本州四国連絡高速道路の整備効果

本州四国連絡高速道路の整備効果
本州四国連絡高速道路株式会社
Honshu-Shikoku Bridge Expressway Company Limited.
http://www.jb-honshi.co.jp/
Bridge : Communication & Technology
高速道路ネットワークの拡大
本四架橋の沿革
高速道路ネットワーク
・1945(昭和20)年11月 瀬戸内海汽船「第十東予丸」事故
・1945(昭和20)年12月 播淡汽船「せきれい丸」事故
四国の高速道路は、昭和60年3月27日に松山自動車道三島川之江IC~土
居IC間が開通し、同年6月8日に大鳴門橋が供用され、その後高知自動車道、
高松自動車道が部分開通、昭和63年4月10日には瀬戸中央自動車道が開通
しました。その後も四国内の高速道路が順次供用され、平成27年3月末の四
国内の本四高速道路を含む高速道路の延長距離は、約530㎞となっていま
す。
・1955(昭和30)年 5月
宇高連絡船「紫雲丸」事故
・1970(昭和45)年 7月
本州四国連絡橋公団設立 (本州四国連絡橋
公団法 1970 (昭和45)年5月20日法律第81号)
大鳴門橋供用開始
・1985(昭和60)年 6月
・1988(昭和63)年 4月
児島・坂出ルート供用開始(瀬戸中央自動車道全
線開通・瀬戸大橋線開業)
・1998(平成10)年4月
明石海峡大橋供用開始(神戸淡路鳴門自動車道全
線開通)
・1999(平成11)年5月
新尾道大橋・多々羅大橋・来島海峡大橋供用開始
(西瀬戸自動車道開通)
平成27(2015)年3月末
平成元 (1989)年3月末
西瀬戸自動車道
瀬戸中央自動車道
神戸淡路鳴門自動車道
(出典)「高規格幹線道路網図」(全国高速道路建設協議会)をもとに作成
注:対象は高規格幹線道路
1
県庁所在都市からの3時間圏域の変化
本四道路の整備などにより、瀬戸内地域の主要都市からの3時間圏域は大きく広がりました。
昭和60(1985)年の大鳴門橋開通前と比較すると、平成25(2013)年では3時間圏域の面積は約6.2倍、人口は約8.2倍に拡大しました。
《圏域面積》
0
S60
10,000
6,027㎢
20,000
30,000
40,000(㎢)
四国⇒本州
約6.2倍
徳島市から本州側への到達可能な3時間圏域は、昭和60年と比較する
と、面積は約26倍、人口は約106倍に大きく拡大しました。
本州⇒四国
H24
37,094㎢
平成25(2013)年
《圏域人口》
0
S60
1,000
311万人
2,000
約8.2倍
3,000
(万人)
四国⇒本州
本州⇒四国
H24
2,548万人
(出典)平成22年国勢調査(総務省)
昭和60(1985)年
※淡路島については、徳島市、高松市、高知市から
3時間で到達可能な範囲に含まれる。
(出典)「道路時刻表」(道路整備促進期成同盟会全国協議会)、「全国フェリー・旅客船ガイド」(日刊海事通信社)ほか
注:平成25年3月時点、昭和60年は大鳴門橋開通前時点
2
本州四国間の自動車交通量の推移
本州四国間の自動車交通量は、本四道路の開通により飛躍的に増加し、大鳴門橋開通(昭和60年6月8日)前の昭和59(1984)年度の
16,951台(1日あたり)と比較すると、平成25(2013)年度では、自動車交通量は約3.2倍の53,859台(1日あたり)となりました。
なお、昭和60年から平成25年までの本四道路県境断面の累計交通量(大鳴門橋+瀬戸大橋+多々羅大橋)は約3億24百万台にのぼり、
うち大鳴門橋の累計交通量は、約1億54百万台で全体の約48%を占めています。
60,000
約3.2倍
53,859
6,961
50,000
39,703
40,000
S60.6 大鳴門橋開通
<参考>
全国の自動車交通量
多々羅大橋交通量(西瀬戸自動車道)
20,902
28,699
30,000
20,000
瀬戸大橋交通量(瀬戸中央自動車道)
7,853
7,000
51,655台/日
H10.4 明石海峡大橋開通
16,951
大鳴門橋交通量
(神戸淡路鳴門自動車道)
23,792
10,000
フェリー
2,204
0
S59
S61
S63
H2
H4
H6
H8
(出典)「四国地方における運輸の動き」(四国運輸局)
本四高速資料
H10
H12
H14
H16
H18
H20
H22
H24
(年度)
平均交通量(高速道路+一般道路、台/12h)
本 四 間 自 動 車 交 通 量 (台 / 1日 あ た り )
43,323
6,000
5,000
約1.4倍
5,992
4,305
4,000
3,000
2,000
1,000
0
S60年度
H22年度
3
交通機関別の本四間輸送人員の増加
