石 坂 淳 子

トッ プ に 聞 く !
名 菓ひよ 子は、
飯 塚 生 まれの博 多 育 ち
愛 されて百 歳になり ました 。
株式会社 ひよ子
代表取締役社長
石坂 淳 子
取引店/福岡銀行 大橋支店
氏
6
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
株式会社 ひよ子
歴史
1897
(明30)
ひよ 子 の あ ゆ み
初代・石坂直吉が福岡県飯塚市で菓子舗
「
野堂」
創業。
1912
(大元)12月 二代目・石坂茂が、ひよこをかたどった
菓子
「ひよ子」
を考案。
飯塚市西町に新店開店、同時に
「ひよ子」
発売。
1938
(昭13)10月 石坂茂、急逝。妻・イトが家業を守る。
1946
(昭21) 3月 三代目・石坂博和が家業を引き継ぐ。
1957
(昭32) 2月 福岡市天神・新天町に天神店開店。
「名菓ひよ子」
が
3月 第14回全国菓子大博覧会で
名誉総裁賞授賞
1958
(昭33) 4月 昭和天皇・皇后陛下に
「名菓ひよ子」
を献上。
1959
(昭34) 9月 福岡市に生餡製造販売の
「福岡銘菓原料株式会社」
を設立
10月 福岡市南区塩原に福岡第一工場建設。
1963
(昭38) 3月 「ひよこのうた」
作成。
作詩・サトーハチロー、作曲・中田喜直。
「ひよ子」
の書体変更。書家・町春草。
1964
(昭39) 5月 東京進出。草加市に東京工場を建設。
新宿ステーションビル内に新宿店開店。
1965
(昭40) 4月 福岡市に福岡第二工場建設。
1966
(昭41) 3月 飯塚市に飯塚工場建設。
「株式会社東京ひよ子」
設立。
11月 東京都に
東京駅八重洲口地下商店街に直営店オープン。
1967
(昭42) 4月 「ぴよぴよもなか」
発売。
1971
(昭46)11月 福岡第二工場に高松宮殿下ご来訪。
1976
(昭51) 9月 「博多の里」
発売。
1980
(昭55) 4月 石坂博和、財団法人九州・山口経済貢献者
顕彰財団
「第8回経営者賞」
受賞。
1981
(昭56)10月 飯塚市潤野に飯塚総合工場完成。
1983
(昭58)12月 「ひよ子サブレー」
発売。
1987
(昭62)10月 グループ会社4社を合併。
「株式会社ひよ子」
としてスタート。
代表取締役社長に四代目・石坂博史就任。
1988
(昭63) 3月 天神店改装、
「茶房ピオーレ」
開店。
11月 飯塚市楽市に穂波工場完成。
1989
(平元) 7月 埼玉県草加市に東京支社社屋・工場完成。
穂波工場に常陸宮殿下・妃殿下ご来訪。
1990
(平2) 4月 福岡市南区向野に本社社屋完成。
「ひよ子ランド」
オープン。
7月 本社内に
2008
(平20) 4月 第25回全国菓子大博覧会で
「名菓ひよ子」
が
「橘花榮光章」
を授賞。
とき
2009
(平21) 1月 季ひよ子シリーズとして
「桜ひよ子」
発売。
発売。
5月 「ひよ子のやきもち・福岡八女茶」
とき
「栗ひよ子」
発売。
10月 季ひよ子
11月 代表取締役社長に石坂淳子就任。
2012
(平24) 4月 福岡県糸島市芥屋に
「ひよ子農園」
開園。
「茶ひよ子」
発売。
6月 創生100年記念菓
「Frau Atsuko Kayashina」
開店。
7月 福岡市天神に
12月 創生100年記念事業の推進。
2013
(平25) 3月 福岡市天神に
「ひよ子ギャラリー天神」
オープン。
とき
「苺ひよ子」
発売。
12月 季ひよ子
なる
2014
(平26) 4月 「一般社団法人ひよ子ゆめ育基金」
設立。
5月 東京ひよ子50周年記念事業の推進。
10月 岩田屋本店内に
「DOUX D’
AMOUR
(ドゥ・ダムール)
」
開店。
(敬称略)
▲ひよ子穂波工場前
(左から石坂社長、柴戸頭取)
7
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
菓ひよ子 」は現 在では会 社を代 表
するお菓 子です。この「ひよ子 」は
野 堂 2 代 目 店 主 、石 坂 茂 が
生 したのだと 思います 。うれしい
が生かされて、
「 名 菓ひよ子 」は誕
ていた「 少 年の心 と 青 年の知 恵 」
よ 子 」と 名 づけ まし た 。茂 が 持っ
・
ことから 、
「ひよこ 」ではな く「ひ
・
「 まるでわが 子のよ う 」に思 え た
や く 完 成 し た この 焼 き 菓 子 が 、
正 元 年 )、試 行 錯 誤 を 重ねてよう
かったよ うです 。1 9 1 2 年( 大
る感 覚は、当 時は誰 も 思いつかな
な、ひよこの姿を立 体 的に表 現 す
き 、顔 を 上 に 向 けて 佇 む 、そ ん
たたず
くりに着 手 。滑らかなカーブを描
り 合 えたと感じ、翌 朝には木 型づ
現 れ 、やっと 探 していた ものと 巡
そんなある日 、夢の中にひよこが
をつく り たいと 考 えていました 。
くような、喜 ばれ愛されるお菓 子
子ではな く 、お 客 さまがあっと 驚
から ある 丸い 饅 頭 や 四 角いお 菓
年)
に考 案いたしました。茂は、昔
歳の若い菓 子 職 人の時( 1 9 1 2
14
炭 鉱の町 飯 塚に、
魅 力 的なお菓 子 誕 生
石炭産業で栄えた筑豊・飯塚は、
長崎から小倉まで砂糖を運ぶ「シュ
ガーロード」と呼ばれた長崎街道に
面し、養 鶏も盛んだったことからお
菓 子 作 りに適 した 地 域でした 。石
炭産業の町であり、関東、関西との
年 )、
ほ
生 地 作 り
1
人の行 き 来 も 多 く 、とりわけ 大 手
企業の方たちから、筑豊の土産物と
して、ご愛顧頂きました。当時は主
原料の卵や砂糖が高価であり、
ひと
つずつの手づくりでした。今の価 格
にするとひよ子一個が4 0 0 円ほ
どにもなったそうです 。かわいらし
い姿が多くの方に愛され、炭鉱で働
く皆さまからも、
ハレの日の楽しい
し
お菓子としてご愛顧頂きました。
1 8 9 7 年( 明 治
か
飯 塚 で 開 いた 菓 子 舗
「 野 堂 」が 始 ま り
社 名 としてもつかっている「 名
▲大正半ばの写真。飯塚本店で職人たちと
(前列右端が石坂茂) ▲昭和初期、焼き上がった
「ひよ子」
の運搬用に使われた番重
▲昭和32年頃の広告
包 餡
2
成 形
3
30
▲ひよ子の木型
ひよ 子 が
できるまで
8
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
ことに「 名 菓ひよ 子 」は地 元の方
たちにも 喜んで頂 き 、順 調に売 上
を伸ばしていきました。
年 )、3 代
