角、 と卵 る す 連 関 0 献 Ⅲ sh Columbia 頬立 魚 科 ケ サ 日 (15 切 1989 におけるカラフトマスの 体 サイズ,形態, 卵 サイズ, および生化学的遺伝特性の 変異 Beacham, T.D., R.E.Withler,C.B.Murray, and L.W.Barner. 1988. Variation in body size,morphology,eggsize,and biochemicalgeneticsof pink salmon in British Columbia.Trans.Am.Fish.Soc., 1982-85 年の 8 月から 10 月にかけて, British Columbia 117: 109-126. の 59 河川に産卵回 帰したカラフトマス 集団における 休 サイズ,形態,卵 重量,生化学的遺伝子 特性の変異を 調べた。 鰹杷 数は偶数年と 奇数年産卵 群 間での相違が 同一年 級 群 内での集団間に 比べ大きかった。 大河川で産卵する 魚は小河Ⅱ lで産卵する 魚に比べ大型で ,比較的大きな頭 ,太い尾楠部,大きな鰭を持つ。 このよう カラフトマスの 外部形態は, 年級群間 よりも,同一年 級群 内での地理的に 異なる集団間で 大きく相違し このことは母川環境に 対する形態的適応を 示 に している。 電気泳動による 分析の結果,奇数年料は 5 つの地域集団,偶数年 群は 3 つの地域集団に 分けられた。 対立遺伝子頻度の 変異は各年 級群 内での 集団間に比べ , 年級群間で大きかった。 各年級群 内での同一集団では , 2 世 代 にわたり対立遺伝子頻度はおおよそ 安定であ り, カラフトマスの 母川回帰 性の正確さを 示唆した。 (鈴木俊哉 ) ギンザケ における移 植 距離と回帰率との 関係 Reisenbichler, R.R.1988. natalstream and recovery Fish , Manage . , 8@:172-174 Relationbetweendistancetransferred rate forhatchery 移入されたほかの 河川由来ギンザ ケ幼魚 と 一85 一 coho sa@on. from N orth Am.J. ,地場の河川 @産 幼魚を同時に 標 識 放流した場合の 回帰率を比較した 既存のデータを 用いて,その移植距離と, 相対再捕率 (沿岸及び河川での 総高捕尾数を放流魚の 総重量で割った 値を再 捕牢 として,地場群 に対する移入 群 の再捕率の比率 ) の関係を求めた。 その 結果,移植距離が大きくなるに 従って相対 再捕率が減少する傾向が 認められ た。 このため, ギンザケ の資源管理にはそれぞれの 地区の環境条件への 遺伝 的 適合性と, 系 洋間の遺伝的な 差異を配慮することが 重要であ ること,そし て,地理的に隣接した系統間の 移植であ れば,遠く離れた 河川間よりは 高い 回帰が期待出来るものの ,本来地場産魚を 用いるべきであ ると提言している。 (真山 ノルウェ一中部における 大西洋サケ 紘) ス モルトの海中放流 Gunnerod, T.B., N .A.Hvidsten,and T.G.Heggberget. 1988. Open sea reIeases 0fAtlantic saImon sm0lts, S ㍑Wo 1973 円 3. Can.J. 円 sh.Aquat.Sci., ㏄ 妬 r, in central N orway, 45:1340 Ⅱ 345. ノルウェ一では 毎年ふ化場で 飼育した大西洋サケ ス モルトの河川放流が 行 われているが , 親 魚探捕 率は低い。 放流場所の違いによる ス モルトの生残率 を検討するため ,河川と海ヘス モルトを直接放流して 再 捕手の比較を 行った。 1973年から 83 年にかけての 春,ノルウェー 北西部の Surna 川支流のふ化場で 飼育し標識した 大西洋サケ ス モルト (2 年魚) を,河口より 20km 上流の地点, 同河川の流れ 込むフィ コ ルド及び沿岸より 約 100km 沖合いにトラック と船 を 用いて放流した。 海洋及び河川における 親魚の再捕率は,母川に放流した 群が1.9%, フィ コ ルド放流 群が3.1%, 沖合い放流 群が 4.0% であ り,海洋に 放流した方が 明らかに高い 生残率を示した 流地点が水深 200m 以上あ り タラや (P く 0 . 