洲崎踊り - 館山市

千葉県無形民俗文化財
作をもたらすという内容になっています。
国記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
すの
さき
洲
崎
踊
は
り
ま
川口の 3 カ所に伝わっているほか、関連する芸能が千葉県内にいくつか見ら
れます。
県指定:昭和 36(1961)年 6 月 9 日
国選定:昭和 48(1973)年 11 月 5 日
はつうま
さ
「みのこ踊り」は、安房地方南部の館山市洲崎と波左間、南房総市千倉町
「かしま踊り」そのものは、相模湾西岸(神奈川県小田原市から静岡県賀
ほうのう
毎年、2 月の初午と 8 月 20∼22 日の神社例祭に奉納されます。
「みろく踊
り」と「かしま踊り」の 2 種類からなり、地元ではこれらを「みのこ踊り」
茂郡東伊豆町)にも分布していますが、安房地方の「みのこ踊り」と比べる
と、歌詞や採物などに共通点がある一方で、相模湾西岸は男性の踊り、安房
地方は基本的には女児の踊りと違いがあります。
と呼んでいます。
踊り手は、基本的には小学生から中学生までの女子が中心ですが、近年は
児童の減少から成人の女性が交じっています。オンドトリと呼ばれる 1 名の
太鼓役と 2 名の歌役が中央に座り、その回りを踊り手たちが円形に取り巻き、
また、相模湾西岸の「かしま踊り」には方形の隊形で演じる場面があるた
め、踊りに参加する人数に限りがありますが、安房地方の「みのこ踊り」は
円形の踊りのみであり、踊りの人数に制限はありません。
10 人前後の少女が輪になって、大人の歌や太鼓などの演奏に合わせて踊
太鼓と歌にあわせて踊ります。
とりもの
ごへい
手に持って舞う採物は、「みろく踊り」では、左にオンベ(長柄の御幣)
を肩に担ぎ、右に扇を持ちます。「かしま踊り」では、扇のみを使います。
る民俗芸能であることが、洲崎踊りをはじめとする安房地方の「みのこ踊り」
の特色といえます。
平成 20 年 7 月
初午の時に使うオンベと例祭のオンベは異なり、初午では、青竹にサカキと
館山市教育委員会
へいそく
五色の幣束をつけたもの、例祭の時には、白い幣束と鏡をつけたものを使用
します。
つかさど
このふたつの踊りは、いずれも海の安全を 司 る鹿島の神に関係していま
じにん
ほうきょう
こと ぶ
す。
「かしま踊り」は、鹿島の神人が一年の豊 凶 を告げ歩く「事触れ」に由
来するもので、悪霊払いを目的としています。一方、「みろく踊り」は、世
みろく
直しを願う念仏踊りの系譜にあたり、弥勒が遠い海の彼方から訪れ、富や豊
みろく踊り(平成 14 年)
かしま踊り(平成 15 年)