スマートコミュニティの未来を拓く デマンドレスポンス実証データ

改定版
北九州スマートコミュニティ創造事業 報告会
スマートコミュニティの未来を拓く
デマンドレスポンス実証データ
平成27年
月23日
日
平成 年2月
技術研究組合 北九州スマートコミュニティ推進機構
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1
目
次
1.技術研究組合 北九州スマートコミュニティ推進機構の紹介
2.北九州スマートコミュニティ創造事業の概要
3.北九州スマートコミュニティ創造事業が目指した姿
4.デマンドレスポンス実証
5.国内初の本格的ダイナミックプライシング社会実証
6.豊富かつ貴重なデマンドレスポンス実証データ
6.豊富かつ貴重なデマンドレスポンス実証データ
7.デマンドレスポンス実証データの分析
7.デマンドレスポンス実証データの分析
8.データが生み出す新しい社会
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1.技術研究組合 北九州スマートコミュニティ推進機構のご紹介
1.名称 : 技術研究組合 北九州スマートコミュニティ推進機構
(略称):KSCoP
KSCoP [ケースコップ]
(英):The Research Association of Kitakyushu Smart Community Project
2.設立年月日 : 2012年12月12日 経済産業省の認可により設立
(2015年 3月31日 解散予定)
3.所在地 : 福岡県北九州市八幡東区東田一丁目5-7
4.代表者 : 理事長
岩野 和生 (東京工業大学 客員教授)
5.組合員 : (株)安川電機、富士電機(株)、日本アイ・ビー・エム(株)
6.研究員 : 北九州スマートコミュニティ創造協議会
の幹事企業から、北九州市環境局へ
出向し、プロジェクトエグゼクティブや
プロジェクトマネージャーとしてプロジェ
クト管理およびデマンドレスポンス実証
設計などに従事したメンバーが主体
7.事業内容
7.事業内容 : 北九州スマートコミュニティ創造事業
に関する研究開発
8.ホームページ:
8.ホームページ: http://www.kscop.jp
3
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2.北九州スマートコミュニティ創造事業の概要
1 取組概要(基本理念)
日本の近代製鉄発祥の地「八幡東田」において、地域の全ての市民・事業者参加のもと、地域エネルギーマネジメントシステム
のあるべき姿を具現化し、「ライフスタイル」「ビジネススタイル」さらにはまちづくりを変革する。
• 城野地区への地域展開実証
・ 全市への展開提言
H26 提言
・ 海外へ展開
2 実施主体
北九州スマートコミュニティ創造協議会
(北九州市、新日鐵住金㈱、日本IBM㈱、富士電機㈱、
㈱安川電機はじめとした77の企業・団体)
•
成熟度
成熟度/
/技術導入
• EV/pHV、充電装置実証
• 需要家EMS実証継続
3 実施地区
八幡東区東田地区(約120ha)
4 実施期間
平成22年度~平成26年度(5年間)
H25 実証2
実証2
•
•
•
•
新エネルギー設備実証
Auto-DR実施
需要家EMS実証
EV/pHV、充電装置導入
H24 実証1
実証1
• ダイナミックプライシング実施
• 結果測定、計画修正(必要に応じ)
• スマートメーター、HEMS、BEMS
• システム構築・導入
H23 構築
• グランドデザイン
• 開発計画
5 事業規模
26事業・120億円(5年間)
• 次世代交通系実証
• ダイナミックプライシング実施
• インセンティブプラン実施
H22 計画
• 需要家(含 住民説明)/基礎データ測定
• 簡易デマンドレスポンス実施
• ダイナミックプライシング制度設計
時間軸/
時間軸/社会システム
6 経緯
平成22年1月
政府の新成長戦略に位置づけられる日本型スマートグリッドの構築と海外展開を実現するための取組みである「次世代エネ
ルギー・社会システム実証」を行う地域を国(経済産業省)が公募。
北九州市は、「北九州スマートコミュニティ創造事業」として応募。(全国20地域が応募)
平成22年4月
全国の4地域(横浜市、豊田市、京都府(けいはんな学研都市)、北九州市)の一つとして選定。
平成22年8月
