システムデザイン&マネジメントコース 環境・エネルギーシステムコース

A :E&E 環境・エネルギーシステムコース
B :SDM システムデザイン&マネジメントコース
C :PSI 知能社会システムコース
:E&E 環境・エネルギーシステムコース
工学部8号館(SDM事務室)
:SDM システムデザイン&マネジメントコース
工学部8号館(PSI事務室)
工学部8号館(E&E事務室)
〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学工学部システム創成学科事務室
工学部8号館2階
Te l:03-5841-6962
:PSI 知能社会システムコース
Fax:03-5841-0652
E-mail:[email protected]
http://www.si.t.u-tokyo.ac.jp/
平成 25年
(2013年)
度版
環境・エネルギーシステム
環境にやさしい技術とエネルギー源の開発
環境・エネルギーシステムの評価、エネルギー源の開発と利用、環境調和型
技術の開発などにおいて、環境・エネルギー問題の解決に向けた知識と方法
を身に付け、これらを長期的かつグローバルな視点から評価・解析して、社会
に貢献する人材を育成する。
システムデザイン&マネジメント
柔軟でレジリエントなシステムのデザイン
工学の基礎知識を背景とし、情報とシミュレーション、そして生命原理を
コアとしたシステムのエンジニアリングについて学び、人間と社会を取り巻く
現在の複雑で複合的な課題について、しなやかで回復力に富むシステムのデ
ザインとマネジメントのできる人材を育成する。
知能社会システム
技術経営・技術マネジメント
最新鋭の中型旅客機に重大トラブルが相次いだため運航停止に追い込まれました。この航空機
モノ作りの基本技術からマネジメントまでの幅広い教育により、新しい製
は、炭素繊維を用いて軽量化を図るなど、経済性と環境調和性・快適性を両立させた最新鋭機と
品、サービス、産業の創出を行ったり、環境・行政・福祉・金融などにおける
して、開発段階から注目されていました。今回のトラブルもリチウムイオン電池からの発火が原
複雑な問題に挑戦して新しい社会システムを創成することのできる人材を
因とみられており、最先端技術を駆使したパワーシステムが仇となったようです。
育成する。
今回のトラブルを起こした航空機は、グローバル化に伴う乗客数の増大や新航空路の開拓、低
コスト運航会社の台頭など、収益性改善を目指す今日の航空会社が抱える諸課題を解決する決定
打として登場しました。その人気の最新鋭航空機で生じたトラブルの影響の大きさを世界中で測
りかねています。パワーシステムの技術的問題が、機体メーカーに留まらず、日本の航空会社を
含む世界中の航空会社の運航や経営、さらには海外旅行をする世界中の人々にも甚大な影響を与
えています。また最新技術の導入の仕方についても考えさせられました。トラブルの原因が単な
るバッテリーの不具合というより、電気系統システム全体、さらにはそのようなパワーシステム
を必要とする航空機システム全体の問題に深く関わっていると考えられるからです。
皆さんは、どのようにすればこのトラブルを未然に防ぐことができたと思いますか。個々の部
品の信頼性を高めるなど、要素技術にさらに磨きをかけるだけでこの問題の根本を解決できると
は思われません。様々な技術を統合した航空機という巨大システムの特性を把握し、経済性や環
平成12年度より東京大学工学部にシステム創成学科が発足しまし
このような時代には、概念の明確な工業製品、たとえば、自動車
た。4つの学科が統合し、学生定員約170名の大きな学科が誕生した
の設計と生産が技術目標として明確で、工学部の教育は、それに合
のです。現在、システム創成学科には、□
A 環境・エネルギーシス
わせて細分化された中で、材料力学や流体力学などの科学的かつ要
テム、□
B システムデザイン&マネジメント、□
C 知能社会システム
素的なものをカリキュラムとして揃えればよかったのです。
の3コースが設けられています。
しかし、21世紀に入って、すべての工学の対象に対して、多次元
境調和性などの様々な社会的要因も考慮しつつ、最適かつ信頼性の高いシステムとして仕上げて
明治時代、大学が発足して以来、工学部は機械、電気、土木など
の問題解決力が要請されるようになってきました。比較的単純な工
いくシステム・デザインがこの問題を解決する鍵だと考えます。
の学科に分かれていました。機械技術者、電気技術者、土木技術者
業製品である自動車にしても、最初はほとんど機械工学で解決され、
これからの時代に皆さんはどのような専門性を身に付けたら良いと考えていますか。システム
などの養成が工学部の任務だったからです。工学部は本来職業能力
少しだけ電気工学が必要という製品だったのです。しかし、今では
創成学科では、個別研究領域の専門性を深めるだけでなく、現代社会の抱える様々な課題を分析
