3 菌類 (きのこ類)

Ⅱ 岩国市の生物
菌 類 (き の こ類 )
(1)き の この 概 要
1)『
き の こ」 と は
地 面や木 の 幹 か ら発 生 す る「き
テングタケ類
イグチ類
の こ」は、植 物 の 花 に相 当す る菌
イボ
類 の 生 殖 器 官 で 、専 門用 語 で は
「子実体 」とい う。子実体 の うち
傘
ヒダ
大形 の もの を 「き の こ」 とい う。
菌 類 の 本 体 は地 面や木 の 幹 の 中
ツプヾ
柄
な どに伸 びた 菌 糸 で 、
植 物 の葉 や
根 に相 当す る栄養器 官 で あ る。菌
ツボ
類 は 、菌 糸 を伸 ば しなが ら栄養 を
蓄 え 、や がて「き の こ」をつ くる。
日本 の き の この種数 は 4,000∼ 5,000種 といわ れ 、そ の うち種名 (学 名 )が つ いてい るもの
は約 2,500種 で あ る。よ つ て 、採集 した き の こ類 の 中には、種名 がつ い て い な い もの もあ り、
同定 で きな い 場合 もあ る。
2)菌 類 の 生 活 と 役 目
落 ち葉や倒 木 を分解 して 栄養 にす る「落 ち葉 分解 菌」や「木
材 腐朽 菌」 は 、植 物 のつ くっ た物 質 を分解 して 、植 物 の 生活
に必 要 な原料 に戻 す役 目を担 つ てい る。
生 きた樹木 の根 に住 み つ き栄養 を も らい なが ら生活 (共 生 )
す る 「菌根 菌」 は、樹木 の根 を病 原 菌 か ら守 り、肥 料 の成分
を集 め るな ど、樹木 の健 康維 持 に役 立 っ てい る。
このた め 、樹木 の 種類 に よ つ て 、発 生す るき の この 種類 も
決 ま つ てい る。 アカ マ ツ林 で マ ツ タケ狩 りはで きて も、 マ ツ
科 の樹木 が な い林 で は マ ツ タケ狩 りは不 可能 で あ る。
口作成 :松 本秀樹
き の こが 多 種 類 発 生
す る森林 は 、
遷移 の結 果
の極 相 (照 葉樹林・夏緑
樹林 )や 管理 され て安 定
した 状 態 が 保 たれ た 二
次 林 (ア カ マ ツ ・ コ ナ
マツタケ
アカ マ ツな ど
ラ・ クヌ ギ林 )な ど、自
然 の 豊 か な場所 で あ る。
3)き の こが発 生 す る 時 期
菌 根
l建 ずゞ
″
口作成 :松 本秀樹
日条 件
一 般 に 、き の こ は秋 に発 生す る も の と考 え られ てい るが、き の こ は 1年 を通 してい ろい ろ
な種類 が 様 々 な場所 で発 生す る。
ハ ラタケ ロの き の こ類 は 、条件 が そ ろ うと軟 らか い き の こ を発 生 させ 、数 日∼ 1週 間程度
で腐 つ て 姿 を消 して しま うもの が 多 い。 次 の グ ラ フ 1∼ 3は 、 山 口県 の 自然 記 念物 に指 定
され て い る 「三 井 寺 山極 楽 寺樹 林 」 (岩 国市周東 町)で 、 ハ ラ タケ ロの き の こ類 が き の こ を
発 生 した 種数 と気 象記録 を月 ご とにま とめた もので あ る。
81
Ⅱ 岩国市 の生 物
グ ラ フか ら、 ハ ラタケ ロき の こ類 が き の こ を発 生す る種数 は、気象 (気 温 ・ 降水 量 な ど)
の 変化 の影 響 を強 く受 け て 、毎年 異 な つ た 増減 (季 節 的変動 )を して い る こ とがわ か る。
降水 量 が少 な く乾燥 した 状 態 が 続 い た約 lヵ 月 後 にき の この発 生種数 が 減少 す る 「乾燥後
遺症 」や 、夏季 の猛 暑 に よる極 端 な高 温・ 乾燥 が 続 い た場合 、 9月 以 降 に き の この発 生種
数 が激 減す る傾 向 が あ るな ど、気象 とき の この発 生 には密 接 な関係 が あ る。
また 、種 ご とにき の こ を形成 す る環 境 要 因 が 異 な るた め 、種 ご とにき の こが発 生す る時期
(季 相 分布 )は 決 ま つ て い る。
7∼ 9月 の高温期 だ け発 生す る種類 、夏 か ら秋 に発 生す る種
類 、春 だ け発 生す る種類 、晩秋 か ら冬・ 春 の低 温期 に発 生す る種類 、高温期 を避 けて春 と秋
に発 生す る種類 、年 間 を通 して発 生 し続 け る種類 な どが あ る。
種 敗 。降 水 日 数 ・気 温 ℃
月
グラフ1.気 象条件とハラタケロきのこ発生種数の関係
【
1992年 7月 ∼1997年 12月 】
(三 井寺山)
中
ハラタケロ祖敷 ―
お―平均気温 ‐ ―降水 口政 → ―障木量
降水量 甑
租 敗 ・降 水 日数 ・気 温 ℃
グラフ2.気 象条件とハラタケロきのこ発生種数の関係 (三 井寺山) │■ ‐ ハラタケ回転数 ―‐
1998年 6月 ∼2003年 12月 】
【
V・
B気 温 ―"諄 水日散 ― 降水劇
∞
∞
的
∞
降ホ量 m
Ю
0
5
m
∞
知
種 数 ・降 水 日 数 ・気 温 ℃
Ю
o 月
グラフ 3.気 象条件とハラタケロきのこ発生狙数の関係 (三 井寺UJ)
【
2004年 1月 ∼2010年 9月 】
82
一
ハラタケ自散
―
IFn気 温
一
詠
賊
一
跡 量
Ⅱ 岩国市 の生物
4)岩 国市における、森林別おもなきの こ類
①岩国市北部 の寂地 山な ど標高 700m以 上 の 山地 の夏緑樹林 には、ブナや ミズナ ラの立 ち枯れた
幹や倒木 か ら木材腐朽菌 のブナシメジ・ ツキ ヨタヶ・ ムキタケな どが発生す る。
…
!,
…
Ч
』
IぬIミ毛
II_R
写真 1。 ブナシメジ
(キ シメジ科)
写真 2.ツ キ ヨタケ
(キ シメジ科 )
写真 3.ム キタケ
(キ シメジ科)
②里山のアカマツに ヨナラやクヌギなどが混 じつた林には、菌 根 菌 の キ シ メ ジ 科 ・ テ ン グ タケ
科・イグチ科 のきのこがおもに発生す る。
`‐
報・ I
写真 4.マ ツタケ
(キ シメジ科)
T…
Ⅲノ
イ
写真 5.タ マゴタケ
(テ ングタケ科)
写真 6.ハ ナガサイグチ
(イ グチ科)
③ 丘 陵のシイや タブノキな どか らなる照葉樹林 には、テ ングタケ科・イ グチ科・オニイグチ科・
ベ ニ タケ科 な ど様 々 な種類 の きのこが発生す る。 モ ウノ ウチクな どの竹林 には、 ス ッポンタ
ケ科 の変わ つた形 の きの こな どが発生す る。 また 、ス ギ・ ヒノキ林では発 生す るきのこ類 の
種類 は少 な く、間伐 で放置 された倒木か らス ギ ヒラタケな どが発 生す る。
願
写真 フ
ミヤマベニイグチ
(オ ニイグチ科 )
.
写真 8.
シロハ ツモ ドキ
(ペ ニ タケ科 )
写真 9.
アカダマキヌガサタケ
(ス ッポンタケ科)
写真 10.