本事業のマスタープランを策定し、経済産業大臣へ提出。
北九州スマートコミュニティ創造協議会総会を開催。 本事業が本格的にスタート。
4
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八幡東田地区における協働による環境まちづくり
協働による環境共生まちづくり“八幡東田地区”
広大な工場跡地を再開発し、高度な都市基盤と環境共生を両立させた
次世代のまちづくりを推進。
八幡製鐵所の本事務所と工場群(1912年)
建設中の東田第一高炉(1900年)
エネルギーの地産地消
環境共生まちづくりを進める協働の
東田エコクラブ
「街には電力」「工場へは蒸気」のコラボ供給
八幡東田グリーンビレッジ構想の推進拠点として開設。
環境配慮型の建物で、民設民営の公民館(まちづくりサ
ロン)をNPOが運営。
東田コジェネ(33,000kw
東田コジェネ(33,000kw)
33,000kw)
クリーン燃料(天然ガス)による低炭素発電。地区内の
基幹エネルギーとしてコジェネ発電の電力を供給。
工場から発生する水素を燃料として供給
北九州水素ステーション
製鐵所から副次的に発
生する水素を水素自動
車に燃料として供給す
る次世代エネルギース
テーション。地区全体で
水素を有効利用する北
九州水素タウン事業も
進行中。
低炭素型の交通システム
カーシェアリング・サイクルシェアリング
誰もが楽しく学べる場
まち全体が環境ステージ
環境ミュージアム
太陽光発電の積極導入
住民が主役のまちづくり
環境共生住宅
環境が繋ぐ地域コミュニティ
)
(約
リビオ東田ヴィルコート(約170kw)
)
(約
いのちのたび博物館(約160kw)
多くの市民から親しまれ、北九州市の公害
克服の歴史の紹介や身近なエコライフなど
を学ぶ環境学習施設。省エネ型ライフスタ
イルの提案を行う21世紀環境共生型モデ
ル住宅(エコハウス)も併設。
地区内の立地企業や地域住民による「東田
まちづくり協議会」を組織し、積極的な環境
活動を展開。
自然エネルギーの活用や高断熱・高気密化などを行
い、一般マンションと比較して30%を超えるCO2削減を
実現。
社長公認
堂々ごみ拾い
エコドライブ教室
「所有から共有」をキーワード
に東田立地企業や環境共生
住宅の居住者を対象にNPO
が自動車や自転車のシェアリ
ングを展開中。
グリーンIT
グリーンITで高い省エネを実現
ITで高い省エネを実現
アジアン・フロンティア
国内最大級の環境対応型・
次世代データセンター。独自
の空調最適化技術で高集積
サーバーの最適運用と高い
省エネ効果を実現。
住民等による
植樹活動
5
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北九州スマートコミュニティ創造事業の構成
地域社会が参加するエネルギーコミュニティの実現
新エネルギー等10%街区
タウンメガソーラー
地域内で、1,000kWの太陽光
発電を整備
50% CO2削減
CO 削減
地域エネルギーマネジメントの構築
街区まるごとの省エネシステム導入
デマンドレスポンスに対応したBEMS、HEMSの導入
スマートハウス、スマートオフィス、スマートストア、、次世代S
S、スマートホスピタル など
スマートオフィス(5ヶ所) スマートデータセンター(1ヶ所)
スマートファクトリー(10ヶ所)
【果たす役割・姿】
果たす役割・姿】
・個別施設の効率的
エネルギー利用と、
まち全体のエネル
ギー利用の最適化
を両立
・工場、ビル等の違い
を超えたまちとして
のスマートメーター
の標準化
太陽光発電
地域節電所
地域のエネルギーをマネジメントの基盤となる
・発電状況に応じたエネルギーの最適分配
・地域全体の最適化を図る需要側からのコント
ロールの適正化
・エネルギー、CO2の見える化
・需要家の動機付けとなるインセンティブ付与
の機能を包含した「地域節電所」を整備。
大規模蓄電池 風力発電
仮想導入
天然ガスコジェネ
送配電網
副生水素
副生水素
水素ネットワーク
北九州水素タウン
副生水素パイプラインにより水素を供給
(燃料電池等で利用)
エネルギーを使いこなす社会
IT網
スマートビル
風力発電所
1.5万KW
スマート
スマート
コミュニティ
コミュニティ
センター
センター
レンタサイクル
ステーション
小型風力発電
次世代SS
スマート
スクール
EV、pHV用充電器
スマートマンション
太陽光発電
重点緑化地域
データセンター
デマンドレスポンス
・ダイナミック・プライシング
・インセンティブ・プログラム
太陽熱/地中熱
太陽熱、地中熱などの蓄熱システムを取
り入れたの実証施設
メガソーラー整備及び連結
次世代交通システムなどの地域社会づくり
総合モビリティマネジメントシステム
・EV等の大量導入、自転車利用の促進、FC利用の小型移動
体等の活用に加え、公共交通機関やコミュニティバスと連携
など総合的モビリティマネジメントシステムを構築
など
【果たす役割・姿】
果たす役割・姿】
・まちの設計の中で、新エネルギーを計画
的に導入
・工場エネルギーの民生利用
総合エネルギー
ステーション
など
レンタサイクル
ステーション
おでかけ交通
コミュニティバス
【果たす役割・姿】
果たす役割・姿】
・次世代モビリティステー
ションの整備
・病院と連携したオンデ
マンド型コミュニティバ
スなど高齢者に配慮し
た交通システム
省エネルギー
ピークカット、ピークシ
フトによる負荷平準化
スマートメーターの大量導入
約50社、230世帯にスマートメーターを導入
など
【果たす役割・姿】
果たす役割・姿】
・新エネルギーの地域内需要に応じた最大活用
・地域全体のエネルギー使用の最小化
・不安定な新エネルギー電力の基幹電力の
影響の極小化
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3.北九州スマートコミュニティ創造事業が目指した姿
プロシューマーとして、生活者自らがエネルギーをプロデュース
〜
コンシューマー(消費者)から、プロシューマー(生産消費者)へ
〜
「プロシューマー」として進化
Re-デザイン
電気を作る人=プロデューサー
電気を作る人=プロデューサー
結果と課題
分析
Re-デザイン
と実証
結果と課題
分析
実証
電気を作る人、電気を賢く使う人=プロシューマー
電気を使う人=コンシューマー
プロシューマーの集団により、地域全体の最適なエネルギー構造を構築できる
その実現のために必要なデータを取集・分析
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4.デマンドレスポンス実証
スマートメータおよび宅内表⽰器を、各家庭/各事業所に設置
・ 電力の「見える化」
・ ダイナミックプライシング (
・ インセンティブプログラム(
CPP : クリティカル ピーク プライシング
CBP : クリティカル ボトム プライシング
CPP : クリティカル ピーク プライシング
CBP : クリティカル ボトム プライシング
割引クーポン、WAONポイント
ポイント 等
割引クーポン、
)
)
マンション(約200世帯)
スマートメータ
宅内表示器
各家庭に設置された宅内表示器
需要状況に応じた電気料金や省エネガイダンスを表示
水素実証住宅(7世帯)
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8
8
5.国内初の本格的ダイナミックプライシング社会実証
国際標準に準拠した実証実験
世界
(少)
米国エネルギー省のガイドラインに基づき
京都大学、政策研究大学院大学、スタン
フォード大学と共同で実証計画を策定
日本
(初)
実電力契約
に基づく
料金変動
ダイナミックプライシング
を組み込んだ電力契約を
全ての需要家と締結
最大150円
までの変動型
クリティカル
ピーク
プライシング
日本
(初)
ピーク時間帯の電力料金
を、15円から150円まで
5段階に変動
90%の家庭、100%の事業所が参加
世界
(初)
世界
(少)
実証エリア全体が、既設の集合住宅、事業所
でありながら、多くの住民の皆さんが協力
日本
(少)
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ダイナミックプライシング(DP)の実証設計
ダイナミックプライシング 料金テーブルと結果
(家庭・2012/2013
夏)
(家庭・
ダイナミックプライシング 料金テーブルと結果
(家庭・2012/2013
冬)
(家庭・
(円)
(円)
160
160
レベル5( 1 5 0 円/kWh )
レベル5
140
140
レベル4( 1 0 0 円/kWh )
120
レベル4
120
100
100
