製品概要 - 認知症の早期発見、予防・治療研究会

Huperzine A および Curcumin を配合した
認知症対策サプリメント
2012年3月19日改定
【目次】
1. 開発コンセプト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
4. ヒューペルミンE ™ について・・・・・・・・・57
認知症対策サプリメントの開発・・・・・・・・・・・・3
4-1) ヒューペルミンE ™ とは ・・・・・・・・・・・・・・58
2. Huperzine A について ・・・・・・・・・・・・4
4-2) ヒューペルミンE ™ の薬理作用 ・・・・・・・60
4-3) ヒューペルミンE ™ の作用点 ・・・・・・・・・61
2-1) Huperzine A とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
4-4) ヒューペルミンE ™ の安全性・副作用・・・62
2-2) Huperzine A の薬理作用 ・・・・・・・・・・・6
4-5) ヒューペルミンE ™ の特徴まとめ ・・・・・・63
2-3) Huperzine A の薬物動態試験 ・・・・・・19
2-4) Huperzine A の臨床成績・・・・・・・・・・・22
2-5) Huperzine A の安全性・副作用・・・・・・28
2-6) Huperzine A の特徴まとめ ・・・・・・・・・33
3. Curcumin について ・・・・・・・・・・・・・34
3-1) Curcumin とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
3-2) Curcumin の薬理作用 ・・・・・・・・・・・・・36
3-3) Curcumin の薬物動態試験 ・・・・・・・・・46
3-4) Curcumin の臨床成績 ・・・・・・・・・・・・・52
3-5) Curcumin の安全性・副作用 ・・・・・・・・54
3-6) Curcumin の特徴まとめ ・・・・・・・・・・・・56
1
1. 開発コンセプト
2
1)開発コンセプト
【認知症対策サプリメント】の開発
高齢化社会と言われ久しい現在、認知症は大変身近な病となり、その有症者数は200万人とも言われている。これまで日
本国内におけるアルツハイマー型認知症(AD)治療薬は、アリセプト(ドネペジル)のみであり、その効果の個人差や薬物耐
性についてしばしば論じられてきました。
2011年1月、アルツハイマー型認知症の2つの新薬、メマリー(メマンチン)とレミニール(ガランタミン)が新たに国の承認を
受け、認知症治療の可能性が広がったとは言え、まだまだ充分と言える状況ではありません。
そこで弊社では、医療現場における認知症治療の選択肢のひとつとなり得るような、「認知症対策サプリメント」を以下のコ
ンセプトに従い、開発致しました。
開発コンセプト
① 医療現場において医師の指導の下に使用される、「認知症対策サプリメント」の開発。
② 医薬品との併用により効果を発揮し、認知症治療の現場において、選択肢のひとつとなり得るような製品。
③ 学会や論文等で、薬効に関する科学的根拠が明らかとなっている素材を使用した製品。
④ 食経験があり、安全性が確認された素材を使用した製品。
⑤ 嚥下しやすい剤形の製品。
3
2. Huperzine A について
4
2-1)Huperzine A とは
シダアルカロイド Huperzine A (Hup.A)
Huperzine A (ヒューペリジン A、ヒューパジンA、フペルジン A、 石杉碱甲、Hup.A と略)は中国ハーブ由来の
有用なアルカロイドで、huperzine A (石杉碱甲) および huperzine B (石杉碱乙)と、2つの化合物がある。
Hup.A と Hup.B の作用機序は一緒で、Hup.A は Hup.B の約10倍の活性を有している。 Hup.A は1980年に、
浙江省医学科学院と中国科学院上海薬物研究所において、中国のハーブ Lycopodium serratum (トウゲシバ、
長柄千層塔,石松科蛇足石松)から、また Hup.B はその 5 年後に単離された。
背の高い多肉植物の外観から、Qian Ceng Ta (千層塔)と呼ばれ、「金より貴重」を意味する Jin Bu Huan
(金不换) として、中国では強力な鎮痛剤、あるいは腫れ、発熱、血液疾患の治療薬として知られている。
Hup.A は高い選択性と可逆性の強力なアセチルコリン分解酵素 (Acetylcholinesterase, AChE と略) 阻害剤
で、認知症に対して優れたハーブであることが報告されている。アメリカ合衆国では、Hup.A は記憶支援のため
の栄養補助食品(サプリメント)として販売されている。
Huperzine A の化学構造
Molecular Weight
242.3162
Molecular Formula C15H18N2O
Melting point
217-219℃
5
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A は強力な AChE 阻害剤 ①
前膜
コリンアセチルトランスフェラーゼ
Hup.A
ChAT
(1)
後膜
アセチルコリンエステラーゼ阻害薬の作用部位 (1) ACh 分解酵素であるアセチルコリンエステ
ラーゼ (AChE) を競合阻害することにより ACh の分解を減らし, ACh の神経伝達効率をあげ、AD
の中核症状を改善させる. (2) ニコチン性 ACh 受容体の作用をアロステリックに増強し, ACh を含む
神経伝達物質の遊離を促進する. (3) BuCh 分解酵素であるブチリルコリンエステラーゼを阻害する。
6
下濱 俊、日薬理誌 131, 2008 351-356 の図を一部改変
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A は強力なAChE阻害剤 ②
Hup.A および対照薬の覚醒ラット大脳皮質アセチルコリン量に及ぼす作用
Hup.A は覚醒ラットの大脳皮質アセチルコリン量を増加させた。その活性は、モル比較で、ドネペ
ジルの8倍、リバスチグミンの2倍であった。 Hup.A の活性は対照薬に比べて持続的であった。
Liang, Y.Q.; Tang, X.C. : Neurosci Lett 2004, 361(1-3): 56-59
7
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A は強力なAChE阻害剤 ③
Hup.A および対照薬をラットに腹腔内投与した時の、大脳皮質アセチルコリン量
およびコリンエステラーゼ活性との関係
Hup.A 0.5 µmol/kg
Hup.A、ドネペジルおよびリバスチグミンを腹腔内投与した時、ラットの大脳皮質のアセチルコリン量の上昇は
同程度にも関わらず、リバスチグミンのみ、AChE活性を強く抑制していた。
8
Liang, Y.Q.; Tang, X.C. : Neurosci Lett 2004, 361(1-3): 56-59
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A は強力な AChE 阻害剤 ④
ラット内側前頭前皮質および海馬のアセチルコリン濃度に及ぼす Hup.A の 30 日連続経口投与による影響
内側前頭前皮質
Time after medication/h
海馬
Time after medication/h
Hup.A は、30日間の連続経口投与にもかかわらず、作用は減弱せず、薬物耐性を示さなかった
Liang, Y.Q.; Tang, X.C. Acta Pharmacol Sin 2006, 27(9): 1127-1136
9
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はAChEに対する選択性が非常に高い