スギ ヒラタケ
(キ シメジ科 )
きの こ類の写真撮影 :松 本秀樹
83
Ⅱ 岩国市の生物
(2)注
目す べ き 種
1)オ オオニテングタケ カ閉げ拷 grandi3arpa Nagasawa,Hatanaka&Matsumoto
写真
【
11】
長 沢 ら (1998)日 本 菌 学会 第 42回 大会 (京 都 )に 発表 の
新 種。松 本 (1995)の 本種 の採 集記録 の うち、 1994年 8
月 19日 に岩 国市周 東 町 三 井 寺 山 の シイ林 で採 集 した記
録 が 最 も古 い。 山 口県 で は 、 7∼ 10月 にシイや ヨナ ラ
な どブナ科樹木 か らな る暖 温帯 の林 に発 生 す る。また 、
本 種 の発 生 は兵庫 県・ 岡 山県・ 福 岡県 で も確 認 され て
い る。
非 常 に大形 の 子 実体 で 、傘 の径 16∼ 43cm、 高 さ25∼
45cm。 柄 は長 さ24.0∼ 43.Ocm。 柄 の太 さは上部 で3.0
∼ 5.Ocm、 基部 で5.0∼ 5,5cm。 外観 的 にはオ ニ テ ン グタ
写真 11.オ オオニテングタケ
(テ ングタケ科)
ケ に類似 した種 で 、黄色 の ひ だ を持 ち 、 肉には独 特 な甘 い 香 りが あ る。胞 子 は楕 円形 ∼広 楕
円形 、大 き さ8-10× 5-6.5μ m、 ア ミロイ ド。 担 子器 は 4胞 子性 、基 部 に クラ ンプ を持 つ。
子実体 1本 の 重 さは約 1.5監 に達 す るもの もあ る。この 大形 な子実体 を支 え るた め 、柄 の基
部
8∼ 12cmが 地 中 に埋 ま つ て い る。 また 、太 く内部 が 充実 した柄 は 、高温 で 乾燥 した環境 に
耐 え るの に適応 して い る よ うで 、 2010年 夏季 の記録 的 な猛 暑 で も発 生 し続 けた。
2)ス オウンロオニタケ 幼切 デ拷 どカデカ COrner&Bas
Hatanaka&Matsumoto【 写真 12】
Иえ
♂〕勒
♂′S
Nagasawa,
長沢 ら(1998)年 日本菌学会 第42回 大会 (京 都)に 発表 の新変種。
松本 (1996c)の 本種 の採集記録 の うち、1995年 8月 1日 に岩 国
市周東町三井寺 山のシイ林 で採集 した記録 が最 も古 い。 山 口県
では 7∼ 10月 にシイや ヨナ ラな どブナ科樹木 か らなる暖温帯 の
林 に発 生す る。また 、
本種 の発 生は福 岡県 でも確認 されてい る。
子実体は、傘 の径 5,0∼ ■,O cm、 表面は淡褐色 の細かい ささ
くれ状で、褐色 のイボがある。高 さ 8.0∼ 15.O clll。 柄 の太 さは
上 部 で 0,9∼ 1.7 cm、 基部で 2.2∼ 3.7 cm、 柄 の表面は乳 白色で、
上部に綿膜 質 のツバ がある。傘 お よびつ ばの名残 が成熟す るに
つれて淡橙色 ∼鈍 い帯紅橙色 に着色す る性質 をもち、外観的 に
ササク レシ ロオ ニ タケに似 る。 しか し、著 しく膨 らんだ柄 の基
写真 12.ス オウシロオニタケ
(テ ングタケ科)
部 は ささくれ る こ とはな く、環状に並 んだイボで覆 われ る。 肉
はわずかに灰 白色 を帯び る。胞子は類球形、7-8× 6-7μ m、 ア
ミロイ ド。担子器 は 4胞 子性、基部にクランプ を持 つ。基準変
種 υαr,す れ辺αはシンガポール に分布す るが、切断す ると肉が
公 々に ピンク色 ∼帯褐 ピン ク色に変色 し、 また柄 の基部 に反 り
返 つた比較的大 きな鱗片 をもつ と言 われてい る。
3)コ
トヒラン ロテ ングタケ (シ ロヮタテ ングタケ)
力閉げ拷 々,ど
″ ettsis Nagasawa&Mitani【 写真 13】
長沢・三谷 "デ
(2000a)に よ り香川県で 1998年 7月 13日 に採 集 さ
れたもの をもとに、2000年 に発表 された新種。
本種は、松本 (1997)に よ り報告 した、光市石城 山で 1996年
84
写真 13.
コ トヒラシロテングタケ
(ン ロワタテングタケ)
(テ ングタケ科)
Ⅱ 岩国市の生物
9月 12日 に採 集 した (仮 称)シ ロ フタテ ン グ タケ Attα n・ itα sP,と 同 一 種 で あ る。
子 実体 は 、全 体 が 自色 。傘 の径 5.5∼ ■ ,Ocn。 傘 の表 面 は 、脱 落 しや す い綿 質 で 白色破 片状
の 外被膜 の名 残 を散在 す る。柄 は長 さ8.5∼ 18.Ocm、 柄 の太 さは上部 で0.8∼ 2.lcm、 基 部 は蕪
状 に膨 らみ太 さ2.0∼ 3.5clll。 柄 の頂 部 の ツ バ は綿 状膜質 で垂れ 、そ の 下 に環 状 の ンバ が あ り、
脱 落 しやす い 。
8∼ 9月 にシイや ヨナ ラな どブナ科 樹木 か らな る暖温帯 の林 に発 生す る。
松 本 (2000a,2003b,2004a)と 山 口県 立 高森 高等 学校 科 学 パ ソ コ ン部 (2007,2008,2009,2010)
に よる と、岩 国市 で は錦 町屋 敷や周 東 町 三 井 寺 山、玖 珂町蓮華 山 で の採集 記録 が あ る。
4)キ
写真
【
ウ ロ コ テ ン グ タ ケ カ 閉 げ 物 β力 οr/Prps991PS
HongO
14】
8∼ 9月 にシイな どか らなる照葉樹林 に発生す る。
子実体は全 体 が乳 白色で、傘は径 3.0∼ 7.5 cm、 傘 の表
面は鱗片状か ら綿 くず状 のイボが付 着。柄 は 3,5∼ 7.5、
柄 の太 さは上 部 0.6∼ 1.3 cm、 基 部 は蕪状 に膨 らみ 5∼
3.O clll。 ツバ は膜状で縁が黄色、傘 の付 け根 か ら 0.4∼ 1.3
1。
所 にあ り早落性。柄 の表面はツバ よ り上部 は縦筋状 の
模様 があ り、ンバ よ り下部は綿状 の鱗片 が付着 し、基 部
の 蕪状 の膨 らみは縦 にひび割れ てい る。 また、傷付 けた
り触 つた りす る と黄変す る。臭 い はほ とん どしない。
今 関・ 本郷 (1987)に よると、発生地 として滋 賀 。京都・
clllの
写真 14.キ ウロコテングタケ
(テ ングタケ科 )
熊本 が記録 されてい る。山 口県 での発生はまれであると考
え られ る。
5)ク サ ミノシカタケ
写真
【
P/vravs P,協sarvs(Fr。 )Gillet
15】
5∼ ■ 月 にブナ科 な どの広葉樹 の朽 ち木 か ら発生す る。
子実体 の傘 は径 4,0∼ 7.O clll、 傘 の表面は淡褐色で中央
ほ ど濃 い褐色で、中央付近 は穀状にな り、吸水性 がある。
ヒダは淡桃赤色 (肉 色 )。 柄 は長 さ 7.0∼ 10.O clll、 表面は
淡桃 白色でね じれた繊維状 にな つてい る。柄 の太 さは上部
3.0∼ 6.O llull、 基 部 は 6.0∼ 12.O lllll。 弱 い悪臭がす る。
写真 15.ク サ ミノンカタケ
(ウ ラベニ ガサ科 )
今関 ら(1988)に よる と、発 生はまれ と記載 されて い る。
6)チ ャナ ′く (ア カチャフウセンタケ)
力だ inarlirs σοππttrTs Peck近 縁ユ
睡i 【
写真 16】
長沢・ 山田 (2002)に よ り、2002年 日本菌学会 第46回
大会 (長 野)で シ ョウゲ ンジ属 (R)zites)の 新種 として
発表 された もので あるが、そ の後 の調査 で 北米 の
CoFiPLα LtS CO願拶
ri・
αttS
PCCた
に 極 め て 類 似
し て い る
こ とが 分 か つ た 。
(財 )日 本 き の こセ ン ター 菌章研 究所 の上 席 主 任研
究員長 沢栄 史氏 に よれ ば、 「ア メ リカ菌 学 会誌
写真 16.チ ャナバ (ア カチャフウセンタケ)
(フ ウセンタケ科 )
Mycologia vol.94 No。 4(2002)に 、Rozites(シ ョウグ ンジ属)と Cortinarius(フ クセ ン タケ
属)は 分子系統学的な研究によ り同一属 (Cortinariusフ ウセ ンタケ属)に ま とめた方 が 良い
とい う論文 が掲載 されたが、本種はRozitesと Cortinariusの 中間的な形質 を備 えた種 と考え
られ る」 との こ とであ った。
85
Ⅱ 岩国市の生物
本種は、松本 が、 「山 口県産きのこ類 ノー ト(1)」 (1996c)や 「山 口県南東部 の きのこ類」
(1997)な どに報告 したが 、1995年 10月 21日 と27日 に周東町 三井寺山で採集 した 日本未記録種
(仮 称 )ア カチャフ ウセ ンタケ Co崩れαriws sp。 と同一種 である。
子実体は、傘 の径 3.0∼ 8.4cm、 表面は赤褐色で周辺部 に細かい放射状 の溝線 が多数 あ り、
濃褐色 で密着す る鱗片が傘 の 中心付近 に集 ま つて付 いてい る。高 さ5,0∼ 10.Ocm。 柄 は長 さ4.5
∼ 10.Oclll、 柄 の太 さは上部で0,6∼ 1,6cl■ 、基部 は1.0∼ 2.lcm。 柄 の赤褐色 のツバ状帯 は、柄
の下端か ら1.5∼ 3.Ocmの 位置 にある。 肉は淡褐色で変色せず、か じつて も味はせ ず、独特 の
臭 いがす る。 ヒダは湾生 し褐色。 6∼ 11月 にブナ科樹木 か らなる暖温帯 の林 に発生す る。
県内の美東・ 秋芳地域では昔か ら食用 として利用 されてい るよ うであるが、本種 について
採集記録 の ある文献 としては、松本 (1996c)が 発表 した「山 口県産きのこ類 ノー ト(1)」 が最
も古 い よ うで あ る。
7)ヤ シャイグチ
/vsとrぬ。/● 物伊FT● デ
spprTs(Kawam.ex
Ⅲ
坤
lmaz.
