下田市 第7次高齢者保健福祉計画 第6期介護保険事業計画

下田市
第7次高齢者保健福祉計画
第6期介護保険事業計画
(平成27年度∼平成29年度)
概要版
∼
健
やか
きと、支 え あう福
い
き
い
祉の
に、
平成27年3月
下田市
まち
∼
計画の概要
計画策定の背景・趣旨
平成12年に介護保険制度が創設され、15年が経過しようとしています。
介護保険制度改正に向けた抜本改革としては、これまで財源確保に向けた一定以上所得者の利用者負担の
見直し、「要支援者」の保険給付から地域支援事業への移行などが検討されてきましたが、平成26年6月
に、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が成立
し、介護保険制度の見直しが実施されることになりました。
本市では、地域にある社会資源を最大限活用し、高齢者の社会参加や地域全体で高齢者を支援する地域包
括ケアの体制を平成37(2025)年までに整備することを目的に、「下田市第7次高齢者保健福祉計画・第6
期介護保険事業計画」を策定しました。
地域包括ケアシステムの姿
介護が必要になったら…
介護
病気になったら…
医療
・急性期病院
・亜急性期・回復期
リハビリ病院
住まい
通院・入院
日常の医療:
・かかりつけ医
・地域の連携病院
通所・入所
■在宅系サービス
・訪問介護・訪問看護
・通所介護
・小規模多機能型居宅介護
・短期入所生活介護
・24時間対応の訪問サービス
・複合型サービス
(小規模多機能型居宅介護+訪問看護)等
■介護予防サービス
・自宅
・サービス付き高齢者向け住宅等
相談業務やサービス
のコーディネートを
行います。
いつでも元気に暮らすために…
生活支援・介護予防
・地域包括支援センター
・ケアマネジャー
■施設・居宅系サービス
・介護老人福祉施設
・介護老人保健施設
・認知症対応型共同生活
介護
・特定施設入所者生活
介護 等
老人クラブ・自治会・ボランティア・NPO等
計画の位置付けと期間
本計画の期間は、平成27年度から平成29年度までの3か年とします。また、本計画の位置付けは、平成
37(2025)年に向けた地域包括ケア計画のスタートの計画となります。
第5期計画
平成24∼26年
(2012∼2014)
第6期計画
平成27∼29年
(2015∼2017)
≪平成37(2025)年までの見通し≫
第7期計画
平成30∼32年
(2018∼2020)
平成27(2015)年、団塊世代が65歳に
第8期計画
平成33∼35年
(2021∼2023)
第9期計画
平成36∼38年
(2024∼2026)
平成37(2025)年、団塊世代が75歳に
●第6期計画以後の計画は、平成37(2025)年に向け、第5期で開始した地域包括ケア実現のための方向性を承継しつ
つ、在宅医療介護連携等の取組を本格化していくもの。
●平成37(2025)年までの中長期的なサービス・給付・保険料の水準も推計して記載することとし、中長期的な視野に
立った施策の展開を図る。
〔平成37(2025)年〕自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができる
地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築
1
下田市の高齢者の状況
高齢者人口と高齢化率の推計
本市の高齢者は、平成27年まで増加傾向にあり、それ以降は減少傾向に入る見込みとなっていますが、
総人口の減少があるため、高齢化率は、増加傾向となっています。
また、平成18年から平成26年までの高齢者数の推移では1,104人の増加があり、そのうち前期高齢者
(65歳∼74歳)473人、後期高齢者(75歳以上)631人の増加となっています。
15,000
(人)
10,000
前期高齢者
後期高齢者
29.8%
28.7%
0
3,829
3,697
高齢化率
30.6%
7,876
7,689
5,000
高齢者
7,976
3,879
31.8%
8,183
4,000
32.4%
33.0%
8,212
8,240
4,095
35.6%
34.3%
4,184
37.1%
38.3%
38.8%
39.4%
42.4% 45.0%
41.1%
40.0%
35.0%
8,437
8,628
8,793
8,941
8,935
8,929
8,911
4,262
4,330
4,328
