【共済時報No.346】データヘルス計画実施概要について

平成 27 年3月 30 日
共済時報No. 346
横浜市職員共済組合
データヘルス計画実施概要
データヘルス計画概要
●背景
平成 25 年 6 月
「日本再興戦略」閣議決定
全健康保険組合に対し、「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の
取り組みが求められる。
※「データヘルス計画」:レセプト等のデータ分析に基づく保健事業計画
平成 26 年 3 月
地方公務員共済組合の「保健事業指針」改正
PDCA サイクルに沿ったデータヘルス計画の事業実施が位置づけられる。
平成 26 年 10 月
総務省から地方公務員共済組合に通知
内容:平成 26 年度中にデータヘルス計画を策定すること
平成 27 年度から 3 か年計画で事業を実施すること
●PDCA サイクル
Plan(計画)
Do(実施)
目標設定・具体的な計画作成
健康課題に基づく保健事業の立案
特定健診・医療費データ分析
計画の公表
特定健診・特定保健指導
パソコン・スマホを利用した
個人への情報提供・意識付け対策
生活習慣病の重症化予防
Act(改善)
Check(評価)
Check の検証・評価に基づく改善
次サイクルに向けて修正
保健事業の見直し
Do の成果を検証・評価
データ分析に基づく効果測定・事業評価
健診受診率の検証
●実施スケジュール(平成 26 年度~30 年度の計画)
平成 26 年度
データ分析に基づくデータヘルス計画作成
(健康保持増進のための保健事業計画)
①現状分析:レセプト及び健診データの分析
②シミュレーション・再検証:保健事業効果シミュレー
ション及び既存保健事業の再検証
③計画策定:シミュレーション及び再検証を基に 3 か
年の事業計画策定
平成 27 年度~29 年度
平成 30 年度~
データヘルス計画に基づく
保健事業の実施
第 2 期データヘルス計画
(各年度 PDCA サイクル実施)
(第 3 期)」に合わせて策定
を「特定健診等実施計画
実施体制
●事業者との連携
職員共済組合と事業者(市長部局、水道、交通、医療局、市大)でデータヘルス推進会議を設置し、情報
交換や連携を行い、効果的なデータヘルス計画の推進を図ります。
●法令遵守
「個人情報保護に関する法律」等の各種法令や「地方公務員共済組合における個人情報の適切な取り扱い
のためのガイドライン」等を遵守し、組合員の利益を損なうことのないようにします。
特定健診・特定保健指導の実施状況
当組合の組合員における特定健康診査受診率は高水準ですが、被扶養者の受診率が低迷しているため、
その対策が課題となります。また、特定保健指導の実施率は組合員、被扶養者ともに低水準であるため、
今後は予備軍減少のための啓発等を強化していきます。
●特定保健指導対象者数推移
●特定健診及び特定保健指導の実施率(%)
H22
H23
H24
H25
被保険者
97.6
96.5
96.1
97.0
被扶養者
29.8
30.0
20.9
35.3
特定保健
被保険者
5.6
6.4
6.0
4.3
指導
被扶養者
16.7
13.0
4.8
1.3
特定健診
健診
受診者数
特定保健
指導対象
者数
特定保
健指導
該当率
前年比
増減
H22
18,544 人
3,612 人
19.5%
△1.6%
H23
18,590 人
3,593 人
19.3%
△0.2%
H24
17,491 人
3,290 人
18.8%
△0.5%
H25
18,374 人
5,154 人
28.1%
9.3%
医療費分析
レセプトデータから医療費分析を行った結果、どの分析においても「生活習慣が深くかかわる疾病」が
上位を占めることが判明しました。
(生活習慣が発症原因に深く関与していると考えられる疾病:色つき)
●医療費総計が高い疾病(大分類)
1位
呼吸器系の疾病
2位
新生物
3位
循環器系の疾病
●医療費総計が高い年齢層別
医療費総計が高い疾病(大分類)
1位
新生物
2位
循環器系の疾患
●患者一人当たりの医療費が高額な疾病(中分類)
3位
内分泌、栄養及び代謝疾患
1位
腎不全
1位
循環器系の疾患
2位
白血病
2位
新生物
3位
妊娠及び胎児発育に関連する障害
3位
内分泌、栄養及び代謝疾患
1位
新生物
2位
呼吸器系の疾患
3位
循環器系の疾患
1位
2位
50~54 歳
55~59 歳
●医療費総計が高い疾病(中分類)
1位
その他の消化器系の疾病
2位
アレルギー性鼻炎
3位
その他の内分泌、栄養及び代謝疾患
3位
45~49 歳
*年齢層は5歳刻み
●高額レセプトの要因となる疾病
