日本学術振興会特別研究員 審査のポイント 理学研究科 物質理学専攻(化学) 田中健太郎 特別研究員制度の目的 「特別研究員」制度は優れた若手研究者に、その 研究生活の初期において、自由な発想のもとに主 体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機 会を与えることにより、我が国の学術研究の将来 を担う創造性に富んだ研究者の養成・確保に資す ることを 目的として、 大学院博士課程在学者及 び大学院博士課程修了者等で、優れた研究能力を 有し、大学その他の研究機関で研究に 専念する ことを希望する者を「特別研究員」に採用し、研 究奨励金を支給する制度です。 求められる人物像 • 学術の将来を担う優れた研究者となることが十分 期待できること。 • 研究業績が優れており、研究計画を遂行できる能 力及び当該研究の準備状況が示されていること。 • 研究計画が具体的であり、優れていること。 • PDは博士課程での研究の単なる継続ではなく、 研究環境を変えて、博士課程での研究を大きく発 展させ、新たな研究課題に挑戦することが期待で きる研究計画を有するもの。 採択実績(平成26年度) ! •PD DC2 • DC1 • 採択 / 出願 採択率 362 / 3222 11.7%! 1227 / 5256 23.3%! 805 / 3400 23.7% 増加傾向 9月下旬 書類審査 11月下旬-12月上旬 面接審査 書面審査員 • 各申請書は6人で審査 • 分野のエキスパート • 細目まで合致しているとは限らない • 1人あたり30-80件程度を審査 • 審査員同士の横のつながりはなし 書面審査員 • 各申請書は6人で審査(公平性の確保) • 分野のエキスパート • 細目まで合致しているとは限らない (理解は深いが、分かり易い説明が必要) • 1人あたり30-80件程度を審査 (一目で目につく申請書、特に最初の掴み) • 審査員同士の横のつながりはなし 申請書の項目 「現在までの研究状況」 「これからの研究計画」 「研究業績」 「自己評価」 「評価書」 最も重要 DC2, PDはこれも重視 評価項目と評価方法 (1) 研究者としての能力・将来性 (2) 研究計画 (3) 研究業績 (4) 総合評価 ! 5段階の評点による相対的評価 (分布が決められている) 5: 採用を強く推奨する 4: 採用を推奨する 3: 採用してもよい 2: 採用に躊躇する 1: 採用を推奨しない 審査員にアピールする申請書 • 大胆な発想で、計画は具体的に • 自分が何をしたいのかを明確に • 求められている項目には全て答える • 図を効果的に使う 要点が一目瞭然 • 業績に入れられるものは全て加える • 海外における研究活動についても計画 • マイナスポイントは作らない 審査員にアピールする申請書 • 大胆な発想で、計画は具体的に • 自分が何をしたいのかを明確に • 求められている項目には全て答える • 図を効果的に使う 要点が一目瞭然 • 業績に入れられるものは全て加える • 海外における研究活動についても計画 • マイナスポイントは作らない 申請書を作成するプロセス • 研究の意義、チャームポイントのリストを作成 • 研究計画を立て、研究期間に妥当な研究内容に なっているかを検討 • 申請書を作成 • 客観的に申請書を眺め、研究の重要性が伝わっ ているかを確認 客観的に評価できる人に見て もらうとよい(隣の研究室の教員くらいが適当) まとめ 妥協無しで自分の最高の夢を表現 優れた若手研究者であることを 全審査員に伝わる申請書を作成 夢なき者に理想なし 理想なき者に計画なし 計画なき者に実行なし 実行なき者に成功なし 故に、夢なき者に成功なし (吉田松陰)
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