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RH‐PAC2地域医療ビジョン・地域医療計画ガイドライン 実践編
ステップ9・10/②
審議会等での検討・計画のとりまとめ
発表者
前村聡(日本経済新聞社大阪本社次長)
/H‐PACメンター)
井上愛彩(時事通信社記者)
審議会等
での検討

RH‐PAC1ガイドラインでの
推奨内容
地域医療を動かす
RH‐PAC
審議会等の検討&計画のとりまとめ:
・地域医療計画を検討する医療審議会、作業部会、圏
域連携会議などで検討すること
・ステップ1からステップ9を踏まえて都道府県庁にお
いて医療計画をまとめること
課題と問題意識:
・マルチステークホルダー(多様な立場の関係者)によ
る実質的な議論ができるようにする必要がある。
・事務局からの説明が長く、委員からの意見を聞くこと
が不十分であることが多い。
・地域医療計画に関するとりまとめをリーダーシップを
もって行う組織や責任者が必要

地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
2
審議会等
での検討
RH‐PAC1ガイドラインでの
推奨内容
地域医療を動かす
RH‐PAC
推奨施策:
・推奨施策11「審議会等委員のミッションステートメント
の作成」
・委員は施策2「基本方針」を尊重し行動する。

・委員は施策1−1「人材養成講座」を受講。
・施策3「マップ」を活用し、提案し評価する。
・推奨施策12「地域医療計画課の設置」
・行政担当者は施策1−1「人材養成講座」を受講。
・行政担当者は施策1−3「地域医療計画サミット」に参加

推奨ツール:
・ツール3 地域医療計画策定カレンダー
・ツール4 施策効果チェックシート
などツール3〜7,11〜16
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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医療法人部会 ※非公開
医療整備課(法人指導班)
病院部会 ※非公開
医療整備課(医療指導班)
千葉県医療審議会
健康医療福祉政策課(政策室)
地域医療保健部会
健康医療福祉政策課(政策室)
・病床数を議論する医療法人部会
と病院部会は非公開
・2つの課と計4つの班・室が所管
医療対策部会
医療整備課(医師・看護師確保推進室)
患者の立場
住民の立場
住民の立場
患者の立場
住民の立場
患者の立場
・「患者の立場」は糖尿
病、乳がん、認知症から
・「住民の立場」は市長
会、町村会の首長
・実態は医療、福祉、
市町村関係者に限定
事務局の説明に対し、意見&質問で、実
質的な議論ない状態?
審議会等
での検討

実践への課題と論点整理
(RH‐PAC1推奨内容の検討)
地域医療を動かす
RH‐PAC
策定委員アンケート、RH−PAC2参加者意見抽出より
・形式的な説明のみになる可能性があり、十分な検討時間をとり、
審議する必要がある。
・審議会は医療現場の当事者が加わるだけに、一方的な発言が
ともすれば多くなり、ディスカッションどころか、実質的な議論の開
陳には至らない。
・施策・指標マップの活用を早急に行えるとよい。
・予算面の検討も並行して行い、計画の実効性を高めること。
・県庁の関係部局が連携するための組織体制が必要
・地域包括ケアを所管とする健康福祉政策課と十分な連携をとっ
て総合的計画として取り組むべき。
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討

実践への課題(1)
地域医療を動かす
RH‐PAC
RH‐PAC2で千葉県医療審議会の議事概要を通読
→「実質的議論が行われていない」
・何を決めるための会議かが共有されていない
・事務局案の追認になっている。
・議事進行に生産性がない。
・審議回数が少ない。
・指標の評価が不足している。
・現行計画評価が数値の読み取りになっていて、施策
評価や改善になっていない。
・議事録は概要でなく、名入りの逐語録に
・事務局説明部分は概要だけでも記載
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討
実践への課題(2)
地域医療を動かす
RH‐PAC
住民参加:
・住民にとっての質問がない。
・住民委員が発言しにくい。
・タウンミーティングが実施された形跡がない。
・部会に住民・患者委員が2人以上必要