レベル3( 7 5 円/kWh )
レベル3
80
80
レベル2( 5 0 円/ kWh )
レベル2
60
60
レベル1( 1 5 円/ kWh )
ベーシック
40
40
レベル1
ベーシック( DP比較世帯料金)
20
20
0
0
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
1
2
3
4
ナイト
ナイト
リビング
デイ
ピーク
リビング
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23 (時)
23 (時)
ピーク
デイ
ピーク
リビング
ナイト
ナイト
無作為にグループ分け
を行った、DP料金適用
の「トリートメントグルー
プ」と従来通りの料金の
「コントロールグループ」
とを比較
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6.豊富かつ貴重なデマンドレスポンス実証データ
所有家電製品-台数
所有家電製品 台数/年式
台数 年式/型式
年式 型式/エコキュート設定
型式 エコキュート設定
住居属性-間取り
住居属性 間取り/広さ
間取り 広さ/方角
広さ 方角/階数
方角 階数
在宅時間・状況
世帯属性-人数
世帯属性 人数/年齢
人数 年齢/性別
年齢 性別/職業
性別 職業/学歴
職業 学歴/年収
学歴 年収
節電行動(DP時間帯
時間帯)
休暇取得日
節電行動( 時間帯/非
時間帯 非DP時間帯)
電力契約条項
不朽の
データ
電力料金実績
電力量実績(30分値)
電力量実績( 分値)
宝の山
etc
ダイナミックプライシング料金テーブル
事業所属性-業種
事業所属性 業種/従業員数
業種 従業員数/業務時間
従業員数 業務時間
気象予報データ(4回
日)
気象予報データ( 回/日)
宅内表示機の利用状況
プログラムの感想/課題
プログラムの感想 課題/意見
課題 意見
気象実績-温度
気象実績 温度/湿度
温度 湿度/風速
湿度 風速/風向
風速 風向/気圧
風向 気圧/日射量(
気圧 日射量(30分値)
日射量( 分値)
PV発電実績(
発電実績(1分値)
発電実績( 分値)
蓄電池充放電実績(1分値)
蓄電池充放電実績( 分値)
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7.デマンドレスポンス実証データの分析
実証データの分析メンバー
現在、報告書作成中
技術研究組合 北九州スマートコミュニティ推進機構
理事⻑
(東京工業大学)
専務理事
(日本アイ・ビー・エム㈱)
上席研究員
(新日鉄住⾦ソリューションズ㈱)
主幹研究員
(㈱安川電機)
主幹研究員
(富士電機㈱)
岩野
荒牧
丸山
平林
笹倉
和生
敬次
文隆
和也
豊三
新日鉄住⾦ソリューションズ株式会社
システム研究開発センター
上席研究員
桜井
新
北九州市⽴大学
経済学部
国際環境工学部
牛房
加藤
義明
尊秋
准教授
准教授
(2013
2013年
2013 夏の実証までアドバイスいただいた先生方
京都大学
大学院経済学研究科
教授
: 所属等は当時のもの)
依田
高典
政策研究大学院大学
准教授
田中
誠
スタンフォード大学
経済政策研究所
研究員
伊藤
公一朗
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分析例 1)DPによるピークカット効果
クリティカルピークプライシング(CPP
クリティカルピークプライシング(CPP)=
CPP)= 需要を抑える高い料金
料金レベル
前日通知
当日通知
50円
75円
100円
150円
100円
2012年
夏
冬
-18.1% -19.3%
-18.7% -19.8%
-21.7% -18.1%
-22.2% -21.1%
-
-
2013年
2014年
夏
冬
夏
-20.2% -13.1% -18.3%
-19.2%
-
-
-18.8% -15.6% -20.9%
-19.2%
-
-
-
-13.8%
-
注:上記にはTOU補正(2011年東京実証 9.1%を加算)を実施
また、2014年データは、ベースラインとの比較数値
クリティカルボトムプライシング(CBP
クリティカルボトムプライシング(CBP)=
CBP)= 需要を喚起する低い料金
2013年 2014年
料金レベル
秋
秋
8.58円
4.4%
