2009年早稲田大学ウェアハウス ベンチマーキング調査レポート 2009 Japan Warehouse Benchmarking Study conducted by Waseda University 調査日 2009年8月~9月 1 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 本調査への参加企業リスト Participating Companies 2009年度には、日本では34社43拠点のご協力を得て第2回WHベンチマーキング調査を 実施しました。ご参加いただきました企業を以下にご紹介します(順不同)。 • • • • • • • • • • • • • • ベイシア オークラ輸送機 アサヒビール 大和物流 日本アクセス 三井倉庫 資生堂 ポッカコーポレーション キリン物流 国分 山九 新開 いない NECロジスティクス • • • • • • • • • • • 全日本食品 日本通運 日本水産 フェデラルエクスプレス 加藤産業 日世 古河物流 センコー YKKAP ピップトウキョウ 日立物流 ほか9社 全34社43拠点 2 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 2009年ウェアハウス ベンチマーキング調査で検討した課題 Issues Addressed in Warehouse Benchmarking Survey • • • • • ウェアハウスのミッション(使命) – 主要な取扱い単位 – 主要な出荷単位 – 取扱い商品のタイプ ディストリビューションネットワーク – インバンドーアウトバウンドモード – ネットワーク構成 – オーバーフローDC 施設建物の規模・形状 – 床面積(平方メートル) – 建物の規模(縦・横・高さ) – 天井高 – 階層数 – ドック(ドア)の数 施設管理 – 施設は所有か、又はリースか – インソーシング vs アウトソーシング – 3PL のサービスに満足しているか – 3PL のサービスのインパクト – 保管スペース占有率 施設内の活動状況 – トータルSKU数/アクティブSKU数 – オーダー件数、オーダー行数、オーダーケース数 • • • • • • • 3 在庫管理 – 在庫回転 – フィルレート マテリアルハンドリング システム – パレット保管/リトリーバル システム ; – ケースハンドリング システム ; – ケース以下ハンドリング システム WMS/情報ハンドリング システム – WMS -イエス/ノー – パッケージまたは自社開発 – WMS 導入計画 – WMS 満足度 – WMS のインパクト – コミュニケーションシステム 労働力(管理者/作業員) – 従業員離職率 – 従業員に関する課題 – 作業員/スーパーバイザー比率 指標設定 – 生産性関連指標 – 品質関連指標 – サイクルタイム関連指標 プラクティス(オペレーション) “パーフェクトウェアハウス”とは 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 平均的なウェアハウスとは(中央値) The “Median” Warehouse • 規模(有効作業面積) – • • 90人 アウトソーシング? – • • 16 全従業員数 – • 2 • ドック(ドア)数 – • 1.0 対 1.88 天井高 7.0 メートル(m) 階層数 – • 15,125 平方メートル(㎡) 奥行き 対 幅 – • • • • アウトソース(44.2%) • WMS導入? – 出荷 – 1,173,420 行/年 – 145,388 オーダー数/年 – 2.3 行/オーダー 取り扱いSKU数 – 12,000 トータルSKU – 7,750 アクティブSKU スペース占有率 – 平常時 – ピーク時 在庫回転数 – 9.2 回/年 フィルレート – 99.0% 導入済み(95.2%) 4 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 平均的ウェアハウスとは (中央値) 項目 日本(2009年) 米国(2007~08年) 規模(有効作業面積) 15,125m2 (4,575坪) 5,574m2(4,084坪) 長さ対幅 1対1.9 1対1.7 天井高 7.0m 8.53m 階層数 2 1 ドック(ドア)数 16 15 スタッフ数 90人 総労働時間 180,000時間 アウトソーシング アウトソース 44.2% WMS導入 導入済 95.2% 出荷 1,173,420行/年 導入済 61.3% (?) 145,388オーダー数/年 2.3行/オーダー 取り扱いSKU 12,000トータルSKU 7,750アクティブSKU (67%) 在庫回転数 9.2回/年 4.74回/年 フィルレート 99.90% 95% 5 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ウェアハウスクオリティーインデックス Warehouse Quality Index (WQI) • WQI = 出荷精度 x 在庫精度 • 出荷精度 = エラーなしで出荷されたオーダー行数の% • 在庫精度 = 在庫ロケーションの間違いのない% • 全てのウェアハウスは、WQIとWQIランク%に基づいてランキングさ れている。WQIランク%とは全ウェアハウス数に対するランキングの 比率で計算される。WQIランク%が低いウェアハウスほど、品質パ フォーマンスは高いことになる。 • 例えば、全体で100DCの調査が行なわれた場合、第1位のDC は1/100 = 0.01がWQIランク%となる 6 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ウェアハウス 生産性ランク% Warehouse Productivity Rank % • 全てのウェアハウスは、ピース単位で出荷またはケース単位で出荷 するウェアハウスとして分類されている。 • 全てのピース単位で出荷するウェアハウスは、年間出荷オーダー行 数と年間総作業時間の比として(総出荷行数/総作業時間)計算され る数値によって、ランキングされた。最高の生産性を達成したウェア ハウスは、1位のランクを、2番目に高い生産性を達成したウェアハウ スは2位にランキングされるというようにして、全てのウェアハウスを ランキングしていく。ウェアハウス生産性ランク%は、自社の順位をこ の調査に参加した総企業数(有効回答)で割ったものとして表される ものとする。ランク%が低いほど、生産性は高いことになる。 • 全てのケース単位で出荷するウェアハウスは、年間出荷ケース数と ウェアハウス内の年間総作業時間の比(ケース数/総作業時間)とし て計算される数値によって、ランキングされた。ウェアハウス生産性 ランク%は、自社のランキングをこの調査に参加した総企業数で割っ たものとして表される。ランク%が低いほど、生産性は高いことになる。 