(平成 27 年 5 月 18 日 第 137 号) 発行元:先端医療センター 病院管理課 総合腫瘍科の紹介 ~急速に進む免疫チェックポイント阻害剤の開発~ 先端医療センター 副院長、総合腫瘍科部長 片上 信之 総合腫瘍科では現在、スタッ フ6名(片上信之、藤田史郎、 真砂勝泰、加地玲子、秦 明登、 奥田千幸)と合同コース専攻医 (加藤了資)1 名の計 7 人で各 種がん患者の標準的治療と新薬 の企業治験(2014 年 64 例登 録)、医師主導の臨床試験(同年 71 例登録)に携わっています。 従来のがん治療は手術療法、 放射線療法、抗がん剤療法が主 体でしたが、最近は免疫療法に 世界中で極めて高い関心が集ま っています。即ち immune-check point に作用 して host の T 細胞を介して免疫力を高め、癌細胞をアポトーシスに陥らせる programmed cell death-1 receptor (PD-1) および PD-ligand 1 (PD-L1)阻害薬の開発です(左図) 。2014 年 9 月に小野薬品工業から発売されたメラノーマに効果がある画期的な分子標的薬である nivolumab などの PD-1 阻害薬や PD-L1 阻害薬は、今や、メラノーマのみならず他の非小細 胞肺がんや悪性胸膜中皮腫、腎臓がん等に も有効であることが報告され始めています。 先端医療センターでも、まもなく非小細胞肺がんを中心に①ファーストラインで PD-1 阻害剤 vs. 化学療法剤との比較試験、②PD-1 阻害剤 vs. PD-1 阻害剤 + CTLA4 阻害剤 vs. 化学療 法剤との比較試験、③PD-L1 阻害剤 vs. 化学療法剤との比較試験、④セカンドラインで PD-L1 阻害剤と化学療法剤との比較試験などに参加していきますので、今後とも宜しくご支援下さい。 ※裏面に診療実績報告がございます。 診療実績報告 ○診療科別新入院数(平成 27 年 4 月) 細胞治療科 総合腫瘍科 5 33 血管再生科 0 脳血管内 治療科 5 眼科 耳鼻科 その他 計 5 1 0 49 前年度 同期計 49 対前年比 100% ○患者数(平成 26 年 4 月) 入 院 新入院数 延患者数 1日平均 49 1,679 56.0 新 外 来 患 276 再 来 1,701 延患者数 1日平均 2,154 102.6
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