A1 ナノバブル含有水の表面物性センシング Sensing of Surface Properties of Nano-bubbles in Water 研究の目的 Objectives 方法と範囲 Method and Ranges 最近の発表 Recent Publications ナノバブル含有水(Nano-Bubbles in Water)の様々な効果が, 医療・農業・水産業等多岐に渡る分野で報告されている.こ れらは,液中に存在するナノバブル(Nano-Bubble)と呼ばれ る,微細気泡が持つ特異な性質によるものだと考えられてい るが,ナノバブルの物理化学的性質やメカニズムは明らかに なっていない.また,光の波長以下の大きさで液中に存在し ていることが予想される,ナノバブルの検知手法は現在確立 されていない.本研究では,ナノバブル含有水の気液界面に 着目し,表面張力・粘性率といった二つの熱物性値の測定よ り,ナノバブルを検知することを目的としている. 表面光散乱法(Surface Laser-Light Scattering Method) 液体表面には,リプロン(Ripplon)と呼ばれる波長m オーダ ー,振幅 nm オーダーの微細な表面波が存在する.リプロン は分子の熱揺らぎにより励起され,波の復元力は表面張力, 減衰は粘性率とそれぞれ関係する.液面にレーザーを照射す ると,リプロンが動的回折格子の役割を果たし,散乱光が 様々な方向に発生する.観測リプロン波長に応じた所望の散 乱光を,参照光に重ね合わせるヘテロダイン法を用いて信号 を検知し,分散関係式より表面張力・粘性率の算出を行う. 本測定法では,気液界面 10 nm 程度の微小領域を観測するた め,直径 100 nm 程度の NB の有無が熱物性値の違いとして 現れることが期待される. Y. Nishimura et al., Rev. Sci. Instrum., 85, 044904 (2014). 石津谷ほか, 第 35 回日本熱物性シンポジウム, (2014), 9496. N. Ishizuya et al., 19th STP, Boulder, (2015), (to be presented). Schematic View of Measuring Apparatus Principle of Measurement (石津谷,阿部,長坂) (Ishizuya, Abe, Nagasaka)
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