を身に付けるための高等教育機関としての目的が明確だったのです。
少なくとも制御工学、情報工学、環境工学の問題解決力も必要です。
し、それを解決するためにどのように技術を活用すべきかを考え、人や社会や自然との調和の中
この教育システムは、長く富国強兵、産業振興の国家目標と合致し、
これからは、これまで以上に多次元の問題解決力が必要な複雑な世
で課題を解決できる実行力のある人材を育てたいと考えています。そのためには工学の基礎を
効率よくその使命を果たしてきました。明治維新から短い年月で、
界が広がっていきます。社会には多次元の問題解決力を総合化しな
しっかり身に付けるのと同時に、プロジェクト演習等を通じて、習得した知識を活用できる応用
工業製品としての航空機、船舶などは、急速に世界の一流レベルに
いと、「応え」が得られない「問い」が増えているのです。工学の
力を養うことが大切だと思います。そのために、システム創成学科では、カリキュラム、領域プ
まで達したのです。「零戦」も「大和」も工業製品としては超一流
目標が大きく変化しつつあるのです。一方では、工業製品だけでな
ロジェクトや卒業論文の課題に工夫をしています。工学を学ぼうと志している諸君と一緒に、将
で、単体としては米国製品と互角、またはそれ以上の例もあったの
く、複雑な広い分野でのシステムを対象にすることが求められてい
来の工学のあるべき姿を目指して進んでいきたいと思います。
です。戦後もその流れは引き継がれ、工学部卒業生は、産業振興に
ます。すでに、環境や社会システムも工学の対象なのです。
大変効果的な働きをしてきました。兵器が民需工業製品に変わった
システム創成学科は、以上のような基本理念に沿った専門教育を
のですが、(経済の道具としての)工業製品の設計と製造に優秀な
行い、未来を担う人材を育成するために誕生しました。
2013年4月
システム創成学科 学科長 影山和郎
能力が集中されたのでした。
基礎工学
システム創成倫理、国際経済学、設計学、人工物工学、経済工
学(Ⅰ・Ⅱ)、数学(1A ・ 2 F)、数理手法Ⅰ、統計・データ解析
B、プログラミング基礎A、ツールとしての計算機、地球科学
(1・ 2 )、生態学・生態工学、流体力学A、量子エネルギー科
学、環境・エネルギー材料科学概論、固体力学、環境・エネル
ギー流体力学、Heat Transfer、放射線と環境、電磁エネルギ
ー科学、Fundamental Mechanics、環境・エネルギーの化学、
安全評価工学、生体・生命概論
環境・エネルギーシステム
領域工学
環境政策論、エネルギー・資源政策論、社会システム工学基
礎、環境リスク論、エネルギー・環境経済システム、環境エネ
ルギーシステム工学、環境調和論、リサイクリング工学、地圏
開発工学、海中工学、海洋開発工学、水圏・地圏環境工学、地
球モニタリング、環境問題総論、廃棄物処理と環境浄化、
Advanced Environment & Energy、流体エネルギー資源の形成
と開発、固体エネルギー資源の形成と開発、エネルギー変換工
学、原子力エネルギー工学、核融合エネルギー工学、Energy
Beam Application and Quantum/ Relativistic Mechanics、エ
ネルギープラント論、Nuclear Reactor Engineering
汎工学
システム創成学基礎
システムデザイン&
マネジメント
社会のための技術
環境・エネルギー概論
安全学基礎
経済学基礎
プロジェクト演習
動機付けプロジェクト
基礎工学
数理手法Ⅰ、数理演習(Ⅰ・Ⅱ)
、推理計画と最適化、物性学基礎、
材料力学(Ⅰ・Ⅱ)
、材料力学演習、Fundamental Mechanics、
流体力学、流体力学演習、放射線と環境、電磁エネルギー科
学、社会システム工学基礎、プログラミング基礎、コミュニ
ケーション技法
領域工学
データ指向モデリング、計測工学、知識と知能、システム設計
科学、災害シミュレーション工学、可視化技術、信頼性維持評
価技術、ライフサイクル工学、知識マネジメント工学、人間行
動工学、アーティスティック生命CG、マルチエージェントシス
テム、生命知コンピューティング、市場の数理、人工物基礎、
設計学基礎、先端コンピューティング、プログラミング応用
環境・エネルギーシステムコース
環境・エネルギー問題は、食糧問題、人
済アナリシスなどを専門とする教育スタッ
口問題などと並んで私たちが直面している
フによる指導により必要なスキルを学びま
最も大きな課題です。人類社会が必要とす
す。デザイン能力、コミュニケーション能
るエネルギー源をどのように確保していくの
力およびリーダーシップを養い、さらに関
か、そのエネルギーをいかに環境と調和さ
係官庁と連携した教育内容で、政策立案の
せながら活用していくのか。本コースで
手法も身に付けます。
は、先進的な科学技術の手法を駆使し諸課
学際性と専門知識を備えた本コースの卒
題を解決する中で、政策立案も担える人材
