資料8 - 高知県庁

平成25年2月15日
高知県災害医療対策本部会議 説明資料
南海地震対策について
南海地震対策について
〇 南海トラフ
南海トラフ巨大地震
トラフ巨大地震による
巨大地震による震度分布
による震度分布・
震度分布・津波浸水予測について
津波浸水予測について
〇 総合防災拠点構想について
総合防災拠点構想について
p.18~20
高知県危機管理部南海地震対策課
p.1~17
<高知県版第2弾] 南海トラフ巨大地震による震度分布・津波浸水予測の概要>
今回、震度分布・浸水予測を公表する目的
○内閣府が8月に公表した最大クラスの地震・津波をベースに、最新の地形データや構造物データを反映した精緻な推計を行い、県が進める南海トラフ巨大地震対策の根幹とするため!
○地震発生直後の県民の皆様の生命を守ることに直結する、津波避難対策や災害時における医療救護活動、総合防災拠点の整備などは最大クラスの地震・津波に対して備える!!
○応急、復旧・復興対策については、最大クラスに加え、
応急、復旧・復興対策については、最大クラスに加え、発生頻度の高い地震・津波
発生頻度の高い地震・津波も視野に入れ
・津波も視野に入れた
も視野に入れた対策の検討を行い、対策に
対策の検討を行い、対策に幅を
の検討を行い、対策に幅を持たせて備える!!
幅を持たせて備える!!
今回、公表する震度分布・津波浸水予測の性格
最大クラスの地震・津波
地震・津波を正しく恐れ
ともに立ち向かうための
共有の情報
※今回は発生頻度の高い地震・津波も併せて推計
・現時点の最新の科学的知見に基づき、発生しうる最大クラスの震度分布・津波浸水予測を推計したもの
・現在の科学的知見では、発生時期を予測することはできないが、その発生頻度は極めて低いもの
震度分布予測
平成15年度に県が公表した地震・津波予測(安政南海地震
クラス)を最新の地形地盤データにより、再度推計したもの
津波浸水予測
1)推計の条件
1)推計の条件
○内閣府の4ケースの強震断層モデルにより推計
○県内の地震観測点における過去の地震記録(87記録)やボーリングデータ(9,742本)により、地盤の
特性を詳細に反映したモデルにより推計
○内閣府の11ケースの津波断層モデルの内、高知県沿岸で最大の津波高が発生する6ケースに
より推計
○最新の地形データなどを反映し、より精緻な推計を実施
・最新の地形測量データを反映(昨年度の国土地理院の航空測量結果などを反映)
・一級河川6河川、二級河川152河川を河川としてモデル化
・河口幅50m以上の河川(一級河川6河川、二級河川40河川)は、水が流れている条件にて
津波の遡上を計算
2)震度分布
【8.29 内閣府公表】
震度7 : 30市町村
震度6強: 4町村
3)地震継続時間分布
【12.10 高知県公表】
震度7 :26市町村
震度6強: 8市町村
2)市町村庁舎付近の最大浸水深
・震度7 ⇒ 震度6強:宿毛市、本山町、土佐町、梼原町、津野町
・震度6強 ⇒ 震度7 :馬路村
名 称
東洋町役場付近
室戸市役所付近
奈半利町役場付近
田野町役場付近
破壊開始点に近いほど、揺れの
継続時間が長くなる
※破壊開始点は紀伊半島の南
※地震継続時間は、震度3相当以上の
揺れの継続時間
4)最大震度の
占める面積割合
震度7
6.6%
震度5
強
0.1%
震度6
5)最大震度の占める面積割合(市町村単位)
安芸市役所付近
高知市役所付近
中土佐町役場付近
黒潮町役場付近
土佐清水市役所付近
宿毛市役所付近
最大浸水深
(m)
5.0
4.5
4.0
4.0
6.5
0.5
10.0
7.5
3.5
7.0
4)津波浸水面積
3)津波浸水予測時間(浸水深30cm
3)津波浸水予測時間(浸水深30cm)
30cm)
到達時間 (分)
最大浸水深
39
33
52
53
100
304
42
125
34
46
【8.29 内閣府公表】
浸水面積:15,360ha
浸水深30cm
24
26
17
48
68
302
26
29
33
36
17%増
ケース5の場合
【12.10 高知県公表】
浸水面積:17,974ha
ケース5の場合
弱
35.0%
震度6
強
58.3%
※今回、高知県が公表する10mメッシュの推計では、ケース5の場合に浸水面積が最大となるため、ケース5で比較している。
※内閣府の推計は、津波が堤防を越流した時点で堤防が破壊する条件により推計している。
これらの想定を、南海トラフ巨大地震対策の根幹として防災・減災対策を推進
1
<県⺠の皆様へのメッセージ>
1 県民の
県民の皆さまへ
さまへ
必ずお読みください!
