M4 臨床薬理、EBMと医療シラバス(2015年度)

授業科目名(英文名)
/Course title
臨床薬理,EBMと医療/Clinical Pharmacology, EBM & Medical Treatment
担当教員(所属)/Instructor
服部 裕一(医学部医学科)
授業科目区分/Category
専門教育科目 医学・医療と 授業種別/Type of class
社会
開講学期曜限/Period
2015年度/Academic Year 対象所属/Eligible Faculty 医学部医学科/Faculty of Medicine
後期 他
Department of Medicine
時間割コード/Registration Code 152215
対象学年/Eligible grade 4年
単位数/Credits 1単位
連絡先(研究室、電話番号、電子メールなど)/Contact
オフィスアワー(自由質問時間)/Office hours
リアルタイム・アドバイス/Real-time advice
更新日 授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)
/Course Objectives
教育目標
/Educational Goals
・臨床薬理学に則した合理的で,エビデンスに基づいた最適な薬物治療の考え方を学び,医師として実践に必要な臨床能力(コンピテ
ンシー)を向上させる知識を習得することを目的とする。
・EBMの観点から薬物を選定するという概念を学び,科学的エビデンスに裏づけられた有効性と安全性の高い合理的な薬物治療が遂行で
きるようになるために,実践医療に役立つ臨床薬理学を習得する。
達成目標/Course Goals
1.臨床薬理学の定義・領域からその意義を説明できる。
2.段階的な臨床試験を含めた薬の研究開発のプロセスについて説明できる。
3.EBMの定義・プロセスを説明できる。
4.EBMに基づく医療とは何かを説明できる。
5.医療保険制度概観と医薬分業の意義について説明できる。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)/Class schedule
[授業の形式]
教官が独自に作製したプリントを用い,板書あるいはプロジェクターを使って講義する。(オムニバス方式)
第1回 臨床薬理学入門,そしてEBMの基本的な流れ
第2回 狭心症におけるEBM
第3回 痛み治療におけるEBM
第4回 メタボリックシンドロームの病態とエビデンスに基づいた治療戦略
第5回 スタチンによる虚血性心疾患の大規模予防試験
第6回 心不全の病態と薬物治療
第7回 EBMに基づいた糖尿病治療
第8回 気管支喘息の薬物による管理と治療
第9回 医薬分業と適切な薬剤処方設計
第10回 小児の臨床薬理学
キーワード/Keywords
臨床薬理学,薬物動態学,臨床薬効評価,臨床試験,EBM,大規模臨床試験,介入研究, 一次予防,二次予防,医療保険制度,医薬分業,薬剤処方設計
履修上の注意/Notices
教科書・参考書等/Textbooks
成績評価の方法/Evaluation
1.樋口宗史ほか監訳 「ラング・デール薬理学」(西村書店)
2.中谷晴昭ほか編 「実践 臨床薬理学」(朝倉書店)
講義への出席(3分の2以上)と提出されたレポートの評価による。
関連科目/Related course
リンク先URL
http://www.med.u-toyama.ac.jp/pharma/index.html
/URL of syllabus or other information
備考/Notes
授業計画詳細/Course schedule
回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's
第1回 11月9日3限,4限
臨床薬理学入門,そしてEBMの基本的 臨床薬理学の重要性,薬物開発試験の現
な流れ(服部)
況等を知る。また,EBMの定義・歴史・実
践方法を学びEBMの全体像を正しく理解す
る。
狭心症におけるEBM(西尾)
抗狭心症薬の中心となっている硝酸薬
,β遮断薬、Ca拮抗薬の狭心症患者に対
する予後改善効果を短期的あるいは長期
的にみたこれまでの臨床試験を検証し,
確立されているエビデンスは何かを知る
痛み治療におけるEBM(横尾)
個人差が大きく評価の難しい手術,創傷
,内臓疾患,癌などによる疼痛について
,その基本的な発生メカニズムを理解し
,疼痛軽減を目的とした薬物療法につい
て,EBMの現状とEBMに基づいた治療への
フィードバックについて理解する。
メタボリックシンドロームの病態と 過食・高脂肪食や運動不足などの生活習
エビデンスに基づいた治療戦略
慣の乱れに伴うメタボリックシンドロー
(戸邉)
ムは深刻な社会問題として注目を集めて
いる。メタボリックシンドロームは,内
臓脂肪蓄積を基盤として,糖代謝異常・
高血圧・脂質代謝異常を呈し心血管疾患
発症のハイリスクグループである。病態
生理からの検証を加えたメタボリックシ
ンドロームの診断・管理についてのより
良い科学的証拠を理解し,その治療戦略
を学ぶ。
スタチンによる虚血性心疾患の大規 高脂血症治療薬としてのスタチンに関し
模予防試験(服部)
て数多く実施された虚血性心疾患の大規
模予防試験の成績をふまえてスタチンの
予防効果に関するエビデンスを検証する
。
心不全の病態と薬物治療(百瀬)
うっ血性心不全の病因,病態,症状につ
いて学び,その薬物治療を理解する。心
不全で用いられる薬剤の選択,治療効果
,禁忌についてEBMに基づいた薬物治療に
ついて修得する。
EBMに基づいた糖尿病治療(笹岡)
糖尿病におけるEBMの現状と,EBMに基づ
いた糖尿病の薬物療法を理解する。
気管支喘息の薬物による管理と治療 気管支喘息の基本的病態の考え方を理解
(服部)
し,それに基づいた長期管理薬と発作治
療薬の使い分けと重症度に対応した段階
的薬物療法を理解する。
医薬分業と適切な薬剤処方設計(足 薬物治療の実践において必要な背景概念
立)
としての,医療保険制度改革の流れと我
が国におけるその特徴,そして医薬分業
の意義ならびに問題点を理解する。また
,薬物治療の基礎としての薬剤処方設計
の考え方を習得する。
小児の臨床薬理学(高野)
小児科以外の医師の頭を悩ませる小児の
薬用量の決め方を小児の特性とともに考
え,理解する。小児の特異的な疾患を例
えとして処方前診察がなぜ必要かを理解
する。
第2回 11月13日3限,4限
第3回 11月16日3限,4限
第4回 11月19日3限,4限
第5回 11月20日1限,2限
第6回 11月25日3限,4限
第7回 11月26日1限,2限
第8回 12月1日3限,4限
第9回 12月3日1限,2限
第10回 12月11日3限,4限
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes