科目名 獣医公衆衛生学Ⅰ 配当〔4 年次 前期 2 単位 必修 講義〕 (英語

科目名 獣医公衆衛生学Ⅰ
(英語表記)Veterinary Public HealthⅠ
配当〔4 年次 前期 2 単位 必修 講義〕
〔コーディネーター 加藤 行男(公衆衛生学第二研究室)〕
授業の概要
公衆衛生学は「人の共同社会の組織的な努力を通じて、疾病を、予防し、生命を延長し、肉体的・精神的能力の増進を
はかる科学であり、技術である」と定義されている。獣医公衆衛生学Ⅰにおいては、公衆衛生の考え方と概要、国民衛生
の動向、食品衛生についての基礎知識について学ぶ。
教育目標
(ねらい)
公衆衛生学の基本的な考え方を理解し、獣医公衆衛生学の役割と課題について学ぶ。
国民の衛生に関する様々な保健統計の種類について学ぶ。
食品による健康被害およびその作用機序を理解し、食の安全確保を総合的に進めるための基礎知識を学ぶ。
到達目標
成績評価方法
の割合
公衆衛生の目的および一次予防と獣医学との関連を理解し、公衆衛生活動における獣医師の役割を認識できる。
国民衛生の動向を理解し、衛生水準や問題点を把握して公衆衛生活動の臨むべき方向性について説明できる。
食品衛生の定義、食品による人の健康危害を理解し、食による健康危害の予防法について説明できる。
乳・乳製品、食肉、食鳥肉、卵、魚介類の衛生について説明できる。
定期試験 90%、平常点 10%。
教科書
参考文献
教科書 獣医公衆衛生学Ⅰ
履修条件
獣医疫学、獣医微生物学の知識を有することが望ましい。
文永堂出版
学習課題
授業を受ける前に教科書をよく読んで予習する。
(予習・復習) 授業を受けた後は、要点について整理し、学んだ知識の習得を確実にする。
オフィスアワー
回
担当者
授業終了後のお昼休み。
連絡先:公衆衛生学第二研究室(獣医学部棟 4 階)
授業内容
1
加藤
公衆衛生の考え方と概要:公衆衛生の目的と活動、疾病発生と予防活動の考え方、公衆衛生と関連動物分野等との連
携について学習する。
獣医公衆衛生学の役割と課題:公衆衛生学における獣医学分野の役割と課題について学習する。
2
加藤
国民衛生の動向:国民衛生の動向を示す指標、人口統計、疾病統計、生活環境と環境保全の動向について学習する。
感染症とその対策:感染と発症、消毒と滅菌について学習する。
3
加藤
公衆衛生行政:公衆衛生行政における獣医師の役割、関係法規等について学習する。
食品衛生の概要:食品衛生の目的、対象、範囲、飲食に起因する健康障害等について学習する。
細菌性食中毒: 細菌性食中毒の発生機序の分類等について学習する。
4
加藤
細菌性食中毒:細菌(サルモネラ、腸チフス、パラチフス、エルシニア等)による食中毒について学習する。
5
加藤
細菌性食中毒:細菌(病原大腸菌、赤痢菌、プレシオモナス等)による食中毒について学習する。
6
加藤
細菌性食中毒::細菌(腸炎ビブリオ、コレラ、NAG ビブリオ、エロモナス等)による食中毒について学習する。
7
加藤
細菌性食中毒::細菌(カンピロバクター、リステリア、ブドウ球菌、セレウス菌等)による食中毒について学習する。
8
加藤
細菌性食中毒:細菌(ウェルシュ菌、ボツリヌス菌、乳児ボツリヌス菌等)による食中毒について学習する。
ウイルス性食中毒:ウイルスによる食中毒(ノロウイルス、A 型肝炎、E 型肝炎、ポリオ等)について学習する。
9
加藤
その他の食水系感染症: 寄生虫および原虫による食中毒について学習する。
自然毒食中毒: 動物性自然毒およびその予防法について学習する。
10
加藤
自然毒食中毒: 植物性自然毒およびその予防法について学習する。
有害物質による食品汚染と健康障害: 有害物質の由来と侵入経路、それらに起因する健康障害等について学習する。
11
加藤
食品添加物:食品添加物の使用目的、法的規制、安全性評価、ポジティブリスト制度等について学習する。
生体反応により生じる食品の有害性: 食物アレルギー、腸内細菌との相互作用による食品の有害性について学習する。
12
加藤
微生物制御と腐敗:食品の微生物汚染、汚染指標細菌、品質劣化、腐敗防止リシス安全性評価、汚染微生物の制御、
食品添加物等について学習する。
食品の衛生行政:食品衛生行政、食品衛生に関する法律等について学習する。
13
加藤
食品の衛生管理:生産から消費までの衛生管理(HACCP 他)、リスクアナリシス等について学習する。
乳・乳製品の衛生: 乳・乳製品の成分と性状、乳・乳製品における微生物の汚染とその危害、乳・乳製品の殺菌と製造
工場の衛生管理、乳・乳製品の成分規格、製造方法および保存の基準と検査法等について学習する。
14
加藤
食肉の衛生、:食肉とその加工食品の衛生上の特徴、食肉処理場の衛生管理等について学習する。
食鳥肉の衛生:食鳥とその加工食品の衛生上の特徴、食鳥処理場の衛生管理等について学習する。
15
加藤
食卵の衛生:食卵とその加工食品の衛生上の特徴、流通における衛生管理等について学習する。
魚介類の衛生:魚介類の生産から消費、生産と製造加工における衛生管理、魚介類の試験法等について学習する。
野菜、果物の衛生:野菜、果物生産から消費、生産と製造加工における衛生管理について学習する。