地震・
地震・津波を
津波を「正しく恐
しく恐れる」
れる」ために
ために!!
◆ 南海トラフ巨大地震による揺れと津波の対策を具体的に進めるためには、対
象となる地震・津波がどの程度のものなのか、具体的なイメージを持つ必要
があります。
◆ そのため、東日本大震災で得られた最新の知見に基づき、現時点で最大クラ
スと思われる地震・津波についての想定を行いました。
◆ 最大クラスの地震・津波の発生確率は極めて低いものの、こうしたことも起
こり得るということを念頭に置いておく必要があります。
◆ ただ、地震・津波はこの想定どおりに起こるとは限りません。また、いつ起
こるのかについても現在の科学をもってしても正確には分かりません。
想定はあくまで可能性の一つであることを認識していただく必要がありま
す。
◆ 県民の皆さまには、いたずらに怖がることなく、かといって油断することも
なく、地震・津波の特性を正しく理解をし、きちんと備えをしていただきた
いと思います。
◆ 「正しく恐れる」ことがとても重要だと考えています。
2
<南海トラフの巨大地震の新たな想定震源断層域(内閣府 H24.8.29)>
3
<揺れについて>
4-2
揺れについて
(1)強震断層モデル
地震の揺れを計算するには、強震断層域の中で、強い地震波を発⽣させる領域(強震動
⽣成域)を決める必要があり、これを強震断層モデルという。
今回は強震断層モデルとして、「南海トラフの巨大地震モデル検討会(第二次報告)
(H24.8.29:内閣府)」で示された4つのケースを採用し、250mメッシュ単位で震
度を推計した。
この4ケースは、それぞれ「①基本ケース」、「②東側ケース」、「③⻄側ケース」、
この
ケースは、それぞれ「①基本ケース」、「②東側ケース」、「③⻄側ケース」、
「④陸側ケース」と呼ばれる。
①基本ケース:中央防災会議による東海、東南海・南海地震の検討結果を参考に設定
②東側ケース:基本ケースの強振動⽣成域をやや東側(トラフ軸に概ね平⾏に右側)
の場所に設定
③⻄側ケース:基本ケースの強振動⽣成域をやや⻄側(トラフ軸に概ね平⾏に左側)
の場所に設定
④陸側ケース:基本ケースの強振動⽣成域を可能性がある範囲で最も陸側(プレート
境界面の深い側)の場所に設定
4
(2)強震動⽣成域の設定(4ケース)
緑色で示した区域は、強震動⽣成域を示しています
①基本ケース
緑色で示した区域は、強震動⽣成域を示しています
②東側ケース
緑色で示した区域は、強震動⽣成域を示しています
③⻄側ケース
緑色で示した区域は、強震動⽣成域を示しています
④陸側ケース
5
2-1
震度分布図
(3)震度分布図(4ケース)
③西側ケース
①基本ケース
①基本ケース
④陸側ケース
②東側ケース
6
(4)震度分布図(最大クラス重ね合わせ)
震度分布図(最大クラス重ね合わせ)
5-2
【どのくらい揺
どのくらい揺れが強
れが強いのかがわかります】
いのかがわかります】
・県民の皆さまがお住まいの地域の揺れの強さを示しています。どのくらい揺れるのかを確
認して、お家の耐震化や家具の固定の安全対策を行いましょう。
・まずは揺れから身を守りましょう。
その1「事前の備えが大切。あなたの命を守るのはあなた自⾝!」
その2「思いこみは禁物。想定にとらわれるな!」
その3「取り組みに無駄はない。できることから実⾏を!」
7
(5)地震継続時間分布図(震度3以上)
2-2
地震継続時間分布図
①基本ケース
②東側ケース
③西側ケース
④陸側ケース
8
(6)地震継続時間分布図(最大クラス重ね合わせ)
5-3
地震継続時間分布図(最大クラス重ね合わせ)
よーく読んで
ほしいのじゃ
【どのくらい揺
どのくらい揺れが続
れが続くのかがわかります】
くのかがわかります】