飯 塚 か ら 福 岡 、そ して 東 京へ
1 9 5 7 年( 昭 和
ひろかず
目 石 坂 博 和 は我 が 社の運 命 を 変
える大きな判 断を下しました。戦
後の 高 度 経 済 成 長 期 、急 速に石
炭から石 油へのエネルギー転 換が
進み「 飯 塚だけではだめだ」と、福
岡 市 内で一 番 の 繁 華 街 だった 天
神の中 心 地への出 店を決めたので
す 。福 岡 市 内の一等 地への出 店で
したが 、この英 断 が 功 を 奏 し 、店
にはお客 様が殺 到したそうです 。
さらにこの年 、全 国 菓 子 大 博 覧 会
で総 裁 賞を受 賞し、まさに福 岡 進
出を祝うかのようなタイミングの
良 さで、人 気に拍 車 がかかり 、焼
きあがるそばから商 品が無くなっ
大 胆で迅 速 な 意 思 決 定 と行 動
年 )に
も 発 揮 さ れ ま し た 。東 京 オ リン
ピックの 開 催 を 機に 東 海 道 新 幹
線 が 開 通 したこの年 、東 京への進
出 を 決 めました 。すでに「 名 菓ひ
よ子 」は九 州を代 表するお菓 子に
なっていま し た が 、この 機 会に日
本 を 代 表 す るお 菓 子に 育てたい
という夢がありました。
そうか
そ し て 、石 坂 博 和 は 埼 玉 県
草 加 市に新工場を建 設し、新 宿ス
テーションビル
( 現・ルミネ)
に1号
店をオープンさせることになりま
した 。同 時にテレビ宣 伝にも 力 を
入れ、
「 名 菓ひよ 子 」は 全 国の 多
くの方たちから愛されるお菓 子に
成 長しました。
創 業 か ら 変 わ ら ない 理 念 、
お 菓 子 づく りへのこ だ わ り
創 業 から 変 わらない 野 堂 精
神「 お 菓 子は生 きものであり 、味
は無 限である」を大 切に守りなが
ら、商 品の品 質や味に一切 妥 協を
しないことを 実 践 しています 。例
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
9
オー ブ ンで 焼く
4
冷 却
5
2月中旬~4月上旬販売
5月下旬~8月下旬販売
9月上旬~11月下旬販売
12月~2月中旬販売
完 成
6
ひよ子の目付けを
体験しました!
春
桜ひよ子
夏
茶ひよ子
秋
栗ひよ子
名菓ひよ子 創生100年記念菓
季 ひ よ 子
福岡
限定
32
力 は 、1 9 6 4 年( 昭 和
39
冬
苺ひよ子
ていたようです。
株式会社 ひよ子
が進んだ現 在でも、焼き上がりの
がら 、工 場のオートメーション 化
である「 手 づく り 」を 大 切にしな
る我が社の商 品は、お菓 子の原 点
え ば、
「 名 菓ひよ 子 」を 始 めと す
として多 くの方々にお買い求めい
に用いており 、ひよ 子の新 たな 顔
など、九 州の名 産 素 材をふんだん
茶 、熊 本 産の和 栗 、博 多 あまおう
よ 子 」を 揃 えています 。八 女の抹
ひよ子 」、冬を華やかに彩る「 苺ひ
致 しました 。この店 舗では 、安 心
(フラウ アツ
Atsuko Kayashina
コ カヤシナ)」という店をオープン
リニュー ア ル し 、1 階 に「
ま た 、天 神 の 自 社 ビルを 全 面
ただいています。
Frau
チェックをひとつずつ手 作 業で行っ
ています。
また 、
「 名 菓ひよ 子 」の 美 味 し
さづくりには、餡が大 切ですので、
私 どもが 製 法 特 許 を 持っている 、
「 白 雪餡 」を使っています。
この 白 雪 餡 は 裏 ご しに 使 う さ
らしの工 程に工 夫 を 加 え 、雪のよ
うになめらかな見た目と感 触にし
あげています。
1 0 0 年の伝 統 を 守 り 、
新 しい 価 値 を 創 造 す る
とき
「 名 菓ひよ子 」創 生 1 0 0 年に
あたり、
「 季ひよ子 」シリーズを発
売 しました 。このお菓 子はいずれ
も福 岡 限 定です。春の訪れを告げ
る「 桜 ひよ 子 」、新 緑の 風 を 運 ぶ
「 茶ひよ子 」、秋の実りを喜ぶ「 栗
▲天神の店舗を2012年に
リニューアル
▲石坂社長の感性が光る
▲かやしなバームクーヘン
「クラシック」
▲ひよ子飯塚工場
▲ひよ子東京工場
Frau Atsuko Kayashina
ひ よ 子 工 場
新ブランドの
店舗
▲かやしなバームクーヘン
「ナチュラル」
10
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
よ
こ
じて 、未 来 を 担 う 日 本 と 世 界 の
役に立てるように、企 業 としてよ
ひ
「 日 世 子 」は 、日 本の「 日 」、世
り大きく羽ばたいていきたいと思
ひ よ 子 は「 日 世 子 」
ます 。さらには食に関 する多 様な
界の「 世 」、子 ど もの「 子 」です 。
います。
▲前列左4番目から瀧本工場長、石坂社長、柴戸頭取、行德支店長
(福岡銀行)
を終えて
◎インタビュー
創業から変わらないお菓子づくりへのこだわりが、100年愛され続けている
「名菓ひよ子」
の原点だと感じました。
飯塚の地で生まれ、福岡や東京はもちろんのこと、
日本全国でも屈指の知名
度を誇っておられます。
これからも変わらぬ美味しさを全国、そして世界へと届けて行かれることを
安 全な原 料を用い、欧 州で修 行し
た 職 人 が 毎 日 焼 き 上 げるバーム
クーヘンが人 気となっています。2
階にはカフェも併 設し、3階は「ひ
よ子 ギャラリー 天 神 」を 設 けてい
ます 。福 岡の皆 さまや、地 元 を 中
心に活 動 している幅 広いアーティ
ストの方 たちの、お 役にたてれば
と願っています。
明 日 に 向 かって
歩 み 続 けるひよ 子
これから 私 ど も が 目 ざ す 経 営
は、
「サスティナブルな企業」です。
社 会 貢 献 を 果 たしながら 事 業 を
発 展・継 続 させていける企 業に進
化していきたいと思っています。
日 本の食 文 化 が 世 界 から 注 目
を集める今 、
ヨーロッパやアジアな
領 域へのチャレンジを行い、事 業の
この日 世 子こそが、我が社の志そ
子どもたちを繋 ぎ 、その成 長のお
多 角 化を行っていきたいとも考 え
のもので す 。
「 名 菓 ひよ 子 」を 通
11 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
期待しています。
取締役頭取
柴戸 成
福岡銀行
どへの海 外 進 出も視 野に入れてい
ています。
株式会社 ひよ子
トッ プ に 聞 く !
