データヘルス計画(概要版)

政府の「日本再興戦略」を受け、平成26年3月に保健事業指針の一部が改正されました。このことにより、診
療報酬明細書(レセプト)や特定健診結果等の健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに沿った効果的か
つ効率的な保健事業の実施を図るため、丸亀市国民健康保険でも、保健事業の実施計画(データヘルス計
画)を策定し、実施することになりました。
平成 27 年度から平成 29 年度までの3年間
丸亀市国民健康保険の現状
※国保データベース(KDB)システムより分析
人口構成概要(平成 25 年度)
人口(人)
(65歳以上)
人口総数(人)
丸亀市
高齢化率
(65歳以上)
国保被保険者数(人)
国保被保険者
平均年齢(歳)
国保加入率
出生率
死亡率
107,046
25,253
23.6%
27,328
25.5%
51.2
5.1%
4.8%
県
971,152
252,593
26.0%
258,459
26.6%
51.9
4.6%
5.2%
国
124,852,975
29,020,766
23.2%
22,679,387
29.7%
50.1
4.3%
4.1%
男女年齢階層別被保険者数構成ピラミッド(平成 25 年度)
男性
丸亀市
県
女性
国
構成割合(%)
0.0%
17.4%
10.0%
15.0%
20.0%
21.3%
65歳~69歳
12.5%
3.6%
50歳~54歳
4.8%
4.0%
45歳~49歳
6.0%
5.1%
40歳~44歳
5.5%
3.8%
30歳~34歳
3.4%
25歳~29歳
3.0%
20歳~24歳
3.4%
15歳~19歳
3.3%
10歳~14歳
3.2%
5.0%
3.3%
2.6%
3.1%
3.0%
3.0%
5歳~9歳
3.0%
10.0%
4.6%
35歳~39歳
4.7%
15.0%
6.0%
55歳~59歳
4.1%
20.0%
14.8%
60歳~64歳
5.3%
25.0%
19.2%
70歳~74歳
20.3%
25.0%
5.0%
2.5%
0歳~4歳
0.0%
構成割合(%)
特定健診受診、特定保健指導状況(平成 25 年度)
特定健診受診率
丸亀市
動機付け支援対象者数割合
積極的支援対象者数割合
支援対象者数割合
特定保健指導実施率
3 2 .9 %
1 0 .5 %
2 .8 %
1 3 .4 %
1 5 .7 %
県
40.3%
10.2%
3.5%
13.7%
3.8%
国
33.5%
8.8%
3.6%
12.4%
4.3%
最大医療資源傷病名別医療費割合(平成 25 年度)
医療費割合(%)
丸亀市
県
同規模
国
30.0%
25.0%
21.5%
20.0%
18.5%
15.9%
15.0%
13.6%
10.8%
10.0%
7.0%
5.0%
4.0%
3.4%
3.0%
1.2%
0.4%
0.0%
0.4%
0.3%
0.0%
医療費等分析
※平成 25 年9月から平成 26 年2月診療分のレセプトと平成 25 年度特定健診データにより分析
主な医療費等分析結果
(1)疾病大分類別
(2)疾病中分類別
医療費総計が高い疾病
医療費総計が高い疾病
1位
循環器系の疾患
1位
腎不全
2位
新生物
2位
統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害
3位
精神及び行動の障害
3位
高血圧性疾患
患者数の多い疾病
患者数の多い疾病
1位
呼吸器系の疾患
1位
高血圧性疾患
2位
消化器系の疾患
2位
その他の内分泌,栄養及び代謝疾患
3位
循環器系の疾患
3位
その他の消化器系の疾患
患者一人当たりの医療費が高額な疾病
患者一人当たりの医療費が高額な疾病
1位
精神及び行動の障害
1位
腎不全
2位
新生物
2位
白血病
3位
腎尿路生殖器系の疾患
3位
直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物
(3)年齢階層別
(4)医療機関受診状況
医療費総計が高い年齢階層
70歳~
1位
65歳~69歳
2位
60歳~64歳
3位
医療費総計が高い疾病(大分類)
1位
循環器系の疾患
2位
新生物
3位
筋骨格系及び結合組織の疾患
1位
循環器系の疾患
2位
新生物
3位
内分泌,栄養及び代謝疾患
1位
新生物
2位
循環器系の疾患
3位
腎尿路生殖器系の疾患
重複受診者
118人
頻回受診者
454人
重複服薬者
320人
薬剤併用禁忌対象者
539人
重複受診者:1カ月間に同系の疾病を理由に3医療機関以上
で受診している患者
頻回受診者:1カ月間に 12 回以上受診している患者
重複服薬者:1 カ月間に同系の医薬品が複数の医療機関で
処方され、同系医薬品の日数合計が 60 日を超
える患者
(5)ジェネリック医薬品普及率
先発品薬剤数量のうちジェネリック医薬品が存在する数量
先発品薬剤数量のうちジェネリック医薬品が存在しない数量
ジェネリック医薬品薬剤数量
新指標 ジェネリック医薬品普及率(数量)
ジェネリック医薬品
普及率(%)
線形 (新指標 ジェネリック医薬品普及率(数量))
薬剤数量
3,000,000
50.0%
49.5%
2,500,000
49.0%
48.3%
2,000,000
48.5%
48.0%
47.5%
1,500,000
46.7%
47.4%
47.5%
46.8%
46.7%
47.0%
1,000,000
46.5%
46.0%
500,000
45.5%
0
45.0%
平成25年9月
平成25年10月
平成25年11月
平成25年12月
平成26年1月
平成26年2月
(6)COPD 患者の治療状況と潜在患者数
患者数
(人)
投薬治療患者
投薬治療が発生していない患者