・体に感じる揺れ(震度3程度)から強くなり、再び震度3程度に落ち着く
まで、どのくらいの時間なのかを示しています。
・この時間内はそこから動けない可能性があります。この間は机の下などに
潜り、机の脚などを持って頭や体を守りましょう。
ト ラ フ 博 士
©やなせたかし
・津波が来る可能性がある沿岸域にお住まいの方は、動けるくらいの揺れに
なったらすぐに避難を開始しましょう。
その1「事前の備えが大切。あなたの命を守るのはあなた自身!」
その2「思いこみは禁物。想定にとらわれるな!」
その3「取り組みに無駄はない。できることから実行を!」
注意事項
・紀伊半島の南から地震が始まった場合の、地震継続時間です。
・地震の始まりが違った場合は、これ以上⻑く揺れが続く可能性も
あります。
9
5-1
津波について
<津波について>
(1)推計の考え方
〇
南海トラフ巨大地震による津波の推計のためのモデルは、内閣府モデルH24.8によるこ
ととし、断層面の中で大きく滑る領域である「大すべり域」、「超大すべり域」を設定し、
10mメッシュ単位の微細な地形変化を反映したデータを用いて陸域に遡上した津波の到達
時間や浸水域、浸水深等を推計した。
〇
津波を推計するための津波断層モデルは、内閣府モデルH24.8における11ケースの津波
断層モデルのうち、高知県の海岸線で最大の津波高が発⽣する、ケース③、④、⑤、⑨、
⑩、⑪の6ケースとした。
(2)津波計算の条件
1)計算時間
計算時間は、最大浸水範囲、最大浸水深が計算できるように最低12時間かつ津波が収束
するまでとした。
2)陸域及び海域地形のモデル
①海域地形
内閣府モデルH24.8の海域地形データを用いた。
②陸域地形
内閣府モデルH24.8に、国土地理院、国土交通省が実施した最新の精度の高い測量結果
(航空レーザー測量結果)を追加した。
10
③河川
河川については津波の遡上計算を⾏うため、⼀級河川6、二級河川152の「周辺の地盤
標高が30m以上」または「河床幅が10m以下」になる地点までを「河川」として認識さ
せた。
このうち、河⼝(または本川への合流部)において川幅が50m以上の河川は水が流れ
ている条件で計算した(⼀級河川6河川、二級河川40河川、計46河川)。
(3)堤防等の構造物のモデル
①河川の構造物
河川構造物(堤防・陸閘等)については、河川断面図や河川台帳を用いて既往データを
修正、既往データに含まれていないものについては新規にモデル化。
②海岸の構造物
海岸部の堤防等の構造物については、基本的に県の港湾台帳・海岸台帳・漁港台帳(平
面図と施設名、延⻑、天端高などの情報)をもとに既往データを修正、既往データに含
まれていないものについては新規にモデル化。
(4)初期水位の設定
①潮位
潮位観測所の観測データをもとに、高知県沿岸における朔望平均満潮位(H14〜H23の
10年間の平均)とした。
②河川内の水位
河川水位は、平水流量による水位または沿岸の朔望平均満潮位と同じ水位とした。
11
(5)地震の際の地殻変動で⽣じる地盤高の変化
海域:地盤の隆起・沈降(沈下)を考慮。
陸域:より厳しい条件下で津波避難を検討する必要があることから、沈降のみ考慮
(6)各種構造物の取り扱い
構造物の取り扱いについては下表に示すとおり。
構造物の種類
堤 防
防波堤
土で築造された堤防は堤防高を地震前の25%の高さとする。また、津波が越流し
始めた時点で「なし」とする。コンクリート構造物は「なし」とする。
「なし」とする。
道路・鉄道
水門等
条件
地形データとして取り扱う。
施設が耐震化され、ゲートが自動降下対策済み、または常時閉鎖の施設は水門が閉
まっているものとする。これ以外は開条件とする。
土で築造された堤防
12
