ボルスターパドルボルスターパドルはカリフォルニア州、サンノゼのオスプリーアクアティックスのスイミングコーチ、ブライアン・ボルスター氏によってデザイン、開発され、特許を取得したパドルです。ボルスターパドルを一目見れば普通のパドルとは違う、ということがおわかりになると思います。普通のパドルと同じところは手の部分が少しカーブされていて、ストラップと穴があることです。他のパドルと違うところは延びている枝の部分です。ボルスターパドルを装着すると手首を曲げにくいということに気づくと思います。手首に添え木をされている感じです。ボルスターパドルを使うと手首が曲げられないので前腕を強調したストロークになり、キャッチの時とプルの最初の時に肘を上にキープすることができます。コーチたちはこのテクニックをアーリー・バーティカル・フォアアーム、EVF と呼んでいます。ボルスターパドルはプルの後ろの方で手首が崩れるのを防ぎます。こうすることによってストロークの弱点をなくすことができます。ボルスターパドルを使うと指先から前腕にかけて均一の力をかけることができ、最初のキャッチから手が水から出てくるまでの間、水に対して均一の圧力をかけることができます。最も効果的なプルは可能な限りの面積を使ってプルすることです。プルの面積を手と前腕の両方を使えば、パドルブレードのサイズを2倍にすることができ、推進力を高めることができます。ボルスターパドルを使うことによってプルを手と前腕の両方を使って始めることをマスターすることができます。また肘を高く維持することもできます。パドルの延びた枝の部分が推進力を高め、このテクニックを強化します。ボルスターパドルを使いながら泳ぐと気を緩むことができません。なぜなら、肘を落としてしまうとすぐにストロークの非効率性を感じ取れてしまうからです。このようにボルスターパドルは自動的にストロークを修正してくれるのでストロークデベロップメントのツールとしては最適です。高い位置での肘でキャッチとプルをマスターした人にとっては最適な器具です。コーチは“樽を超えるように泳ぐ”と呼んでいます。初心者はボルスターパドルを短距離で使うのがベストです。ボルスターパドルは教材としても効果的ですが、トレーニングパドルとしても効果的です。上級者に対してはレジスタンスを与えると同時に良いストロークテクニックを強化します。パドルワークアウトから得られる筋力強化と同時にEVFトレーニングを行うことができるのです。ベルクロのストラップは簡単につけたり外したりできないので、上級者は指のチューブのみを使って泳ぐほうが簡単かもしれません。そうすることによってパドルがぐらぐら揺れないようにしようとするのでプルの後ろの方に集中することもでき、効果が倍増します。ボルスターパドルは主に自由形用のパドルですが、他のストローク、特に背泳ぎにも使えます。平泳ぎで使うとインスイープの時とオープンターンをしようとしたときに難しさを感じるかもしれません。ただ、手と前腕の両方でプルする効果は得られますのでフリップターンをすると良いでしょう。バタフライの時はフルストロークより、シングルアームの練習の時に使うと良いでしょう。手首、前腕、肘を正しいポジションにおきながら泳ぐことはどのストロークでも重要なことです。ボルスターパドルはそれを成し遂げてくれます。 Copyright © 2008 by Go Swim Productions, LLC. All rights reserved.