&Hongo)Wore【 写真 17】
7∼ 9月 にシイや コナ ラな どブナ科樹木 か らなる暖温帯 の
林 に発生す る。
子実体 の傘 は中央 部 が少 し突出 し、表面 に粘性 が あ り、縁
に被膜 が垂 れ下がる。柄 の表面は網 目状で粘性 はない。
今関 。本郷 (1987)に よると、発生地は関東以西で比較的ま
れ と記載 されてい る。
(オ ニイグチ科)
8)ヒ メウグイスイグチ PTrr9rD9/9rvsガ ′,ど,sHttnem.&
Gooss.
皇
事
B美:18】
【
7∼ 10月 に シイや コナラな どブナ科樹木か らなる暖温帯 の林 に発
生す る。
子実体 は、傘 の径 3.5∼ 3.8cm。 柄 は長 さ 2.5∼ 3。 2cm、 太 さは上部
1.2∼ 1.3 clll、 下部 1.6∼ 1.8 cm。 傘 と柄 の表面は粘性 が ある。
今関 。本郷 (1989)に よると、発 生地は滋賀・ 鳥取 が記載 されてい
る。 山 口県 での発 生は比較的まれ で あると考 え られ る。
9)ス ス ケアワタケ
写真 18.ヒ メウグイスイグチ
(イ グチ科)
肋′
,rrs svbrrsprs HOngo
簑
弄多
筆19】
【
7∼ 9月 にシイや コナ ラな どブナ科樹木 か らなる
暖温帯 の林 に発 生す る。
子実体は、傘 の径 5.0∼ 12.5cm。 柄 は長 さ4.0∼
7.5cm、 太 さは上 部 1.1∼ 2.2 cm、 下部 1.2∼ 2.6 clll。
傘 の表面は暗褐 で ビロー ド状。管孔 は黄色 で孔 日は
褐色、触 ると青 く変色す る。柄 の表面は褐色で、上
部は網 目状 の模様 があ り、下部は褐色 の粒状 になる。
肉は黄色で変色 しない。か じつても味は しなか つた。
菌章研究所 の長沢栄史氏によると、比較的珍 しい
種類 とい うこ とである。
10)ル リハ ツタケ と,,rarデ
写真 20】
【
86
indip(schW.)Fr.
“
写真
19。
ススケアヮタケ
(イ
グチ科 )
Ⅱ 岩国市 の生物
7・ 10月 にシイや ヨナラな どブナ科樹木か らなる暖
温帯 の林 に発生す る。
子実体は傘表面に藍青色 の環紋 が あ り、藍青色 の ヒダ
は傷 つ くと緑色に変色す る。
今関・ 本郷 (1989)に よると、美 しい きのこで発生は
比較的まれであるが、暖地 ではやや多 い と記載 されて
い る。
写真 20.ル リハ ツタケ (ベ ニタケ科 )
11)ヒ ダウ ロコタケ 0似撼9J9r2P itte′ 力拘″(Berkt
et Curt.)Reid【 写真 21】
7月 頃に広葉樹 の倒木 か ら発生 し、数 ヶ月間かけて
成長 し、強靱 な革質であるため翌年 まで腐 らずに我 る。
子実体は、傘が漏斗状で、長径 14.O cm、 短径 13.0
cDl、 傘 の表面は淡黄褐色で、綿状 の粗毛 で覆 われ る。
裏面は 白色 ∼乳 白色で顕著な うね状 の隆起 が ある。偏
心性 の柄 の長 さは 1.5 clll、 太 さ 2.O clll、 濃褐色 で ビロ
ー ド状 の毛で覆 われてい る。
今関・ 本郷 (1989)に よると、発 生地は沖縄・ 宮崎 。
和歌山が記載 されてい る。 山 口県 での発生はまれ である
と考 え られ る。
写真 21.ヒ ダウロコタケ
(タ チウ ロコタケ科)
オ
鮭
12)ム サ ンタケ
■ 、一
(Berk.)ImaZ.【 写真 22・
Lゝ
Pyrrhoderma adamantium
23】
ハ イ ノキ科樹木 の ク ロキの根元
付近 か ら発生 し、年 々生長 を続 け
る多年 生 の木質 の きのこ。
今関 。本郷 (1989)に よると、発
生は きわめてまれで、発生地 とし
て神奈川・ 鳥取・ 島根 が記載 され
ている。 松本 (1996b)に よる と、
山 口県 の照葉樹林 にはク ロキが多
写真 22.無 柄型ムサシタケ
(タ ヨウキン科)
写真 23.有 柄型ムサシタケ
(タ コウキン科 )
く、本種 を しば しば採集 してい る
こ とか ら、山 口県内には広 く分布
してい ると考 えられ る。
13)コ ウボウフデ 肋 どrarraBヵ 筋 ′
"(Kawamum)Otani
祭
秦要
柔24】
【
10∼ 11月 に ミズナ ラや コナ ラな どブナ科樹木 か らなる暖温帯 の
林 に発 生す る。
子実体全体 の高 さは 9,3∼ 15.O
∼3.O
cm。
clll。 子実体 の先端部 の太 さは 2.0
の上
の
柄
部 太 さ 0。 9∼ 1.6 clll、 柄 の下部 の太 さ 1.0∼ 1.5
基部にある卵 の幅は 2.0∼ 3.3 cln、 高 さ4.0∼ 5。 5 cm。
clll。
子実体 は乾燥標本 に して も形 がほ とん ど変化 しない。
今 関・本郷 (1989)に よると、発 生 はまれで 、発 生地 として熊本・
京都・ 滋賀・ 愛知・ 栃木 C茨 城・ 福 島 が記載 されてい る。
写真 24.コ ウボウフデ
(ヨ ウボウフデ科)
87
Ⅱ 岩国市の生物
14)ア カ ダ マ タ ケ
写真
【
Fat報0臣Sr9rヵ rar79Jlivs(Bcrk・ )Zeller&Dodge
25】
身鞣
8∼ 10月 に ヨナラやシイな どか らなる暖温帯 の林 に発 生す る。
子実体 の長径 2.7 cm、 短径 2.3 cm、 高 さ 1.3 cm。 表面はなめ らかで
淡赤色、内部 のシ ョウロ状 グ レバ は褐色で変色せず 、特別な臭 い は
ない。基部 に橙色 の菌糸束 が ある。
恥
,苫
■
写真 25の 痛平な球形 の子実体 は 中心が凹み、その凹みに淡黄色
の水滴が溜ま つていた。
写真 25.ア カダマタケ
(メ ラノガステル科)
・
・
今 関 本郷 (1989)に よると、発 生地は京都・滋賀 愛知 が記載 さ
れ て い る。 また 、本郷次雄 (2006)に よ る と、発 生 は比 較的 まれ と記載 され て い る。
15)カ ゴ タケ ′′99JliOr/92訂 ,ο 〃θ Berk.【 写真 26】
8∼ 12月 に シイ な どか らな る照葉樹林 に発 生す る。
子 実体 は 、幼 菌 時 は球形 の袋 状 で直径 は 2,7∼ 4。
5 cm、
表面 は 白
色 ∼ 淡褐 色。 球形 の袋 が裂 開 し、托 が 展 開 し終 え る の に 要 した時
間 は約 5分 で あ つ た。托 全体 は丸 篭形 で 白色 、高 さ 5.0∼ 6.5 clll、
托 は 9つ の 篭 目に分 かれ 、下部 の 4つ の 篭 目は
四角形 、 上 部 の 4つ の 篭 目は三角形 、頂 部 の 1つ の 篭 目が 四角形
幅 5.0∼ 10.O
clll。
で あ つ た。篭 目の縁 の 托枝 の太 さは 2.0∼ 7.O cmで あ つ た。内側 に
は粘 液 状 の 暗緑褐 色 の グ レバ が つ い てお り、果 実 が腐敗 した よ う
(ア カカ ゴタケ科 )
な臭 い が した。
今 関 。本 郷 (1989)に よる と、発 生 は まれ で 、発 生 地 と して兵庫 ・
京都 ・ 滋 賀 。東京 ・ 茨城 が記録 され てい る。
16)キ イ ロス ッポ ンタケ 月防 ′/vs DDsrarTs(Penzip Lloyd【 写真
27】
6月 頃 に ブ ナ や ミズ ナ ラな どか らな る夏 緑 樹 林 で 倒 木 か ら発 生
す る。
子実体全体 の高 さは 8,0∼ 13.O clll。 傘 の長 さ 2.8∼ 4.3 cm、 幅
1.4∼ 2.5
cm。
径 は 2.0∼ 4.O
柄 の下部 の太 さは 1.0∼ 2.O cm。 基部 にある卵 の直
cm。 傘 の グ レバ を洗 い流す と、鮮や かな黄色 の傘 が
露出す る。
本郷 (2006)に よると、発生はかな りまれ と記載 されてい る。
17)ウ スキキヌガサタケ
οと
節
写真 27.キ イロス ッポンタケ
(ス ッポンタケ科)
ora JPIPDF力 協 Fisch.ilutea Kobttad【
写真 28】
主 に梅 雨 の 時期 に ス ギ林や コナ ラ・ アカ マ ツ林 、 モ ウ ン ウチ ク
'デ
林 な ど暖 温帯 の林 に発 生す る。
子 実体 は 、頂部 にあ るグ レバ を つ けた傘 の長 さ 5,0∼ 4.O
は 5,0∼ 4。
∼ 1.8
3 cm。
柄 の長 さは
下部 2。 7 cm。
20,O cm、 幅 は 17.5∼ 19,O
clll。
clll、
幅
柄 の 太 さは上部 1.3
傘 か ら垂 れ 下 が るマ ン トの長 さは 16.0∼
15。
5∼ 19。
cm、
5 clll。
基 部 の 袋 状 の ツボの 直径 は 3.5∼ 4.1
グ レバ の 臭 い は 、 キヌガサ タケや ス ッポ ン タケ よ り強 い 悪臭
cm。
が す る。
今 関 。本郷 (1989)に よる と、発 生 地 は宮 崎 ・ 広 島・ 徳 島・ 京都
が 記載 され てい る。 また 、今 関 ら(1988)に よる と、発 生 はまれ と
記載 され てい る。 山 口県 での本 種 の発 生地 と して岩 国市 だ けが知
られ て い る。
88
写真 28.ウ スキキヌガサタケ
(ス ッポンタケ科)
Ⅱ 岩国市 の生物
18)ク ラマノジャガイモタケ 鈴浪vi報ア
η,Psrar9sperJ7P(vitt.)