001) 。 これは沖合 いの 放 カジカ類による 食害が少なかったためと 考えられる。 母川への回帰 耕 魚尾数は各 群 ともほぼ同数であ ったが,母川以 外の河川への 迷い込みの率は ,河川放流群で 0% なのに対しフィ コ ルド放 流群で21.4%, 沖合い放流 群で41.9% と高かった。 (浦和炭塵 ) 寄生虫の出現 手 および造仏子頻度の 違いにより推定された 天然ベニ ザケ 集団の母川回帰性 Quinn, T.P., C.C.W00d, 1987. H oming L.MargoIis, B.E.RiddeIl, in w Ⅱ d sockeye salmon and K.D.Hyatt. (O%cor 他 % レバ彫舵の populations as infer ed from て diffe ences in pa asite Ⅰ p て evalence Ⅰ and all0zyme allele frequencies. Can.J.Fish.Aquat.Sci., 44:1963H971. 太平洋産 サケ 属 魚類が生まれた 川に回帰し産卵することは 広く認められて いるが,天然集団における 母川回帰性の 正確さを定量的に 評価した研究は 少 ない。 この研究では , 岸 03 コロンビア川中部沿岸の 2 つの湖とバンクーバー つの湖のべ ニザケス モルトおよび 回帰視点における M 笈 obol 郷移 ㎝ ro 施硲と 胞子虫 2 葛西 種の淡水産粘液 H8gnn 怨牡乙㏄ 1附加ico 肋の寄生率を 調べると 共に, これらの集団の 23 遺伝子座について 電気泳動分析することによって , 天然ベニ ザケ 集団の母川回帰の 精度を検討した。 その結果, 各 湖で採集した べ ニザケ における寄生率の 違いにより,産卵回帰親 魚の 99% 以上は生まれ 育 また,調査した 5 つの湖ベニ ザケ はそれぞれが った湖に戻ると推定された。 明らかに遺伝的に 異なる集団から 構成され,寄生虫により 推定された べニザ ケの 正確な母川回帰,注をうらづけた。 (浦和炭彦 ) ニジマスの海水順化に 対する低水温の 影響 円 nstand, tempe て atu Ⅰ Aquaculture, B., M .Staurnes, e on sea-wate て tole and て ance O.B.Reite. in ainbow て 1988. tて 0ut, Effect of low S ㍑笏0 名あ 材 彫 /i. 72:319 づ 28. 淡水飼育したニジマス (40-809) を水温 1 でと 8 でからなる淡水区と 海水 区 (塩分26 パーミル ) の合計 4 区に収容した。 1 で淡水区では 血漿の浸透圧 と Na,l, 0- 濃度に僅かな 減少がみられた。 8 。C 海水区では血漿の 浸透圧と Na", 0", Me 。 及び組織中の Na", 0" 濃度が海水移行後直ちに 上昇したが, その後,減少して淡水区 た 比べると高 い レベルではあ るが平衡状態に 達した。 で海水区の場合は 8 で海水区で見られたような 平衡状態を示さずに 濃度は 上昇し続け,組織中からの 脱水もみられた。 この 1 で海水区では 海水移行後 2, 3 日で艶 死 点 が見られ, 7 日間以上生き 残った魚は見られなかった。 こ のことから, 低水温は鯉や腎臓でのイオンの 能動輸送機構に 影響を及ぼし , 1 浸透圧調節能力の 低下をもたらすと 考えられた。 サケ 科魚類の海洋生活への 生理的前適応 McCormick,S.D., andR.L.Saunders. 一S7 : 浸透圧調節,成長及び代謝 1987. 一 (清水難太郎 ) Preparatoryphysiol0gi cal@adaptations@for@marine@life@of@salmonids@:@osmoregulation:@growth metabohsm. 211-229 p. R , ・ L , Saunders R A ・ of@ Anadromous@ Symposium@ ぬ M .J.Dadswell, , Rulifson , and@J and@ Catadromous@ ・ E, R.J. 