一人あたりの医療費が高額な疾病(中分類)
1位
2位
白血病
その他の血液及び造血器の疾患並び
に免疫機構の障害
●入院及び入院外別、医療費総計が高い疾病(大分類)
1位
新生物
2位
循環器系の疾患
割合
3位
消化器系の疾患
1位
呼吸器系の疾患
2位
内分泌、栄養及び代謝疾患
3位
循環器系の疾患
入院
医療費
3位
腎不全
入院外
4位
気管、気管支及び肺の悪性新生物
医療費
5位
妊娠及び胎児発育に関連する障害
割合
6位
脳梗塞
27.1%
72.9%
生活習慣病の分析
「高血圧症」
「脂質異常症」
「糖尿病」における投薬患者について分析した結果、以下のことが判明しました。
●被保険者のり患率
表1
5人に1人がり患 約 20%(19.4%) 5,147 人
延べ人数(人) 割合(%)
724
2.7
高血圧症
2,730
10.3
脂質異常症
1,693
6.4
表2
合計
5,147
19.4
健診受診者の約3割が異常値
図1
表2
り患治療中の
●り患患者(被保険者及び被扶養者)の医療費占有率
糖尿病
表1、図1
約 30%(27.7%) 17 億 8,300 万円
●糖尿病(検査値から)
人数(人) 割合(%)
軽度異常
2,778
16.3
要生活改善
1,078
6.3
809
4.7
4,665
27.3
要治療
合計
糖尿病
被保険者数
216
144
225
139
高血圧症 662 脂質異常症
667
1,699
生活習慣病の課題
① 糖尿病、高血圧症、脂質異常症は、生活習慣病の危険因子として最たるものであるが、被保険者の5人
に一人がいずれかにり患・治療中であり、また医療費全体の約 3 割を占めている。
② 生活習慣病は、食事コントロールや適度な運動など正しい生活習慣を継続することにより発症を予防す
ることが可能であり、例え発症しても生活習慣を改善することにより、病状の改善や進行をくい止める
ことができる。
③ 健康保持増進のためにも、医療費抑制のためにも生活習慣病を改善することが保健事業推進にあたって
極めて重要な課題となっている。
各データの分析
(平成 25 年度)
●生活習慣病のリスク分析
特定健診データ及び医療費データの分析により、健
診異常値放置者と治療中断者を抽出し、受診勧奨を行
健診異常値放置者
3,343 人
治療中断者
87 人
います。
●糖尿病性腎症の分析
保健指導の優先順位
糖尿病性腎症と思われる患者のうち、保健指導の優
の高い患者 57 人
先順位が高い患者を抽出し、保健指導を積極的に行い、
重症化を予防します。
●ジェネリック医薬品の分析
ジェネリック医薬品の数量ベースの普及率は次のと
糖尿病性腎症 303 人
おりであり、厚生労働省の指標である普及率 60%を目
ジェネリック医薬品普及率
指し、ジェネリック医薬品に切り替え可能な対象者に
(数量ベース)
情報提供し、ジェネリック医薬品の普及を図ります。
厚生労働省の目標数値
42.3%
60%
具体的な取り組み(予定)
●生活習慣病を中心に、レセプトデータ及び健診データを活用して、効果的な保健事業を実施します。
1
特定保健指導の充実
健康診査結果により、特定保健指導の対象者とされた人を対象に保健指導を行います。
2
健診異常値放置者受診勧奨
健康診査結果により、医療機関への受診が必要と判断され、かつ、医療機関への受診が行われていない
組合員及び生活習慣病の治療中断者に対し、受診勧奨を行います。
3
糖尿病性腎症重症化予防
糖尿病の重症化を予防することで患者のQOLを維持するとともに、人工透析への移行等を防ぎます。
4
受診行動の適正化
重複受診者や頻回受診者に対し、的確な情報提供を行い、適正受診を促します。
5
ジェネリック医薬品についての情報提供
ジェネリック医薬品に切り替え可能な対象者に対し情報提供を行い、本人負担額等医療費の削減を図り
ます。
被保険者に対する健康情報等の提供
●パソコン・スマートフォンを利用した「職員健康プログラム」の導入(予定)
職員に対する健康情報提供の一環として、パソコン、スマートフォン等 web を利用した健康プログラムの
導入を検討します。いつでも健診データや健康リスク、健康・疾病情報等が閲覧できるとともに、自分で
健康目標を設定して日々の実績や数値を入力し、自己管理のもとに健康管理を進め、健康意識の向上や健
康づくり、健康増進に役立てる。
イメージ図
≪主な機能≫
・
健診データ閲覧
・
体重、血圧等基礎データの日々の入力、健康リスクの把握
・
自身の目標設定、行動計画及びその日々の記録
・
食事レシピや健康情報、疾病情報等の情報閲覧
事業担当
横浜市職員共済組合医療福祉課福祉事業係
電話:671-3400