Kuntze【 写真 29】
H月 頃にシイな どか らなる照葉樹林 に発 生す る。
子実体は紡錘 形で、長径 2.7∼ 4.O
高さ
cn、
短径 2.5∼ 3.O
clll、
表面は淡黄褐色で滑 らか。切断す ると、切
断面が淡褐色か ら徐 々 に淡紫褐色 に変色す る。 ヨー ド臭 がわ
ず かにあ り、 か じつて も味は しない。
今関 。本郷 (1989)に よると、発 生はまれで 、発 生地 として
2。
1∼ 2.5
clll。
京都が記載 されてい る。
19)ア オ ゾメク ロッジタケ 物
写真 29.ク ラマノジャガイモタケ
(ジ ャガイモタケ科 )
″力 J7V99d2(Pctri)
Corner&Hawker【
写真 30】
7∼ 9月 に ヨナ ラや シイな どブナ科樹木 か らなる暖
温帯 の林 に発生す る。
子実体は類球形。長径 2.0∼ 3.O cm、 短径 1.5∼ 2。 2
cm、 高 さ 1.2∼ 2.O clll。 表面は 白色で滑 らか、触 つた り
傷 を付 けた りす ると、速や かに濃青色に変色 し、薬品臭
がす る。 山 口県での発生はまれであると考え られ る。
20)ム カシオォ ミダ レタケ
Imazeki【 写真 31】
Pr9r9」F9JP′ 9Pカ デ
spデ カ
写真 30,ア ォゾメクロツプタケ
(ア オゾメクロップタケ科)
9月 頃に夏緑樹林 の ミズナ ラな どの倒木 か ら発生す
る。
子実体は、傘 の長径
短径 6.O clll、 厚 さ 3.5
cm。 傘表面は淡黄褐色 でイボ状 の突起 が 多数 あ り、裏面
は迷路状 の厚 い ヒダ状。
今関・本郷 (1989)に よる と、発 生はまれ と記載 されて
8。
5 clll、
い る。
(ヒ
メキ クラゲ科 )
21)ミ ミブサタケ 時鶴 ″ ど
・郵 拘♂Berk.et Curt。
写真 32】
【
6∼ 8月 にアカガシや シ ラカ シ、コナ ラな どブナ科樹
木 か らなる暖温帯 の林 に発生す る。
今 関 。本郷 (1989)に よると、発生は比較的まれ と記載
されて い る。 山 口県では内陸 の夏緑樹林や沿岸 の照葉
樹林 で も採集 してい る こ とか ら、県内に広 く分布 して
い ると思われ るが、発生はまれである。
22)ォ ォセ ミタケ 働鷹枷噌psル rpr9pο 力 Kobayasi
写真 32.ミ ミブサタケ
(ペ ニチヤワンタケ科)
雫
井要
柔33】
【
4∼ 6月 に暖温帯 の林 の地中のアブ ラゼ ミな どの幼 虫か ら発生す る。
子実体 は、
全長が 14.0∼ 17.5 cm。 地上部は 2.2∼ 3.5 clll、 頭部 の直径 は 0。 6∼ 0。 8 clllで 褐色。
柄 の地上部 の長 さは 1.5∼ 1.8 clll、 太 さ 0.3 cmで 黄褐色。柄 の地中部 の長 さは 8.0∼ 13.O cm、
太 さ 0.2∼ 0.3 clllで 赤褐色。
山 口県に広 く分布 して い ると思われ るが、発 生は比較的まれである。
89
Ⅱ 岩国市 の生 物
写真 33.オ オセ ミタケ
(バ ッカクキン科 )
写真 34.ト ガリスズメバチタケ
(パ ッカクキン科 )
23)ト ガ リスズメバチタケ 攪咀枷噌ps 9//8慈a″ Penzoet Sacc.【 写真 34】
7∼ 8月 に暖温帯 の林 のオオスズ メバ チの成 虫か ら発生す る。
子実体は、落葉 に埋 もれたオオ スズ メバ チの成 虫 1匹 あた りか ら 1∼ 4本 生 じていた。 全
長 7.0∼ 12.O cm。 頭部 の長 さは 1.4∼ 4.5 cm、 太 さ 0.1∼ 0,2 cmで 淡黄褐色、先端に尾状 の小
突起 を生ず る。柄 は長 さ 5.6∼ 7.5 cm、 太 さ 0.05∼ 0.10 cmで 淡褐色。
清水 (1997)に よれば、本種 の発 生は近縁種 のハ チタケよ りもやや少 ない とある。山 口県 での
発生は比較的まれ であると思われ る。
24)タ ンポタケ 鈴′J/99ps,η 膀 拷 (Fr,)Link【 写真 35】
3∼ 4月 に コナ ラな どブナ科樹木か らなる暖温帯 の林 の地
中にあるツチダ ン ゴか ら発生す る。
子実体 は、高 さ 7.0∼ 9,O cm。 頭部 の直径 1.0∼ 1.6 cmで 黒
色。柄 は太 さ 0,4∼ 0,7 cm、 表面は淡黄色 の地に横 に並ぶ黒色
の細 かい鱗片 で覆 われ る。宿 主 のツチダ ンゴの直径 は 1.5∼
宿主か ら 1本 発生。
清水 (1997)に よれば、本種 の発生は全国的にやや少 ない と
ある。 山 口県での発生は比較的まれ であると思われ る。
2.O cm。
25)ミ ヤ マ タンポタケ
f9rJ/● ppo力 rermedialmai t
写真 35,タ ンポタケ
(バ ッカクキン科)
″デ
a´ inokuensデ ♂Kobayasi et Shimizu【 写真 36】
10月 に コナラな どブナ科樹木 か らなる暖温帯 の林 の地 中 に
あるツチ ダン ゴか ら発生す る。
子実体は、高 さ5。 3∼ 5.5c皿 。頭部 の直径 0.9∼ 1.5cmで 、黄褐
色 ∼黒褐色。柄 は太 さ0。 4∼ 0。 7cm、 表面は淡黄色 の地に横 に並
ぶ 黄褐色 の細 かい鱗片 で覆 われ る。宿主 のツチダン ゴの直径 は
2.0∼ 2.2cm。 宿主か ら 1∼
2本 発 生。
今関 ら(1988)に よれ ば、発 生地 として宮城県お よび北茨城 ・
群馬県な どが記録 されて い る。また、山口なばの会会長 の勝本
謙 氏 によると、山 口市 阿東 で採集 された記録があるとい うこ と
であ つた。 山 口県 で の発生は比較的まれ であると思われ る。
写真 36.ミ ヤマタンポタケ
(パ ッカクキン科)
Ⅱ 岩国市の生物
26)カ エ ン タ ケ
P9JDFとo″朗
99rpr― JP7P9(Pat.)BOedun
賽
弄蓼
【
柔37】
8∼ 10月 に ミズナ ラな どか らなる夏緑樹林 の地上や枯れた
広葉樹 の根元付近 の材 か ら発生す る。
写真 の子実体 は高 さ 6。 5cmで 、地 上に 3.Ocm露 出 し、腐植 に
3.5cm埋 もれていた。地上に露出 してい る部 分 は鮮 紅色、腐植
に埋 もれた部分 は黄赤色。上部は手 の指状 に 4本 に分岐 し、全
体 の幅 3.Ocm。 分岐 した 4本 の枝 の長 さと太 さは次 の とお りで
ある。長 さ 4.Ocm・ 太 さ 0.5cm、 長 さ 4.Ocm・ 太 さ 1.Ocm、 長 さ
5。 2cm e太 さ
2cm、 長 さ 6.Ocm・ 太 さ 0,7cm。
1。
今関 ら(1988)に よる と、発生はまれ と記載 されてい る。また、
山 口なばの会会長 の勝本謙 氏によると、山 口県 では珍 しい種類
で、1998年 10月 に 山 口県阿東で採集 された記録があるとい うこ
とであつた。
(3)日
写真 37.カ エ ンタケ
(ニ クザキ ン科 )
録
筆者 (松 本秀樹)は 、 1992年 7月 か ら今 日まで山 口県南東部 の岩国市・柳井市・ 田布施町・