<津波浸水予測時間図(浸水深30cm)高知市>
6-3
津波浸水予測時間図(浸水深 30cm) 10 高知市
【足を取られて動けなくなる高さの津波がやってくる時間が分かります】
・この図は足を取られて動けなくなる高さの津波(浸水深 30cm)がやってくる時間を示
しています。
・津波が
津波が来る前に水が入ってくる地域
ってくる地域もあります
地域もあります。
もあります。お住まいの地域がどのくらいの時
間で浸水するかを確認しましょう。
・ただし、揺れにより倒壊した家屋で津波の方向が変わったり、道路を津波が「走る」こと
で、この図
この図で示した時間
した時間より
時間より早
より早く到達する
到達する可能性
する可能性があります
可能性があります。
があります。
・繰り返しになりますが、津波が来る可能性がある沿岸域にお住まいの方は、動けるくら
いの揺
いの揺れになったらすぐに避難
れになったらすぐに避難を
避難を開始しましょう
開始しましょう。
しましょう。
その1「事前の備えが大切。あなたの命を守るのはあなた自⾝!」
その2「思いこみは禁物。想定にとらわれるな!」
その3「取り組みに無駄はない。できることから実⾏を!」
注意事項
・津波浸水予測時間は建物状況等によって、変化します。
・この図は、最大クラスの津波による浸水予測時間を重ね合わせて示しています。
・海岸堤防や河川堤防は「なし」の条件で推計しています。
※コンクリートで建設された堤防:堤防が全くない条件
※土で築造された堤防:地震後は25%の高さに沈下し、
津波が越流すると同時に「なし」の状態になる。
30cm でも動けなくなるぞー
とにかく高いところへ逃げよう!
とにかく早く逃げるんだぞー
30cm
ゆうどうくん
ヘルパちゃん
たいさくくん
©やなせたかし
※現在の基図は古いものが含まれています。最新の基図が発行されましたら、差し替えとなります。
13
<津波浸水予測図
5-4 津波浸水予測図
6-4
高知市>
10 高知市
【避難するべき場所がわかります】
・さらにもう一段高
さらにもう一段高いところにすぐに
一段高いところにすぐに上
いところにすぐに上がれるような高台
がれるような高台を
高台を目指して
目指して逃
して逃げましょ
う。近くに高台
くに高台がない
高台がない場合
がない場合は
場合は、浸水深より
浸水深より高
より高い建物や
建物や、津波避難タワーなどを
津波避難タワーなどを
避難場所として
避難場所として検討
として検討しましょう
検討しましょう。
しましょう。
その1「事前の備えが大切。あなたの命を守るのはあなた自⾝!」
その2「思いこみは禁物。想定にとらわれるな!」
その3「取り組みに無駄はない。できることから実⾏を!」
注意事項
・この図は、最大クラスの津波による浸水域・浸水深を重ね合わせて示しています。
・海岸堤防や河川堤防は「なし」の条件で推計しています。
※コンクリートで建設された堤防:堤防が全くない条件
※土で築造された堤防:地震後は25%の高さに沈下し、津波が越流すると
同時に「なし」の状態になる。
・浸水域や浸水深は、局所的な地面の凹凸や建築物の影響などにより、浸水域外で
も浸水が発生したり、浸水深がさらに大きくなったりする場合があります。
浸水深の目安
※現在の基図は古いものが含まれています。最新の基図が発行されましたら、差し替えとなります。
14
<津波浸水時間変化図>
6-5
津波浸水深時間変化図
南国市 高知龍馬空港
【どのくらいの間
どのくらいの間、避難をしなければならないか
避難をしなければならないか等
をしなければならないか等がわかります】
がわかります】
室戸市立
室戸中学校
ケース⑪
・津波が起こってから12時間以内でどのように押し寄せてくるかを示したものです。