4,425
4,514
4,603
4,871
30.0%
8,461
25.0%
25.0%
5,361
20.0%
15.0%
3,992
4,047
4,097
4,183
4,117
4,056
4,175
4,298
4,465
4,516
4,421
4,326
4,040
平成18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
32
第3期期間
第4期期間
第5期期間
10.0%
3,100
37
5.0%
0.0%
推計
第6期期間
出典:住民基本台帳(各年10月1日)、推計値は国ワークシートによる。
要支援・要介護認定者数(第1号被保険者)の推計
本市の認定者数は一貫して増加傾向にあり、平成25年には1,300人を上回り、平成26年現在では、要介
護1が全体の25.2%で1番多く、軽度(要支援1∼要介護1)の認定者が42.6%を占めています。
2,022
2,500
(人)
1,870
2,000
1,500
1,000
1,143
1,156
13.6%
13.6%
127
183
194
170
158
108
126
191
179
198
248
209
147
106
平成21
22
203
500
0
1,217
14.3%
1,340
1,377
1,445
14.9%
15.1%
15.2%
15.7%
134
165
16.7%
126
167
1,671
25.0%
142
203
20.0%
345
15.0%
20.3%
18.1%
124
171
132
188
313
154
179
184
142
170
203
250
252
275
306
345
300
347
397
448
500
561
595
204
139
117
256
152
114
153
118
135
105
122
94
119
89
120
96
133
110
141
116
23
24
25
26
27
28
29
32
37
147
189
173
第4期期間
要支援1
1,296
1,541
23.3%
156
178
190
226
第5期期間
要支援2
要介護1
249
274
386
第6期期間
要介護2
要介護3
要介護4
481
432
10.0%
5.0%
0.0%
推計
要介護5 合計
認定率
出典:介護保険事業状況報告(各年10月分)、推計値は国ワークシートによる。
2
計画の基本理念及び施策の展開
基本理念
本計画では、前期計画の基本理念「支え合い、築きあげる福祉のまち」考え方を継承しつつ、「生涯現役
社会」の実現に向けた高齢者の活躍できる地域づくりと、住み慣れた地域で自分らしく日常生活を営むこと
ができる地域包括ケアシステムの構築を目指し、基本理念を次のとおり定めました。
健やかに、いきいきと、
支えあう福祉のまち
基本方針
本市では、基本理念をもとに、誰もがいきいきと安心して暮らすことのできる地域
社会の実現をめざし、この計画を推進するための3つの基本目標を定めました。
基本目標1
健康でいきいきと活躍できる「生涯現役社会」の実現
高齢者が自ら積極的に健康づくりをおこない、寝たきり状態や認知症にならないことが大切です。
また、高齢者が社会参加し、生きがいをもって活動することが健康寿命の延伸につながります。市で
は、健康づくり・介護予防の取組を推進します。また、高齢者が生きがいを持って、地域社会で活動・
貢献できる就労や、社会活動(ボランティア等)、健康づくり活動等の地域活動に 参加することができ
る機会づくりを支援します。
(1)心と体の健康づくり「静岡県は健康寿命日本一」
(2)生きがいづくりと社会参加の促進
(3)介護予防の取り組みの推進
基本目標2
地域で安心して暮らし続ける環境の充実
高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医
療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指します。
(1)地域包括支援センターの充実
(2)在宅医療・介護の連携強化
(3)認知症対策の推進
(4)生活支援サービスの充実
(5)高齢者の居住安定に係る施策との連携
(6)安心・安全対策
基本目標3
介護保険サービスの充実
介護保険サービスを必要とする高齢者が今後も増加すると見込まれることから、介護保険サービスの
整備・充実、質の向上を図ります。