光市・周南市できのこ類 の採集調査 を行 つてきた。そ の調査結果は「山 口県南東部 の きの こ類」
(1997年 2月 )、 「山 口県南東部 の きの こ類 Ⅱ」 (2000年 3月 )、 「山 口県南東部 の きのこ類 Ⅲ」
(2003年 2月 )な どに報告 している。 また、2002年 度 日本学術振興会奨励研究 で 、1992年 7月
∼2002年 12月 に行 つた採集調査結果 に基 づい て 「山 口県南東部におけるきのこ類発 生の季節
的変動 と季相分布」(2003年 3月 )を 発表 した。2003年 1月 以降は、筆者 の勤務校 の部活動 で採
集調査 を継続 して取 り組み、研究成果 を山 口県科学作品展な どに出品 してい る。
本 目録 は、上記 の研究成果 に記録 されて い る岩国市で採集 したきのこ類 の うち、種名 がつい
てい るもの を とりま とめたものである。
日録 に掲げ られた種類 の標本は、乾燥標本 として筆者宅 (柳 井市)や 山 口県 立高森高等学校
生物 準備 室 (山 口県岩 国市)に 、 また一部 (複 標本)は (財 )日 本 きのこセ ンター菌章研究所標本室
(鳥 取県鳥取市)1こ 保存 されて い る。種 の 同定は、今 関・ 本郷 (1957、
今関
ら(1988)、 本郷 ら(1994)の 図鑑 を用 いて行 い 、一部標本 につい ては上記研究所上席主任研究員
の長沢栄史先生に調査 して い ただいた。
本 目録 の分類体系お よび和名 は今 関・ 本郷 (1987、 1989)に 準拠 したが、最近、 DNAに よ
1965、
1987、
1989)、
る分子生物 学的解析 によ り、菌類 の分類体系は大き く異な つた状態 にな つて い る。
真菌門
[I].担 子菌亜同
[I]― I.真 正担子菌綱
[I]― I-1.帽 菌亜綱
[I]― I-1-A.ハ ラタケロ
[I]―
I-1-A-1.ヒ
ラタケ科
キヒラタク・オオヒラタケ・ヒラタケ・ ウスヒラタケ・アラグカフキタタ・マツオウジ・シイタケ・イタチナ
ミハ タケ
.
91
Ⅱ 岩国市の生物
[I]―
I-1-A-2。
ヌ メ リガサ科
サクラシメジ・フキサクラシメジ・アケボノサクラシメジ・ フユヤマ タケ・ヤギタケ 。オ トメノカサ・ コオ ト
メノカサ・ハ ダイ ロガサ 。オオ ヒメノカサ 。アカヤマ タタ・シュイ ロガサ・ベニヤマタケ・ トガ リベニヤマ タ
ク・アクボノタク・ トガ リフカクサタタ・ヒイ ロガサ・ コベニヤマタタ・アキヤマタケ・ ヒメダイダイタケ・
ヤマヒガサタケ・アカヌマベニタケ・ベニ ヒガサ・ナナイ ロヌメリタタ・ワカクサタケ・ダイダイ ヒメノカサ
[I]―
I-1-A-3。
キシメジ科
バ
アオキオチ タケ・ ヒメホ ウライタタ・オ リープサカズキタタ・ ミヤマオチバ タク・アクニオイタケ・クヌギ
タケ・ハ タケシメジ・ス ミゾメシメジ・シャカシメジ・ホンシメジ・ブナシメジ・ヤタノシメジ・オシロイシ
メジ・ヤグラタケ・オオキツネタケ・カレバ キツネタタ・キツネタケ・ ウラムラサキ・ツキ ヨタケ・カヤタケ・
シロヒメカヤタケ・ホテイシメジ・アオイヌシメジ・コカブイヌシメジ・ムラサキシメジ・ コムラサキシメジ・
ウスムラサキシメジ・サマツモ ドキ・キサマツモ ドキ・ヤブアカグシメジ・ ミネシメジ・シロシメジ・キシメ
ジ・シモフ リシメジ・ハエ トリシメジ・ ネズ ミシメジ・マツタク・カキシメジ・アイシメジ・アザシメジ・ケ
ショウシメジ・ナ ラタク・ ナラタケモ ドキ・ ヒグサカズキタケ・ヒナノヒガサ・ヒメキシメジ・オオイチ ョウ
タク・ムレオオイチ ョウタケ・ コザラミノシメジ・スギヒラタタ・アカアザタケ・エセオ リミキ・アカチャツ
エ タタ・モ リノカ レバ タケ・フサ ビカ レバ タタ・アマ タタ・シロホ ウライタク・ ヒノキオチバ タケ・アシグロ
ホ ウライタケ・サカズキホウライタク・アミヒダタク・シジミタク・ クログシジミタケ・フサ ビタタ・ムキタ
ケ・ビロー ドツエ タタ・ツエ タケ・フチ ドリツエ タケ・ヌメリツバ タタ・ヌメ リツバ タケモ ドキ・ ヒロヒダタ
ケ・マツカサキノコモ ドキ・ハナオチバ タケ・スギエ ダタケ・シワホウライタク・オオホ ウライタタ・ハ ツガ
ネオチバ タク・ウマ ノクタケ (ヤ マ ウバ ノカミノケ)・ クヌギタケ・センボンクヌギタク・ニオイアシナガタケ・
アシナガタク・アカチシオタケ・ ヒメチシオタケ・チシオタケ 。キナメアシタク・サクラタケ・ ウスキブナノ
ミタケ・キチャホウライタケ・ ヒメカバイ ロタケ・ニセマツカサシメジ・エ ノキタケ・ ダイダイガサ
[I]―
I-1-A-4.テ
ン グタケ科
ヒメヨナカブ リツルタケ・ヒメコガネツルタタ・ヒメベニテ ングタケ・ハイカグラテ ングタク・カバ イ ロコナ
テングタケ・イボ コガネテ ングタケ・テングタケダマ シ・ ウスキテ ングタケ・テングタク・シロタマゴタク・
テングツル タタ・ツル タケ・シロツル タケ・カバイ ロツルタタ・ タマゴタタ・チャタマゴタク 。キタマゴタケ・
カハ テングタケ)・ タマゴタタモ ドキ・ ドクツル タク・ニオイ ド
クツル タケ・シロタマゴテ ングタケ・クロタマゴテングタク・ コテングタクモ ドキ・タマゴテ ングタケ・ コタ
マゴテ ングタケ・ クロコタマゴテ ングタケ・フクロツルタク・ コガネテングタケ・ガンタケ・ヘ ビキノコモ ド
キ 。キ リンタケ (ヘ ビキノヨ)。 イ ロガワリヘ ビキノヨ・ コナカブ リテングタタ・ハイイ ロオニタケ・キ ウロ
ドウシンタケ・ タマゴテングタケモ ドキ
(ア
ヨテ ングタク・ タマシロオニタク・オニテ ングタク・シロオニタケ・ コシ ロオニタタ・ササク レシロオニタク・
コササク レシロオニタク・シロオニタケモ ドキ・チャオニテングタタ・ハイカグラテ ングタケ 。オオオニテ ン
グタケ・スオ ウシ ロオニタタ・ コ トヒラシロテングタケ
[I]一
I-1-A-5.ウ
[I]一
I-1-A-6,ハ
(シ
ロワタテングタケ)・ チャヌメリカラカサタケ
ラベ ニ ガサ 科
オオフクロタケ・ ウラベニガサ・ベニ ヒダタケ・ヒイ ロベニ ヒグタケ・ヒメベニ ヒダタケ・クサ ミノシカタケ・
ヒョウモンクラベニガサ・ カサ ヒダタケ
ラタケ科
ロ
・
オオシ カラカサタケ ドクカラカサタケ・カラカサタケ・マ ン トカラカサタケ・アカキツネガサ 。キツネノ
ハナガサ・ザラエ ノハ ラタケ・シロオオハ ラタタ・ ウスキモ リノカサ・ナカグロモ ヅノカサ・クロヒメオニタ
ケ・オニタケ 。キツネノカラカサ・ クリイ ロカラカサタケ・ ワタカラカサタケ・ クロヒメカラカサタケ・シロ
キツネノカラカサ・シロヒメカラカサタケ・ヒメオニタケ・チャヒメオニタケ・オオシワカラカサタケ・シワ
カラカサモ ドキ・ カブラマツタケ・ コガネタケ
Ⅱ 岩国市の生物
I]一
I-1-A-7.ヒ
トヨ タケ科
ササク レヒ トヨタケ・ ヒ トヨタク・ キララタケ・ ヨキララタタ・イヌセンボンタク・ ヒメ ヒガサ ヒ トヨタク・
イタチタケ・ コナ ヨタケ・アシナガイタチタケ・ ムササ ビタケ・ムジナ タタ・セ ンボンサイギ ョウガサ
[I]一
I-1-A-8.オ
キナ タケ科
キオキナタク・フ ミジキタク・ ツチナメコ