ラット皮質における AChE および血清 BuChE に対する Hup.A および対照薬の阻害作用の比較
1)In vitro におけるアセチルコリンエステラーゼ (AChE) 阻害活性は、donepezil>Hup.A>tacrine>
physostigmine>galanthamine>rivastigmine の順であるが、in vivo では、Hup.Aがdonepezil
の約10倍強いアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を示す。
2) ブチルリコリンエステラーゼ阻害活性 (BuChE) はHup.A が最も弱く、AChE に対する選択性が
高い。この結果、Hup.A は、末梢での副作用が少ないことが示唆される。
Ma, X.; Tan, C.; Zhu, D.; Gang, D.R.; Xiao, P. : J Ethnopharmacol 2007, 113(1): 15
10
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はNMDA受容体拮抗作用を持つ
Huperzine A は、メマンチンと同様にグ
ルタミン酸の代わりにNMDA受容体に結
合し、拮抗作用を及ぼす事で、Caイオン
の後膜への流入を阻止し、神経細胞の
障害を防ぐ働きがある。
Hup.A
11
Nikkei Medical 2011.2, 61p
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はNMDAによる神経細胞毒性を抑制する
NMDA による濃度依存性細胞生存率
NMDA IC50 = 650 µM
500 µM NMDA による神経細胞生存率に
及ぼすHup.A (45分前に添加)の阻害作用
35%→85%
12
Gordon RK, Nigam SV, Weitz JA, Dave JR, Doctor BP, Ved HS. J Appl Toxicol. 2001 Dec;21 Suppl 1:S47-51.
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A = AChE阻害作用 + NMDA受容体拮抗作用①
AChE 阻害薬
NMDA 受容体拮抗薬
NMDA(N-methyl-D-aspartate )
Huperzine A (Hup.A と略)
13
杉本 八郎、日薬理誌 131, 2008 338-340 の図を一部改変
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A = AChE阻害作用 + NMDA受容体拮抗作用②
ドネペジルとメマンチンの併用効果
Hup.A はドネペジルとメマンチンと両方の作用があり、一剤で両薬剤の効果が期待できる。 14
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はアセチルコリンとドパミンをバランスよく増加させる①
アセチルコリンとドパミンのバランス関係
DLB にアリセプト 5 mg 処方してしまった場合
小刻み歩行
パーキンソン:
脳内のドパミン不足による
アセチルコリンの相対的増加
ドパミンの相対的
不足
ドパミン
アリセプト
過剰
アセチルコリン
記憶を高める
滑らかに歩く
河野和彦先生の図 第4回認知症サプリメント研究会 Mar 2011
15
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はアセチルコリンとドパミンをバランスよく増加させる②
Hup.A
アセチルコリン
記憶を高める
Hup.A
ドパミン
滑らかに歩く
16
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はアセチルコリンとドパミンをバランスよく増加させる③
Hup.A をラットに腹腔内投与した時の、大脳皮質アセチルコリン量、ノルエピネフリン量
およびドパミン量に及ぼす作用
% increase above baseline
250
0.1mg/kg
0.3mg/kg
0.5mg/kg
200
150
100
50
0
Acetylcholine
Norepinephrine
Dopamine
Hup.A はドパミンを増やす作用がある
17
Zhu, X.D.; Giacobini, E. J Neurosci Res 1995, 41(6): 828-835
2-2)Huperzine A の薬理作用
Huperzine A はアセチルコリンとドパミンをバランスよく増加させる④
ラット内側前頭前皮質および海馬のドーパミン濃度に及ぼす
Hup.A、ドネペジルおよびリバスチグミン の作用
内側前頭前皮質
Time after medication/h
海馬
Time after medication/h
モル濃度比較で、Hup.A は、経口投与でラット内側前頭前皮質および海馬のドーパミン濃
度を、donepezil の11倍、rivastigmine の2倍増加させた
18
Liang, Y.Q.; Tang, X.C. Acta Pharmacol Sin 2006, 27(9): 1127-1136
2-3)Huperzine A の薬物動態試験
Huperzine A の薬物動態試験 ①
A. ヒト試験
HupA 錠 (0.4 mg) を12人(男6名、女6名、20∼25歳)に1回服用させ、薬物動態を調
べた。HupA は2相性で、速やかな分布と、ゆっくりとした排泄パターンを示した。
0.4 mg/ヒト, po
Cmax
Tmax
T1/2α
T1/2β
AUC0-t
AUC0-∞
2.59±0.37 ng/ml
58.33±3.89 min
21.13±7.28min
716.25±130.18 min
1986.96±164.57 μg/l.min
2450.34±233.32 μg/l.min
Li, Y.X.; Zhang, R.Q.; Li, C.R.; Jiang, X.H. Eur J Drug Metab Pharmacokinet 2007, 32(4): 183-187
B-1. イヌ試験
Hup.A 錠 (0.1 mg) をイヌに経口および静脈内投与して得た生体内利用率 (Bioavailability;
BA) は 94.4% と高い値を示した。
0.1mg/イヌ, po
Cmax
Tmax
T1/2
AUC0-t
AUC0-∞
BA
2.60±0.6μg/L
1.25±0.5h
5.71±2.25h
12.90±3.19μgh/L
13.78±3.24μgh/L
94.4±36.5%
0.1mg/イヌ, iv
5.55±1.61μg/L
5.02±0.31h
16.04±5.24μgh/L
16.49±5.29μgh/L
Chu, D.; Liu, W.; Li, Y.; Li, P.; Gu, J.; Liu, K. Planta Med 2006, 72(6): 552-555
19
2-3)Huperzine A の薬物動態試験
Huperzine A の薬物動態試験 ②
B-2. イヌ試験
※【投与期間】
Single Dose:(Patche)84 h,
Multiple Dose(Patches):84 h x 4 Times
Multiple Dose(Tablets):5 days
連続投与においても、Hup.Aの薬物動態に大きな変化はない。
20
Ye, J.C.; Zeng, S.; Zheng, G.L.; Chen, G.S. Int J Pharm 2008, 356(1-2): 187-192
2-3)Huperzine A の薬物動態試験
Huperzine A の薬物動態試験 ③
C. ラット試験
[3H]-HupA 13.9 MBq (メガベクレル)/kg をラットに静脈内投与および胃内投与 (i.g. : intragastric
administration) した時の薬物動態。
i.v.
i.g.