伝 統の美で
日 本の心の文 化 を 後 世に伝 える
業 界のリーディングカンパニー 。
氏
株式会社 フジキ工芸産業
代表取締役社長
藤木 茂
取引店/福岡銀行 八女支店
12
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
株式会社 フジキ工芸産業
▲本社前
(左から藤木社長、柴戸頭取)
13 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
季 節 玩 具 の 製 造・卸 業 と して
全 国へ業 務 を 拡 大
福 岡 県八女 地 方は豊かな 自 然
に囲まれ、古くから雛 人 形 、仏 壇 、
和 紙 、提 灯づくりなどの伝 統工芸
が盛んな地域です。そんな八女で、
国に販 路を広 げ 、現 在のフジキグ
年 )に、本
ループの礎を築きました。
2 0 0 5 年( 平 成
商 品や 部 品は
万 点 以 上に及ぶ
ち、商 品 発 送を行っていましたが、
を 借 り て 、そ れ ぞ れで 在 庫 を 持
それまでは、各 支 店の近 くに倉 庫
理と商 品 発 送を一元 化しました。
社 物 流センターを建 設し、在 庫 管
17
我 が 社 は 、多 種 多 様 な 節 句 人
イノベーションを 継 続
商 品 製 造 )を 事 業 の 柱 に 、
O E M( 他 社 ブランドの
ます。
ディーで正 確な発 送を実 現してい
人 的 な ミス も 無 く な り 、ス ピ ー
ました。これによりコスト削 減と、
共 有することができるようになり
の 社 員 が 常に 最 新 の 在 庫 状 況 を
庫 管 理システムを 導 入して、全 国
新 しい物 流センターは、最 新の在
ため 、管 理に苦 労 していま し た 。
20
江 戸 時 代 から 続 く 商 家の長 男で
さへい
あった藤 木 佐平 は、雛 人 形や羽 子
板などの季節玩具や盆提灯の製造
を始めたいと思い立ち、1 9 3 2
年( 昭 和7年 )、我が社の前 身とな
る藤木佐平商店を創業しました。
九州の百貨店に木工玩具の卸業を
営んでいた経 験を活かし、売 上は
順調に拡大していったようです。
二代 目の隆は、更なる事 業 拡 大
を 志 向 し 、新 幹 線の開 通 を 機に、
ヒトやモノの流れが劇 的に変わる
と 判 断 して 東 京 や 大 阪へ進 出 し
ました 。
「これからは日 本 国 中の
方 が お 客 様 や ! 」とい う 考 え の
下 、本 社を現 在 地に移し、生 産 規
模を大 幅に拡 大するとともに、全
雛 人 形 製 造 PO I NT
女雛の十二単は、全体のバランスを調整しながら一枚ずつ
色合いの異なる単を重ねていく
京友禅や西陣織等たくさんの種類の布地から、人形にあった
布地を選びだす
雛人形に頭を付ける前に髪を整える。各工程共、職人の丁寧
な手仕事で人形が作られる
鉄線を曲げて肩と肘の形を作る
「振り付け」の作業は一回
勝負なので最も神経を使う
14
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
集 約されます。
我 が 社の 強 みは 以 下の3 点に
証だと思っています。
品 質の高さを信 頼して頂いている
により、百 貨 店や人 形 専 門 店から
届 けします 。これは、永 年の取 引
様には、我が社から直 接 商 品をお
百 貨 店 などで 注 文 されたお 客
国ナンバーワンです。
しており 、雛 人 形の生 産 量は、全
造 するO E M 生 産 を 中 核 事 業 と
門 店の各 種 ブランド 品 を 受 託 製
できることから、百 貨 店や人 形 専
形づくりのオーダーに柔 軟に対 応
くために、技 術 職 人の育 成は欠か
り 」です 。伝 統 文 化 を 継 承 してい
最 後 は「 陳 腐 化 し ない組 織 作
ます 。
国 で も 屈 指 の 売 上 高 を 誇ってい
な 信 頼 関 係 を 構 築 してお り 、全
り ま す 。永 年 の 実 績 によ り 強 固
あり 、その数は約 9 0 0 店にのぼ
多 数の 量 販 店 、専 門 店 と 取 引 が
と 」で す 。全 国 の 百 貨 店 のほか 、
次 に「 販 売 チャネ ル が 多 いこ
み出すことが可 能です。
み 合 わせで 何 万 点 もの 商 品 を 生
ル性を創 出し、その自 由 自 在な組
まず 、
「 企 画・製 造 から 販 売 ま
でが一貫している」ことです。節 句
人 形の 業 界では 、製 造 、卸 、小 売
がそれぞれ分 離 独 立しているのが
一般 的です 。人 形は販 売 ブランド
や地 域によってもデザインは多 岐
り、お客 様の要 望に企 画 段 階から
き め 細 かに 対 応 し 、デザ イン 、カ
ラー 、素 材 などを 変 えてオリジナ
ら を 革 新 し 続 ける 組 織で あ り た
らないものをつくるため 、常に自