本四間の交流人口は、昭和59年度と平成25年度を比較すると、約2倍に増加し、年間5,700万人を超える人数となっています。
このうち、本四架橋(道路+鉄道)は、本四間の輸送人員の約83%を担っています。
7,000
瀬戸大橋
大鳴門橋
鉄 道
フェリー・旅客船
航空機
西瀬戸自動車道開通
神戸淡路鳴門自動車道全通
6,000
約2倍
5,013 5,111
1,462
1,492
442
4,000
1,114
1,151
4,552
940
大鳴門橋開通
1,958
1,910
604
530
453
483
407
344
727
757
897
791
699
1,000
948
1,448
1,806
1,996
2,000
703
947
423
1,100
515
2,892
430
3,000
1,168
3,197
1,264
581
約83%
約84%
466
輸送人員(万人/年)
593
瀬戸中央自動車道開通
5,000
5,741
5,629
586
多々羅大橋
0
S59
S61
S63
H2
H4
(出典)本四高速資料
「四国運輸局業務要覧」(四国運輸局)ほか
H6
H8
H10
H12
H14
S62年度までの鉄道は、国鉄の宇高航路を計上
H16
H18
H20
H22
H24
(年度)
4
地域外との自動車貨物流動量の増加
平成24年度の地域外との自動車貨物輸送量は昭和59年度に比べ、四国と全国間は約2.6倍であり、全国と全国の約1.2倍を
大幅に上回っています。
300
約2.6倍
S59年度
H元年度
H24年度
257
貨物流動量(S59=100)
250
約1.3倍
200
約1.2倍
150
100
140
132
100
129
100
127
117
100
50
0
四国⇔全国
山陽⇔全国
全国⇔全国
(出典)「貨物・旅客地域流動調査」(国土交通省)
注:域内の流動は含まない。
5
LED出荷額シェア日本一である徳島県からの製品出荷に本四高速道路が貢献
LED出荷額シェア日本一である徳島県からの製品出荷に本四高速道路
が利用されており、安定的な物流の実現に本四高速道路が貢献していま
す。
LED出荷額(全国、徳島)
(百万円)
徳島県
350,000
LEDバレイ構想を推進する徳島県には、現在約100社のLED関連企業
が集積し、さまざまな事業活動が行われています。
事業活動では、少量多頻度の配送・調達が行われているケースも多く、こ
のような物流形態が成立するためには、本四高速道路等、高速道路ネットワ
ークが整備されていることが重要です。
徳島県のLED関連企業では、おもに神戸淡路鳴門自動車道を経由し原
材料、部品、製品を調達・納品していますが、特に関西以東に向けてのリー
ドタイムの短縮と安定的な物流の実現に本四道路が貢献しています。
全国
400,000
293,349
300,000
250,000
200,000
332,023
211,069
150,000
100,000
50,000
299,437
うち104,619
うち165,945
56.6%
49.6%
うち177,009
うち203,091
59.1%
61.2%
2011
(H23)
2012
(H24)
0
2009
(H21)
2010
(H22)
(出典)工業統計調査(経済産業省)
LEDバレイ構想体系図
徳島県からの配送・調達ルート例
(出典)徳島県ホームページ
6
徳島県産地鶏「阿波尾鶏」の販路が拡大、出荷量は全国一
徳島県産地鶏「阿波尾鶏」は、生産出荷体制の整備や消費拡大策を推進し、販路を拡大してきましたが、神戸淡路鳴門自動車道等の開
通以降、高速道路を使った冷凍・冷蔵輸送により近畿、関東などに販路を拡大し、平成14(2002)年には地鶏の産地別シェアで全国一になり、
平成25(2013)年現在で26.8%を占めています。
※徳島県産地鶏「阿波尾鶏」
徳島県西部や南部の自然に恵まれ、ゆったりとした環境
の中で、80日以上かけて丹念に飼育した高級鶏肉です。
地鶏の産地別シェア(平成25年)
地鶏の産地別シェア(平成25年)
(トン)
(%)
8,000
30
出荷量
7,500
国内シェア
26.8%
7,000
7,064
トン
6,500
25
5,500
国内シェア(%)
出荷量(トン)
6,000
20
5,000
4,500
神戸淡路鳴門自動車道全通
4,000
15
3,500
3,000
2,500
9%
10
7%
2,000
1,500
1,660
トン
1,000
500
0
(出典)「食鳥流通統計調査」(農林水産省)
5
912
トン
H5
H7
H9
H11
H13
H15
H17
H19
H21
H23
H25
0
(年)
7
地域別総生産の伸び
地域別総生産について、四国地域の総生産額は他地域よりも小さいものの、昭和60 (1985)年度を100とした場合、平成23(2011)
