保健学総合�第14回�がん医療最前線と保健学 �������������������������� 授業の目的� がん患者に対するケアの技術、緩和医療、がんに対する放射線治療、最新内科治 療について紹介し,その中で保健学の果たす役割について考察します。� � 授業方針と学習方法� 「がん医療最前線と保健学」とのテーマで,看護学,放射線技術科学,検査技術科学 の視点から,各専攻の担当教員によるオムニバス形式の講義を行い,質疑応答により, 理解を深めます。� � Ⅰ�看護学の視点から� 1)患者視点からみたがん医療(担当:内山美枝子先生)� 2)緩和ケア(医療)概説(担当:坂井さゆり先生)� � Ⅱ�放射線技術科学の視点から� 1)がんの放射線治療と治療技術(担当:早川岳英先生)� � Ⅲ�検査技術科学の視点から� 1)血液・腫瘍学における最新医療の展開(担当:成田美和子先生)� 2)腫瘍に対する最新免疫療法(担当:高橋益廣)� 腫瘍免疫のプロセスと対応する腫瘍免疫療法 抗原提示 T細胞活性化 樹状細胞療法 樹状細胞による 抗原発現 樹状細胞による抗原 提示とT細胞活性化 抗原特異的細 胞傷害性Tリン パ球(CTL) 療法 抗原 プロセッシング リンパ節 抗原 取り込み がんペプ チド療法 PD-L1 樹状細胞 腫瘍抗原 エフェクターT細胞 反応 非特異的リンパ 球(NK, T) 療法 CTL PD-1 ペプチドMHC 制御性T細胞 反応 T細胞による 殺腫瘍細胞 腫瘍免疫抑制 解除療法 PD-1/PD-L1介在免疫抑制 PD-L1 Nature. 2011;480:480-9.から引用・改変 腫瘍浸潤リンパ球 (TIL) 増幅輸注療法 TIL輸注前 (7日前) リンパ球除去 腫瘍切除 TIL 高容量IL-2注 Cy+Flu 腫瘍細切 TIL輸注 IL-2 腫瘍断片から のTIL誘導回収 (3-5W培養) TIL増幅 (3-5W培養) フラスコ→バッグ TIL 10-150x109に増幅 Anti-DC3 IL-2 Cancer J. 2012;18:160-75. から引用・改変 がんワクチンによる免疫応答 樹状細胞 (DC) の活性化 ワクチン の種類 腫瘍特異的CTL誘導 樹状細胞 (DC) の活性化 タンパク DCのリンパ節 への遊走 ワクチン局 所リンパ節 ペプチド CTLの 腫瘍部位 への移動 ウィルス 腫瘍特異的CTLに よる腫瘍細胞傷害 DCへの腫瘍 抗原のloading 遺伝子改変 腫瘍細胞 腫瘍組織 J Clin Oncol. 2011; 29: 4828–4836. から引用・改変 T細胞活性化に関与する細胞表面分子とサイトカイン� T細胞 抗原シグナル peptide MHC I/II TCR 樹状細胞 共刺激(抑制)シグナル CD80 CD28 CD86 CTLA4 PD-L1 PD-1 PD-L2 ICOS ICOSL 4-1BB 4-1BBL OX40 OX40L CD40 CD40L 接着分子 LFA-3 ICAM-1 CD2 LFA-1 サイトカイン IL-12R → IL-12 IL-15R → IL-15 IL-2R → IL-2 IL-7R → IL-7 IFN-γ ← IFN-γR 共刺激抑制分子に対する抗体を用いたがん免疫療法 早期免疫応答 (T細胞活性化) 抗腫瘍効果期 腫瘍細胞 樹状細胞 T細胞 血管 T細胞 腫瘍部位 リンパ節 樹状細胞 MHC TCR T細胞 T細胞 腫瘍細胞 TCR MHC 1st signal 活性化 2nd signal B7 CD28 PD-1 活性化の抑制 B7 PD-L1 抑制 CTLA4 抗CTLA-4抗体 • Ipilimumab • tremelimumab 抗PD-1抗体 • Nivolumab • Lambrolizumab • Pidilizumab 抗PD-L1抗体 • BMS-936559 • MPDL3280A • MED14736 FEBS Lett. 2014;588:368-76. から引用・改変 リツキシマブ (抗CD20抗体) 療法メカニズム 抗体依存性細胞介在性 細胞傷害 (ADCC) Fcγ受容体陽 性免疫細胞 補体による NK活性阻害 腫瘍細胞 補体依存性細胞 傷害 (CDC) 補体カスケード 補体による オプソニン増強 サイトカインによる抗 原特異的免疫反応 • リツキシマブ (抗CD20抗体) • モガムリズマブ (抗CCR4抗体) • ゲムツズマブオゾガマイシン (抗CD33抗体) 抗原提示細胞 抗原特異的腫瘍細胞傷害 (CTL) T細胞 J Clin Oncol. 2011; 29: 4828–4836.から引用・改変
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