・6 時間以上津波が収まらない地域もあります。警報解除までは決して家に戻らず、避難を続けましょう。
その1「事前の備えが大切。あなたの命を守るのはあなた自身!」
その2「思いこみは禁物。想定にとらわれるな!」
その3「取り組みに無駄はない。できることから実行を!」
注意事項
・浸水域や浸水深は、局所的な地面の凸凹や建築物の影響などにより、浸水域外でも浸水が発⽣したり、浸水深が
さらに大きくなったりする場合があります。
土佐市 宇佐小学校
奈半利町役場
・海岸堤防や河川堤防は「なし」の条件で推計しています。
ケース④
※コンクリートで建設された堤防:堤防が全くない条件
※土で築造された堤防:地震後は25%の高さに沈下し、
津波が越流すると同時に「なし」の状態になる。
中土佐町役場
田野町立
室戸中学校
東洋町役場
ケース⑪
田野小学校
宿毛市役所
県立
安芸高校
ケース④
ケース⑤
15
<津波浸水域・津波痕跡重ね合わせ図
高知市>
6-6 津波浸水域・津波痕跡重ね合わせ図 10 高知市
<津波浸水予測結果>
最大クラスの浸水域
安政南海地震クラスの浸水域
<古文書・石碑>
慶長地震(1605)
宝永地震(1707)
安政南海地震(1854)
昭和南海地震(1946)
【津波予測や過去に発生した津波で「同じもの」は一つもないことがわかります 】
・今回想定した南海トラフ巨大地震が起こったときの津波(最大クラス)に加えて、県がこ
れまで防災対策の前提にしてきた安政南海地震クラスの津波(比較的発生頻度が高いクラ
ス)や、
「このあたりには津波が来た」と記されている津波痕跡(古文書や石碑)のあるポ
イントを示しています。
・これを見ても分かるように、同じ津波は一つとしてありません。しかし、発生した時点で
はどの程度の規模かが分からないため、最善を尽くして避難することが大切です。
・想定と
想定と違うことも起
うことも起こりうることを忘
こりうることを忘れないようにしましょう。
れないようにしましょう。
その1「事前の備えが大切。あなたの命を守るのはあなた自⾝!」
その2「思いこみは禁物。想定にとらわれるな!」
その3「取り組みに無駄はない。できることから実⾏を!」
注意事項
・過去の津波発生時と現在とでは、地形や土地利用状況が違うため、同じ高さの津波でも浸
水域・浸水深の影響は大きく違います。
・津波被害記録の中には、被害を受けた場所を示すものとして、地名や集落名といった広い
範囲を表す記録もあります(下図参照)。今回、このような記録については、役場やその集
落の中心となる位置などに代表させて表示をしています。
・位置情報については、今後も精査を続けていきます。
⾹南市赤岡町の例
【文献記録】
「潮は在所残なし流家三ヶ」
「本町南川下の浜残らず流失」
【代表地点の設定】
記録位置は
「香南市赤岡支所」を
代表地点として表示
「岸本赤岡の町⼀軒も残らず押し流し
申す也」
※現在の基図は古いものが含まれています。最新の基図が発行されましたら、差し替えとなります。
被害の記録はほぼ
赤岡町全域にわたる
16
<高知県における地震・津波対策の推進について>
3.11以降
3.11以降の
以降の対策の
対策の取り組み状況
東 日本
大震災
H23
南海地震対策
の加速化と
抜本的な強化
に着手
H24当初
当初
南海地震対
策
関連予算
169億円
(+61億
円)
(国)
3.31
最大クラスの
地震動・津波高
を公表
(県)
5.10
第1弾
津波浸水予測
津波浸水予測
(50m
mメッシュ)
公表
・津波避難施設の整備
※H23末実績
津波避難タワー:19基
避難路・避難場所:279箇所
・沿岸地域での自主防災
組織率の加速化(15市町
村で概ね100%達成)
