感覚知覚

2015/5/15
1.精神物理学ー閾値の測定から、感覚の世
界で成り立つ法則を調べる
認知科学(認知心理学)
http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~morita.hir
omi.gm/ug_psychology
物理的世界と精神的世界との対応関係の
解明をめざす
感覚量
物理量
6.感覚と知覚
関係
閾値(絶対閾、弁別閾など)の測定
ウェーバーの法則
ΔI / I = 一定
(I:刺激強度、ΔI:弁別閾 JND)
物理量
感覚の最小の増分
に対応する
dφ = k x dI/I
絶対閾
フェヒナーの法則
感覚量
2.感覚受容器のしくみ
φ = k log(I/I0)
物理量
フェヒナーの法則
視野内の光配列の網膜、視覚皮質上への投射
視覚の受容器
凝視点
2次元的配列
右眼視野
左眼視野
上下左右反転
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光
網膜上の視細胞
電気信号
脳の神経細胞
線分、色、奥行き、動き、形
経験的知識
レティノトピック
マッピング
物体の視覚情報と脳内表現の関係
物体認知
★視線を向けている位置
の空間分解能が最も高い
聴覚の受容器
適切な行動
音
基底膜上の
有毛細胞
電気信号
脳の神経細胞
周波数分析
経験的知識
音楽・話ことばの理解
物の位置や動きの知覚
嗅覚の受容器
嗅覚は,化学感覚
・オルソネーザル
・レトロネーザル
電気信号
嗅粘膜上の
嗅細胞
匂い分子
• 嗅細胞がもつ嗅覚受容体と匂い分子は多対
多対応
– ヒトの嗅覚受容体の種類は350種
– 匂いの原因となる分子の種類は40万種
• このうち,何十から何百種の分子が混合して一つの匂
いを知覚させる
• 味覚との関係
– 甘み+酸味+イチゴの香り=イチゴ味
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3.知覚とは何か
色の知覚
感覚(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)
視覚の基本要素:
形,色、模様、動き、
空間内位置...
作業記憶
G錐体の応答特性
R錐体の応答特性
文脈(周囲の状況など)
長期記憶(知識・過去経
験など)
B錐体の
応答特性
様々な情報を統合
目的を達する
マンセル色立体
左右眼の網膜像の微妙な差
空間内の位置(奥行き)の知覚
両眼立体視
動きの知覚
左からの写真 右からの写真
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視覚による物体認知とは、
文脈手がかり(食後のデザート)
視覚的手がかり
長期記憶から
りんごだね.甘い
んだけど,サクサ
クしてるから,嫌
い...
丸くて,赤くて,つ
るつるしていて,
てかてかしていて,
ちょっと転がる...
統合し,正しい
知識を引き出す
図地反転図形
いらないー!
多義図形
一方を知覚する時,他方は知覚していない
知覚機能の特徴
感覚受容器で受け入れた情報を
積極的に解釈する
明るさの対比効果ーどの小正方形が最も明るく見えますか
物理的刺激と知覚像は必ずしも等しくない
正しい解 錯視
遮蔽関係が知覚され、背後で正
方形の角が補完される。
知覚の恒常性
環境の違いによらず,物体本来の性質を知覚できる
こと.世界の安定した知覚を可能にしている
主観的輪郭
カニッツァの三角形
遮蔽関係の知覚
補完の役割
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知覚機能の特徴
刺激の物理的性質と知覚が異なる理由
a. 周囲の文脈の中でとらえる(対比,恒常性)
b. 直接的な感覚手がかりが無くても知覚する(主観
的輪郭,遮蔽関係の知覚と補完)
c. 現実的にありそうな仮定に基づく(自然制約条件)
d. 経験や知識の影響を受ける(トップダウン情報の影
響)
単一の安定した(多くの場合)正しい世界観
4.ゲシュタルト心理学
全体は部分の寄せ集め以上のものである
ケーラー
ゲシュタルト(形態):要素に還元できない
まとまりをもつ全体の性質⇒体制化
プレグナンツ(簡潔)の原理:より安定した簡
潔な体制になる傾向
群化の法則:ものをまとめて知覚する際の
隠れた法則
③良い連続の要因
④対象性の要因
①近接の要因
②類同の要因
⑤閉合の要因
5.人は知覚することを求めている
⑥共通運命の要因
ヘロンの感覚剥奪(sensory deprivation)実験
(知覚)
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6.見えることとわかること
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