を積 極 的に登 用しています 。変わ
ほか、商 品 開 発や営 業 部 門に女 性
針で、職 場の活 性 化に努めている
ンジする 人にチャンスあ り 」の 方
よる 人 材 育 成 を 図 りつつ「 チャレ
せません。ジョブローテーションに
▲雛人形製作風景
いと考えています。
15 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
にわたります 。この一貫 体 制によ
株式会社 フジキ工芸産業
▲見学風景▼
▲こいのぼり
▲五月人形
ブランド 戦 略 にも 尽 力
地域貢献、
経 営 理 念の実 践に努 め 、
また、節 句 人 形 業 界における古
先して取り組んでいます。
して、日 本の伝 統 文 化の普 及に率
「 八 女 ぼん ぼり 祭 り 」、八 女 を 含
社の社 員 が 実 行 委 員 長 を 務 める
も 注 力しています 。たとえば我が
その実 現のために、地 域 貢 献に
さに我が社の使 命です。
して後 世に伝 えていくことは、ま
品を「 真 心を伝 える伝 統の美 」と
しながら、お客 様にお届 けする商
晴らしい「 日 本の文 化 」を 大 切に
が折 り 込まれています 。そんな素
家 族の 絆 を 育 む 日 本の 美 しい心
す 。季 節 ごとの行 事 や 節 句には、
八女と共に発 展していく 企 業 」で
ンを演 出する商 品を提 供し続け、
化 を 大 切にして、
コミュニケーショ
我が社の経 営 理 念は、
「日本 文
は 現 在 、第 一 線 で 活 躍 す る ク リ
他 業 種 とのコラボレーションで
蒙 活 動などが挙げられます。
るオリジナルブランドの強 化や啓
他 業 種 とのコラボレーションによ
す 。そのための 取 り 組 みと して 、
及 させていくか、が今 後の課 題で
若い世 代へいかに伝 統 行 事を普
います。
く受け継がれていくのだと考えて
立させることで、伝 統 文 化が末 永
ストを 抑 制 し 、ビジネスとして成
品 を 正 確 な 納 期で、できるだけコ
進してまいりました。高 品 質な商
( 品 質 )、 Delivery
( 納 期 )、 Cost
( 原 価・費 用 )
の観 点から改 革を推
けて取り組み、今日まで、 Quality
い体 質の改 革 を 同 業 他 社に先 駆
地 域の広 域 団 体で 実 施 して
盛り 立てるイベントに積 極 的に参
いる「ひなの国 九 州 」など、地 域を
モワ(コンセプト = 洋 風 ?でも 和
の 節 句 人 形「 D E M O W A / デ
エーターと 共 同でモダンスタイル
む
加しています 。こうした活 動を通
12
▲二代目 藤木隆氏
▲昭和初期の箱びな
▲お雛様パレード
者
営
経
の
代
歴
「八女人形会館」では
五月人形や破魔弓、
こいのぼり等を展示中です。
この機会にぜひ
お越しください。
藤木社長▶
▲創業者 藤木佐平氏
八 女
ぼんぼり祭り
16
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
株式会社 フジキ工芸産業
を終えて
◎インタビュー
貴社は雛人形の生産量日本一を誇り、伝統工芸産業を昭和初期より支えて
おられます。
同業他社に先駆けて古い体質の改革に取り組まれるなど、業界を代表する
企業としての強い使命感も持たれています。
今後も、八女の地から全国へ、我が国が誇る伝統文化を末永く後世に伝えて
だね。)」を 製 作 し 、ブランド戦 略
を推 進 中です 。これは日 本の伝 統
美 と 洋 風 文 化 を 融 合 さ せ 、伝 統
行 事 をスタイリッシュにお 祝いす
る新しい節 句のスタイルを提 案す
る 商 品で す 。ま た 、
「 子 ど もの 健
やか な 成 長 を 願 う 」節 句 人 形の
精 神 を 具 現 化 するため、デモワの
売 上の1%をユニセフに寄 付 して
楽や書 籍など身 近なジャンルを通
じて情 報 発 信 を 行っており 、伝 統
行 事 や 節 句 商 品の魅 力 を 若い世
代の 方にも 知ってもらい、併 せて
我 が 社 を 認 知 して 頂 けれ ば 幸い
です。
先 が 読 みにくい経 済 情 勢の 中
では 、中 長 期の目 標 より も 、先に
掲 げた 経 営 理 念 を1年1年 確 実
に実 践していくことが重 要だと考
えています。今 後も伝 統 産 業に携
わる 企 業 と しての 使 命 感 と 誇 り
を 持って 、美 しい日 本の心の文 化
を後世に伝えてまいります。
17 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
いかれることを祈念します。
取締役頭取
柴戸 成
福岡銀行
います 。こうした 活 動 をはじめ音
▲2列目左2番目から、山下常務、藤木専務、藤木社長、柴戸頭取、稲田支店長
(福岡銀行)
、原取締役
トッ プ に 聞 く !