Distribution half-lives
6.6 min
10 min
Elimination half-lives
149 min
203 min
D. マウス試験
● [3H]-Hup.A 9.25 MBq (メガベクレル)/kg をマウスに静脈内投与した時、腎臓と肝臓に高い
放射活性が、脾臓、肺および心臓に中等度の活性が、また、脳には低レベルの活性が認めら
れた。 糞中には微量の活性しか検出されなかった。
●血漿蛋白結合率は 17% であった。
●24時間内の尿中排泄率は 73% 糞中は2.4%であった。 未変化体および代謝物が尿中に検
出された。
Wang YE, Feng J, Lu WH, Tang XC. Zhongguo Yao Li Xue Bao (= Acta Pharmacol Sin). 1988 May;9(3):193-196.
21
2-4)Huperzine A の臨床成績
Huperzine A の臨床成績 ①
メタ・解析
アルツハイマー病に対するHup.Aのプラセボに対する臨床効果と安全性に関す
るメタ・解析を行った。MMSE (Mini-Mental State Examination=認知機能検査
と ADL(Activities of Daily Living scale=日常生活動作)を主要項目として測定
した。Huperzine A、8∼24週の 300∼500 µgの経口投与で、MMSE と ADL の
有意な改善が認められた。
多くの副作用はコリン様作用に起因するもので、重篤なものはない。Hup.Aはア
ルツハイマー病患者の認知症状とADLに対して改善作用を示し、忍容性に優れ
ることが示された。
22
2-4)Huperzine A の臨床成績
Huperzine A の臨床成績 ②
Wangら(2009)のメタ解析に採用された4つの臨床試験
過去に実施された11の臨床試験から、決められたクライテリアに適合した上記の4つの臨床試験をメタ解析に選んだ。
DSM : 精神障害の診断と統計の手引き(せいしんしょうがいのしんだんととうけいのてびき、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、
DSM)は、精神疾患に関するガイドライン。精神科医が患者の精神医学的問題を診断する際の指針を示すためにアメリカ精神医学会が定めたもので、世界
保健機関による疾病及び関連保健問題の国際統計分類とともに、世界中で用いられている。
MMSE:Mini Mental State Examination、ADAS:Alzheimer’s Disease Assessment Scale、WMS―R:Wechsler Memory Scale─Revised MQ:記憶指標
得点 CDR:アルツハイマー型痴呆の重症度の評価尺度として研究・臨床において広く用いられている基準である。専門医,看護師,心理学者などによる,患
者本人と家族に対する半 構造化された認知機能に関する6項目の質問によって構成されている。HDs:長谷川式簡易知能評価スケールCIBIC plus :
Clinician's Interview-Based Impression of Change
23
Wang BS, Wang H, Wei ZH, Song YY, Zhang L, Chen HZ. J Neural Transm. 2009 Apr;116(4):457-465.
2-4)Huperzine A の臨床成績
Huperzine A のフォレスト・プロット
MMSE
ADL
フォレスト・プロット:メタアナリシスを総括して示す図で、個々の試験結果の相対危険やオッズ比をその信頼区間とともに示し、結
果を統合して得られたもの (pooled results )を菱形で表すもの。個々の研究の大きさも菱形の大きさで表示され、メタアナリシス
の結果が一目瞭然となる。
Weighted mean difference (WMD:重み付け平均差) :アウトカムが二分的(死亡や心筋梗塞など)ではなく、連続
的(症状スコアや身長など)な場合に用いられるエフェクト・サイズの尺度の一つ。研究対象の群間におけるアウトカムの
平均差は、異なるサンプルサイズと精度を計算に入れて重みを付けされる。WMDは絶対値であるので、元のアウトカム
の尺度の単位をもつことが通常である。
24
Wang BS, Wang H, Wei ZH, Song YY, Zhang L, Chen HZ. J Neural Transm. 2009 Apr;116(4):457-465.
2-4)Huperzine A の臨床成績
Huperzine A の臨床効果(経時変化)
MMSE
ADL
25
Wang BS, Wang H, Wei ZH, Song YY, Zhang L, Chen HZ. J Neural Transm. 2009 Apr;116(4):457-465.
2-4)Huperzine A の臨床成績
血管性認知症に対する Huperzine A の効果 ①
被験者の背景
Placebo
(n = 39)
Hup.A 100 g BID
(n = 39)
72.3 ± 6.9
71.8 ± 7.2
26/13
24/15
15.8 ± 3.9
16.6 ± 4.8
既婚率 (yes/no) (%)
35/4 (89.74)
36/3 (92.31)
喫煙率 (yes/no) (%)
25/14 (64.10)
23/16 (58.97)
MMSE score
16.95 ± 2.25
16.52 ± 2.17
CDR score
1.91 ± 0.27
1.85 ± 0.22
ADL score
47.23 ± 5.97
47.51 ± 6.75
項 目
年齢
性別 (男性/女性)
教育年数
Data are expressed as mean ± SD
26
Xu ZQ, Liang XM, Juan-Wu, Zhang YF, Zhu CX, Jiang XJ; Cell Biochem Biophys. 2012 ;62(1):55-58.
2-4)Huperzine A の臨床成績
血管性認知症に対する Huperzine A の効果 ②
Control (vitamin C) 100mg BID
Hup.A 100µg BID
MMSE
CDR
*
24
ADL
2.5
55
Hup.A
22
Control
2.0
*
50
Control
20
1.5
45
18
Hup.A
*
Control
16
1.0
*
0.5
14
Hup.A
40
*
35
*
12
0
0
4
8
Week
12
30
0
4
8
Week
12
0
4
8
Week
12
Data are expressed as mean ± SD
* P < 0.01 versus respective values in control group and values prior to begin of the treatment
MMSE、CDR、ADLとも治療後8週間から有意にスコアが改善された
27
Xu ZQ, Liang XM, Juan-Wu, ZhangYF, Zhu CX, Jiang XJ; Cell Biochem Biophys. 2012 ;62(1):55-58.
