全体研究について 教科・領域部会 PR

今年度,附属小が取り組んで
いる研究についてお知らせしま
す。6月の公開研究会では,全
教科・領域16部会において,
34の授業展開を行う予定で
す。ぜひご参会ください。
全体研究について
『学びを 楽しむ授業』
「楽しい!」
「うれしい!」
「わくわくする!」
-こんな子どもたちのつぶやきが聞こえる,表
情が見られる授業がしたい。これは,教師なら
ば誰もがもつ願いではないでしょうか。どうし
た ら 子 ど も た ち が 夢 中 に な り ,力 が 付 く 授 業 が
できるのか。私たち千葉大学教育学部附属小学
校の研究同人は,この問いに対する答えを探し
て研究を続けて参りました。
学びがある授業とない授業は何が違うのか?
授業を通してどのような力が育てられるのか?
学びを楽しむ児童の姿はどんなものか―?公開
研究会では、私たちが目の前の子どもたちの姿
に学びながら見つけたものを参会者の皆さまと
共有し、語り合えたらと思っております。多く
の先生方との出合いを研究同人一同、楽しみに
しております。
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ここでは,全16部会がどのような研究に取
り 組 ん で い る の か ,そ の 一 端 を お 知 ら せ し ま す 。
部会メンバー等の詳細はHPをご覧ください。
◆国語科部会◆
言語活動を豊かにしていく国語科学習
―読みをつなぐ児童の姿を求めて―
本年度は,
「 読 む こ と 」の 学 習 に 焦 点 を あ て ,自
分の現在の読みと過去の読み,あるいは自分の読
みと他者の読みなど,複数の考えや解釈などを関
連させたり比較させたりしながら読もうとする児
童の姿を目指しました。
「 読 み を つ な ぐ 」こ と に よ
り,文章について熟考し,学習者一人ひとりが自
分の考えをもてるようにしていきたいと思います。
◆社会科部会◆
公共意識を高める社会科学習
―様々な立場に向き合う―
本研究部では「公共意識を高める社会科学習」
を研究主題とし,4 年間研究を進めてきました。
今年度は社会的事象に対して何が最善であるのか
を判断し,その考えを実際の社会における様々な
立場の人々に対して投げかけます。頂いた考えを
基に,自分の考えを再構築していくことで社会的
事象を多面的に判断していく児童を目指します。
◆算数科部会◆
数学的な関心・意欲・態度を育む算数科学習
~算数の楽しさを味わわせる新たな工夫を求めて~
本校算数部では,
「児童が授業で問題を解決する
際に活用し,単元または学年をまたいだ同系統の
学習を貫く考え方」を問題解決の「軸となる考え
方」と捉えています。本年度は,算数の楽しさを
味わわせる新たな工夫を仕組み,この「軸となる
考え方」を主体的に生かそうとする児童の姿を追
究していきます。
◆理科部会◆
類・因果としての見方・考え方を養う理科学習
-起点となる事実に着目して-
昨年度の研究では,意味づけを深めた児童達の
関係づけの仕方には,複数の事実を同じ順序で把
握し関係づける一定の順序性があることが見えて
きました。これは,事実の出合わせ方にも工夫が
必要だということを示していると考えられます。
本年度は,どんな事実にどう出合わせたらよい
か 考 え た 単 元 構 成 を 行 い ,研 究 を 進 め て い き ま す 。
◆生活科部会◆
対象に対する見方・考え方の質を高める生活科学習
生活科の特性として「具体的な活動や体験」を
欠かすことはできません。さらに,児童が問題意
識をもち取り組むことで,対象に対する見方や考
え方が変化し,より質の高い気付きにつながると
考えています。そこで,児童の考えに揺さぶりを
かけた問いや活動を行っていきます。
◆総合学習部会◆
思いを高める総合的な学習の時間
―整理・共有の場面に着目して―
総合的な学習部では,探究的に学習を進めてい
くには,学習対象に対する児童自身の「思い」が
必要不可欠であると捉え,部で想定した学習プロ
セスの中でも整理と共有の場面に着目して実践を
行 っ て き ま し た 。今 年 度 は ,
「 思 い 」を 自 覚 化・相
対化させることにより,自分のこととしてより質
の高い自己決定を行うことを目指しました。
◆音楽科部会◆
創造的に音楽活動する児童の育成
―鑑賞と関連した音楽づくりの活動に着目して―
「楽しい」
「 こ れ が 好 き 」と い う 思 い を ,子 ど も
たちはもっています。その児童の思いや意図が求
める音や音楽につながることで,より主体的に音
楽活動に取り組めるのではないかと考えています。
そこで本年度は,共通の諸要素や仕組みを鍵とし
て,鑑賞と音楽づくりの活動を関連させ,児童が
表現の幅をより広げていける授業を目指します。
◆図画工作科部会◆
自分なりの表現を追求する造形活動
ー造形的思考力を育む活動を中心にしてー
「 こ う し た ら ど う か な 」「 こ の 色 が い い ぞ 」「 ど