-
前日通知
2円
-
17.1%
当日通知 8.58円
-1.8%
-
■ CPP
CPP効果の
効果のピークカットは最大10%超
効果のピークカットは最大10%超
■ TOU効果を補正すると
TOU効果を補正するとピークカットは約20%程度
効果を補正するとピークカットは約20%程度
■ CBP効果も、夜間よりも安い料金設定により
CBP効果も、夜間よりも安い料金設定により需要喚起10%超
効果も、夜間よりも安い料金設定により需要喚起10%超
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25.0%
価格弾力
性あり
価格弾力性なし
21.7%
20.0%
18.1%
22.2%
21.1%
19.3%
18.7%
価格弾力性なし
19.8%
20.2%
18.1%
19.2%
18.8%
19.2%
15.0%
10.0%
平均 19.4%
平均 19.6%
平均 20.2%
5.0%
0.0%
50円
75円
100円
H24夏
150円
50円
75円
100円
150円
H24冬
50円
75円
100円
150円
H25夏
• 夏:2012年6月~9月、2013年6月~9月
• 冬:2012年12月~2013年2月
• 価格レンジが同一(50円、75円、100円、150円)の実証を比較
■ 実証開始当初は価格レベルに応じた
実証開始当初は価格レベルに応じた価格弾力性があることを確認
価格弾力性があることを確認
■ しかしながら、時間の経過とともに、価格弾力性が低下
しかしながら、時間の経過とともに、価格弾力性が低下
■ ただし、ピークカット効果の平均値はほとんど変化なし
ただし、ピークカット効果の平均値はほとんど変化なし
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分析例2)DPによる電気料⾦削減効果
夏
冬
■ 夏場は、DP
夏場は、DPが適用されたグループは
DPが適用されたグループは4~17%程度の電気料金削減を実現
が適用されたグループは4~17%程度の電気料金削減を実現
■ 冬場は、2%程度削減もあれば、15%程度増加もあり、気温による影響が大
冬場は、2%程度削減もあれば、15%程度増加もあり、気温による影響が大
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分析例3)DPによる外出⾏動
50%
45%
40%
DP実施と不在率の関係
実施と不在率の関係
(Difference in difference法)
法)
35%
30%
25%
統制群
20%
実験群
15%
実験群
10%
不在率
DP自体の効果
5%
0%
DP非実施日
DP実施日
群の違いの効果
平行移動
外出発生状況(2012年
年 夏)
外出発生状況(
日の違いによる効果
DP非発動
DP発動
統制群
DP料金と外出
料金と外出
(2012年と
年と2013年
年
年と
のプールデータ)
係数
.098
標準誤差
.043
有意確率
.022
オッズ比
1.103
実験群(2012)
.240
.033
.000
1.271
DP発動
DP価格50.1円
-.289
.293
.045
.068
.000
.000
.749
1.341
DP価格75円
.256
.070
.000
1.292
DP価格100円
DP価格150円
.245
.355
.068
.068
.000
.000
1.278
1.427
-.762
.032
.000
.467
実験群
定数
標本サイズ
赤字:1%有意
25375
■ DP
DPが適用されたグループは、
が適用されたグループは、全ての
が適用されたグループは、全てのCPP
全てのCPP料金に対して外出行動が増加
CPP料金に対して外出行動が増加
■ 特に、150円の際には顕著に外出行動が増加
特に、150円の際には顕著に外出行動が増加
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分析例4)DPの⾏動特性分類‐
‐1
2012年
2013年
2014年
クラスタ1 (31世帯)
DRに反応するグループ
クラスタ2 (3世帯)
夏はDRに反応する傾向にある
グループ
クラスタ3 (52世帯)
2012年から2013年夏まではDR
に反応したグループ
夏
クラスタ4 (21世帯)