7 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 在庫ステータス Inventory Status for Survey Warehouses 8 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 主要な出荷単位 Primary Unit of Measure for Shipping 9 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ウェアハウスの建物の規模 Box Size for Survey Warehouses 10 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 建物の形状 Building Configurations 建物の形状 有効作業面積 天井高 奥行き 幅 1ドック当たりの面積 有効作業面積/天井高 奥行き/幅の比率 ドックドア数 (平方メートル) ㎡ (メートル)m (メートル)m (メートル)m (平方メートル)㎡ 最小値 300 5.0 37.5 15.0 20.0 0.9 0 116.7 平均値 20,325 7.2 2,979.4 64.2 126.0 2.1 25.2 1,088.5 中央値 15,125 7.0 2,062.5 60.0 122.0 1.9 16 700.5 最大値 94,588 10.2 13,416.7 190.0 321.0 5.0 100 11,823.5 11 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 期待される 建物の形状に関する変更 Desired Changes to Building Configurations 12 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 日本国内:DCネットワーク構成 Network Configuration in Japan 13 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 オーバーフローウェアハウス Overflow Warehouses ※オーバーフローウェアハウスとは・・・外部営業倉庫を利用しているDC 14 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 入出荷海外-国内 インバウンド-アウトバウンド Foreign-Domestic, Inbound-Outbound 15 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 インバウンド-アウトバウンド 活用モード Inbound-Outbound Mode Disposition 16 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 インバウンド-アウトバウンド 出荷場所-目的地 Inbound-Outbound Disposition 17 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 インソーシング vs. アウトソーシング Insourcing vs. Outsourcing 18 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 3PLサービス満足度 Satisfaction with Third-Party Logistics Services 19 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 3PLサービスのインパクト Impact of Third-Party Logistics Services 20 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ピース単位で出荷するウェアハウスにおける 1人時当りの出荷オーダー行数 Order Lines per Total Person-Hours for Piece Shipping Warehouses 21 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 1人時当りの出荷ケース数 Outbound Cases per Total Person-Hour 22 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 導入している品質指標 Quality Metrics in Survey Warehouses 23 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 出荷オーダー行数の精度 Order Line Shipping Accuracy in Survey Warehouses 24 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 在庫ロケーション精度 Location Inventory Accuracy in Survey Warehouses 25 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 WQI = 出荷精度 x 在庫精度 Warehouse Quality Index = Shipping Accuracy x Inventory Accuracy 26 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 在庫回転率 Warehouse Inventory Turn Rates 27 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 フィルレート(充足率・納品率) Warehouse Fill Rates 28 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ドックツーストックタイム(DTS) Dock to Stock Time 29 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 従業員離職率 Workforce Turnover 30 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 従業員離職率 vs. WQI Workforce Turnover vs.Warehouse Quality 31 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 従業員に関する課題 Workforce Challenges 32 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 賃金水準:高賃金はペイする! Pay Scales for Survey Warehouses 33 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 作業員とスーパーバイザーの比率 Operator to Supervisor Ratio 34 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 アクティブ SKU% % Active SKUs 35 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 1SKU当りの年間オーダー行数 Annual Order Lines per SKU 36 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 1SKU当り年間行数 vs.