て処分量を削減する取り組みを行な
った結果、埋立て処分「ゼロ」を達成し、維
持してきましたが、2009 年以降、やむを得な
い事情により、一部スラグは埋立て処分をし
ています。現在、2014 年に再び埋立て処分「ゼ
ロ」を目指して、改善に取り組んでいます。
《主な取り組み内容》
分別収集
1)鉱さい・ノロ・ダスト・瓦礫等、細かく分別収集することで他の原料への再利用。
2)ジャミ・ショット粉は、砂と鉄を分離することでそれぞれを再利用。
♣「 埋立処分量」 ♣
上記の取り組みを行ない 48 期は、
埋立処分量を前年度より 38%削減
することができました。
現在、取り組みを継続中で 51 期
までに埋立「ゼロ」
(1%以下)を目
指しています。
♣図「リサイクルの内容」 ♣
工
当社の工程からの排出物は、右図のよう
に、道路の原料(路盤材)やセメントの
程
原料など幅広くリサイクルに使用され
廃
棄
物
ています。
溶解
造型
枠ばらし
仕上・検査
砂処理
キュポラ
電 気 炉
溶湯
鋳型
製品、湯道
と砂分離
ショット
ブラスト
砂混練
キュポラスラグ
ノロ
スラグ
耐火物
鋳物廃砂
微粉
中子屑
ジャミ ショット粉
集塵機
微粉
リ
サ
イ
ク
ル
路盤材
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路盤材・セメント原料 再生砂
鉄鋼原料
YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
ACTION
3.環境に関する活動
(3)環境負荷物質による汚染の予防
《主な活動内容》
緊急事態発生時の対応活動
想定される緊急事態発生時の対応を手順書に定め、定期的にテストを実施し、有効性の確
認を行ない、緊急事態発生時の社外流出による汚染を未然に防ぎます。
緊急時の連絡ルート(手順書からの抜粋)
3−3.製品についての取り組み
当社では、欧州域内への直接輸出はありませんが、欧州(EU)の有害物質規制であるEL
V指令(廃自動車指令)に基づく顧客の要求により、使用が禁止されている重金属(鉛・水銀・
カドミウム・六価クロム)について、当社の「環境影響評価規定」の製品の環境側面調査ルー
ルに従い、定期的に調査確認を行ない、該当物質が無いことを確認しています。
又、法規制以外でも、顧客からの環境負荷物
質の取扱い要求を順守し、MSDSの入手や自
主分析を行ない、環境負荷物質の把握、及び管
理について、IMDSを利用して行なっていま
す。
- 11 -
YOSHIWA
ENVIRONMENTAL ACTION
3.環境に関する活動
3−4.事務・間接部門の取り組み
(1)用紙、一般廃棄物及び電力消費
事務・間接部門を主体とした、「用紙、一般廃棄物及び電力消費」の取り組みは、継続して
ルールを順守することで活動しています。用紙については、間接社員対象のグループウェア導入
による書類の電子化や、コピーの両面使用、縮小コピーの推進、廃紙の再利用により、紙使用量
の削減を図っています。
また、オフィスから排出される廃棄物の分別を徹底することでリサイクルにも努めています。
さらに電力についても、空調機の設定温度、照明、パソコンの使用などルールに基づいた運用
を確実に行うと同時に、「グリーン調達基準規定」に基づき、省エネタイプの電気機器の購入な
ど、継続して省エネ活動を進めています。
上記活動状況については、定期的に“環境パトロール”を行うことにより実施状況の確認、是
正指摘を行い、確実な実施を目指しています。
(2)各職場の業務を通しての環境負荷低減
事務・間接部門は、従来からの環境側面調査の仕組みに加え、各部門の業務計画に掲げている
活動についても環境側面調査(定性的)を実施し、調査結果の重要度に応じて、事務・間接部門の
実施計画の環境取り組み項目(生産性の向上や不良低減活動、業務効率のアップ、ロス・ミスの
削減や産業廃棄物の削減等の活動等)に掲げ、継続的に事務間接業務における環境改善活動を展
開しています。
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YOSHIWA
ENVIRONMENTAL
ACTION
3.環境に関する活動
3−5環境会計
当社の環境に対する姿勢や取り組みを皆さんに理解していただくため、環境会計に取り組んで
います。環境活動の保全コストと保全効果を定量的に評価する仕組みとして、
「環境会計ガイドラ