矧 auda, C.M Cooper@(eds Fishes ・ , and .Moffitt, . ), Common@Strategies American@ Fisheries@ Society 1 大西洋サケ,スチールヘッド と サケ 属 魚類はパ ー から ス モルトへと変態し て 陸 海移動する。 海洋生活のための 生理学的,行動学的,形態学的および生 腸 ,膀胱における 機能的変化 化学的変化は 淡水生活時に 生じる。 鯉 ,腎臓, が塩分耐性と 浸透圧調節を 可能にする。 脂質,蛋白質と 炭水化物の代謝変化, 酸素消費量 と 好気的 呼吸酵素の活性は ,パ一 ス モルト変態の 間,異化作用 を 増加することを 暗示している。 これらの異化作用の 一時的な変化は 変態中 に生じる著しい 分化のエネルギー 要求を反映している。 変態期間中,成長の 増加は確かに 認められるが ,変態後に生じると 仮定される著しい 成長の増加 は確かめられているわけではない。 種々の変態遷移は 異なった発育パターン を持つし,その 時期は種依存的であ り,環境変化への 応答であ ることが示唆 される。 サケ 科魚類の浸透圧調節機構と 回遊行動の分化の 系統発生学的比較 はそれらの進化が へ テロクロニー (異時性) をとおして生じたことを 暗示し (帰山 雅秀) ている。 アラスカ南東部の 小河川におけるギンザ ケ 幼稚魚の 個体群特性と 生息場所の季節的変化 Do use Am. 皿 off, C.A.1987. Seasonal by juvenile coho salm0n population characteristics and in a smallsoutheastAlaska stream. habitat Trans. Fish.Soc., 116:829 円 38. アラスカ南東部の 小河川内の生息環境の 異なる 5 ヵ所 (本流の開けた 場所, 森林内の本流,湿原内の 本流,沼地の支流,森林内の支流) に,別の河川で 捕獲した天然ギンザ ケ稚魚 (平均体長 39-40mm) を 1985 年 5 月に放流しそ の密度,成長,生産量および移動を 1 年間調査した。 瞬間成長係数は 0 . 0066( 開 けた本流 ) から 0 0055 (沼地の支流 ) の範囲であ った。 成長速度は,全生息 ・ 場所にわたりおおよそ 0 l0mm ・ ノ 日であ った。各 生息場所 て 0 年間成長量は , 湿原内3.329 ノ m', 沼地の支流 2.479/m', 開けた本流 1.759 ノ m2, 森林内1.59 g/m' および森林内の 支流 1.349/m' であ った。 調査期間中ほとんどの 個体 88 一 が放流地点で再捕されたことから ,春の浮上直後に個体群密度の 調節がなさ れた後は,ほとんどの 個体が生息場所を 移動しないことがわかった。 河川の 魚類生産力は 生息場所の量や 利用しやすさだけでなく ,異なった生息場所の 分布状態にも 依存していると 考えられる。 従って, ギンザケ を放流する際に は放流場所の 質的面を考慮し 密度を調節するため , 小 グループで数多く 分 散 放流すべきであ る。 (鈴木俊哉 ) 南東アラス かハ 河口における 陸 海移動中の サケ 属 魚類幼稚魚の 大きさと食性 Murphy, J.F.Thedinga,and K.V.Koski. M.L., 0f juven Ⅱ e Pac Ⅲ c salmon estuary in southeastern during seaward Alaska. Size and diet 1988. migration through a sma Ⅱ Fish.Bu 旺, 86:213 り 22. 南東アラスカの 小河川であ る Porcupine Creek の河口を降 海 移動中の; ラフトマス,サケ 及びギンザ ケ の種間における 競争と捕食との 関係を明らか にするため, それらの大きさと 食性を1979 年と 1981年に調べた。 平均体長 (FL) は, 5, へ ,サケが3gmm の間に 9gmm 6 (l.5mm/ 月の間にカラフトマスが 32mm から 73mm から 5lmm そしてギンザ ケ が 6, から 165mm (0.4mm (1.6mm/ ノ日 ) へ , 日 日 ) 7月 ) へと増加した。 