3
施策の体系
施策の体系
本計画の実施にあたり、施策の体系を次のとおりとします。
健やかに、いきいきと、支えあう福祉のまち
基本目標1
健康でいきいきと活躍できる「生涯現役社会」の実現
基本目標2
地域で安心して暮らし続ける環境の充実
基本目標3
介護保険サービスの充実
各論Ⅰ 高齢者福祉計画
保健サービス
(1)健康増進事業
福祉サービス
(1)福祉サービス
社会参加と
生きがいづくり
高齢者の安全・安心対策
(2)その他の保健事業
(2)高齢者の生活支援
(1)高齢者の生涯学習・スポーツ活動
(2)高齢者の就業等の支援
(3)社会活動への参加
(1)高齢者の住宅の確保
(2)防犯・交通安全対策
(3)防災対策
各論Ⅱ 介護保険事業計画
介護保険事業
地域支援事業
第6期介護保険事業の見通し
各論Ⅲ 計画の推進体制
計画推進の体制確保
4
介護保険制度の円滑な運営
地域包括ケアシステム構築に向けた施策の推進
地域支援事業の充実
市が中心となって、地域支援事業の充実を行い、総合的に地域づくりを推進します。
以下の事業を新たに地域支援事業(包括的支援事業)に位置づけ、地域の主体性を強化することで、地域
社会全体で高齢者を支える社会の実現を目指します。
在宅医療・介護連携
連携強化
市町村が中心となり、多職種参加の研修等を通じ、
医療介護のネットワークを構築等
認知症施策
施策推進
「認知症初期集中支援チーム」や「認知症地域支援
推進員」を配置等
地域ケア会議
制度化
多職種協働のケアマネジメント支援や地域課題への
取組を推進
生活支援体制整備
基盤整備
事業推進
地域の高齢者の主体的参加を促しつつ、生活支援、
多様な参加の場作りを充実
予防給付の見直し(訪問介護・通所介護)
介護予防給付(訪問介護・通所介護)については、地域の実情に応じ、住民主体を含めた多様な主体によ
る柔軟な取組により、効果的かつ効率的にサービスを提供できるよう、地域支援事業の形式に見直します。
平成29年4月から、順次、「介護予防・日常生活支援総合事業」に移行し、平成29年度末をもって完全に移
行する予定です。
※訪問介護・通所介護以外のサービス(訪問看護・福祉用具等)は、引き続き介護予防給付によるサービス提供を継続します。
介護予防・日常生活支援総合事業
要支援者と要支援状態となるおそれのある高齢者を対象として、介護事業者、NPO、住民などの多様な
主体による「介護予防・日常生活支援総合事業」を展開することで、地域の支え合いの体制づくりを推進
し、介護予防と日常生活への支援とを切れ目なく提供する仕組みを構築します。
本市では、制度改正の趣旨を踏まえ、介護予防・生活支援サービスの体制整備を進めるとともに、平成
29年度から円滑な制度移行ができるよう、制度設計や所要な調整を行います。
予防給付
地域支援事業
(全国一律の基準)
既存の訪問介護事業所による身体介護・生活
移行 援助の訪問介護
NPO、民間事業者等による掃除・洗濯等の
訪問介護
生活支援サービス
住民ボランティアによるゴミ出し等の生活支
援サービス
移行
通所介護
専門的なサービスを必要とする人には
専門的なサービスの提供
(専門サービスにふさわしい単価)
多様な担い手による多様なサービス
(多様な単価、住民主体による低廉な単
価の設定、単価が低い場合には利用料
も低減)
サービスの充実
多様なニーズに対す
るサービスの拡がり
により、在宅生活の
安心確保
同時に実現
費用の効率化
既存の通所介護事業所による機能訓練等の通所介護
支援する側とされる側という画一的な
関係性ではなく、サービスを利用しな
がら地域とのつながりを維持できる
能力に応じた柔軟な支援により、介護
サービスからの自立意欲が向上
NPO、民間事業者等によるミニデイサービス
コミュニティサロン、住民主体の運動・交流の場
リハビリ、栄養、口腔ケア等の専門職等関与する教室
介護予防・生活支援の充実
住民主体のサービス
利用の拡充
認定に至らない高齢
者の増加
重度化予防の推進
●住民主体で参加しやすく、地域に根ざした介護予防活動の推進 ●元気な時からの切れ目ない介護予防の継続 ●リハビリテーション専門
職等の関与による介護予防の取組 ●見守り等生活支援の担い手として、生きがいと役割づくりによる互助の推進
5
日常生活圏域と地域包括支援センター
日常生活圏域の設定
本市の地理的条件や施設整備状況等の諸条件に基づき、本計画期間においては、市内全域を1つの日常生