代表取締役社長
取引店/熊本銀行 松江通支店
株式会社 八代トマト
生産者の顔の見える
流通センター
安全安心で美味しいトマトをお届けし、
中
村
雄
一
お客様の健康な食生活に貢献します。
氏
ト マ ト の 生 産・販 売 を 手
実 家 は 代 々 、い 草 の 産 地
たのでしょうか。
業 の 経 緯 は ど の よ う な も の だっ
掛 け て お ら れ ま す が 、創
竹下頭取
こともあり 、重 労 働でした 。結 婚
ず 、まだ 機 械 化 が 進 んでなかった
けて 天 日 干 しにし な け れ ばな ら
色 と 香 り を 出 す ために泥 水に漬
ト も 栽 培 していま し た 。い草 は 、
培( 畳 表の加 工 )をしながら、トマ
熊 本 県八代 市で、
い草の栽
中村社長
18
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
株式会社 八代トマト流通センター
たかし
し た ば か り の 父・中 村 嵩( 現 会
長)
は、泥に染まった母の服を見て
「 結 婚 前 、きれいに身づくろいして
いた 妻 を 思 う と 可 哀 想でた まら
ない」と 思い、1 9 6 5 年( 昭 和
年 )頃 、
い草づくりから撤 退し、
年 程 前のトマト 農 家
トマト農 家への転 身を決 断したそ
うです。
今 から
現 在 は 、 戸の 契 約 農 家 と 東
げたのが我が社の始まりです。
を 共 同で出 荷 する 会 社 を 立 ち 上
元の同 級 生の農 家3戸 と、トマト
1 9 9 5 年( 平 成 7 年 )、父 が 地
業 を 集 約 し 、効 率 化 を 図るため、
遅 く まで 行っていました 。その 作
は 、箱 詰 め な どの 出 荷 作 業 を 夜
20
自 社 農 園( 約
万 ㎡ )でつくるト
京 ド ー ム約 4 個 分 の 広 さ を 誇 る
30
17
スーパーや 生 協 、外 食 チェーンな
どへ販 売し、年 間の出 荷 量は4 千
トンを超えています。
19 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
40
マト を 、品 質 基 準 が 厳 しい 大 手
▲選果場にて
(左から中村雄一社長、竹下頭取)
!!
密
秘
の
太陽熱で土壌を消毒
健全な土 作り
太陽熱を利用して、土壌病菌の消毒を行う
苗を植える前の1ヵ
月間は土づくり。良
質な堆肥を投入
▲ミニトマト
新鮮で
美味しいです!
ト マ ト の ブ ラ ン ド 名「 妻 せ つ
子 」は 、ユニー ク な ネ ー ミン グ で
すね 。
商 品 を 世に送 り 出 すには 品 質
ています 。
( さまざまなメディアに
も紹 介されました)
の商 品が溢れ、日 本 古 来の良さが
ていく時 代 背 景の中でカタカナ名
けた名前です。食生活が洋風化し
る商 品 名が必 要だと考え、父が付
人 たちに高 水 準の農 業 生 産 工 程
ん 生 産 から 流 通に 関 わる 全ての
た ちは 農 産 物の 安 全 性 はも ちろ
性と満 足をお届けするために、私
消 費 者 の 皆 様に 、最 高 の 安 全
貴 社 のこ だ わ り を 教 え て く だ
さい。
薄れていくことに違 和 感 を 覚 え 、
管 理( GAP )手 法 を 導 入 し 、お
人の名 前「 妻せつ子 」を 命 名 した
野 菜に家 庭 的であたたかみのある
も 人 間 も 同 じ」と実 感 し、敢 えて
と 良いものができるのは「 トマト
中で、手 をかけ 心 をこめて育てる
長 年 トマト を 作 り 続 けて き た
した。
生 産 者から学ぶことで、組 織 全 体
ゆる場 面で伝 授し、逆に私たちも
培ってき た 栽 培 管 理 技 術 を あ ら
生 産 者の皆 様には、これまでに
ます。
パートナーシップを 大 切にしてい
互 いの 共 通 理 解 を 深 め る 為 の
トマトは 色 が 価 値 観の 大 部 分
の 栽 培 管 理 技 術 が 年々向 上 して
し 、発 売 当 時 から 現 在 まで 、
を 占めるため、栽 培 管 理 と 同 様 、
のです 。このインパクトのある 商
「 妻 せつ子 」は我 が 社の
色 の 管 理 も 非 常 に 重 要 で す 。季
います。
主 力 ブランド と なっ
品 名に消 費 市 場はす ぐ さま 反 応
せつこ
閃いたのが 愛 妻の名 前「 節子 」で
はもちろんですが、インパクトのあ
▲八代トマト
「妻せつ子」
20
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
黄色の粘着シートで誘引捕虫。
病気の拡大を防ぎ、農薬を削減する
機械に頼らない選別。大きさの違うトマトを組み
合わせて出荷する
節 、気 温によって熟 度の
培 方 法でもトマトの味や形 、収 穫
と希 望される企 業には、取り 引き
我が社のトマトを取り 扱いたい
届けするためです。
ます。最 高の色と味をお客 様にお
のタイミングを微 妙に変 えていき
と 自 分の栽 培 管 理 手 法 がピタリ
しながら 育て上 げ 、そのイメージ
る時の美 味しいトマトをイメージ
す 。単 なる 作 業ではなく 、収 穫 す
栽 培 の 難 し さ 、奥 深 さ が 好 きで
しかしながら 、私 はこのトマト
量が変わってきます。
前に必 ず 生 産 現 場の見 学 をお 願
とはまった 時のうれしさは言 葉で
進み具 合が変わるため、収 穫
いしています。これは、流 通 業の方
は表現できません。
また 、私 たちは農 薬・化 学 肥 料
する農 家が増 えてきましたが、我
最 近 は 、海 外に 農 作 物 を 輸 出
最 後 に 、将 来 展 望 を お 聞 か せ
ください。
にも自 分の目で見て、手で触って、
食べて納 得 してもらうことで「 生
産 者の顔 」が見 え 、消 費 者の皆 様
も 安 心 してご 購 入いた だ ける と
に極 力 頼らない栽 培にこだわり 、
が 社 はこれから も 国 内 販 売に 注
考えるからです。
消 費 者の「 安 全・安 心 」に対 する
力 していく 方 針です 。しかし 、売
ていくことより 、我々と 価 値 観 を
ニーズに応えています。
上 を 伸 ばすために、やみくもに契
トマ ト 栽 培 に は ど の よ う な 難
し さ が あ りま す か 。
する消 費 者ニーズに対 応できるト
約 農 家を増やし、出 荷 量を増やし
やはり自然相手というのが一番
マト作りにこだわっています。一方
共 有できる 生 産 者 と 共に多 様 化
難 しいですね 。同 じ 土 地 、同 じ 栽
21 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
▲山下奉昭生産者部会長
▲顧問の先生方と社員研修旅行
(シンガポール)
病 害 虫 対策
出荷までオール手作業
▲男性社員
トマトは生きがい!