推定潜在患者
3,500
治療状況
治療患者数
3,000
日本
※
2,500
丸亀市国民健康保険
被保険者
※
潜在患者数
17万3千人
30倍
推定530万人
328人
30倍
推定9,840人
内訳:男性179人(55%)、女性149人(45%)
2,000
1,500
推定潜在患者
1,000
500
0
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70歳~
※日本…NICE study, Nippon COPD epidemiology study 全国18都道府県の35施設で2000年4月から2001年1月に40歳以上の成人2,666人を対象に実施。
※ 丸亀市国民健康保険被保険者…平成25年9月~平成26年2月診療分(6カ月分)のレセプト分析による調査。薬物療法が発生している患者のみ。
課題検討
①特定健診受診率及び特定保健指導実施率については、平成 29 年度までにともに 60%の達成を目標として
いるが、伸び悩みが顕著である。
②慢性腎不全が、人工透析等による医療費高騰の要因になるだけでなく、健康寿命の延伸にも大きな影響を
及ぼしている。
③高血圧や糖尿病等を原因とした慢性腎臓病の重症化により、人工透析に移行することもあるため、特定健
診でのeGFRの数値が低い被保険者を特定して、医療機関等での早期治療を促すことが必要である。
④糖尿病患者の中には、医療機関への定期的な受診がなされていない患者もおり、放っておけば重症化して
しまう恐れがある。
⑤歯周病になると糖尿病の症状が悪化し、逆に歯周病治療で糖尿病が改善されることもあるため、歯周病の
早期治療は必要である。
⑥重複受診者や頻回受診者等の受診行動を適正化させることは、医療費抑制につながる。
⑦ジェネリック医薬品の普及率については、平成 29 年度までに 60%以上にすることを目標としている。
⑧お薬手帳を持参しない患者は、薬剤併用禁忌が発生しやすく、健康被害につながる可能性がある。
⑨COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、認知度の低さから医療機関にかからないまま重症化してしまう恐れがある。
9つの実施保健事業
①特定健診・特定保健指導事業
【目的】被保険者の生活習慣病予防
【概要】特定健診については、受診に対する意識喚起・啓発活動と併せて、未受診者に対しては受診勧奨を行うことで受
診率の向上を図る。また、特定保健指導については、特定健診の結果から特定保健指導対象者を特定し、生活
習慣や検査値が改善されるように、専門職による支援を面接や電話、e-mail 等で行う。方法は厚生労働省による
「標準的な健診・保健指導プログラム」に沿うこととする。被保険者が特定健診受診後、順次、特定保健指導対象
者を特定し実施する。
②糖尿病性腎症重症化予防
【目的】被保険者の糖尿病性腎症重症化予防
【概要】特定健診の検査値とレセプトの治療状況から対象者を特定し、専門職より対象者個人に 6 カ月間の面談指導と
電話指導を行う。指導内容は、食事指導・運動指導・服薬管理等とし、指導完了後も自立して正しい生活習慣を
持続できるように日常に根付いたものとする。
③慢性腎臓病対策事業
【目的】被保険者の慢性腎臓病重症化予防
【概要】特定健診の結果で、血清クレアチニン値(eGFR 値)の異常者に対して、医療機関への受診、または、腎臓サポー
ト教室への参加を勧奨し、保健指導することにより、慢性腎臓病(CKD)の重症化防止を図る。
④KKDA 糖尿病治療中断者等への受診勧奨事業
【目的】被保険者の糖尿病重症化予防
【概要】特定健診の結果、HbA1c 値(NGSP 値)が厚生労働省による受診勧奨判定値以上であり、かつ、レセプトから糖尿
病に関する服薬の中断者及び未受診者に対して、医療機関への受診を勧奨し、保健指導することにより、糖尿病
の重症化予防を図る。
⑤KKDA 歯科受診勧奨と保健指導事業
【目的】歯周病予防、及び歯周病により重症化する糖尿病予防
【概要】特定健診の結果、歯周病の自覚症状のある者のうち、 HbA1c 値(NGSP 値)と歯科レセプトの有無、喫煙の有無
によって階層化された者を対象として、適正な歯科受診及び歯科指導を受け、歯周病予防を行うことで、歯周病
による糖尿病の重症化予防を図る。
⑥重複・頻回受診者訪問指導事業
【目的】重複・頻回受診者数、重複服薬者数の減少
【概要】レセプトから、医療機関への過度な受診が確認できる対象者、また重複して服薬している対象者を特定し、指導
する。指導は保健師等によるもので、適正な医療機関へのかかり方について、面談指導または電話指導を行う。
⑦ジェネリック医薬品使用促進事業
【目的】ジェネリック医薬品の普及率向上
【概要】レセプトから、ジェネリック医薬品の使用率が低く、ジェネリック医薬品への切り替えによる薬剤費軽減額が 100 円
以上、かつ 20 歳以上の対象者を特定する。対象者に通知書を送付することで、ジェネリック医薬品への切り替え
を促す。通知書の内容は、先発医薬品からジェネリック医薬品へ切り替えることで、どのくらい薬剤費が軽減でき
るか、ジェネリック医薬品とは何か等の情報を記載する。
⑧薬剤併用禁忌防止事業
【目的】薬剤併用禁忌の発生件数減少
【概要】レセプトから、薬剤併用禁忌の発生状況を把握する。薬剤併用禁忌の対象者リストを作成し、医療機関へ情報提
供を行う。
⑨COPD 早期発見を目的とする啓発事業
【目的】COPD(慢性閉塞性肺疾患)患者の減少
【概要】COPD の啓発につながるリーフレットを作成し、早期発見に向けた啓発事業を実施する。
保健事業実施の主な流れ
レセプト
データ
健診データ
レセプト等データベース
(KDB/KKDA 等)
分析
事業対象者の抽出
効果測定
保健事業の実施
保健事業の評価