5月26日

建設材料施工学
小テスト
2015 年 5 月 26 日
フレッシュコンクリートのスランプ試験とワーカビリティーの判定方法について説明しなさい.
高さ 30cm のスランプコーンに 3 層に分けてコンクリートを充填する.各層の試料の量はスランプ
コーンの容積の 1/3 とし,突き棒で各層 25 回一様に突く.スランプコーンを引き抜き,コンクリート
の頂点の沈下量を測定し,この値をスランプとする.
スランプコーン
30 cm
スランプ
鋼棒
タッピング
鋼板
スランプ試験はコンシステンシーの代表的な評価試験であるが,試験中のコンクリートの変形挙動
および試験後コンクリートの周辺をタッピングした時の変形挙動や材料分離の様子を目視で観察して,
材料分離抵抗性を判断し,スランプで評価したコンシステンシーとあわせてコンクリートのワーカビ
リティーを部材ごとに総合的に判定する.
注)ワーカビリティーは,コンシステンシーと材料分離抵抗性から判断するのであって,スランプと
変形挙動ではない.
コンシステンシーは,変形,流動に対する抵抗性であるので,コンシステンシーの大きなコンクリ
ートほどスランプは小さくなる.また,スランプは単位水量の影響を受け,スランプが 5~20 cm の範
囲では単位水量にほぼ比例する.その他,コンクリート中の粒子の大きさにも影響を受け,大きな粒
子が増えるほどスランプが大きくなる.したがって,粗骨材の最大寸法,砂の F.M.が大きくなるとス
ランプが大きくなる.また,細骨材率(s/a)が小さくなり粗骨材量が増加してもスランプは大きくな
る.この結果,同じ材料を用いた s/a が一定のコンクリートでは,単位水量が一定であれば実用的な
範囲で単位セメント料を変化させてもスランプはほぼ一定に保たれる.これを Lyse(リース)の一定
単位水量の法則という.
次回は材料分離に関する問題です.
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学生番号:
氏
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解答例はこちら http://www.civil.kyutech.ac.jp/pub/hibino/index.htm