I-1-A-9。 モ エ ギタケ科
エ
モ ギタケ 。キサケツバ タケ・ クジタタ・ニガクリタケ・ヒカゲシビレタケ・ナメコ・ヌメリスギタケモ ドキ・
[I]―
ヌメリスギタケ・アカツムタケ・チ ャナメツムタケ・シロナメツムタケ・ツチスギタタ・ ヤケア トツムタタ・
センボンイチメガサ・ ヒメスギタケ
[I]―
I-1-A-10。
フ クセ ン タケ科
ハ
マ
・シ
オオキヌ ダ ト ヤタケ
ラグアセ タク・シロ トマヤタケ・ クロ トマヤタク・ タマアセ タク・ コバヤシアセ
タケ・キイ ロアセ タケ・ コブアセタタ・カプラアセタケ・シロニセ トヤマ タケ・キヌハ ダニセ トマヤタタ・ア
カ ヒダフカフサタク・ ヒメフカフサタタ・アシナガヌメ リ・ナガエ ノスギタタダマシ・シ ョウゲンジ・ ニセア
リフウセンタケ)。 フタイ ロフウセンタク・フクセンタケモ ドキ・カフムラフ ウセンタタ・ サ
サク レフ クセンタケ・ ウスフジフウセンタケ・イ ロガフリフウセンタタ・アカツプフ ウセンタケ 。キンチャフ
プラシメジ
(ク
ウセンタケ 。キアプラシメジ・ムラサキアブラシメジモ ドキ・アプラシメジ・ヌメリササタク・ムラサキフウ
センタケ 。トガ リニセフ ウセンタケ・サザナ ミニセフ ウセンタタ・フタイ ロニセ フ ウセンタク・チャナバ (ア
カチ ャフ ウセンタケ)・ ササタタ・アカササタタ・ ミドジスギタケ・オオフライタケ・チャツムタケ 。キツム
タケ・ ヒメヨガサ 。フユ ノコガサ 。ヒメアジ ロガサモ ドキ
[I]一
I-1-A-11.チ
[I]一
I-1-A-12.イ
ャ ヒラタケ科
チャヒラタケ・ クリゲノチ ャヒラタケ・ ニセ コナカプ リ
ッポ ンシ メジ科
ムツノウラベニガサ・ コクサウラベ ニタケ・ クサウラベニタケ・ ヒメコンイ ロイ ンポンシメジ・ ミイノモ ミウ
ラモ ドキ・ ウスキモ ミウラモ ドキ 。キイボカサタケ・シロイボカサタケ・アカイボカサタケ・ ソライ ロタク・
イ ッポンシメジ・ ウラベ ニホテイシメジ・ コムラサキインポンシメジ・カクミノコナカブ ジ
[I]―
I-1-A-13.ヒ
[I]―
I-1-A-14。
ダハ タケ科
ニフタケ・イチョウタタ・サケバ タケ 。ヒダハタケ
オ ウギタケ科
オ ウギ タケ・ クギ タケ
I-1-A-15,オ ニイ グチ科
ニ
オ イグチモ ドキ・ オニイグチ・ コオニイグチ・ クリカフヤシャイグチ・ヤシャイグチ・オオヤ シャイグチ・
I]一
キクバナイグチ・ ミヤマベニイグチ・セイタカイグチ・アシナガイグチ・ベ ニイグチ
I]一
I-1-A-16.イ
グチ科
ロ
ロ
クリイ イグチ・ク リイ イグチモ ドキ・シロヌメリイグチ 。ベ ニハナイグチ・ハナイグチ・ヌメ リイグチ・
チチアフタク・ア ミタタ・ キ ヒダタタ・ イ ロガフリキ ヒダタケ・ア フタケ・キ ッヨウア ワタタ・ クロアザアフ
タケ・ ヨショウイグチ 。キイ ロイグチ・ハナガサイグチ・ ヒメウグイスイグチ・ヌメリコウジタク・ヤマ ドリ
タケモ ドキ・ ムラサキヤマ ドリタタ・ クロアフタケ・オオミノクロアフタケ・ コガネヤマ ドリ・キア ミアシイ
93
Ⅱ 岩国市 の生物
グチ・ススクアフタク・アカジヨク・ コウジタク・ニセアシベニイグチ・ サザナ ミイグチ・イ ロガフリ・ ダイ
ダイイグチ・アメ リカウラベニイ ロガワヅ・ コゲチャイ ロガワジ・オオ コゲチャイグチ・ナガエ ノウラベ ニイ
グチ・ツブエ ノウラベニイグチ・バ ライ ロア ミアシイグチ・ ヒメコウジタク・ ウツロイイグチ・ ヌメリニガイ
グチ・ アタボノアフタタ・ ミドリニガイグチ・ ウラグロニガイグチ・モエギア ミアシイグチ・アイプメクロイ
グチ・ ニガイグチモ ドキ 。キニガイグチ・ホオベニシロアシイグチ・ブ ドウニガイグチ・ コニガイグチ・アシ
ボツニガイグチ・ コビチャニガイグチ 。アカヤマ ドリ 。シフチャヤマイグチ・イ ロガフリヤマイグチ・ヤマイ
グチ
I-1-A-17.ベ
ニ タケ科
シロハ ツ・ アイバ シロハ ツ 。シロハツモ ドキ・ クロハ ツ・クロハ ツモ ドキ・イ ロガフリベニタケ 。アカカバイ
ロタケ・オキナクサハツ・ ニセ クサハ ツ・ クサハ ツモ ドキ 。キチャハ ツ・ カフリハ ツ・チギレハ ツタケ・ニオ
イ コベニタケ・ コベニタケ・ ケショウハ ン・ ウヨンハ ツ・アイタケ・ ヤブ レキチャハ ツ 。ヒビフレシロハ ツ・
I]一
ツギハ ギハ ツ・カレバハ ン・ クスムラサキハ ツ・ヤブ レベニタク・ ドクベニ タタ・チシオハ ツ・ヒナベニタケ・
ドクベニダマシ・ ニシキタク・ ヨヘイジ 。キツネハ ツ・ツチカブ ジ・ツチカプ リモ ドキ・ケシ ロハ ツ・ ケシロ
ハ ツモ ドキ・チチタタ・ ヒロハチチタケ・チ ジメンチチタク・ クロチチダマシ・クロチチタケ・ ヒロハ ウスズ
ミチチタケ・アシボツチチタケ・ ヒメチチタケ・ ニセ ヒメチチタケ・ニオイワチチタケ・チ ョウジチチタタ・
カラハ ツタケ・キカラハ ツタケ 。キカラハ ツモ ドキ・ムラサキカラハ ツ 。キチチタケ・ ウズハ ツ 。キハ ツダケ・
アカモ ミタケ 。アカハ ツ・ハツタク・ル リハ ツタケ
[I]―
I]一
I-1-B-1.ス
I-1-B.ヒ
ダナンタケロ
エ ヒロタケ科
ス エ ヒロ タケ
I]一
I-1-B-2.ミ
ミナ ミハ タケ科
イタチナ ミハ タケ
I]一
I-1-B-3.ア
ンズ タケ科
ア ンズ タケ・ ヒナア ンズ タケ・ アクイ ロ ウス タケ 。アンズ タケモ ドキ・ ミキイ ロ ウス タケ・ ベニ クスタケ・
キイ ロラッパ タケ・ ク ロランパ タケ
I]―
I-1-B-4.シ
ロ ツ ウ メ ン タ ケ科
ム ラサキナギナタタケ・シロツクメ ンタケ・カベ ンタケ・ナギナタタク 。キツウメンタケ・ベニナギナタタク
ア ジノタイマ ツ・ シ ロヒメホウキタタ・ フサタケ
[I]―
I-1-B-5.カ
レエ ダタケ科
カ レエダタタ・カ レエダタケモ ドキ・ムラサキホウキタケモ ドキ
[I]―
I-1-B-6.フ
サ ヒメホ ウキ タケ科
フサ ヒメホウキタケ
[I]―
I-1-B-7.ホ
ウキ タケ科
ホ ウキタタ・キホ ウキタケ・ コガネホ クキタタ・ハナホウキタケ・ ウスムラサキホウキタケ・ ササナバ 。イオ
ウホ ウキタケ・ ヒメホ ウキタケ・ トサカホウキタク・カ レキノホウキタケ
94
Ⅱ 岩国市 の生物
[I]一
I-1-B-8.ラ
ッパ タケ科
ウスタケ・フジウスタケ
[I]一
I-1-B-9.コ
[I]―
I-1-B-10.ク
ウヤクタケ科
ウラジロウロコタケ・カ ミウロヨタケ・アイコウヤクタケ・スミレウロコタケ・ケシフウロヨタケ・チヂ レタ
ケ・ カワタタ・ サガ )ハ ジタケ
ロ コタケ科
チャウロヨタケ・ キクロコタケ・チウロヨタケ・ カタクロコタケ・オオウロコタケ 。モ ミジクロヨタケ
[I]―
I-1-B-11.シ
フタケ科
シフタケ・カフシフタケ
[I]一
I-1-B-12.タ
[I]一
I-1-B-13.ハ
チ ウロ ヨタケ科
ロコ
ハ
ヒダク
タケ・ ナウロヨタケ
ナ ビラタケ科
ハナ ビラタケ
[I]一
I-1-B-14.カ
ンプ ウタケ科
カンプウタケ
[I]― I-1-B-15.サ ン ゴハ リタケ科
ヤマプシタケ
[I]一
I-1-B-16.ニ
クハ ンタケ科
アラゲニクハ ジタケ
[I]一 二-1-B-17.カ ノシタ科
カノシタ・シヨカノシタ
[I]―
I-1-B-18.エ
プハ ジタヶ科
プナハ ジタケ 。エ ガアヽジタケ
[I]―
I-1-B-19.イ
[I]一
I-1-B-20.ニ
ボタケ科
イボタケ・ボタンイボタケ・ モ ミジタケ・ クロハ リタタ・チャハ ジタケ・ コウタケ・ ケロウジ 。クロカフ
ンギ ョウタケモ ドキ科
ヨウモ ジタヶ・ ヌメリアイタケ
[I]一
I-1-B-21.タ
コ ウキン科
アミヒラタケ・ハチノスタケ・スジウチワタケモ ドキ・アミスギタケ `オ ツネ ンタケモ ドキ 。アシグロタケ 。
キアシグロタケ うツヤ ウチ ワタケ・ ウチフタケ・ ヒ トクチタケ 。マイタケ・ トンビマイタケ 。アイカフタケ 。
マスタケ・ ヒラフスベ・シロカイメンタケ・ コカンバタケ・シミガタセンベイタケ・オシロイタケ・ アオプメ
タケ・シミタケ・アケボノオシロイタケ・ヌルデタケ・ カイメンタケ・ ニ ッケイタケ・ ヒメオンネンタケ eヒ
メカイメンタケ・ ウズタケ・ アミウズタケ・ ヒイロタケ・シックイタケ・ ダイダイ ヒメアミタケ・ ヒロハノキ
95
H
岩国市の生物
カイガラタケ・キチ ジメンタケ・ホウロクタケ・ ヒメンロアミタケ・オオチ リメンタケ・チ ジメンタケ・クジ
ラタケ 。シカタケ・カフラタケ 。キツネカフラタケ・アラゲカワラタケ・ニタウスバタケ・カイガラタタ・ ミ
ヽイタケ・ハカワラタケ・シロハカ フラタケ・ヤケイロタケ 。オオカボ
ダレアミタケ・シハイタケ 9ク スバシア
チャタケ・エゴノキタケ・ ミイロアミタケ・チャカイガラタケ・ベ ンコウタケ・ウズラタケ・サフフタギタケ・
レンガタケ 。アナタケ・ホクネンタケ・ シイサル ノヨシカケ・ツガサルノヨシカケ 。ブ ドウタケ・ツンガネタ
ケ・ ツヤナシマンネンタケ・■クイロアナタケ `ム サンタケ
[I]一
I-1-B-22.マ
[I]一
I-1-B-23.タ
ンネ ンタケ科
マンネンタケ・ エ ビタケ・ コフキサルノヨシカケ
ノミコ ゥロコタケ科―
ヨガネウスパタケ・フヒダタケ・キヌハダタケ・アズマタケ・ ラッコタケ・カワウツタケ・オ■カフウンタケ・
ダイダイタケ・キヨプタケ eネ ン ドタケ・カシサルノヨシカケ
[I]― :-2.腹 由亜綱
II]― I-2-A.ニ セショウロ日
[I]一 I-2-▲ -1.ツ チグリ科
ツチグ)
[I]― I-2-A-2っ ニセショウロ科
ヒメカタショウロ・ザラツキカタフタケ・ツチグヅニセショウロ
[I]一 I-2-A-3.コ
ヨンプタケ
ンプタケ科
[I]― I-2-A-4.コ
ヨウボウフデ
ウボ ウフデ科
[I]―
I-2-B.ケ
シボウズタケロ
[I]一 I-2-B-1.ク チベニタケ科
クチベニタケ・ホオベ■タケ
[I]―
[I]― I-2-C-1.メ
アカダマタケ
:-2-C.メ
ラブガステルロ
ラノガステル科
[Iユ
ー l-2-D.チ ャダイゴケロ
[I]一 I-2-D-1.チ ャダイゴケ科
ヨチャダイゴケ・ツネノチャダイゴケ・スジチャダイゴケ
[I]―
96
I-2-E.ホ コリタケロ
江 岩国市の生物
[I]一 二-2-E-1.ヒ
メツチグ ヅ科
キツチグ)。 とナツチガキ `ト ガリンクロツチグ)。 フクロツチガキ
ヒメツチグジ・手
'マ
I-2-E-2,ホ
ヨ リタケ科
。
オニフスベ・ノウタケ キクメタケ・ヒメホヨジタケ・アラグホヨンタケ・ホヨンタケ・タヌキノチャブクロ・
キホヨンタケ
[I]一
[I]―
[I]―
I-2-F-1.ア
I-2-F.ス
ッポ ンタケ ロ
カカ ゴタケ科
カゴタケ・サンコタケ
[I]―
I-2-F-2.ス
ッポ ンタケ科
ロ
キツネノ ウツク・ キツネノエフデ・ス ッポンタケ・キイロスンポンタケ・ ウスキキヌガサタケ・アカダマキ
ヌガサタケ
[I]一
I-2-F-3.プ
ロ トフ ァルス科
シラタマタケ
[I]一
I-2-F-4.ジ
ャガイモ タケ科
クラマノジャガイモタケ
I-2-F-5.シ ョクロ科
ー
ホンショウロ・オオショウロ
[I]―
[I]―
I-2-F-6.ア
オプメク ロツブ タケ科
アオノメクロツプタケ
[I]― 工.異 理担子菖綱
[I]― H一 A.シ ロキタラゲロ
[I]― Ⅱ―A-1.シ ロキクラグ科
ヽ
シロキタラグ・ア
ナビラニカワタケ・クロハナビラニカワタケ・ コガネニカフタケ
EI]― エーB,キ クラゲロ
[I]― Ⅱ一 B-1,キ クラゲ科
キクラグ・アラゲキクラゲ
[I]一 Ⅱ一B-2.ヒ メキクラゲ科
ヒメキクラグ・タマキクラグ・ムカシオォミダレタケ・ニカフハ)タ ケ
[I]― Ц― C.ア カキタラゲロ
[I]一 Ⅱ一C-1.ア カキクラゲ科
ニカフホウキタケ eン ノマタタケ 。フェムスジョクタケ・モモイロダクヅオキン・ィ
ヽ
ナビラダクジオキン
97
五 岩国市の生物
EI]と
子凛菌亜同
I.盤 歯綱
I― A.ビ ョウタケロ
[工 ]―
[Ⅱ ]―
[Ⅱ
]― I一 本
-1.テ ングノメシガイ科
テングノメシガイ・カンムジタケ・ヘラタケ
A-2.キ ンカタキン科
バ
ツ キキンカクチャワンタケ
[Ⅱ
]一 I一
[Π
]― I― A-3.ヒ ナナチ ャ フンタケ科
シヨヒナノチャフンタケ
I一 A-4.ズ キ ンタケ科
ムラサキゴムタケ・ ゴムタケ・ ゴムタケモ ドキ (手 カワチヤフンタケ)・ ズキンタケ・ アオズキンタケ・ タロ
ハナ ビラタタ・ ビヨウタケ・ ニセ キンカクアカ ビョウタケ 。ロクシ ョウグサ レキン・ Wク ショウグサ レキンモ
[Ⅱ ]一
ドキ
[Ⅱ
]― I― B.チ ャワンタケ ロ
I一 B-1.ク ロチャワンタケ科
オオゴムタケ・キンネメサカズキ
[Ⅱ ]―
I一
B-2.ベ
I―
B-3。
ニチャワ ンタケ科
ミミプサタケ・ ベニチャワンタケ │ベ ニチャフンタケモ ドキ・ シロキツネノサカズキ
[Ⅱ ]一
ノボ ヅヅュ クタケ科
。
オオシ トネタケ ノボリジュウタケ・クロノボジジュウタケ・クロアシボンノボヅジェクタケ・ナガエクチャ
フンタケ・ アシボツノボ ))ュ ウタケ・クラー
ガタノボヅジュタ 。ツチタラゲ
[Ⅱ ]―
]一 二一 B-4.チ ャ フンタケ科
ペジザミクロプス
[Ⅱ
[Ⅱ
B-5.ア
]一 I―
ミガサ タケ科
アミガサタケ・ トガリアミガサタケ・カニタケ
]一 I一 B-6.ピ ロネマ キ ン科
ヒイ ロチヤワンタケ・ キチャワンタケ・ アラゲヨベニチャフンタケ
[Ⅱ
[I]― Ⅱ,核 歯綱
[Ⅱ ]― Ⅱ―A.麦 角歯目
A-1.バ
]― 正一
ッカクキン科
セミタケ・オオセミタケ・アフフキムシタケ・カメムシタケ
[Ⅱ
98
(ミ
ミカキタケ)。 コメツキタンポタケ・ハチタ
`
狂 岩国市の生物
ケ・ トガンスズメバチタケ・アジタケ・ガヤ ドリナガミツプタケ・サナギタケ・ ヨガネムシタンポタケ・ ヒメ
ヽ)タ ケ・ タンポタケ・ ミヤマタンポタケ・ョゴメタモタケ・ツクツクホ
クチキタンポタケ 。コツプィモムシア
ウシタケ・ハナサナギタケ・ ヨナサナギタケ
EⅡ ]―
Ⅱ―B.肉 座菫日
Ⅱ― B-1.ニ クザキ ン科
エ
カ ンタケ
[Ⅱ ]一
[Ⅱ
]― Ⅱ一
B-2.ヒ