相対重要度指数で 求 めた 餌 動物の重要度は , カラフトマスが 仔魚 (主にタラ 科 ) 歌体類 幼生, サケが歌体 類 幼生と昆虫類において 高く, ギンザケ は魚類 (二 シン, キタイ カナゴ, タラ類 ) への依存度が 高かったものの ,サケや カラフトマス 稚魚を と 捕食した個体はみられなかった。 く 同じであ った (平均 0 . 4mm) 餌のサイズは , カラフトマス とサケ が小さ のに対して, ギンザ ケ の餌は大きかった (平 均 2.3mm) 。 木元 (1966) の重複度 指数で種間の餌組成の類似性を 比較したと ころ,サケと カラフトマスとでは 類似性がみられたが , ギンザ ケと 他の種間 とでは低い重複 度 指数を示した。 しかし カラフトマスが 沖合性の餌動物を 卓越的 (95%) に捕食していたのに 対して,サケは沖合性 (74%) と表底在 住 (26%) の両方の餌動物を 摂 鈍 していた。 急速な初期成長速度と 食性の違 い はおそらく陸海移動中のサケ 属 魚類間での捕食と 競争を最小限に 抑えるこ とに役だつと 予想された。 (帰山 雅秀) 一89 一 ギンザケ卵 および仔魚の死亡率と 発生に及ぼす 低水温,高水温の影響 Tang,J., M .D.Bryant, tu e eXt emes 亡 embryos て and on and the m0 alevins. て E.L.Brannon. tality and 1987. devel0pment Ⅰ Effect on tempera. ates of coh0 salmon Prog. Fish-Cult., 49 円 67 Ⅱ 74. ギンザケ の発生過程における 許容最高水温と 最低水温を明らかにするた め,高水温適性群 (UW), 低水温適性 群 (DR) とみなされる 2 群のギンザ ケ 卵を 0 . 1-17.0 での範囲のいくつかの 異なる水温で 管理し その発生速度,生 残率,卵黄吸収速度を 調べた。 両群 とも1.3-10 . 9 での範囲で高い 生残率を示 した。 しかし UW 群では 12.4 。C でふ化率 87%, 仔 急死亡率 9% であ ったの に対し,DR 群では12.5 ででそれぞれ 74%, 59% と低い生残率を 示し 糸群に よって水温特性の 異なることが 明らかとなった。 100% 近い死亡率は 14 て 以上 および l 。C 以下で示された。 4 つの異なる発生段階で 卵を急激な温度変化 (十 8.4 一一 6.2 で, 8 時間 ) にさらした場合の 死亡率は,高水温で管理していた 群で高かった。 今回の実験結果をもとに 50% ふ化までと 100% 卵黄吸収までの 日数及び積算水温の 関係をそれぞれ 二 式式及び姉次 式 で表わした結果, それ ぞれの発育段階までに 要した積算水温がふ 化用水の水温によって 異なること (大熊一正 ) が 示された。 北極イワナと 大西洋サケ稚魚の 成長に及ぼす 光 照度の影響 Wallace,J.C., A.Kolbeinshavn,and D.Aaslord. on the effect oflight (S 切ひ gJ ダんゐ ぽ intensity 0n the gr0wth か庖ぬ) and salm0n 1988. Observations ofArctic charr fingerlings 丘y (S ㍑笏0 ㏄ レ ). Aquaculture, 72:81- 84. ふ化場で給餌飼育の 際に使用する 照明の明るさの 影響を調べるため ,北極 イワナ (開始時平均体重 1.49) と大西洋サケ (同0 79) 稚魚を 5 種類の照度 (水面で700, 200, 50, 1Olux と完全な暗闇、)で35 日間給食年飼育し,その間の 成長と死亡率を 比較した。最も成長のよかった 区は,イワナで 50lux 区 なのに 対し,大西洋サケでは 一番明るい 700lhux 区であ り,魚種によって 成長に最適 ・ な光照度は異なることがわかった。 なお,死亡率は , いずれの魚種において 0700lh]ux区で高く,暗闇区 で最も低かった。 (浦和炭彦 ) 二 ジマスの社会的相互作用により Ae のm0na5 ヵ 引き起こされるストレス Peters,G., M .FaisaI, T.Lang, and I.Ahmed. socialinteraction and itseffecton infection in rainb0w と yd つph7la 感受性におよぼす 影響 tr0ut Sa7%0 susceptibility t0 Ag/o まぽ i/ は れ g/i. Stress caused by 1988. % 笏0 れの 仮ガ杓タ ん Dis. Aquat.org., 4: 83 円 9. ニジマス幼魚の 条件性病原細菌であ る Agro 笏0 後ぬ伽ガ櫛ク庖ぬの感染と社 会的ストレスとの 関連について 検討した。 流水中で 3 週間馴致した 80 尾の ニ 、ジマス (平均体重 97.49) を用いて, 2 尾一組の組合せをつくり ,両者を闘争 状態においた 後,A. 均加ゆ脇肋の浸漬あ るいは筋肉内接種による 攻撃試験を 行 い,呼吸数,血糖値および肝臓, 腎臓と脾臓における 生菌数の変化を 比較 した。 なお対照区の 魚には生理食塩水を 接種した。 実験開始直後から 快訊魚 には優位の個体と 非優位の個体が 観察され,非優位の個体では体色が 黒化し 受け身の行動が 認められた。 呼吸数は 2 回の実験とも 優位の個体が 速やかに 開始時の値に 復帰したが,非優占個体では 11 時間後の実験終了時でも 優占個体 に比べて言い 値を示した。 血糖値や白血球容積比も 優位の個体が 非優位の個 体 より高く , 明らかにストレス 反応が強く非優位の 個体に起きていることを 示していた。 実験終了時には A. ゆ亦 0タん屋感染症による 外部症状は観察さ れなかったが ,臓器中の菌数は優位個体と非優位個体では 大きな差があ り, 非優位個体の 血液中では最大 10 。 個ノmH もの 生 菌が観察された。 以上の結果 から非優位のニジマスでは 社会的ストレスが 防御力に影響していると 考え ろ れた。 (野村哲 一 ) ガス病にかかったニジマス 幼魚の病理組織 Smith, rainbow C.E.1988. trout. H istopathology of gas bubble disease in juven Ⅱ e Prog. 円 s卜 Cult., 50:98 Ⅱ 03. 実験的にガス 病を発症させたニジマス 幼魚について 病理組織学的な 検査を 行った。 洪武魚の平均体重は W0e で,実験時の 水温は17C, 窒素ガス撲和度は 試験 区が 122%, 対照区は 106%, 溶存酸素量は 両区とも 6.5me ノ L に設定し た。 ガス病にかかったニジマスでは 鰹蓋 , 口蓋, 鯉弓 ,尾鰭の表皮に気腫が 現れ, 鰭や鰹弓の結合組織の 中にも見られた。 また, 鰹 耗の血管中や 眼窩部 に 塞栓が観察され ,心臓は動脈硬化を 起こしていた。 塞栓の起こった 鯉の血 管は暗赤褐色を 呈した。 さらに, 気 腫の出現に伴い 筋肉の壊死,炎症,血漿 一9l の 漏出が見られ ,これらは細菌 やヵビの二次感染をまね き 易いと考えられた。 (清水幾 太郎) 気候に影響を 受ける地下水の 河川生活 斯 のサケ 科 魚類への役割 Melsner, J.D., J.S.RosenfeId,and H .A.Regier. 寮 oundwater in the @pact of cl ㎞ ate warming on 1988. The role of stream salmonines. 円 sheries, 13, n0.3:2-8. 地下水温を変動させる 要因と地下水がサケ 科魚類に及ぼす 生態的影響を 検 訂 した。 大気から地下水を 通して河川水に 熱エネルギーが 伝達するメカニズ ムは複雑であ る。 地下水温は年平均気温の 増加に伴 う 変化を示すが ,局地的 な気象条件や 地形の違いによって 制限される。 地下水温の上昇はサケ 科魚類 の産卵床の水温上昇と 溶存酸素の低下をもたらし 卵と稚仔 魚の生残と成長 に影響を与える。 低緯度地方や低地では 夏季になるとサケ 科魚類に最適な 生 急場所は減少するが ,高緯度地方や高地の河川では 最適な生息 城が夏季にも 残る。 