都道府県:
・専従者が必要
・とりまとめモデルプロセスを

地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
10
審議会等
での検討
地域医療を動かす
推奨施策へのニーズ
RH‐PAC
図表3 RH‐PACガイドラインで提示した12の推奨施策へのニーズ
(回答者12人分を集計)
必要である
どちらかといえば どちらかといえば
必要である
不要である
不要である
無回答
推奨施策1 「地域医療計画人材養成講
座」の運営と受講
8人
3人
1人
0人
0人
推奨施策2 「地域医療計画策定支援
サービス」の提供
8人
3人
1人
0人
0人
推奨施策3 「地域医療計画サミット」の開
催
3人
6人
3人
0人
0人
推奨施策4 「地域医療計画策定基本方
針・要項」の作成
6人
5人
1人
0人
0人
推奨施策5 「施策・指標マップ」に基づい
た施策効果に関する評価の実施
6人
4人
1人
0人
1人
推奨施策6 「地域医療計画情報・指標
サービス」の実施
6人
5人
0人
0人
1人
推奨施策7 「審議会等への患者・住民参
加」の必須化
5人
4人
2人
1人
0人
推奨施策8 「地域医療計画タウンミーティ
ング」の開催
3人
8人
0人
0人
1人
推奨施策9 「医療提供団体中期計画」の
策定
4人
8人
0人
0人
0人
推奨施策10 「施策作成ツールキット」の
使用
6人
5人
0人
0人
1人
奨施策11 「審議会等委員のミッションス
テートメント」の作成
5人
4人
1人
1人
1人
推奨施策12 「地域医療計画課(とりまと
め責任者)」の設置
8人
1人
1人
2人
0人
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討
論点整理(1)
地域医療を動かす
RH‐PAC

審議の実質性を増すために具体的な仕組みをつくる
・地域医療をよくするという認識
・委員の主体性
・議事進行、ファシリテート(協働促進)
・十分な審議時間
・データや既存施策評価に基づく議論
・情報公開

住民参加度を上げるための仕組みをつくる
・患者・住民委員の数の確保
・患者・住民委員の発言の促進
・住民一般の声の反映
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討
論点整理(2)
地域医療を動かす
RH‐PAC
都道府県:
・担当部局、専従担当者を置く
・住民委員の支援策を新たに推奨する。

地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討

推奨施策(その1)
地域医療を動かす
RH‐PAC
RH‐PAC1ガイドラインの検証、千葉県計画策定委員ア
ンケート等を通じて、実質的な議論を確保することの重
要性が改めて確認された。
(推奨事項)
 RH‐PAC1施策11(継続)
・「審議会等委員のミッションステートメントの作成」
 RH‐PAC1施策15(継続)
・審議会座長のミッションステートメントの作成」(詳細化)
・ファシリテーションマニュアルを追加する。
 モデル審議会シナリオの作成(新規)
 住民委員支援策(新規)
 RH‐PAC1施策12(継続)
・「地域医療計画課(とりまとめ責任者)の設置」(継続)
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討

推奨ツール1
地域医療を動かす
RH‐PAC
以下のRH‐PAC1ツールを継続する。ツール3とツール15は詳細化する。
・ツール 3
・ツール 4
・ツール 5
・ツール 6
・ツール 7
・ツール11
・ツール12
・ツール13
・ツール14
・ツール15
・ツール16
地域医療計画策定カレンダー →5年計画を追加
施策効果チェックシート
施策・指標マップ
施策概要シート
施策優先度判定シート
施策抽出シート
施策・指標マップ使用の10のポイント
推奨施策リスト(施策・指標マップ)
審議会委員ミッションステートメント
審議会座長ミッションステートメント→ファシリテートは詳述
論点整理要項→モデル審議会シナリオに吸収
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討

推奨ツール2
地域医療を動かす
RH‐PAC
以下の新ツールを推奨する
・ツール① モデル審議会シナリオ
→都道府県庁にとってのメリット、県庁の担当部局設置、
審議会の役割、住民の参加促進、事前の情報共有・論
点出し、審議時間確保、データに基づく議論、議事録公
開などを規定
・ツール② 患者・住民委員読本
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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審議会等
での検討




まとめ
地域医療を動かす
RH‐PAC
審議会や計画のとりまとめで、実質的な議論が行わ
れていない。
審議会の議事進行で、事務局案の追認になっている。
座長のファシリテート力が十分でない。
患者・住民委員、住民一般の声を生かせる仕組みは
十分でない。
→RH‐PAC1ガイドラインに、
①モデル審議会シナリオ
②患者・住民委員読本
の新ツールを推奨する
地域医療ビジョン/地域医療計画策定ガイドライン 実践編
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患者・住民の声も生かせる実質的な議論な場づくりを!
ありがとうございました