・緊急用ヘリ離着陸場整
備の支援(累計28箇所)
・啓発冊子「南海地震に
備えちょき」を改訂し
全戸配布
・県有施設耐震化前倒し
・災害時医療救護計画の
策定
・海岸堤防の液状化対策
・高台への集団移
転の制度変更
○地域に適した津波
避難方法が選択で
きるよう「津波避
難方法の選択に係
るガイドライン」
を策定
(2月完成予定)
○「こうち防災備え
ちょき隊」を組織
し、地域の取り組
みを人的サポート
(H24.4設立 派遣実
績53回(12月2日派
遣分含む))
○津波避難場所の整
備を大幅にスピー
ドアップするため
に緊急防災・減災
事業債を活用した
新たな交付金制度
を創設し、市町村
の実質的な財政負
担をゼロに
○今年度新規整備
予定
・津波避難タワー
8基 → 33基
(H24.1) (H24.6)
・避難路・避難場所
152箇所 → 326箇所
(H24.1)
(H24.6)
津
波
避
難
場
所
の
高
さ
な
ど
再
点
検
・津波避難場所の高さな
ど再点検
・避難空間づくりに全力を
あげる
・「津波避難からの避難
方法の選択に係るガイ
ドライン」の中間とり
ドライン」の中間とり
まとめ
(近日中)
近日中)
※避難路・避難場所の計画数
963箇所のうち605箇所(63%)
が平成24年度末に完成見込み
○迅速な情報共有
・南海地震対策推進本
部会議の開催 (12
月10日)
月10日)
・市町村の取組状況の確
認と要請 (H25.1月中
(H25.1月中)
月中)
※津波避難空間確保の
津波避難空間確保の進捗
状況と今後の
状況と今後の取組の要請
と今後の取組の要請
※防災意識向上のため
防災意識向上のための
のための
啓発、
啓発、訓練の充実に
訓練の充実に向
けた取組の要請
○政府への働きかけ
(早期に)
早期に)
・防災・減災事業の予算
防災・減災事業の予算
枠拡充
・南海トラフ巨大地震対
策特別措置法の早期制
策特別措置法の早期制
定
※シェルター、高台等の避難先
の選択肢の提示
・減災のためのハード整備
を継続的に推進(避難時
間を確保するための海岸
堤防の整備、橋梁の耐震
化など)
○応急時
・総合防災拠点基本構想の
策定(全国からの応援部
隊による救援活動や支援
物資の集配等が円滑に行
える防災拠点の整備)
・応急対策活動計画の見直
し(最大クラスの地震発
生時にも、県が確実に災
害対応が行える体制を構
築)
新
行
動
計
画
25
27
○
・住宅耐震化補助の拡充
(60万円⇒90万円)
・津波避難タワー
の設計方法の標
準化
702箇所 → 963箇所
(H24.1)
(H24.6)
○発災時
をををを策定
・沿岸19市町村の津波避
難計画策定
・津波避難シェル
ターの技術検討
○避難場所の再見直し
○速やかに復旧・復興を遂げ
るための具体的な取組
・災害廃棄物処理関係
・仮設住宅関係
・事業者BCP関係
17
○○○○防災 ・・・・
減災対策をををを講講講講じじじじ、、、、被害をををを最小化しししし早期復興をををを 可能ととととする
○○○○人的被害をををを限限限限りなくゼ ロに近近近近づける
○最大クラスの津波
に対応した避難場
所の再選定
【今後】
今後】
新たな被害想定を踏ま
新たな被害想定を踏ま
えた「対策の見直し」
の総仕上げ
・
復 旧・
復興に関わる対策についても盛り込み、迅速な復興に備える
・
発災直後から応急期にかけての対策については、期 間内 で概成を 目指す
○津波避難の選択肢を
増やすため、あらゆ
る可能性を排除する
ことなく検討を実施
H24.12.10~
H24.12.10~
防災意識のさらなる
向上と津波避難対策
を総仕上げ
PDCAサイ
PDCAサイ
クルにより
新行動計
画を全速
力で実行!!
