N2 薬理学シラバス(2015年度)

授業科目名(英文名)
/Course title
薬理学
担当教員(所属)/Instructor
服部 裕一(医学部医学科)
授業科目区分/Category
専門教育科目 看護基礎科学 授業種別/Type of class
開講学期曜限/Period
2015年度/Academic Year 前期 木/Thu 4
時間割コード/Registration Code 154100
講義科目
対象所属/Eligible Faculty 医学部看護学科/Faculty of Medicine
Department of Nursing
対象学年/Eligible grade 2年
単位数/Credits 2単位
連絡先(研究室、電話番号、電子メールなど)/Contact
オフィスアワー(自由質問時間)/Office hours
リアルタイム・アドバイス/Real-time advice
更新日 授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)
/Course Objectives
教育目標
/Educational Goals
疾病の病態生理に裏づけされた薬理の生体における作用と動態を理解し,看護活動における薬物を投与した際の管理や観察における基
本的な知識と姿勢について習得する。
達成目標/Course Goals
1. 薬理学,薬物動態学の概念が説明できる。
2. 薬理作用の基本形式,薬の作用点,薬の投与方法と生体内運命,薬物中毒について例をあげて説明できる。
3. 生理活性物質とは何かを定義でき,その生理的あるいは病態生理学的役割を例をあげて説明できる。
4. 各種疾病,病態に用いられる薬物の薬理学的特性,作用機序,副作用を列挙し説明できる。
5. わが国における医療保険制度と医薬分業を説明できる。
授業計画(授業の形式、スケジュール等)/Class schedule
[授業の形式]
講義は,教官が独自に作製したプリントを用い,板書あるいはプロジェクターを使って行う。
[スケジュール]
第1回 薬理学序論
第2回 自律神経系薬理学
第3回 麻酔科領域で使用される薬物
第4回 精神神経疾患で繁用される薬物
第5回 炎症,アレルギーに作用する薬物
第6回 循環器系に作用する薬物Ⅰ
第7回 循環器系に作用する薬物Ⅱ
第8回 高脂血症治療薬,痛風・高尿酸血症治療薬
第9回 糖尿病治療薬
第10回 消化器系に作用する薬物
第11回 抗感染症薬
第12回 抗悪性腫瘍薬,免疫抑制薬
第13回 消毒薬
第14回 中毒学
第15回 医療保険制度と医薬分業
キーワード/Keywords
薬力学,薬物動態学,薬物受容体,生理活性物質,細胞内情報伝達系,神経伝達物質,受容
体拮抗(遮断)薬
履修上の注意/Notices
教科書・参考書等/Textbooks
コメディカルのための薬理学 第2版 樋口マキヱ,渡邉泰秀編.朝倉書店
成績評価の方法/Evaluation
出席および筆記試験による。
関連科目/Related course
リンク先URL
http://www.med.u-toyama.ac.jp/pharma/index.html
/URL of syllabus or other information
備考/Notes
授業計画詳細/Course schedule
回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's
学習方法と内容
/Methods and contents
第1回 4月16日
薬理学序論(服部)
第2回 4月23日
自律神経系薬理学(冨田)
第3回 4月30日
麻酔科領域で使用される薬物(鈴木
)
第4回 5月14日
精神神経疾患で繁用される薬物(鈴
木)
第5回 5月21日
炎症,アレルギーに作用する薬物(
大橋)
第6回 5月28日
循環器系に作用する薬物Ⅰ(冨田)
第7回 6月4日
循環器系に作用する薬物Ⅱ(冨田)
第8回 6月11日
高脂血症治療薬,痛風・高尿酸血症
治療薬(鈴木)
第9回 6月18日
糖尿病治療薬(鈴木)
第10回 6月25日
消化器系に作用する薬物(大橋)
第11回 7月2日
抗感染症薬(冨田)
第12回 7月9日
抗悪性腫瘍薬,免疫抑制薬(大橋)
第13回 7月16日
消毒薬(冨田)
第14回 7月23日
中毒学(大橋)
第15回 7月30日
医療保険制度と医薬分業(足立)
薬理学の定義,概念について説明し,薬
理学の歴史を概観する。また生体と薬物
の相互作用について学び,生体が薬物に
及ぼす作用としての広義の薬物動態学の
理解を深める。
交感神経作用薬,副交感神経作用薬を通
してアドレナリンおよびムスカリン受容
体について理解し,これら作用薬ととも
に,コリンエステラーゼ阻害薬,交感・
副交感神経遮断薬の薬理作用とその臨床
的有用性について学ぶ。
麻酔科領域で用いられる全身麻酔薬,局
所麻酔薬,筋弛緩薬の薬理作用や特性を
学ぶ。
主な精神神経疾患の臨床症状と病理生理
を理解し,治療薬の作用機序からみた臨
床的有用性を把握するとともに,睡眠薬
,抗不安薬の作用部位,適応,使用法に
ついて理解する。
炎症反応について知り,NSAIDsの抗炎症
作用および鎮痛作用,解熱作用機序につ
いて,またステロイドの抗炎症作用機序
を学ぶ。また抗アレルギー薬として用い
られる薬物の臨床的有用性を含めた薬理
学的特性を理解する。
高血圧,狭心症発症の病態生理から,降
圧剤,抗強心薬の作用機序を理解して臨
床適応を学ぶ。また,利尿薬の作用部位
,作用機序の違いからみた分類を理解す
る。
心不全の発症機序や病態生理学を学び,
最新のうっ血性心不全の薬物治療につい
て理解を深める。また作用機序に基づい
て分類された抗不整脈薬の臨床適応を学
ぶ。
リポ蛋白質の分類,機能,代謝について
理解し,高脂血症薬がどのような作用機
序で働くかを習得する。
糖尿病の基本概念を理解し,インスリン
の生理・薬理作用,各種糖尿病治療薬の
作用機序,臨床適応を把握する。
胃・腸の疾患に用いられる消化性潰瘍治
療薬,止瀉薬,制吐薬の種類と作用機序
,薬理作用について知る。
細菌,真菌,ウィルス感染に使用される
抗感染症薬の作用機序,抗菌スペクトル
,体内動態のほか耐性菌出現機構,菌交
代症,併用療法などについて学ぶ。
抗悪性腫瘍薬を作用機序より分類し,そ
の薬理学的特性と臨床適応,副作用を学
ぶ。また免疫抑制の薬理作用と臨床適応
を知る。
消毒の定義,目的を理解し,消毒薬の種
類と特徴について学ぶ。
中毒の原因物質,解毒薬について学び,
中毒患者の一般および特殊救急処置につ
いて習得する。
医療保険制度改革の流れや日本における
制度の特徴を理解し,医薬分業の意義な
らびに問題点と課題について学ぶ。まだ
薬剤処方設計の基礎的な考え方を習得す
る。
備考
/Notes