2-5)Huperzine A の安全性・副作用
Huperzine Aの毒性試験
● 種々の実験動物で実施された毒性試験で、Hup.A は、タクリンやフィゾスチグミンのよう
なコリンエステラーゼ阻害薬に比較して、コリン活性化作用による重篤な副作用はな
かった。
● Hup.A のマウスの LD50 は 4.6 mg/kg, po, 3.0 mg/kg, sc, 1.8 mg/kg, ip, 0.63
mg/kg, ivであった。
●イヌ (0.6 mg/kg, im) あるいはラット (1.5 mg/kg, po) Hup.A を180日間連続投与
しても、病理検査では、肝臓、腎臓、心臓、肺および脳に変化は見られなかった。
● Hup.A のラットの変異原性試験は陰性であった。
● Hup.A はマウスおよびウサギ試験において、催奇性を示さなかった。
28
Zangara, A. :Pharmacol Biochem Behav 2003, 75(3): 675
2-5)Huperzine A の安全性・副作用
Huperzine A の副作用一覧と発生確率 (メタ・解析結果から)
メタ解析に採用した4つの臨床試験において
Hup.Aを服用した474例のAD患者では、全身症
状、血液パラメーターを含む臨床検査値、心電
図、循環器系パラメーターに有意な影響を及ぼ
さなかった。
食欲不振
多くの副作用は軽度で服用を継続しても問題
はなかった。見られた副作用の大部分は、末梢
性のコリン様作用に起因するもので、重篤なもの
はなく、吐気、嘔吐、下痢、(食欲不振)などで、
発生頻度はプラセボグループに比較して多かっ
たが有意差はなかった。また、非コリン性の副作
用は、Hup.A服用によるものではなかった。
消化不良
腹痛
29
Wang BS, Wang H, Wei ZH, Song YY, Zhang L, Chen HZ. J Neural Transm. 2009 Apr;116(4):457-465.
2-5)Huperzine A の安全性・副作用
Huperzine A の全ての臨床試験における副作用
30
Ma, X.; Tan, C.; Zhu, D.; Gang, D.R.; Xiao, P. : J Ethnopharmacol 2007, 113(1): 15
2-5)Huperzine A の安全性・副作用
臨床における投与量と副作用の関係
mg/日
0.03
0.06
0.10
0.20
0.30
0.40
0.40
0.40
投与回数
0.03×1
0.03×2
0.05×2
0.10×2
0.10×3
0.10×4
0.20×2
0.40×1
投与経路
im
im
po
po
po
po
po
po
副作用
−
−
−
−
−
軽い胃部不快感(2/88)、めまい(1/88)、不眠(1/88)、軽度の興奮(1/88)
軽い吐き気
3%の被験者に軽度で一過性の両足首の浮腫と不眠
その他の文献から、呼吸障害、喉あるいは胸の圧迫感、胸痛、蕁麻疹、発疹、肌のかゆみある
いはむくみ、胃のむかつき、下痢、吐き気、行動過剰、不眠症などが報告されている。
Hup.A 0.3 mg = ドネペジル 3.8 mg 相当量
31
Ma, X.; Tan, C.; Zhu, D.; Gang, D.R.; Xiao, P. : J Ethnopharmacol 2007, 113(1): 15
2-5)Huperzine A の安全性・副作用
Huperzine A 服用時の注意 (海外情報)
Hup.A は、重大な副作用は報告されていない。 脳内アセチルコリン・エステラーゼに対して優れた特異性を
有する結果、Hup.A は、コリン様の副作用(例えば、吐き気、嘔吐、下痢、拒食)は、tacrine、donepezil あるい
は rivastigmine より少ない。
● Huperzine A の服用を控える場合
1)心臓疾患をもっているヒトは、医師から指導なしで Hup.A を服用しない。
2)アルツハイマー病協会では、既に処方されたコリンエステラーゼ阻害薬、donepezil (Aricept)、 rivastigmine (Exelon)
またはgalanthamine (Razadyne)などを服用しているのであれば、Hup.A を服用しないことを勧めている。
両剤を服用すると、吐き気や、嘔吐や、下痢や、めまいや筋肉の痙攣などの、より強い副作用を引き起こす場合がある。
3)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤である Hup.A は、コリン作動薬類、抗コリン薬、および筋弛緩剤 (スクシ ニルコリン)
との併用は、これらの薬物の作用に影響を及ぼすので注意。
4)子供、妊娠している女性、および授乳中の母親の Hup.A の服用は避ける。
5)発作障害、心不整脈、および喘息を有する患者では、症状を悪化させる副作用のために、Hup.Aの服用は避ける。
6)過敏性腸症候群、炎症性腸疾患および吸収不良症候群の患者も Hup.Aの服用を避ける。
● 服用禁忌
洞不全症候群と徐脈を有する患者では、Hup.A は使用禁忌。
● その他
1)臨床試験に使用される (−) – Hup.A の1日当たりの服用量は、60 ∼ 200 (400)µg である。
2)現在、Hup.A の大部分は、 50 µgのカプセルあるいは50µgの錠剤 の形で市場に供給されている。
3)Hup.A は医師の指導・監督下で使用されるべきである。
出所不明、インターネットから
32
2-6)Huperzine A の特徴まとめ
Huperzine A の特徴まとめ
●第2世代の AChE 阻害薬である。
●強力な AChE 阻害作用を示し、50∼400µg の微量で臨床にも有効。
●NMDA 受容体に対して非競合的な拮抗作用を示す。
●ドネペジルとメマンチンの両方の作用を期待できる。
●選択的に大脳皮質および海馬に作用する。
●作用持続が長い。
●連続投与しても、AChE 阻害作用は減弱しない(薬物耐性を生じない)。
●末梢の BuChE を阻害せず、循環器系の副作用は少ない。
●吸収が速やかで薬物の生体内利用率が高い。
●血液脳関門を容易に通過し、大脳中枢に入りやすい。
●蛋白結合が少なく、尿中に排泄される。
33
3. Curcumin について
34
3-1)Curcumin とは
ウコン由来 天然ポリフェノール Curcumin
●ウコン(ショウガ科の多年草、ターメリック、学名 Curcuma longa)の主成分の一つ
●合成:1910 年に全合成、ポリフェノール類
●分子式:C21H20O6
●分子量:368.38 の固体(融点:183℃)
●色:Natural Yellow 3、鮮やかな黄色なので、天然の食用色素として使用
OH
HO
H3CO
OCH3
O
O
ケト型
OH