私にとって
農業は天職です!
さ
し
味
やる気全 開 で 頑 張 ってます
美
八代トマト
環境にやさしく、安全・安心
株式会社 八代トマト流通センター
見 学 風 景
わが子のように
大切に育てたトマトです!
▲中村雄一社長
創 業 者 中 村 嵩 会 長 の 功 績
中 村嵩会長の経歴紹介
昭和52年 農林大臣表彰
昭和55年 八代市政功労者表彰
黄綬褒章受章
平成22年 八代市有功者表彰
平成23年 熊本県農林水産業功労者表彰
平成25年 黄綬褒章受章
中村雄一社長を支えています
中村嵩会長
▲2013年 農業の功績に対して中村嵩会長が黄綬褒章を受章
▲左から有馬ひとみ取締役
(長女)
、中村嵩会長、
松山知晴取締役
(次女)
では生 産 者が安心してトマト作り
に専 念できるよ うに所 得 安 定 化
対 策も講じていかなければなりま
せん。現 在 進めている取 引 形 態の
見 直し、新 規 商 品の開 発などもそ
の一環です 。消 費 者に最 高の安 心
と 満 足 を 届 け る 企 業で あ り 続 け
たいと思っています。
ま た 、農 業 の 課 題 と して 後 継
代 、 代の 若 者 が
者 不 足 が 問 題 となっていますが 、
我 が 社 では
30
ています。
独 立を目 指してもらいたいと思っ
つけ 、ま た 自 信 とヤル気 を 持って
必 要です 。しっかりと 技 術 を 身に
少 な く と も 3 年〜5 年の 経 験 が
願っていま す 。トマトの 栽 培には
を 注 ぐ 生 産 者 に なってほ しい と
は、誰 より もトマトづく りに情 熱
す る ので は な く 、独 立 し た 暁 に
して、単に利 益 を 得るために独 立
立 していくことが 私の夢です 。そ
栽 培 の 経 験 と 実 績 を 積 んで 、独
多 く 働いています 。彼 らがトマト
20
22
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
株式会社 八代トマト流通センター
を終えて
◎インタビュー
八代のトマトの食味は、糖度、酸味のバランスがとても絶妙で、私も好んで
食しています。
生産から流通にいたる全ての方々とのつながりを大切にし、消費者に最高の
トマトを届けたいという一途な想いには、心から敬服しました。
これからも、安全で美味なトマトを食卓に届けていただき、益々発展される
ことを期待致します。
23 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
熊本銀行
取締役頭取
竹下 英
最 後に我が社では、トマト農 家
年の 経 験 を 基 礎
55
になりたい方 を 募 集 しています 。
トマト 栽 培 歴
から伝 授し、独 立をサポートしま
す 。経 験 、未 経 験 は 問いま せ ん 。
遠 方の方には、単 身 寮も準 備して
持って 、ぜひ一 緒にトマト 農 家 を
目指してみませんか。
いますので、トマト栽 培への情 熱を
▲前列左4番目から西田幸広弁護士、松田哲也社労士、中村嵩会長、松山知晴取締役、中村雄一社長、竹下頭取、若松支店長
(熊本銀行)
トッ プ に 聞 く !
静 岡 県 の 繊 維 メーカ ーに
就職していました。しかし、 歳の
田為 義 氏 )
に認められ、
「 会 社を引
ためよし
川田建設工業有限会社の社長(川
な 関 係 から 、後 継 者のいなかった
ばせていただきました 。そのよう
務から人としてのあるべき姿を学
設 )で 働 くこととなり 、当 時の専
に戻って地 元の建 設 会 社( 加 藤 建
時に父が体 調を崩したため、島 原
24
代表取締役
取引店/親和銀行 島原支店
社 会から必 要とされる企業をつくる。 川田建設工業 株式会社
事 業の多 角 化を進め、
下田 幸廣 氏
島 原を日本一の福 祉のまちに。
若 く して 社 長 に 就 任 さ れ
私は、高 校を卒 業してから
た そ うで す ね 。
吉澤頭取
下田社長
24
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
歳( 1 9 7 9
き継いでもらえないか」と、声をか
けて 頂 いたの が
代の自 分 がうまく 会 社 を 切
年)
の時のことでした。
り盛りしていけるだろうかと不 安
に思 うこともありましたが、信 頼
してもらったことが嬉しく、譲って
も ら う からには 絶 対に 社 名 を 汚
さない、という 決 意で社 長 職を引
き受けました。
し か し 引 き 継いだのは 社 名 だ
けでした。極 端に言 えば釘一本も
頂いていません 。資 金 無 し 、社 員
無しの状 態で引き継いだその日か
ら、元 日 以 外の3 6 4 日 、1 日 4
時 間の睡 眠で、 歳まで地 下 足 袋
を履き現 場に出て働きました。不
思 議 と 苦 労 し た という 思いはな
く、楽しかった想い出ばかりです。
必 要 と される ものを 提 供 する
を 目 指 し 、建 設 分 野 にと ど ま ら
ず 、今では、中 核 事 業 となる 介 護
25 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
28
52
福 祉 やホテル 事 業 も 経 営 してい
ます。
▲ホテルシーサイド島原の前
(左から下田社長、吉澤頭取)
20
「 住 まい・暮 ら し 分 野の 便 利 屋 」
川田建設工業 株式会社
貴 社 では ど ん な 建 物 を 建 設 し
ておられるのでしょうか。
し た が 、1 9 9 1 年( 平 成 3 年 )
の 普 賢 岳 噴 火 の 直 後 、仕 事 が 大
幅に少 な く なってしまいまし た 。
を 実 際に見て、触ることができま
原 市 )」では、住まいの様々な設 備
ウス「 住 まいの体 験 館( 長 崎 県 島
宅 をご 提 案 していま す 。モデルハ
境に優 しく 経 済 的 な 木 造 注 文 住
テムやオール電 化 を 採 用した 、環
住 宅 分 野では、太 陽 光 発 電シス
ています。
いった公 共 事 業まで幅 広く施工し
等の 公 共 施 設 、道 路 整 備 工 事 と
やマンションの 建 築 から 、図 書 館
であり 、
「 今 後 は 介 護 を 必 要 とす
く 少 子 高 齢 化 が 進 んでいる 地 域
なっていき まし た 。島 原 はいち 早
して 介 護 福 祉 を 意 識 するよ うに
人と関わるうちに、身 近な問 題と
災 害 からの 復 興の 中で 多 くの
とができました。
盤 を 島 原 半 島 全 域に構 築 するこ
の介 護 福 祉 事 業へつながる営 業 基
宅の建 築に務めたことで、その後
の外に営 業エリアを 広 げ 、避 難 住
元の深 江 地 域( 長 崎 県 南 島 原 市 )
この 危 機 を 乗 り 越 える ために 地
す 。ぜひご 来 場 し 、体 験 してみて
る 方々を 受 け 入 れる 体 制 が 必 要
いわゆるゼネコンで 、戸 建 住 宅
下さい。
になってくる 、今 こそ 暮 らしの 便
れ ば 」と 考 え たので す 。そ こで 、
利 屋 と して 地 域の 役に立 た な け
土 木 建 設 業 か ら 始 まって 、グ
ル ー プで 多 角 的 に 事 業 を 展 開 す
2 0 0 0 年( 平 成
年)
の介 護 保
る よ う に なった 経 緯 を 教 え て 下
険 法 施 行によ り 介 護 分 野への 民
かけに、株式会社日進開発を設立
さい。
川 田 建 設 工 業 を 引 き 継いでか
し、介護福祉事業を始めました。
間の参 入が認められたことをきっ
ら、事 業は順 調に伸 展していきま
戸建住宅から
公共工事まで、幅広く
施工しています!