生産性ランク % Annual Lines per SKU vs.Productivity Rank % 37 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ウェアハウスコスト/売上比率(WCSR) Warehousing Cost to Sales Ratio 38 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ベンチマーキングに登場する WMSプロバイダー WMS Providers in Warehouse Benchmarking Report • • • • • • • ・NEC ・東京三菱電機産業システム ・ムラタシステム ・丸紅情報システム ・数理計画 ・フルノシステム 富士通 レクソル 村田機械 ダイフク 三菱化学エンジニアリング 日本アプト フレームワークス 39 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 WMSの状況 State of WMS 40 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 WMS に関する計画 WMS Plans 41 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ウェアハウス内のコミュニケーション方法 Warehouse Communication Methods 42 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 RFID 導入計画 RFID Implementation Plans 43 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ウェアハウス内のパレット保管モード Pallet Storage Modes in Survey Warehouses 44 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ケースピッキングシステム Case Picking Devices 45 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 <参考>今回の調査の上位3つ カウンターバランスリフトトラック 乗車型オーダーピッカー カウンターバランスリフトトラックは、下図 のように後方に重りを載せて、前方にあ るマストにパレットロードをのせて運ぶと きに、トラックのバランスをとり安定させ て運転するものである。 最も一般的なフォークリフトで、低コスト とフレキシブルなオペレーションに対応 できるメリットがある。欠点はリーチでで きる高さとラックの奥行きの制限である。 オーダーピッカートラックは、し ばしばストックピッカーまたは チェリーピッカーとも呼ばれ、 床レベルのみではなくラックの 上の段へオーダーピッカーが アクセスすることを可能にする。 ソーテーションコンベア(仕分けコンベア) 個々の行先情報を与えられた貨物を所 定の位置に集合させ、仕分けするコンベ ア。 出典:JISハンドブック 出典:EDWARD H.FRAZELLE,Ph.D. World-Class Warehousing 出典:コレック社 46 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 ケース以下ピッキング装置 Broken Case Picking Equipment 47 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 <参考>今回の調査の上位3つ ビンシェルビング(固定ラック) ピッキングカート 下図のようなバリエーションがあ るビンシェルビングシステムは もっとも古くから存在し、かつ未 だに最も広く普及している(販売 金額および使用されているシス テムの数をベースにして)スモー ルパーツのための保管、オー ダーピッキング設備である。 出典:SHIRO社 フローラック(流動ラック) 通常バラでピッキングされるボ リューム(1ユニット当たりの容積 ×ムーブメント)が大きいアイテム で、かつ保管されるケースの形状 およびサイズがかなり一定の商品 に対して使用される。商品ケース は、ラックの後方の補充用通路か ら補充され、ラック前面(ピック フェース)からピッキングされるに つれて、重力でピックフェース側に 移動していく(FIFOシステム)。 出典:EDWARD H.FRAZELLE,Ph.D. World-Class Warehousing 出典:EDWARD H.FRAZELLE,Ph.D. World-Class Warehousing 48 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 導入済みのウェアハウスプラクティス Practices in Place in Survey Warehouses 49 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 導入済みプラクティス Practices in Place 50 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 コンタクト情報 Contact Information • 名称 早稲田大学商学学術総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会 • 所在地 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-21-1 早稲田大学西早稲田ビル6F 613プロジェクト室 • お問い合わせ先 TEL:03-5286-8066 FAX:09-5286-8067 MAIL:[email protected] HP:http://www.waseda.jp/prj-neologi/ 51 早稲田大学商学学術院総合研究所 WBS研究センター ネオ・ロジスティクス共同研究会
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