HO
H3CO
OCH3
O
OH
エノール型
クルクミンのラジカル消去活性にとって大事な化学構造変化
Shen L et al : Spectrochim Acta A Mol Biomol Spectrosc, 67, 619-623 (2007)
35
3-2)Curcumin の薬理作用
Curcumin は Aβ40 の凝集を阻害し、凝集解離を促進する①
【電子顕微鏡下でのAβ40 凝集に対するクルクミンの作用】
Control
クルクミン 0.125 µM
クルクミン 2 µM
Control
クルクミン 0.125 µM
クルクミン 2 µM
凝集阻害作用
Aβ40(50µg/ml)に
よる凝集に対する
クルクミンの阻害
作用
凝集解離作用
Aβ40(100µM)に
よる凝集に対す
るクルクミンの凝
集解離作用
36
Yang F. et al : J Biol Chem. : 280 (7) 5892-901 (2005)
3-2)Curcumin の薬理作用
Curcumin は Aβ40 の凝集を阻害し、凝集解離を促進する②
凝集阻害作用
IC50=0.81 µM
凝集解離作用
IC50=1.0 µM
37
Yang F. et al : J Biol Chem. : 280 (7) 5892-901 (2005)
3-2)Curcumin の薬理作用
Curcumin は Aβ42 オリゴマーによる神経細胞毒性を抑制する
障害の抑制
クルクミンはAβ42オリゴマーによ
る神経細胞の傷害を抑制する
生存率の上昇
クルクミンはAβ42オリゴマーに
よる神経細胞の生存率低下を抑
制し、生存率を上昇させる
38
Yang F. et al : J Biol Chem. : 280 (7) 5892-901 (2005)
3-2)Curcumin の薬理作用
Curcumin は脳内に入り、凝集斑に結合する
対照
クルクミン
(PBS)
500 ppm
混餌投与
クルクミン
クルクミン
頚動脈投与
海馬
頚動脈投与
嗅内皮質
老齢のTg2576マウスに、クルクミン(50 µM in 200 µl) を頚動脈から注射、対照はPBS
39
Yang F. et al : J Biol Chem. : 280 (7) 5892-901 (2005)
3-2)Curcumin の薬理作用
Curcumin は α-シヌクレインの凝集を抑制し、凝集も解離させる
Formation of fibril formation
Test Compounds (μM)
fαS
fAβ
(1-40)
fAβ
(1-42)
Destabilization of preformed fibrils
fαS
fAβ
(1-40)
fAβ
(1-42)
Tannic acid
0.16
0.012
0.022
0.19
0.065
0.026
Nordihydroguaiaretic acid
0.21
0.16
0.74
0.32
1.00
0.67
Curcumin
0.22
0.19
0.63
0.26
0.42
0.32
Rosmarinic acid
0.21
0.29
0.10
0.28
0.83
0.60
Myricetin
0.21
0.29
0.40
0.24
1.80
0.58
Kaempferol
0.55
1.70
3.20
2.99
3.70
2.90
Ferulic acid
0.75
1.80
5.50
4.76
5.30
4.90
(+)-catechin
0.84
2.90
5.30
13.58
28.00
24.00
(-)-epicatechin
0.80
2.80
5.60
11.38
23.00
24.00
Rifampicin
6.96
9.70
9.10
18.82
22.00
31.00
Tetracycline
6.06
10.00
10.00
18.78
23.00
45.00
Ono K., Yamada M. : J. Neurochem. 97, 105-115 (2006)
40
3-2)Curcumin の薬理作用
Curcumin は老人斑を減少させ、Aβ量を減少させた
アルツハイマー・モデルマウス(Tg2576)にクルクミンを500 ppmの混餌を17ケ月齢から食べさせ、
22ケ月齢で測定。
海馬
クルクミンなし
クルクミン
32.5%
85%
41
Yang F. et al : J Biol Chem. : 280 (7) 5892-901 (2005)
3-2)Curcumin の薬理作用
ストレプトゾトシン (STZ) 誘発記憶障害マウスに対するクルクミンの作用 ①
●マウス脳室内への STZ 投与による記憶障害誘発作用
(モーリス水迷路試験)
1st session
2nd session
3rd session
4th session
5th session
Latency time (sec)
70
60
50
40
30
20
10
0
**
**
** **
Control
**
aCSF
**
STZ
Data values are expressed as mean latency time (S) ± S.E.M.
*Significant difference (**P < 0.001) in latency time as compared to session 1.
STZ のマウス脳室内投与で、記憶障害が誘発された
42
Awasthi H, Tota S, Hanif K, Nath C, Shukla R; Life Sci. 2010 ;86(3-4):87-94.
3-2)Curcumin の薬理作用
ストレプトゾトシン (STZ) 誘発記憶障害マウスに対するクルクミンの作用 ②
●STZ 誘発記憶障害マウスに及ぼすクルクミン(10, 20 および 50 mg/kg,
po)の作用
Latency time (sec)
70
1st session
2nd session
3rd session
4th session
5th session
60
50
40
30
* *
20
* *
**
10
0
STZ
Curcumin 10
+ STZ
Curcumin 20
+ STZ
Curcumin 50
+ STZ
Data values are expressed as mean latency time (S) ± S.E.M.
*Significant difference (*P < 0.01 and **P < 0.001) in latency time as compared to session 1.
クルクミンは用量依存的に STZ 誘発記憶障害を改善させた
43
Awasthi H, Tota S, Hanif K, Nath C, Shukla R; Life Sci. 2010 ;86(3-4):87-94.
3-2)Curcumin の薬理作用
ストレプトゾトシン (STZ) 誘発記憶障害マウスに対するクルクミンの作用 ③
●脳血流量 (CBF) 低下に及ぼすクルクミン(10, 20 および 50 mg/kg, po)
の作用
500
**
CBF (BPU)
400
*
300
#
200
100
0
Control
aCSF
STZ
Cur.10
+STZ
Cur.20
+STZ
Cur.50
+STZ
Data values are expressed as mean blood perfusion unit (BPU) ± S.E.M.
#
Significant difference (#P < 0.001) in BPU as compared to control and
* significant difference (*P < 0.01 and **P < 0.001) in BPU as compared to the STZ group.
クルクミンは用量依存的に STZ 誘発脳血流量低下を改善させた
44
Awasthi H, Tota S, Hanif K, Nath C, Shukla R; Life Sci. 2010 ;86(3-4):87-94.
3-2)Curcumin の薬理作用
ストレプトゾトシン (STZ) 誘発記憶障害マウスに対するクルクミンの作用 ④
●マロンジアルデヒド (MDA)、グルタチオン (GSH) およびアセチルコリンエステ
ラーゼ (AChE) に及ぼすクルクミン(10, 20 および 50 mg/kg, po)の作用
100
GSH level
(µg/mg protein)
MDA level
(nmols/mg protein)
80
#
80
60
40
20
0
*
*
Cont. aCFS STZ Cur.10 Cur.20 Cur.50
+STZ +STZ +STZ
60
40
20
0
*
*
#
Cont. aCFS STZ Cur.10 Cur.20 Cur.50
AChE activity
(µmol/min/mg protein)
0.16
120
#
0.12
0.08
0.04
0
+STZ +STZ +STZ
*
*
Cont. aCFS STZ Cur.10 Cur.20 Cur.50
+STZ +STZ +STZ
Data values are expressed as mean ± S.E.M.
#
Significant difference (#P < 0.001) as compared to control and aCFS group and
* significant difference (*P < 0.001) as compared to the STZ group.
クルクミンは酸化ストレスを軽減し、グルタチオン濃度を上昇させ、アセチルコリン
エステラーゼ活性を抑制した
45
Awasthi H, Tota S, Hanif K, Nath C, Shukla R; Life Sci. 2010 ;86(3-4):87-94.
3-3)Curcumin の薬物動態試験
Curcumin は吸収が悪く、代謝が早い
1 g/kg を経口投与
0.1 g/kg を腹腔内投与
クルクミンの血中濃度
クルクミンの血中濃度
0.3
0.2
0.1
︶
(ug/ml
︶
(ug/ml
0.0
3.0
2.0
1.5
1.0
0.0
0
2
4
6
8
時間 (hrs)
吸収が悪いことを示している
0
2
4
6
8
10 12 14 16
18
20
22
24
時間 (hrs)
代謝が早いことを示している
46
Pan MH et al : Metab Dispos 27, 486-494 (1999)
3-3)Curcumin の薬物動態試験
3.5
Dose=10g
3.0
n=6
クルクミン抱合体濃度 (µg/ml)
クルクミン抱合体濃度 (µg/ml)
Curcumin は BA(Bioavailability) が低い
2.5
2.0
1.5
AUC(µg・h/ml)
1.0
=35.33±3.78
0.5
0.0
3.5
Dose=12g
3.0
n=6
2.5
2.0
1.5
AUC (µg・h/ml)
1.0
=26.57±2.97
0.5
0.0
0
12
24
36
48
時間 (hours)
60
72
0
12
24
36
48
60
72
時間 (hours)
47
Shaiju K. Vareed et al:Cancer Epidemiol Biomarkers Prev, 17, 1411-1417 (2008)
3-3)Curcumin の薬物動態試験
ピペリンと Curcumin の併用により、吸収が促進される
クルクミン血中濃度 (µg/ml)
0.2
**
クルクミン単独
クルクミン + ピペリン
0.15
0.1
*
n=8
0.05
t-test *:p<0.01 、**:p<0.001
vs クルクミン単独
*
0
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
(hrs)
被験者:
被験物質:
健常人各8名
クルクミン単独=クルクミン2g
クルクミン+ピペリン=クルクミン2g+ピペリン20mg
血中濃度測定:経口服用後のクルクミンの血中濃度を測定した。
48
Shoba G. et al : Planta Medica 64 , 353-356 (1998)
3-3)Curcumin の薬物動態試験
スクワレン と Curcumin の併用により、吸収が促進される
【ウコン・スクワレン配合剤のラットガラクトサミン誘発肝障害モデルに対する作用(特許データ)】
Wister系雄性ラット(4週齢)にスクワレンのみ、ウコンのみ、ウコンとスクワレン(1:2.5) の各混餌
を7日間摂食させた。摂食開始から6日後D-GalNac/saline 350mg/kg を腹腔内投与し肝障害を誘発した。
惹起22時間後に採血を行い、ALT(GPT)、AST(GOT)を測定した。
IU/L
2500
IU/L
6000
ALT(GPT)
AST(GOT)
5000
2000
4000
**
1500
3000
**
#
1000
500
0
**
2000
**
##
1000
**
正常
0
CONT スクワレン ウコン
ウコン+
スクワレン
**
正常
CONT スクワレン ウコン
ウコン+
スクワレン
ANOVA and Bonfferoni-type multiple t-test **:p<0.01 vs CONT, ##:p<0.01 #:p<0.05 vs ウコン
ウコンとスクワレンを配合した混餌群に、他単独投与群と比較して有意に肝機能を
改善する作用が認められた。この結果は、クルクミンをスクワレンと併用した事によ
り、クルクミンの吸収が促進された事を示唆する。
49
3-3)Curcumin の薬物動態試験
Curcumin のヒト血中濃度測定 ① (被験物質)