住まい の体験館(モデルハウス)
業
事
設
建
▲建設中の戸建住宅
▲施工例
(老人福祉施設)
▲施工例
(図書館)
12
▲昭和60年頃
(右が下田社長)
26
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
柱に 、不 動 産 賃 貸 事 業 や 医 療 事
業 、介 護 福 祉 事 業 、ホテル事 業 を
現 在では、グループで土 木 建 設
2 0 1 2 年( 平 成
ます。
実 し た サ ー ビスを ご 提 供 してい
「 おいしい 食 事 」をモット ーに 充
要とされているサービスだと今で
いますが 、どれもがこの島 原で必
していま す 。様々な 事 業 を 行って
ストアの経 営 等 、幅 広く事 業 展 開
のロケーションのもとで、皆 様をお
海 と 島 原 外 港 を一 望できる 抜 群
イド島 原 」を開 業しました。有 明
基 本 方 針 とした 、
「 ホテルシーサ
「 楽 しい」
「便利」
「 美 味 しい」を
年 )には 、
業( 歯 科 、整 骨 院 )、
コンビニエンス
も確 信しています。
業 と ホ テル 事 業 には どのよ う な
の 中 核 事 業 で あ る 、介 護 福 祉 事
土 木 建 設 と と もに グル ー プ 内
金に設 定 していま す 。また 、美 肌
シーズン均一でリーズナブルな料
運 んで 頂 きやすいように、オール
ここでは 、いつでも 誰でも 足 を
待ちしております。
特 長 が あ りま す か 。
よ う 、料 金 を どこ よ り も 低 く 設
また、どなたにもご利 用 頂ける
いに活 用して頂いています。
ており 、地 域の福 祉 資 源として大
のニーズに対 応できる体 制が整っ
スをご提 供し、介 護に関 する全て
介 護 福 祉 事 業は、様々なサービ
初 好による、地 元 食 材 を 使った 絶
デンホテル 上 海 総 料 理 長・荒 木
です 。島 原 出 身の元オークラガー
また、旅の楽しみといえば「 食 」
ます。
の湯でゆっくりとおくつろぎ 頂 け
などに効 果のある島 原 温 泉の二つ
炭 酸 泉 と 、慢 性 皮 膚 炎 や 糖 尿 病
や 動 脈 硬 化に効 果 が 高い高 濃 度
定しながらも、利 用 者に明るく快
品 料 理をぜひご賞 味 下さい。海に
はつよし
適 な 生 活 を 送って 頂 く ため 、
「安
面 したチャペルとモダンな 神 前 式
27 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
▲デイサービスの様子
▲あんしん弁当
(宅配)
1食500円
▲送迎サービス
デイ
グループ
ホーム サービス
居宅介護
宅配弁当
支援事業
特定施設
ショート
ステイ
介護付
デイ
有料老人
サービス
ホーム
くに み の 里
あんしんハウス島原新館
あんしんハウス島原本館
業
事
祉
福
護
介
24
心 安 全な環 境 」
「 やさしい介 護 」
川田建設工業 株式会社
場があり、4 0 0 名のご列 席が可
能な披 露 宴 会場は、島 原半 島では
雲仙市
橘 湾
ここだけです。
貴 社の経 営 理 念 を 教 えて下
さい 。
経 営 理 念 は「 総 合 生 活 産 業 と
して 社 会 から 必 要 と される 企 業
を 目 指 しま す 」です 。
「 必 要 とさ
れるものは栄える」との思いから、
皆 様のニーズを 的 確にとらえ 、お
応 えすることで、会 社としても 成
こうき
長できるのではないかと 考 えてい
ます。そして「 公 器(※)
にふさわし
い企 業 をつくりたい」という 大 き
な 志 を 持っています 。会 社は株 主
のものであると 同 時に、社 員のも
のであり 、地 域のものでもありま
す 。つま り 、我 が 社 の 繁 栄 が 、社
員 、お取 引 先 、地 域の方々など、多
くの人々の幸せにつながるような
企 業をつくりたいという想いを込
めています。
この想いを 実 現 するため、まず
▲しまばら整骨院
▲まき歯科
▲不動産賃貸・コンビニエンスストア経営
整骨院
歯 科
コンビニ
業
事
の
他
の
そ
南島原市
島原外港駅、島原港から徒歩10分
TEL:0957-64-2000
ACCESS
料理は島原出身の
元オークラガーデ
ンホテル上海総料
理長荒木初好によ
る地元食材を使っ
た絶品料理
島原市
諫早市
島原の新鮮な
食材を活かした料理を
ぜひご堪能ください。
▲下田社長
▲ゲストルーム外観
▲レストラン
▲チャペル
業
事
ル
テ
ホ
素敵な
オーシャンビューを
お楽しみください。
28
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
川田建設工業 株式会社
を終えて
◎インタビュー
建設業者として島原での確固たる地位を築かれています。近年は、
グループ
で介護福祉事業やホテル事業などに進出し、事業の多角化にも成功されて
います。その過程は他の企業にとっても大変参考になるものだと思います。
今後も社会から必要とされる事業に取り組み、老若男女誰もが住みやすい
は社 員に「 お 客 様にとっては社 員
1 人 1 人が会 社の顔 。だからそれ
ぞれが代 表 者という意 識でいてほ
しい」
「 謙 虚さ、感 謝の気 持ち、向
上 心 を 持 ちなさい」など 、機 会 が