んな形にしようか」子どもたちは造形活動の中
で様々に考えをめぐらせています。この造形的思
考力は,活動全般で表現を推進していきます。ど
うしたらこの力を育む授業がつくれるか,焦点を
絞って研究をしてきました。課題に対して様々な
考えをもち,よりよい表現を探している姿を目指
したいと思います。
◆家庭科部会◆
生活を創造する家庭科学習
ーモノの「時間・空間」と自分とのつながりを見つめてー
生 活 の 中 に あ る モ ノ を 見 つ め 直 し ,自 分 と の「 時
間・空間」のつながりを自覚させます。モノの価
値を見出し,得た視点・情報をもとに自分がどの
ような意思決定を行うか,根拠をもって行動でき
る姿を目指します。さらにはモノの時間やとりま
く空間を意識して,地球規模の環境についても考
えられるよう,実践を重ねていきます。
◆給食部会◆
食べるモノ,食べるコトに関心をもてる児童の育成
ー児童の食経験を増やしていくための一方策ー
味以外にも香りや食感など食べるモノの感じ方
は,人それぞれ異なります。このことに気づき,
食べるモノへの認識が深めることが,食経験を増
やすことの一方策になると考えます。食品の特徴
を細かく捉え,自分の感じ方を友達と交流するこ
とを通して,食品の組み合わせ方やたくさんの味
を知ることへの関心が高まる姿を目指します。
◆体育科部会◆
動きが高まる体育学習
~見合い,認め合う場面に着目して~
昨年度までの研究から,どの子も動きが高まる
ためには,自分の動きの状態を正しく理解するこ
とと,課題を解決するためのかかわりが必要だと
考えました。児童同士がお互いの動きの状態を正
し く「 見 合 い 」,必 要 な 助 言 を し な が ら 肯 定 的 に「 認
め合う」ことで,より多くの子どもたちの動きが
高まっていく授業を目指します。
◆保健部会◆
自 ら の 健 康 課 題 を 見 つ け ,解 決 で き る 児 童 の 育 成
昨年度同様,養護教諭の特性を活かしながら,
保健学習を実施します。今年度は保健指導と保健
学習の違いを明確にしながら,保健指導につなぐ
保健学習を目指していきます。そして,幼・小・
中と発達段階に合わせた健康課題を,児童に自ら
考える力を育むことを目指して実践をすすめてい
きたいと考えています。
◆道徳部会◆
自分の考えを深める道徳授業
-児童の問いを基にした展開に着目して-
多くの考えにふれさせることにより,自分の考
えに向き合い,自分の考えを深めていくことがで
きると考え,児童の問いを基にした展開に着目し
ま し た 。「 な ぜ そ う 考 え た の だ ろ う 」「 ど ん な 気 持
ちだったのだろう」
「なぜそんな行動をとったのだ
ろう」という資料に対する児童の「なぜ」を「問
い」としてとらえ,それを基にした授業展開を行
うことにより,児童の考えを深めることを目指し
ます。
◆特別活動部会◆
自己有用感を育む学級活動
- GWT の 考 え を 生 か し た 振 り 返 り に 着 目 し て -
昨年度,級友のよさに気付きやすい協力ゲーム
や GWT の 視 点 を 生 か し た 振 り 返 り を 手 立 て に ,
互いの活躍したことを明確にし,伝え合わせるこ
とで自己有用感を育む場を作っていきました。本
年 度 は GWT を 通 し て ,
「 互 い の ち が い 」に 気 付 き ,
他を認められるような活動の場を設けることで自
己有用感を育める実践ができるように提案したい
と思います。
◆外国語活動部会◆
対話する力を育む外国語活動
―英語表現の内在化に視点をおいて―
昨年度から,英語のしくみや表現の仕方に気づ
き,使うことができる児童の育成を目指して実践
研究を進めています。今年度は,そのプロセスの
中で特に個々の児童の中に取り入れられていく過
程 (内 在 化 し て い く 過 程 )に 焦 点 を 当 て , 児 童 が 楽
しみながら英語表現を身につけていけるような効
果的な指導法を提案していきたいと考えています。
◆ 帰 国 児 童 教 育 研 究部 会 ◆
個の実態に即した適応支援の一方策
-適応カードを活用して-
帰国児童教育部では,これまで日本の学校への
適応のための支援を探ってきました。昨年度から
は,適応カードを活用した児童一人一人に即した
支援について実践研究を進めています。話す・聞
く・書く・読むことを中心に日本語の力を高め,
自分の考えや思いをわかりやすく伝えていくため
の支援の在り方について考え実践をしていきます。
1 日 目 の 午後 に は ,
『授業づくりフォーラム』
を行います。
※ 各 教 科・領 域 ご と にブ ー ス を 設定 し ま す 。
授 業 づ く りに つ い て 考え る 参 会 者参 加 型 の
内 容 を 企 画し て い ま す。
2 日 目 の 午後 に は ,
慶 應 義 塾大 学 教 授
か
げ
まさ はる
鹿毛 雅 治 先生
の記念講演を予定しております。