建設材料施工学 小テスト 2016 年 7 月 26 日 乾燥収縮ひび割れのメカニズムと防止対策,抑制対策を説明しなさい. 水分の蒸発に伴ってコンクリートの体積が収縮する現象.毛細管空隙(5nm~20 m)中の水の表面 張力によって個体粒子に凝集力が生じて粒子間距離が減少することが一因と考えられている.その他 分離圧説や表面エネルギー説がある. 表面から深さ方向の湿度分布に従って収縮するので, 表面の収縮が最も大きく,内部に行くほど小さくなる. この空間的な収縮量の差が内部拘束応力を発生させ,部 材表面にひび割れが発生する. 液状水 固体 単位水量の影響を大きく受け,単位水量が多いほど乾 燥収縮は大きくなる.一般的なコンクリートの場合,6 か月間の自由収縮ひずみで 400~1200μの乾燥収縮が生 じる.また,収縮する部分はセメントペーストであるた め,ペーストが多く,骨材の少ない配合では乾燥収縮は 液状水 図 毛細管現象 大きくなる.さらに,乾燥開始材齢が早いほど,つまり 湿潤養生期間の短いものほど乾燥収縮は大きくなる. したがって,乾燥収縮ひび割れを防止するには,単位水量,W/C を小さくし,湿潤養生を十分行う ことが最も重要である.そのほか,C3A の含有量が少ないセメントでは乾燥収縮が小さくなるので, 中庸熱セメントや低熱セメントの使用,また,膨張材や液状水の表面張力を減少させる収縮低減剤の 使用も効果的である. 7/26 学生番号: 氏 名: 解答例はこちら http://www.civil.kyutech.ac.jp/pub/hibino/index.htm
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