ある度に私の考 えを伝 え 、意 識の
レベルアップを図っています。
( ※)公器…公共の役に立つもの
最 後に将 来 展 望 をお聞 かせ く
ださい。
夢は、島 原 半 島 を「 日 本一の福
祉のまち 」にすることです 。充 実
祉のまちを 作ることができれば、
地 方の再 生につながると確 信して
います 。島 原は医 療・福 祉 が 充 実
し、多 くの自 然に恵まれて美 味し
い食 材がたくさん採れる、とても
素晴らしい土 地です。
夢の 実 現に向 け 、住 まい・暮 ら
しの便 利 屋として、皆 様に必 要と
されるサービスをご提 供できる企
業として努力していきます。
29 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
吉澤 俊介
取締役頭取
島原をつくっていかれることを期待いたします。
親和銀行
し た 老 後 を 安 心 して 暮 らせる 福
▲前列左から7番目より下田社長、吉澤頭取、広瀬支店長
(親和銀行)
株式会社 ひよ子
二代目店主の石坂茂が考案した
「名菓ひよ子」
は2012年に創生100年を
迎えました。
炭鉱の町筑豊で生まれたひよ子は、福岡と東京を代表するお土産品に
成長し、
多くのお客様に愛され続けています。
「名菓ひよ子」
を通じて、未来を担う日本と世界の子どもたちを繋ぎ、その
成長のお役に立つべく、企業としてより大きく羽ばたいていきたいと思い
■
創 業:1897年
■
設 立:1959年
■
所 在 地:福岡市南区
■
資 本 金:9,239万円
■
従 業 員:380名
■
事業内容:総合菓子製造販売業
■
事業拠点:
(
本 社 )
福岡市南区
(
工 場 )
飯塚市
(関連会社)
株式会社東京ひよ子
ます。
2月20日より発売開始。
春限定商品の
「桜ひよ子」を
ぜひご賞味下さい!
■
取 引 店:
大橋支店
092-551-2131
▲桜ひよ子
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
32
ト ッ プ に 聞 く !
会 社 概 要
株式会社 フジキ工芸産業
豊かな自然に恵まれ、
様々な伝統工芸が息づく八女の地で節句人形づくり
を行ってまいりました。
雛人形の生産量は日本一で、全国の百貨店、専門店を通じて皆様のもとへ
■
設 立:1932年
■
所 在 地:福岡県八女市
■
資 本 金:3,000万円
■
従 業 員:117名
■
事業内容:
雛人形とお道具
お届けしています。
五月人形とこいのぼり
節句人形には子どもが健やかに育つことへの願いが込められています。
羽子板と破魔弓
この美しい日本の心の文化を今後も伝統工芸品を通じて後世にお伝えし
木製品工芸と人形ケース
盆提灯等の製造および卸販売
てまいります。
■
事業拠点:
(本社)
福岡県八女市
東京支社、
大阪支店、札幌支店
生産量日本一を誇る
雛人形をはじめ、
節句人形のことなら、
何でも我が社へ
ご相談ください!!
■
八女支店
0943-23-3111
▲本社物流センター
33 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
取 引 店:
2000年7月。中央が中村嵩会長
株式会社 八代トマト流通センター
■
設 立:1995年
■
所 在 地:熊本県八代市
■
資 本 金:1,000万円
■
従 業 員:180人
品質基準の厳しい大手スーパーや生協、外食チェーンなどへ販売し、年間
■
事業内容:
の出荷量は4千トンを超えています。
農産物の生産及び販売並びに斡旋
農業生産物の包装及び加工
農業資材の販売及び斡旋
農薬・肥料の販売及び斡旋
農業用機械の斡旋
■
事業拠点:熊本県八代市
■
関連会社:
有限会社 アグリテック
株式会社 ヤルキ
■
取 引 店:
熊本県八代市でトマトの生産・販売を行っています。30戸の契約農家と
東京ドーム約4個分の広さを誇る自社農園
(約17万㎡)
でつくるトマトを、
価値観を共有できる生産者と、いいトマトをつくることにこだわり、消費者
に最高の安心と満足を届け続けてまいります。
(トマト・メロンの生産)
(トマト・メロンの生産)
八代のトマト、
最高に美味しいですよ。
「妻せつ子」
ぜひご賞味ください!!
松江通支店
0965-35-3303
▲八代トマト
「妻せつ子」
FFG MONTHLY SURVEY Vol.80
34
ト ッ プ に 聞 く !
会 社 概 要
川田建設工業 株式会社
島原半島を中心に、
戸建住宅から図書館などの公共施設まで、幅広い施工
を請け負っています。
現在は、
土木建設業に加え、
グループ会社での介護福祉事業やホテル事業
を柱に、様々な事業を行っていますが、全てが島原に必要な事業であると
確信しています。
今後も島原半島の発展のために尽力し、皆様に必要とされる企業であり
■
創 業:1959年
■
設 立:1960年
■
所 在 地:長崎県南島原市
■
資 本 金:2,100万円
■
従 業 員:50名
(グループ400名)
■
事業内容:
土木建設業
(グループ/介護福祉業、
ホテル業)
■
事業拠点:
長崎県島原市
続けます。
グループ/長崎県南島原市
長崎県雲仙市
長崎県諫早市
入居者の方々の
笑顔と健康が
私たちの励みです!
地 域一番の介護を
目指します!
■
取 引 店:
島原支店
0957-62-4111
▲住まいの体験館
35 FFG MONTHLY SURVEY Vol.80