横浜毎日新聞 - 日本新聞博物館

シリ ーズ
開国・開港による文明開化と明治維新の激動の波が押し寄せる中、新聞も近
代化への一歩を踏み出しました。明治 3 年 12 月 8 日、ジャーナリズム発祥の地
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である横浜で、日本初の日刊新聞「横浜毎日新聞」が誕生しました。
横浜毎日新聞
もりとめ
神奈川県令・井関盛艮が、新聞の
発達させるため、この新聞を役立つ
ものにしたい」と創刊号 1 面に発刊
の趣旨が述べられている。
創刊号にはこのほか、新聞購読料、
引札値段附(広告料)、両替相場、
考え、近代活版印刷の祖・本木昌造
船舶出入、毎日新聞(国内ニュー
に相談し、活字作りの弟子の派遣を
ス)
、西洋新聞(海外ニュース)、輸
受け、元幕府横浜洋書検閲官の子安
出入品、売家、料理屋の移転など、
峻とともに発行にあたらせた。
1879(明治 12)年 11 月、東京に進
を使用し、洋紙 1 枚・両面に刷られ
出、
改進党系民権派の新聞として活躍
た刊行物は、これまでとは違う近代
する。1940(昭和 15)年 11 月に廃刊。
型新聞の誕生を告げる画期的なもの
【所蔵:34,575,1281,1605∼
「世界貿易の基本を見極め、商人
たちの活眼を開かせるのが目的で創
4
1
多様な記事や広告が掲載されている。
和紙木版刷りの全盛時に、鉛活字
だった(創刊当初は木活字)
。
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月 日付
力を国民の開化発展に利用すべきと
たかし
横浜毎日新聞
第 号
明治 年
横浜で生まれた新聞②
25
1607,1648,1775,1778,1782 号】
*題号の変遷
横浜毎日新聞[明治 3 年 12 月 8 日]
題]→毎日新聞[1886(明治 19)年 5 月
1 日]→東京毎日新聞[1906( 明治
刊する」
「海外の事情、国内の形勢
→東京横浜毎日新聞[1879( 明治
39)年 7 月 11 日∼1940(昭和 15)年 11
なども考え合わせて、国民の知識を
12)
年 11 月 18 日/東京に移転し改
月 30 日廃刊]