清水幾 太郎) れ ダム湖の上流に 放流された大西洋サケ スモルトの降下移動と ダムに 設 面されたバイパスの 効果について Nettles , D . C ,, lan c@ salmon@ Ⅰ small-scale@ and@ smo Ⅰ S , P , Gloss 1987.@ Migration@ , s@ and@ effectveness@ hydroelectric@ facility , of@ a@ North@ Am Ⅰ of@ landlocked@ At , sh@ bypass@ structure@ at@ , J . Fish . Manage a , , 7@:@562- 568. NewYork 州の BoquetJll に放流されている 大西洋サケの 陸海行動と ,途 中の タム に設置されているバイパスの 効果について 調べるため, 胃 内に ラジ オテレメトリーを 挿入した 170尾の ス モルト @L17.1-22.5cm) を, 7 回に分 けてタム湖の 上・流に放流し,放流後の移動およびバイパス 通過についての 観 察をおこなった。 放流角、 の行動は , ①継続して降下する ,②途中で降下を 中 断 する,③放流された 場所から移動しない ,の3 つに大別された。 放流魚の 多くは流れの 緩やかな グム 湖に達すると 降下を一時中断した。 また, スモル トが大量に降下し 始めたのは水温が 10 。C に達した後で ,河川流量が変化して もダム通過 数,移動率などには影響はみられなかった。 ダムの通過はおおむ ね夜間にみられ (61%), 日中および薄暮時の 通過は両者とも 17% であ った。 一92 一 タービンの取水口に 設けられているゴミ 取り用の棚が 流れに対して 斜めに設 置されていたときには ,スモルトはすべてバイパスもしくは 余水吐を通過し た。 この柵が流れに 対して直角に 置かれていたときには 6 尾がダムを通過し たが, そのうち 3 尾はタービンへの 流入であ った。 このことから ,流れに対 して斜めに設置された 棚は降下 免の タービンへの 流入を有意に 減少させるこ とが明らかとなった。 ( 一正) ヲて肯芭 ダムに設けられている 降下魚用バイパスシステムに 対する マス / スケスモルトの 感受性 ひ 0rgi, A.E., G.A.Swan, W.S.Zaugg, T.Coley, 1988. Susceptibility of chino0k and T.Y.Bar sa ㎞ on smolts t0 bypass systems Ⅱ a. at hydroelectric dams. N orth Am.J. 円 sh.Manage., 8:25 イ 9. 発電用タービンへの 流入防止スクリーンによってバイパス ス / スケスモルトの Na+, SnakeRiver 水系にあ る K+-ATPase の活性について , ヘ 誘導されるマ ワシントン州の 2 ヵ所のダムにおいて 調べた。 取水口に設けられた スクリーンの 下流側に採 捕 用の網 (5 層 ) を取り付け,バイパス ヘ 誘導され た個体およびタービン 取水口内へ流入した 個体の酵素活性を , 採 捕された 網 ごとに調べた。 1985年 5 月に LowerGranite グム で採 捕された 幼崔 では酵素 活性は 16.3-66.3メ moIPC@ 。 ノ mgprotein.h を示し平均値が 最も大きかった のはスクリーンによってバイパスに 誘導された群で ,バイパスヘ 誘導されず に採集用 網 で採捕された 群はスクリーンから 離れた網 ほど小さい値を 示し た。1986 年 4 月 1R 日 および20 日に日ttleGooseダムで 採 捕された幼魚の 分析 結果からも同様の 傾向が示された。 これらの結果について Mann-Whitney の U 検定を行なったところ ,スクリーンによってバイパスに 誘導された幼魚 の酵素活性が 有意に高 い ことが示された。 このような結果は ス モルト化にと もなって生ずる , 流れや障害物に 対する行動の 変化などと関連しているもの と考えられた。 ストルトのこのような 性質のため, グム のバイパスで 採集さ れた標本を用いた 分析において ,分析 値が偏ってしまう 可能性が示唆された。 (大熊一正 ) 93 一
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