業生は、官庁、大学、研究機関、産業界、
を育成することを目的としています。
シンクタンクなど多様な分野において、環
地球環境問題、エネルギー資源の開発、
境・エネルギー領域における独自戦略を構
再生可能エネルギー、原子力・核融合・放
想し、豊かな社会システムの創造に取り組
射線などの先進技術、環境と調和した地
んでいます。
圏・水圏の利用、資源リサイクリング、経
知識に基づいて単一の解を求めるこれま
での工学に代わり、複雑な対象をシステム
としてとらえること、これに基づく新しい
エンジニアリングが必要になっています。
システムのデザインにおいては、従来は単
一の機能や効率を高めることが目標でし
た。しかし、自然災害、金融危機、産業の
グローバル化などを踏まえると、システム
の本来の目標は、想定外の事態や環境の変
れます。
応用プロジェクト
本コースでは、情報とシミュレーショ
領域プロジェクト
工学部8号館
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Fax : 03-5841-0652
E-mail : [email protected]
http://www.si.t.u-tokyo.ac.jp/ee/
E&E
システムデザイン&マネジメント
化に柔軟に対応できることであると考えら
基礎・実現型プロジェクト
〒113-8656
東京都文京区本郷7-3-1
東京大学工学部システム創成学科
「環境・エネルギー
システムコース事務室」
ン、そして生命原理をコアとしたカリキュ
ラムを用意しました。これにより、内的、
外的な乱れや不確かさに直面したとき、シ
ステムの機能を維持しつつ高い回復力を有
し、人にやさしく安全で生活を豊かにして
くれるレジリエントなシステムを、生命、
生物が有する適応・学習・進化・自己修復
などの優れた能力を規範にしつつ、デザイ
ン、開発、イノベーション、マネジメント
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東京都文京区本郷7-3-1
東京大学工学部システム創成学科
「システムデザイン&
マネジメントコース事務室」
工学部8号館
Te l : 03-5841-6961
Fax : 03-5841-8713
E-mail : [email protected]
http://www.si.t.u-tokyo.ac.jp/sdm/
することができ、システム的な思考をもっ
て複雑な課題にチャレンジするリーダーを
育てます。
SDM
卒業研究
知能社会システム
基礎工学
数学1A、数理手法Ⅰ、プログラミング基礎、数理計画と最適
化、統計・データ解析、ダイナミックシステム、離散構造とア
ルゴリズム、構造化プログラミング、ビジネス入門、社会シス
テム工学基礎
領域工学
流体力学C、構造力学、信頼性工学、システム工学基礎、シス
テム制御工学、人工物工学、設計学、設計情報システム(Ⅱ・
Ⅲ)、最適化工学、マルチエージェントシステム、シミュレー
ション工学、生産システム工学、ライフサイクル工学、インダ
ストリアルデザイン、生体・生命概論、技術プロジェクトマネ
ジメント、プロジェクトリスクマネジメント、社会システム工
学と技術経営、社会システムと産業、設計システムと産業、シ
ステム創成倫理、産業組織論、国際経済学、経済工学
(Ⅰ・Ⅱ)
、
特許法
知能社会システムコース
高度に知能化・情報化した21世紀社会
は、従来の産業分野に固執することなく、
新たな産業創出や政策立案が担える人材が
必要とされる社会です。本コースは、技術
を基盤とする経営・政策のエリート(エグ
ゼクティブ・エンジニア)を養成するため
に設けられました。
エグゼクティブ・エンジニアとは、従来
の工学体系が大切にしてきたモノ作りの重
要性を認識し、その可能性と発展性を広い
視野から探求することができる新しいタイ
プのエンジニアです。新しいプロダクト・
サービスや新しい産業を創出するための工
学的な素養を身に付けます。さらに、人間
を含んだ複雑で大規模なシステムである社
会システム(たとえば、環境システム、行
政システム、福祉システム、金融システム
など)における複雑な問題の解決、新たな
社会システムの創造、国際レベルの活躍な
どが期待されています。
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東京大学工学部システム創成学科
「知能社会システムコース事務室」
工学部8号館
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Fax : 03-5841-0652
E-mail : [email protected]
http://www.si.t.u-tokyo.ac.jp/psi/
本コースでは、このような人材を育成す
るためのカリキュラムを用意しています。
チャレンジングな課題に取り組む諸君を待
っています。
PSI