試験目的 : 弊社製品のクルクミン吸収性を他社製品と比較する。
被験物質:
【カフー(120)】クルクミン120mg+ピペリン10mg+スクワレン223mg
【カフー(360)】クルクミン360mg+ピペリン30mg+スクワレン669mg
【ウコンの力】 クルクミン30mg
【BCM-95®】 クルクミン360mg+ピペリン30mg
カフー(ソフトカプセル)
ウコンの力(ドリンク)
※試験のために製造された試作品。
BCM-95(ハードカプセル)
※既存のクルクミン製品と比べて吸収力が
7倍高いとされるクルクミン素材。
被験者:健常人各5名(クロスオーバー)
血中濃度測定:経口服用後のクルクミンの血中濃度を測定した。
50
株式会社ブロードヘルスプロモーション、インタープロテイン株式会社にて実施
3-3)Curcumin の薬物動態試験
Curcumin のヒト血中濃度測定 ② (結果)
25.00
カフー (120)
被験者:
カフー (360)
被験物質:
健常人各5名(クロスオーバー)
カフー(360)
クルクミン血中濃度 (ng/mL)
20.00
ウコンの力
15.00
カフー(120)
BCM-95
10.00
5.00
BCM-95
ウコンの力
カフー(120)クルクミン120mg+ピペリン10mg+スクワレン223mg
カフー(360)クルクミン360mg+ピペリン30mg+スクワレン669mg
ウコンの力
クルクミン30mg
BCM-95
クルクミン360mg+ピペリン30mg
血中濃度測定:
経口服用後の血漿をβ-グルクロニダーゼ 処理後、 クルクミンの
血中濃度を測定した。
クルクミンにピペリン、スクワレンを配合した製剤は、他社ウコン製
品より血中クルクミン濃度が高かった。
0.00
0
15
30
45
60
75
90
105
Time (min)
Group
Tmax (min)
Cmax (ng/mL)
カフー(120)
83 ± 29
75 ± 21
24 ± 13
BCM-95
79 ± 14
2.21 ±
1.05
1.72 ±
1.27
821.16 ± 1171.04
801.60 ± 596.57
80.09 ±
72.12
55.92 ±
76.61
AUC90min (ng*min/mL) 646.13 ± 971.82
557.97 ± 536.07
88.74 ±
70.48
55.92 ±
76.61
17.64
23.48 ±
ウコンの力
23.62
AUClast (ng*min/mL)
14.15 ±
カフー(360)
51
3-4)Curcumin の臨床成績
Curcumin による、アルツハイマー病発症予防および症状進行遅延の可能性
大
Aβアミロイドーシス
認知症状の程度
神経変性を伴う神経
機能不全
薬物投与
クルクミンなど
食生活や生活環境を改善
10 年
斎藤貴志他:実験医学 26, 2566-2571 (2008)
西道隆臣:ファルマシア 43, 8670 (2007)から改変
52
3-4)Curcumin の臨床成績
Curcumin は、血漿中の Aβ レベルを上昇させた
Curcumin in Alzheimer’s disease
Design
Randomized, double-blind, placebo-controlled clinical study
Population
Patients aged >/=50 y with Alzheimer’s disease (n = 34)
Treatments
Curcumin [capsules], 1 g p.o. o.d. x 6 mo
Curcumin [powder], 1 g p.o. o.d. x 6 mo
Curcumin [capsules], 4 g p.o. o.d. x 6 mo
Curcumin [capsules], 4 g p.o. o.d. x 6 mo
Placebo
Conclusions/Objectives
Curcumin was well tolerated and increased serum Abeta40 levels in patients with Alzheimer’s disease
Intervention Type
Drug therapy
4 g クルクミン/日・6ヶ月
コントロール
1 g クルクミン/日・6ヶ月
53
Baum,L et al: J Clin Psychophrmacol 28(1), 110-113 (2008)
3-5)Curcumin の安全性・副作用
Curcumin の安全性・副作用 ①
クルクミン 500、1,000、2,000、4,000、6,000、8,000、10,000、12,000mg/日
投与群(被験者各3名)のうち、副作用(下痢、頭痛、発疹、黄色便)が認められた
のは7名(30%)で、用量依存性は認められなかった。
クルクミンの最大耐用量=12,000mg/日
54
BMC Complementary and Alternative Medicine 2006, 6:10
3-5)Curcumin の安全性・副作用
Curcumin の安全性・副作用 ②
・がん患者における第1相臨床試験の結果では、クルクミン8,000 mg/日、3ヶ月間の経口投与は安
全であった。
・18歳以上の乾癬患者12名にクルクミン4.5g/日を12週間摂取させたところ、3名で症状が悪化した
という報告がある。
・38歳男性がクルクミン含有の錠剤を20-30錠×2回/日(クルクミンを含むターメリックの含有量約34.5g/日)(摂取量は、医師に指示された量の倍以上)を1ヶ月間摂取し、完全房室ブロックを発症し
たという報告がある。
急性毒性:クルクミンをマウスに経口投与したときの50%致死量(LD50)は2.0 g/kg以上である。
クルクミンは、第61回JECFA(2003.6)において添加物としての再評価がなされ、ADIは0-3 mg/kg体
重とされた。
・クルクミンがリーシュマニアに対して毒性を示し、LD50は36.7±3.5μMであったという報告がある。
※リーシュマニア=サシチョウバエによって媒介される寄生虫。
55
3-6)Curcumin の特徴まとめ
Curcumin の特徴まとめ
● Aβ の凝集を阻害し、凝集解離を促進する。
● Aβ オリゴマーによる神経細胞毒性を抑制する。
●血液脳関門を通過して、凝集斑に結合する。
●スクワレンおよびピペリンとの併用により、吸収が促進される。
●α-シヌクレインの凝集を抑制し、凝集も解離させる。
●脳血流量低下を改善し、記憶障害を改善させる。
●吸収が悪く、代謝が早い。
●臨床(アルツハイマー病) でも有効。
56
4. ヒューペルミン E ™ について
57
4-1)ヒューペルミンE ™ とは
ヒューペルミン E ™ のコンセプト
ヒューペルミンE ™ は、【予防療法、原因療法、対症療法】の3要素をあわせ持つ認知症対策サプリメント。
危険因子
原因
症状
加齢、遺伝素因、環境因子
生活習慣要因
神経原繊維変化
老人班、脳萎縮
認知機能障害
精神症状、行動異常
予防療法
原因療法
対症療法
(クルクミン、VE)
(クルクミン)
(Hup.A)
シソ油、ピペリンの併用で、クルクミンの体内吸収をUP
下濱 俊、日薬理誌 131, 2008 351-356の図を一部改変)
58
4-1)ヒューペルミンE ™ とは
ヒューペルミン E ™ の製品規格
ヒューペルミンE ™ は(財)日本健康・栄養食品協会GMP認定工場にて製造され、原材料の受け入れから最終製品に至る
まで、検査員が厳重な管理を行っております。決められた品質規格、検査項目に合格した製品のみをお届けいたします。
原料受入検査
工程検査
製品合否検査
【原材料】(一粒中の配合量)
【微生物試験規格値】
原材料名
配合量(mg)
備考
一般生菌
3,000 個/g以下
クルクミンパウダー
60.0
純度90%以上(クルクミノイドとして)
大腸菌群
陰性
トウゲシバエキス末
25.0
A含量※:0.2%以上、(25mg×0.2%=50
ピペリン
3.0
ビタミンC
21.0
ビタミンE
5.0
d-α-トコフェロール67%以上
シソ油
119.0
α-リノレン酸55%以上
植物レシチン
3.0
大豆由来
ミツロウ
7.0
グリセリン脂肪酸エステル
7.0
ゼラチン
117.2
豚由来
グリセリン
46.9
植物由来
カカオ色素
5.9
Huperzine
純度95%以上
µg)
【製剤規格値】
長径
12.70±1.00 ㎜
短径
7.20±1.00 ㎜
総重量
425±42 ㎎
内容物重量
250±25 ㎎
皮膜水分
9.0%以下
崩壊試験
崩壊時間20分以内
※ トウゲシバエキス末のHuperzine A含量について
原材料メーカー規格(0.2%以上)の他、自社受入基準 0.2 ∼ 0.25%(暫定)を設け、ロット毎にHup.A含量の管理を行っております。
これにより、1粒中のHup.A含量が常に 50 ∼ 62.5 µg となるように設計しています。
59
4-2)ヒューペルミンE ™ の薬理作用
ヒューペルミン E ™ の適応と作用機序
千層塔(トウゲシバ)抽出物 (Hup.A) 即効性 【対症療法】
●強力で持続的な AChE 阻害作用
●NMDA 受容体に対して非競合的な拮抗作用
アルツハイマー;AD
●アリセプト+メマンチンの作用が期待
●ドパミンの増加作用
クルクミン 遅効性 【原因療法】、【予防療法】
●Aβの凝集抑制および解離促進作用
レビー小体;DLB
●α-シヌクレインの凝集抑制、解離促進
●神経細胞保護作用
●脳血流改善作用
血管性認知症;VD
●抗酸化作用
ω3脂肪酸、ビタミンE 【予防療法】
60
4-3)ヒューペルミンE ™ の作用点
ヒューペルミン E ™( Huperzine A + Curcumin) の作用点
Aβ分解
・βセクレターゼ阻害
APP
・ネプリライシン活性化
・γセクレターゼ阻害
Aβ産生抑制
・インスリン分解酵素活性化
・αセクレターゼ活性化
・リチウム、非ステロイド抗炎症薬
Aβ
Aβクリアランス
・ACAT 阻害薬
Aβ凝集抑制
・キノフォルム
・Aβワクチン療法
Aβ凝集
老人斑形成
・NC-531 (Alzhemed)
クルクミン
・メラトニン
・ポリフェノール
タウの異常リン酸化抑制
神経保護作用、抗酸化薬
・リチウム
・メマンチン
・AR-AO14418
タウの異常リン酸化
神経原線維変化形成
・神経保護因子
HupA
Hup.A
・ビタミン E
・イチョウ葉エキス
・メマンチン
神経細胞死
AChE阻害薬:アリセプト、ガランタミン
認知症
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下濱 俊:日薬理誌 131, 351-356 (2008) を一部改変
4-4)ヒューペルミンE ™ の安全性・副作用
ヒューペルミン E ™ の安全性・副作用
ラットを用いた急性経口毒性試験
ヒューペルミンE ™ プロトタイプの内容物を、2,000 mg/Kg の用量で単回経口投与した結果、観察期間中に異常
および死亡例は認められなかった。したがって、検体のラットにおける単回投与によるLD50値は、雌雄ともに2,000
mg/Kg以上であるものと考えられた。
また、投与後7日、14日の体重測定において、雌雄ともに試験群は対象群と比べ、体重値に差は見られなかった。
観察期間終了後の剖検においても、雌雄ともに全ての試験動物に異常は見られなかった。
※ 本試験は、(財)日本食品分析センターにおいて、OECD Guidelines for the Testing of Chemicals 420(2001) に従って実施された。
復帰突然変異試験
ヒューペルミンE ™ プロトタイプの内容物について、Escherichia coli WP2uvrA 及びSalmonella typhimurium TA
系4菌株を用いて復帰突然変異試験を実施した。その結果、復帰変異コロニー数の増加は認められなかった。
以上のことから、本試験条件下における検体の突然変異誘起性は、陰性と結論した。
※ 本試験は、(財)日本食品分析センターにおいて、 「医薬品の遺伝毒性試験に関するガイドラインについて」(平成11年11月1日 医薬審第1604号)の
「遺伝毒性試験ガイドライン」に従い実施された。
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4-5)ヒューペルミンE ™ の特徴まとめ
ヒューペルミン E ™ の特徴まとめ
● 【予防療法、原因療法、対症療法】の3要素をあわせ持つ、認知症対策サプリメント。
● 認知症対策素材として、Huperzine A、クルクミン、VE などを配合している。
● シソ油、ピペリンを配合する事で、クルクミンの吸収性を向上させている。
● アルツハイマー型認知症、血管性認知症だけでなく、レビー小体型認知症の改善においても、効果
が期待できる。
● 伝統的に薬草として用いられてきた素材や、食経験が豊富な素材を使用しているため、
安全性が高い(動物試験、復帰突然変異試験などでも安全性を確認済み)。
● 全ての原材料に関し詳細な規格基準が設けられ、遵守されている。
● トウゲシバエキス末中の Huperzine A の含有量については、原材料メーカーの規格値(0.2%以上)
に加え、自社受入基準値(0.2∼0.25%,暫定)を設け、1粒中の Hup.A 含量を管理している。
● 小さなソフトカプセル状で、嚥下しやすい。
● (財)日本健康・栄養食品協会GMP認定工場で製造されており、原料受入から最終製品に至るまで、
厳重な管理がなされている。
● 1粒あたり Hup.A を 50 µg 含有。 (ドネペジル 0.63 mg に相当)
連絡先
山西 誠
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