力で実行!!
新たな行動計画に
減災目標を掲げて
優先順位を付けた
対策のさらなる
加速化
平成 年度 ~ 年度 の3333年 間でででで計 画的にににに実施 ・・・・
再点検
○ 年度内にににに新行動計 画をををを概成
○新たな想定を待つことな
く「今すぐできること」
199項目のほか、補正予算
により対策を加速化
H
2
4
.
8
.
2
9
(県)
【年度内】
高知県版
被害想定
公表
あらゆる対策をををを 取取取取りまとめた
H24.5.10~
H24.5.10~
具体的な最大ク
ラスの津波対策
を加速
(県)
12.10
第2弾
震度分布・
津波浸水予測
津波浸水予測
(10m
mメッシュ)
公表
南海 トラフ巨大地震対策 のトータ ルプ ランとして
H24.3.31~
H24.3.31~
最大クラスの津波
からも県民の生命
は確実に守る
~~~~
H23.3.11~
H23.3.11~
東日本大震災を踏まえ
「今すぐできること」
「今すぐできること」
などを直ちに実行
などを直ちに実行
(国)
8・
・29
津波高・
津波高・
浸水域等
及び
被害想定
を公表
<総合防災拠点の整備方針と機能>
総合防災拠点の
総合防災拠点の整備方針
○総合防災拠点は、南海地震などの広域災害に対し、県民
の生命・財産の保護と安全・安心な生活の確保を図るた
め、国、県及び関係機関との連携体制のもとで、平常時
の予防対策(訓練、備蓄など)から災害時の応急復旧対
策までを総合的に推進する広域ブロックの中核的な防災
拠点とする
総合防災拠点の
総合防災拠点の機能
機能
すべての拠点に必要となる機能
①災害対策本部
等との連絡調整機
能
・防災行政無線(衛星系)等による通信機能
の確保
・非常用電源の確保
③ヘリポート機能
・支援物資等の搬入出、重症患者等の搬送
・大型ヘリ等の駐機スペース
②総合防災拠点としての必要機能を確保できること
•非常時にも有効な通信手段を備え、円滑かつ効率的に関係機関との連携
を行うことができる設備が必要
③一団かつ広大なオープンスペースを備えること
•応急救助機関のベースキャンプや物資の集配のためのオープンスペース
が必要
地域特性や施設面積等を考慮して分散して担うことも可能な機能
④応急救助機関
のベースキャンプ
機能
⑤既存施設を活用すること
•緊急性が高く、早期に整備する必要がある
•既存施設の活用にあたっては、市町村の地域防災計画による施設の位
置付け(避難所や防災拠点等)との整合性を図る必要がある
・応急救助機関の一時集結、野営
・自衛隊の指揮所開設
⑤災害医療活動
の支援機能
・DMATの受入、SCU管理病院との連携
・医療救護チームのベースキャンプ機能
・医療機能
・医療資機材の備蓄
⑥支援物資等の
集積・仕分け機能
・備蓄倉庫等の活用による支援物資の集積
・物資の集積・分配
⑦備蓄機能
・物資(食糧、飲料水、毛布、便袋等)
・燃料(航空燃料、車両燃料(ガソリン・軽油
等))
④1次輸送路に近接し、大型ヘリコプターの離着陸機能を有すること
•南海地震等発生時の高知県では、津波によって一時的に空港や港湾施
設が使用不可となる可能性が高い
•発災当初は、ヘリによる空輸(滑走路を必要としない輸送)および陸上輸
送を中心に考える必要がある
・災害対策本部、県外の応急救助機関(警察、
消防、自衛隊等)、市町村との連絡調整
②情報通信機能
①南海地震等発生時においても、防災拠点としての機能を発揮でき
ること
•津波による直接的な被害を受けない場所に位置する必要がある
内容
⇒具体的な運用方法の決定
⇒非常用電源や通信機材の整備 など
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<総合防災拠点の配置>
拠点施設の
拠点施設の配置について
配置について
活動
H22人口
拠点数
ヘリポート
数※1
H17 県被害想定
負傷者数
死者数
