臨床栄養学実習

臨床栄養学実習
開講区分
早川 康子
ナンバリング
CLH00303
科目種別
実習
ライフデザイン総合学科 栄養士コース
配当年次・開講期別
2年次・前期
必修選択の別
単位数
選択・1単位
特記事項
授業概要
疾患改善のための食事療法について学び、疾患の特性をふまえた献立や調理法について実習を通して理解する。また、医療用特殊食品の利用
方法や常食から各治療食への展開方法、さらには腎臓病や糖尿病における食品交換表の使い方についても習得する。
本実習においては、疾患の食事療法や調理のポイントについての説明後、治療食の調理および試食を行う。実習テストでは、提示された治
療食の献立を立案し、発注、調理する。
キーワード
医療現場にて治療食の食事計画・献立立案・調理を担える栄養士としての即戦力を養うことを目標にする。
学科等の学修目標
社会人として必要な基礎的知識・職業意識・マナーを身につけている。
職業人として社会に貢献できる専門的知識と技術を身につけている。
栄養士コースについては、栄養士の実務に関して必要な専門的知識や技術を身につけている。
科目の到達目標
机上での学習から実際の調理実習に移るが、疾患別の献立の展開を理解し、基礎的な衛生面も重点項目として臨み、各疾患ごとの治療食に技
術、工夫を施し、美味しい食事を調理できるようになる。
授業計画 1
<授業テーマ>
一般治療食の基礎
形態別治療食
<内容・方法>
オリエンテーション・おかゆの作り方
(おもゆ・三分粥∼全粥) *実習
2
<授業テーマ>
一般的治療食の基礎
形態別治療食
<内容・方法>
流動食・軟菜食の調理(流動食・3分菜)
*実習
3
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
易消化食
<内容・方法>
胃腸疾患の食事と調理(5分菜・全粥菜)
*実習
4
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
たんぱく質コントロール食
<内容・方法>
肝臓疾患の食事と調理(たんぱく質コントロール食)
*実習
5
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギーコントロール食
<内容・方法>
糖尿病食品交換表の使い方
6
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギーコントロール食
<内容・方法>
糖尿病の食事と調理(エネルギーコントロール食)
*実習
7
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギーコントロール食
<内容・方法>
糖尿病用特殊食品の活用、糖尿病食の献立作成
*実習
8
9
<事前学修課題>
流動食・分がゆ食などの調製方法を知る。
<事後学修課題>
一般的な流動・分がゆ食の実際を把握。
<事前学修課題>
流動食・分がゆ食の形態に準じた軟食・常食を把握。
<事後学修課題>
軟菜食の調理・栄養価計算などレポートにてまとめる。
<事前学修課題>
術後に適応される粥食・軟菜食を把握。
<事後学修課題>
粥食・軟菜食に適した食材及び献立及び調理法を学ぶ。
<事前学修課題>
肝臓疾患別の栄養基準・食品構成を把握。
<事後学修課題>
肝臓疾患に適した食材の分量及び献立・調理法を学ぶ。
<事前学修課題>
糖尿病を理解し、献立作成のための食品構成を把握。
<事後学修課題>
糖尿病食を継続するための献立作成を身につける。
<事前学修課題>
食品交換表による献立のバランス・分量を把握。
<事後学修課題>
実際の出来上がり料理と献立表の比較からより満足感を工夫
する。
<事前学修課題>
献立作成に必要な知識や専門書の準備と把握。
<事後学修課題>
献立作成から多くの知識や工夫の必要性を確認。
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギーコントロール食
<事前学修課題>
各自の献立作成を検討し、グループで検討した代表献立を
提出できるようにする。
<内容・方法>
実習テスト1(献立作成・発注∼)
<事後学修課題>
グループの代表献立にて発注手順や発注量を具体的に知る。
<授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギー及び脂質コントロール食
<事前学修課題>
循環器疾患の成り立ち・アセスメントの理解。
<内容・方法>
高血圧症・動脈硬化症の食事と調理、食塩制限
*実習
10 <授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギーコントロール食
<内容・方法>
実習テスト2(献立に基づく検収・調理)
*実習
<事後学修課題>
他の治療食との大きく違うと感じる点と継続した食生活の
ための工夫などを把握。
<事前学修課題>
食材の計量及び調理法のグループ内での調理手順を確認。
<事後学修課題>
時間調整の中での調理の段取りや出来上がり料理と献立表との
比較による問題点の把握。
11 <授業テーマ>
特別治療食の基礎
たんぱく質コントロール食
<内容・方法>
腎臓病食品交換表の使い方・腎臓病特殊食品の活用
*実習
12 <授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギー・たんぱく質コントロール食・塩分制限
<内容・方法>
減塩食・腎臓病食(交換用による)献立作成
13 <授業テーマ>
特別治療食の基礎
エネルギー・たんぱく質・塩分コントロール食
<内容・方法>
腎臓病の食事と調理
*実習
14 <授業テーマ>
特別治療食の基礎
脂質コントロール食
<内容・方法>
膵臓疾患(脂質コントロール食)の食事と調理
*実習
15 <授業テーマ>
特別治療食の基礎
特殊制限食
<内容・方法>
食物アレルギーの食事と調理、食物アレルギー用特殊食品の活
用 *実習
<事前学修課題>
糖尿病の食品交換表と腎臓病の食品交換表の違いの確認。
<事後学修課題>
腎臓病の献立表の立案においての特殊食品の多くの活用例を知
る。
<事前学修課題>
各自、腎臓病の食品交換表の使用法を理解する。
<事後学修課題>
腎臓病の食品交換表と食品構成表で立案した献立表の栄養価
の比較。
<事前学修課題>
食材(加工食品)の塩分量を意識する。
<事後学修課題>
塩分量が治療食にとって必要であり、食事の摂取量を左右する
ものの一つとして捉えられると認識する。
<事前学修課題>
脂質を控えるための食材や調理法を把握。
<事後学修課題>
脂質を控えた献立と試食での満足感と他の工夫も理解する。
<事前学修課題>
アレルギーによる社会的問題点や原因、事例の確認。
<事後学修課題>
代替え食材や献立の工夫、特殊食品活用法を習得する。
テキスト
成績評価の方法
『『糖尿病食事療法のための食品交換表 』』日本糖尿病学会(文光堂)¥972
平常点:40% レポート課題:40% 授業内試験:20%
平常点と実習態度(衛生検査含む)(40%)、提出物(40%)、実習テスト(20%)に
よる総合評価
参考書
『臨床栄養学 食事療法の実習』、本田佳子(編)、医歯薬出版 『五訂補 食品成分表』
履修条件・他の科目との関連
時間厳守、私語禁にて時間内での調理実習を各班で協力・分担し、各治療食のポイントを
心得て実習、試食、レポート提出までの一連の流れを各回の授業とする。