夏はDRに反応しにくいグループ
ピークカット率=0
ピークカット率
クラスタ5 (3世帯)
DRに反応しにくいグループ
2012年朝
2012年夜
2013年朝
2013年夜
冬
ピークカット率=0
ピークカット率
■ 需要家の電気の使い方は多様でエネルギーマネージメントのポイントは異なる
需要家の電気の使い方は多様でエネルギーマネージメントのポイントは異なる
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分析例5)DPの⾏動特性分類‐
‐2
電気使用量(9時~
電気使用量( 時~15時の間の平均ベースラインとの比率)
時~ 時の間の平均ベースラインとの比率) 対 夏のピークカット率
③
①
②
相関係数はマイナスの値を取る。(相関係数-0.19))
■ 電気使用量の少ない世帯で
電気使用量の少ない世帯でピークカット率マイナスの世帯はほとんどない
ピークカット率マイナスの世帯はほとんどない ①
■ 電気使用量の少ない世帯の方がピークカット率が高い
電気使用量の少ない世帯の方がピークカット率が高い ②
■ 子供のいる世帯を中心に電気使用量が多くピークカットが負になる世帯が存在
子供のいる世帯を中心に電気使用量が多くピークカットが負になる世帯が存在 ③
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分析例6)アンケート結果
【ダイナミックプライシング プログラムの感想】
【良くなかった理由】
【ダイナミックプライシングの節電効果】
【ダイナミックプライシングによる節電行動の変化】
注:2014年(C)は、2014年にDP初適用のグループ
■ DP
DPプログラムには概ね
プログラムには概ね肯定的な意見が多かった
プログラムには概ね肯定的な意見が多かった
■ 約70%の世帯で節電行動が取られ、節電効果が実感されている
約70%の世帯で節電行動が取られ、節電効果が実感されている
■ CPP 150円をはじめ、抵抗感と効果には表裏一体の部分もある
150円をはじめ、抵抗感と効果には表裏一体の部分もある
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8.データが生み出す新しい社会
テクニカルイノベーション + ソーシャルイノベーション
北九州スマート
コミュニティ
創造事業
電力システム改革
全面自由化
「プロシューマー」として進化
需要家保護策
Re-デザイン
結果と課題
デマンドレスポンス
実証データ
分析
(シャドービリング)
(ビルプロテクション)
Re-デザイン
と実証
結果と課題
分析
実証
不朽の
データ
自動デマンドレス
ポンス(ADR)
ポンス(
ネガワット取引
(標準ベースライン)
etc
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スマートシティを目指して
(平成22
22年8
22 8月 マスタープランより)
データは新たな天然資源
ビッグデータ、SNS
ビッグデータ、SNS、モバイル、
SNS、モバイル、IoT
、モバイル、IoT、アナリティクス・・・
IoT、アナリティクス・・・
・
・
・
・
高齢者見守りサービス
地元商店街連携サービス
インフラ/
インフラ/機器メインテナンスサービス
タウン/
タウン/ホーム セキュリティサービス
etc
次世代型社会インフラオペレーションシステム
次世代型都市における社会インフラに関するビッグ・データを最新情報通信技術を使って収集し、分析することから、設備の異常検知、異
常への対応のための判断スピードの向上を達成し、高度な分析、関係機関とのコラボレーションの促進を図ることによって、住民の安心安
全の向上、社会インフラサービスの満足度向上、健康福祉の増進などを実現する。
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「八幡が変われば日本が変わる。
日本が変われば世界が変わる。」
ご清聴、ありがとうございました
技術研究組合 北九州スマートコミュニティ推進機構
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荒牧 敬次
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