道路啓開
(国道194号)
H24 内閣府想定※2
罹災者数 避難者数 負傷者数
中央
死者数
安芸
53,576
18
47
1,256
1,596
30,028
22,005
4,493
8,131
24,006
中央
555,072
70
137
8,400
4,712
151,595
176,994
30,050
高幡
61,406
32
31
1,477
1,382
31,491
23,554
5,284
7,041
幡多
94,402
16
64
2,005
1,928
49,340
36,319
7,173
9,822
合計
764,456
136
279
13,138
9,618
262,454
258,872
47,000
49,000
道路啓開
(高知自動車道、国道32号)
※1 H21災害時活動拠点調査によるヘリポート適地数
※2 ※エリア毎の内訳は、H17県想定を元に按分
安芸
高知大学医学部
【凡
道路啓開
(国道33号)
例】
総合防災拠点
拠
広域拠点
拠
地域拠点
拠
高知県立青少年センター
SCU
拠
高幡
安芸市総合運動場
拠
拠
SCU
春野総合運動公園
その他
SCU 広域医療搬送拠点
道路啓開
(国道197号)
災害拠点病院
国の応急対策活動要
領に基づく活動拠点
道路啓開
(国道381号)
道路啓開
(国道441号)
室戸広域公園
拠
拠
四万十緑林公園
幡多
応急救助機関の
医療活動の支援機能
ベースキャンプ機能
室戸広域公園
拠
広域拠点
宿毛市総合運動公園
SCU
春野総合運動公園
高知県立青少年センター
宿毛市総合運動公園
地域拠点
土佐清水総合公園
拠
土佐清水総合公園
○
(指揮所等)
○
(指揮所等)
○
○
○
-
物資等の集積・
仕分け機能
物資等の備蓄機能
○
○
(一次集積拠点)
○
(一次集積拠点)
○
(一次集積拠点)
○
○
○
(指揮所等)
(広域医療搬送)
(一次集積拠点)
高知大学医学部
-
四万十緑林公園
○
安芸市総合運動場
○
土佐清水総合公園
○
○
○
○
○
-
-
○
○
○
○
○
○
○
○
(広域医療搬送)
(広域医療搬送)
○
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<総合防災拠点の活動イメージ>
■ 救助・救出など応急救助機関の活動支援
⇒「警察」「消防」「自衛隊」等の応援部隊が被災地で活動する拠点
⇒道路啓開後は増援され、活動が本格化する
■ 物資(備蓄・支援)の配送拠点
⇒備蓄物資の供給
⇒支援物資の収集、配分
■ 災害医療活動等の支援拠点
⇒ 被災地域内の医療救護施設 (災害拠点病院・救護病院等)に人的物的な支援を行うための活動拠点
⇒ 被災状況に応じて直接医療機能を担う (急性期治療・安定化処置、在宅酸素療法患者対応)
⇒ 中等症者・重傷者を近隣の救護病院、災害拠点病院に収容する、または広域医療搬送を行う、そのための搬送拠点
⇒ 保健衛生活動との連携
警察支援
県災対本部(県庁)
消防支援
情報収集
支援要請
開設運営指示
自衛隊
国・他県
A市災対本部
県災対支部
医療救護チーム
B町災対本部
救助・救出
C町災対本部
職員派遣
医療救護
支援物資
支援応需
指揮所設置
総合防災拠点
H
医療資材
非常電源
通信機材
燃料
災害現場
備蓄物資
支援物資
避難所
福祉避難所
地域外への搬送
物流業者
H
物資備蓄
活動拠点
医療支援
備蓄物資
支援物資
救助救出
支援物資
活動拠点
活動拠点
活動拠点
集積所
災害拠点病院等
医療救護所
被災地域
被災者の流れ
一般病院・診療所
医療支援
災害現場
支援の流れ
・県内の広域災害拠点病院
・広域医療搬送拠点⇒県外病院
孤立地区
避難所
福祉避難所
避難所
福祉避難所
避難所
福祉避難所
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