年度の四国における総生産の伸びは、全国平均レベルを超え、関東、中部、九州とともに上位グループとなっています。
地域別総生産の伸び(H23/S60)
地域別総生産の伸び
単位:兆円
1.65
昭和60年度
200.0
(昭 和 60年 度 = 1 0 0 )
全国平均1.52
1.50
1.45
1.60
1.40
1.39
1.43
1.40
400.0
150.0
1.56
1.51
1.57
200.0
100.0
300.0
124.8
1.51倍
1.44
1.40倍
327.0
77.6
九 州
四 国
中 国
近 畿
中 部
関 東
73.6
1.39倍
13.2 18.3
北海道
54.3
1.56倍
27.5
東北
19.5
関東
中部
近畿
200.0
1.44倍
48.6
38.5
0.0
1.43倍
1.57倍
50.0
東 北
北 海 道
1.25
500.0
497.4
1.55
1.30
1.52倍
1.60倍
平成23年度
1.60
1.35
単位:兆円
28.1
中国
8.9 13.9
四国
47.6
30.3
九州
0.0
全国 ※全国は、右側のメモリ
(出典) 国民経済計算(GDP統計) 統計表(県民経済計算) 【内閣府】
数値は、平成7年度以前は (平成2年基準)、平成12年度は (平成12年基準)、平成17年以降は (平成17年基準)の各県内データを用いて計算。
東北地域/青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、
中国地域/鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
関東地域/茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県
四国地域/徳島県、香川県、愛媛県、高知県
中部地域/富山県、石川県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
九州地域/福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
近畿地域/滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
8
地域別1人当たり所得の伸び
四国地域の1人当たり所得は、他地域よりも低い水準でしたが、昭和60 (1985)年度を100とした場合、平成23(2011)年度の四国
における所得の伸びは、全国平均レベルを超え、最も高い地域となっています。これにより、四国地域の一人当たりの所得は、全
国平均に近づきました。
地域別1人当たり所得の伸び(H23/S60)
地域別1人当たり所得の伸び
単位:千円
3,500
1.50
(昭 和 60年 度 =1 0 0 )
1.40
2,500
1.35
全国平均1.32
1.30
1.29
1.33
1.39
1.30
1.29
1.15
1.42
1.44倍
1.42倍
3,303
2,990
2,326
1,500
1,000
1.24
1.39倍
1.33倍
2,475
九 州
四 国
中 国
近 畿
中 部
関 東
東 北
北 海 道
1.10
1.29倍
2,000
1.44
1.32倍
1.24倍
2,533
1.25
1.20
平成23年度
1.29倍
3,000
1.45
昭和60年度
1.30倍
1,915
2,915
2,786
2,244
2,788
2,010
2,205
2,616
1,814
2,434
2,486
1,754
1,834
500
0
北海道
東北
関東
中部
近畿
中国
四国
九州
全国
(出典) 国民経済計算(GDP統計) 統計表(県民経済計算) 【内閣府】
数値は、平成7年度以前は (平成2年基準)、平成12年度は (平成12年基準)、平成17年以降は (平成17年基準)の各県内データを用いて計算。
東北地域/青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、
中国地域/鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
関東地域/茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県
四国地域/徳島県、香川県、愛媛県、高知県
中部地域/富山県、石川県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
九州地域/福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
近畿地域/滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
9