イン 2005 年版」を参考に集計しました。
対象期間…2010 年 10 月∼2011 年 9 月
集計範囲…3 工場(海田工場、六日市工場、初見工場)の合計
集計結果…環境保全のコストの投資額は 306.0 百万円、費用額は 427.7 百万円、環境保全効果の効
果(量)は 30,343.5t、効果(金額)は 321.6 百万円となり、環境保全にも効果が期待でき
る設備の導入、及び改善工事を実施したため、投資額が前年より大幅に増加しました。
分類
投資額
事業内エリアコスト
環境負荷を抑制のコスト
(1)-1 公害防止コスト
大気・水質・土壌汚染防止コスト
内
訳
環境保全コスト
主な取り組み内容
(1)-2 地球環境コスト
(1)-3 資源循環コスト
温暖化防止と省エネ・オゾン層破壊
防止コスト
資源の効率・産業廃棄物のリサイク
ルの量と金額
(2)上・下流コスト
(3)管理活動コスト
マネジメントシステムの維持・運
用・監視測定・社員教育、工場内外
の環境保全のコスト
(4)研究開発コスト
(5)社会活動コスト
地域住民とのコミュニケーションの
コスト
(6)環境損傷コスト
(7)その他のコスト
リサイクルによる量と売益
合計
費用額
環境保全効果
効果(量)
効果(金額)
302.6
413.7
30,343.5
321.6
0.0
109.9
0.0
0.0
6.6
22.0
0.0
0.0
296.0
281.8
30,343.5
321.6
0.0
0.0
0.0
0.0
3.4
13.3
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.8
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
306.0
427.7
30,343.5
321.6
注 1)コスト…百万円、効果(量)…t、効果(金額)…百万円
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YOSHIWA
ENVIRONMENTAL COMMUNICATION
4.コミュニケーション
4−1外部コミュニケーション
一企業市民として環境保全活動に積極的に取り組むとともに、工場見学の受入、地域の美化活動
への参加、地域との交流会など、地域社会とのコミュニケーション強化に努めています。
(1)周辺地域とのかかわり
地域社会の一員として、会社周辺の清掃活動、市町村主催の地域環境美化活動やクリーン活動に
も積極的に参加し、社員の環境美化意識向上につなげています。
・会社周辺の清掃………社員により会社周辺の清掃を実施。
・町内『散乱ごみ追放キャンペーン』への参加、並びに隣接公園の清掃。
今期は町内の清掃キャンペーンに 1 回参加しました。
♣「空き缶ごみ追放キャンペーンの様子」♣
♣「蔵木中学校‐初見工場見学」♣
♣「六日市工場と地域の納涼会」♣
(2)インターネット活用
当社の環境への取組み状況を多くの皆様にご理解いただけるよう、当社ホームページ内に環境活
動のサイトを設け公開しています。
ヨシワ工業株式会社 URL : http://www.yoshiwa.co.jp
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YOSHIWA
ENVIRONMENTAL COMMUNICATION
4.コミュニケーション
4−2内部コミュニケーション
環境マネジメントシステムを円滑に、効果的に運用及び実施するため、社内のコミュニケーショ
ンの重要性を認識し、コミュニケーションの手順を確立して全社員が活動をしています。
(1)イントラネット活用
環境関連情報を社内 Web 上に公開し、各職場に設置しているパソコンを通して、全社員が常に最
新の環境情報を共有化できる体制をとっています。
(2)社内の情報伝達
各会議体の運用により、環境関連情報を各階層に伝達し、各職場からの情報はボトムアップで意
見・提案を行なって双方向のコミュニケーションを図っています。又、各部門内においても、環境
関連情報の共有化や、意見交換等により情報伝達を図っています。
ヨシワ工業株式会社
本
社:〒736-0056 広島県安芸郡海田町明神町 1 番 48 号
問合せ先:環境報告書作成分科会事務局
Tel:082-823-2171
発
行:2011 年 12 月
- 15-
Fax:082-823-2947