活圏域として設定し、下田市地域包括支援センターにおいて事業を展開します。
地域包括支援センターとは
高齢者が、住みなれた地域で、いつまでも「自分らしい生活」を続けられるように、保健・医療・福祉・
介護など、さまざまな面から相談に応じ、必要な援助や支援を行うための総合相談を行っています。
地域包括支援センターには、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の専門職が置かれ、それぞれが相
互に連携して、みなさんを総合的に支援します。
地域包括支援センターの業務
平成27年度から既存の包括的支援
事業(①介護予防マネジメント業務、
②総合相談支援業務、③権利擁護業
国道414号
松崎町
河津町
務、④包括的・継続的マネジメント支
伊豆急行線
援業務)に加え、地域ケア会議を中心
に「在宅医療・介護連携」、
「認知症施
策の推進」、
「生活支援サービスの体制
稲梓駅
国道135号
整備」を図ることで、
「生活支援・介
護予防(新総合事業)」の実施を見据
えた生活支援体制の強化を図ります。
蓮台寺駅
伊豆急
下田駅
下田市役所
南伊豆町
国道136号
N
地域包括支援センターの設置状況(平成27年3月現在、設置状況)
地域包括支援センター
担当区域
下田市地域包括支援センター
(下田市役所市民保健課内)
下田市全域
住所・電話番号
受付時間
所 下田市東本郷1−5−18(市役所) 月∼金 8:30∼17:15
☎ 0558−22−2077
6
(祝日、年末年始除く)
介護保険料
第6期の介護保険料段階(平成27年度∼平成29年度)
本市では、第5期の6段階(特例第3段階・特例第4段階あり)から、国が示す標準9段階区分とし、今
後予定されている公費による低所得者の保険料軽減にも適応した設定とします。
また、各段階の介護保険料は、保険料基準額58,800円(年額)に、基準額に対する割合を乗じて求めま
す。本市の、第6期の介護保険料は、次のとおりとなっています。
所得段階
対 象 者
保険料率
保険料 年額
基準額
26,460円
×0.45
(月額2,205円)
基準額
44,100円
×0.75
(月額3,675円)
基準額
44,100円
×0.75
(月額3,675円)
基準額
52,920円
×0.90
(月額4,410円)
生活保護を受給している人
世帯全員が住民税非課税で老齢福祉年金を
第1段階 受給している人
世帯全員が住民税非課税で、本人の前年の
合計所得金額+課税年金収入額が80万円以下の人
第2段階
第3段階
世帯全員が住民税非課税で、本人の前年の
合計所得金額+課税年金収入額が120万円以下の人
世帯全員が住民税非課税で、本人の前年の
合計所得金額+課税年金収入額が120万円を超える人
世帯の誰かに住民税が課税されているが、本人住民税非課税
第4段階 で本人の前年の合計所得金額+課税年金収入が
80万円以下の人
世帯の誰かに住民税が課税されているが、本人住民税非課税
第5段階 で本人の前年の合計所得金額+課税年金収入額が
基準額
80万円を超える人
第6段階
第7段階
第8段階
第9段階
本人が住民税課税で本人の前年の合計所得金額が
120万円未満の人
本人が住民税課税で本人の前年の合計所得金額が
190万円未満の人
本人が住民税課税で本人の前年の合計所得金額が
290万円未満の人
本人が住民税課税で本人の前年の合計所得金額が
290万円以上の人
58,800円
(月額4,900円)
基準額
70,560円
×1.20
(月額5,880円)
基準額
76,440円
×1.30
(月額6,370円)
基準額
88,200円
×1.50
(月額7,350円)
基準額
99,960円
×1.70
(月額8,330円)
※介護保険料の年額は、100円未満を切り捨てた額で賦課します。
※第1段階は、平成27年3月の政令施行により、基準額×0.5→0.45に軽減される見込みの数値となっています。
なお、平成29年4月、消費税10%引き上げ時に更に公費負担による低所得者の保険料軽減が実施される予定です。
発行年月:平成27年3月
発行・編集:下田市役所 市民保健課
所 在 地:〒415−8501 下田市東本郷一丁目5番18号
電 話:0558−22−2077
ホームページ:http://www.city.shimoda.shizuoka.jp
下田市
第7次高齢者保健福祉計画
第6期介護保険事業 計画
〈概要版〉
7