車に積んであるジャッキで救助!

技を伝える
34
☞
車に積んであるジャッキで救助!
❶本来、こうした危険をともなう作業は、災害時の緊急を要する場合に限り使用する技術であることを伝えましょう。
車などに積んであるジャッキの使い方を体験するとともに、防災倉庫などに備えてある資機材(災害時に使える道
具)で救出救助に使えるものの用途や使い方を学びます。
!
学
習の目標
30
ジャッキをはじめとする救出救助のための道具の用途と正しい
使い方を身につけます。
小学校高学年・
中学生以上
実技
屋外
30分
時間軸
実施内容
対象人数★ 5 〜40 人(1グループ 5 〜 6 人)
❷道具を使って非常に重いものを持ち上げるので、安全には十分注意するよう促しましょう。
❸ジャッキは硬い角材や木片、鉄板などをはさんで高さを調節します。持ち上げるものが壊れやすいものの場合は
ジャッキの上部に木片、鉄板などをはさみます。また、持ち上げてできた空間に角材などをはさんで倒れないように
することも重要です。
☞
❶車に積んであるジャッキを準備します。その他、バール、角材など重いものを持ち上げるた
めに使う道具を準備します。
❷災害時のがれきの様子を再現し、ジャッキアップにより救出する訓練用人形やぬいぐ
るみなどをセットします。(がれきの再現が難しい場合は、ジャッキアップができる
状況を設定します。)
➡映像3
❶地震によって倒れた家や、阪神・淡路大震災時の救出活動の様子の映像など(映像3)
を見せながら、地震の強い揺れによって耐震性の低い古い木造住宅などが倒れてしま
うことがあると教えます。
❷倒れた家などの下敷きになってしまった人を救出するための道具があることを説明し
ます。(救出道具例:ジャッキ、バール、ロープ、角材など)
❸これらの道具はどこにあるのかを考えてもらいます。
(ジャッキのあるところ:防災倉庫、ガソリンスタンド、自動車工場、車のトランクな
ど/その他の道具のあるところ:防災倉庫、ガソリンスタンド、自動車工場、事業所
など)
☞
3 デモンストレーション (20分)
❶ジャッキの使い方を実際にやってみて教えます。ジャッキは重いものを持ち上げるこ
とができ、倒れた家のなかから人を救出する道具としても活用できることを解説しま
す。ジャッキ、「てこの原理」を応用した方法などをそれぞれ実演します。
❷地域の防災倉庫に整備されているものや道具を確認し、ジャッキのほかに救出救助に
使える道具を確認してみます。
ジャッキを使った救助訓練
3 まとめ (5分)
ジャッキの使い方について、感想を述べてもらいましょう。また、ジャッキをはじ
めとする災害時の救出救助に役立つ工具や道具がふだんどこにあるのかを考えてみま
しょう。これらの道具を常備している事業所を知っておくと、災害時に役立つかもし
れません。
自主防災組織の関わり方
❶ジャッキの正しい使用方法の説明と、子どもたちが体験する際のサポート(角材、板のはさみ込みなど)をお願いし
ます。
❷救出救助のための資機材や、倒れた家のなかから人を救出するのに役立つ道具について説明をお願いします。
☞
1 事前準備
2 導入 (5分)
指導ポイント
準備するもの(目安)
準備品
数
備考
□映像「阪神・淡路大震災関連」
1
映像3
□映像「倒壊家屋からの救助」
1
映像34
□ジャッキ
3
□長机
3
□2ℓペットボトル(重り用)
18
必要に応じて準備
□下敷きにされる人形・ぬいぐるみなど
3
必要に応じて準備
□板(20~30㎝角)
3
□角材(太さ10㎝以上、長さ30cm~50㎝)
6~12
□バール、ロープなど救出救助に使える道具
□パソコン
1
必要に応じて準備
□プロジェクター
1
必要に応じて準備
□スクリーン
1
必要に応じて準備
□スピーカー
1
必要に応じて準備
家庭への持ち帰り
自分の家の車にジャッキが入っているかどうかを確認してもらい、ジャッキの使い方について保護者と考えてもら
いましょう。
☞
このメニューに関する+αの知識
☞
ひと工夫
☞
注意事項
過去の災害で崩れた家や家具の下敷きになったとき、家族や地域住民の助け合いによって救出された人がたくさんい
ました。その際、重いがれきなどを持ち上げるために車のジャッキや油圧ジャッキも活用されました。油圧ジャッキは
限られた場所にしかありませんが、車のジャッキはどの車にも積まれているので、使い方を覚えておくとよいでしょ
う。
ジャッキがない場合、鉄パイプなどを使った「てこの原理」による方法もあります。
「導入」の際、映像34を使って説明してもよいでしょう。
このメニューは消防職員が指導を行ってください。
「BOKOMIスクールガイド 防災教育支援ガイドブック」(神戸市、財団法人神戸市防災安全公社、NPO法人プラス・アーツ)に基づき作成
114
115