ー
ポ ミケス キン科
タケ )タ ケ
「 Ⅱ]― Ⅱ―C,ク ロサイワイタケロ
`
Ⅱ一C-1.ク ロサイフイタケ科
チャコプタケ・タロヨプタケ・マメザヤタケ・コプンマメザヤタケ・ホンツクシタケ
[Ⅱ ]―
[Ⅲ ].変 形由同
It査 移菌綱
[Ⅲ ]…
ー E―
[Ⅲ ユ
A.ツ プホコリロ
I一 A-1.ツ ノホ コ ン科
ツノホヨヅ。タマサンゴホヨヅ
[Ⅲ ]一
[Ⅲ ]―
I― B.リ ケアホコ リロ
I― B-1. ドロホ コ ヅ科
マメホコリ・ クダホヨリ
[Ⅲ ]一
[Ⅱ ]―
[Ⅲ ]一
:―
Ceヶ ホコ リロ
I一 C-1.ケ ホ コ ン科
ベ ビヌカホ ヨ )
[Ⅱ ]―
[Ⅲ ]― I―
D-1.ム
I― D.ム ラサキホ コ リロ
ラサキホ ヨ ヅ科
ムラサキホヨ リ
本報告は、筆者 が行 つてきた きのこ類 の調査研 究活動 の研究成果 をもとに とりま とめたもの
である。毎月継続 して調査 した地点 以外 の記録 は不完全 であることは言 をまたないが 、岩 国市
のき のこ類 フロラを解 明す るための一助 になれば幸 いで ある。
本報告 をま とめるにあた り、御 多忙 中にもか かわ らず種 の 同定について種 々御指導 をい ただ
99
Ⅱ 岩国市の生物
いた (財 )日 本 きのこセ ンター菌章研究所 の長沢栄史氏 と山 口県 の採集記録 について御教 示 いた
だいた山口なばの会会長 の勝本謙 氏に厚 く御礼 申 し上げる。
(4)引 用 文 献
今関六也・ 本郷次雄 ,1957.原 色 日本菌類図鑑 :卜 181
今関六也 。本郷次雄 ,1965.統 原色 日本菌類図鑑 :1-238
今関六也 。本郷次雄 (編 ),1987.原 色 日本新菌類図鑑 (I):卜 325
今関六也 監修 ,1987.見 る 。採 る 。食 べ るきのこカ ラー 図鑑 11-254
今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 ,1988.山 渓カラー名鑑 日本 の きのこ :卜 623
今関六也・本郷次雄 (編 ),1989.原 色 日本新菌類図鑑 (Ⅱ ):卜 315
清水大典,1997.冬 虫夏草図鑑 :卜 446
長沢栄史 (監 修 ),2003.フ ィール ドベ ス ト図鑑 14.日 本 の毒 きの こ■-280
長沢栄史・畑 中信 一・ 松本秀樹 ,1998.テ ングタケ属の 1新 種お よび 1新 変種につい て。日本菌学会第42回 大会
講演要 旨集 :27
Nagasawa,E.and Miani,S.2000.A New Species of Amanita Section Lepidella From
」apan,Mem.Natn.Scio Mus.,Tokyo (32):93-97
本郷次雄 監修 ,2006.山 渓 フ ィール ドブ ックス⑦きのこ :卜 383
松本秀樹 ,1995,オ ニテ ン グタケ近縁種 .山 口県 の野外植物 (7):80
松本秀樹,1996a.山 口県寂地 山の きのこ類 .山 口県 の野外植物 (8):27
松本秀樹,1996b.山 口県産 アカイカタクお よび ムサ シタケについ て ,比 婆科学 (169):37-39
松本秀樹,1996c.山 口県産 き のこ類 ノー ト(1).山 口県 の野外植物 (9):54-62
松本秀樹 ,1997.山 日県南東部 の きのこ類 :卜 64
松本秀樹,1998a.山 口県錦町長野山・ 法華山・ 羅漢 山・ 寂地山・ 冠 山の きの こ類 .山 口の植 物 (3):4-8
松本秀樹,1998b.山 口県玖珂郡錦町広瀬 のタンポタケ .山 日の植 物 (4):5
松本秀樹,1998c,山 口県玖珂郡錦町広瀬 の 巨大なオオ ゴム タケ .山 口の植物 (4):7
松本秀樹 ,1998d.山 口県長野山 (錦 町)・ 羅漢 山 (錦 町)・ 冠 山 (錦 町)。 寂地山 (錦 町)・ 寂地峡 (錦 町)。 城 山 (岩
国市)の きの こ類 .山 口の植物 (6):17-21
松本秀樹,1999a.山 口県玖珂郡錦町広 瀬尾巻 の維管束植物類 ・ きの こ類 .山 口の植物 (6):13-16
松本秀樹 ,1999b.山 口県 の きの こ類 の画像デー タの提供 につい て .山 日の植物 (6):28
松本秀樹,2000a.山 口県南東部 の きのこ類 Ⅱ :1-70
松本秀構 ,2000b.テ ングタケ属 の新種 の 可能性 の ある種 (ニ シキオ ニテングタケ)に つい て・ 山 口の植物 4
(11):2
松本秀樹 ,2001a.山 口県玖珂郡錦町広瀬 惣右衛 門 山 に ミヤ マ タ ンポ タク .山 口の植 物 4(12):20
松本秀樹 ,2001b.山 口県玖珂郡 周東町 と9rl町 にオオ セ ミタタ .山 口の植 物
松本秀樹 ,2001c.山 口県玖珂郡錦 町 にハ チ タケ .山 口の植 物
5(14):8
5(14):8-9
松本秀樹 ,2002a.山 口県玖珂郡周東 町 にカ ゴタケ.山 口の植 物 5(15):14
松本秀樹 ,2002b.ア カ チ ャ フ ウセ ンタタ とチ ャナバ は同 一 種 .山 口の植 物 6(17):3-5
松本秀樹 ,2003a.山 口県南東 部 の き の こ類 Ⅲ :1-59
松本秀樹 ,2003b.山 口県南東部 にお けるき の こ類発 生 の季節 的変 動 と季相 分布 :卜 44
松本秀樹 ,2003c.山 口県近辺 で 見 られ るき の こ類 (1).山 日の植 物
7(20):6-9
松本 秀樹 ,2004a.山 口県初 記録 種 の コ トヒラ シ ロテ ング タケ につ い て .山 口の植 物 7(21):6-8
松本秀樹 ,2004b.山 口県近辺 で見 られ るきの こ類 (3).山 口の植 物 8(23):6-7
松本秀樹 ,2005a.山 口県近辺 で見 られ るき の こ類 (4).山 口の植 物 8(24):2-8
松本秀樹 ,2005b.山 口県玖珂郡 錦町 でカ エ ン タケ を発 見 .山 口の植 物
9(26):6-7
Ⅱ 岩国市の生物
松本秀樹 ,2005c.山 口県産 きのこ類 ノー ト(2).山 口県の野外植物 18(24):卜 7
松本秀樹 ,2006a.山 口県 立 高森み どり中学校・ 高森高等学校 の前庭 にア ミガサタケが 多数発 生 .山 口の植 物
10(28):9
松本秀樹 ,2006b.山 口県産 きのこ類 ノー ト(3).山 口県 の野外植物 19(25):卜 6
松本秀樹 ,2007.山 口県近辺で見 られ るきの こ類 (5).山 口の植物 10(30):51-56
松本秀樹 ,2008a.山 口県近辺 で見 られ るきのこ類 (6)。
山 口の植物 H(33):5-9
松本秀樹 ,2008b.山 口県南東部 のツパ キキンカクチ ャ フンタケ.山 口の植物 12(34):9
松本秀樹 ,2009a.山 口県近辺で見 られ るきのこ類 (7).山 日の植物 12(36):5-6
松本秀樹 ,2009b.山 口県近辺で見 られ るきのこ類 (3)。
山 口の植物 13(37)i5-6
松本秀樹 ,2009c.山 口県近辺で見 られ るきのこ類 (9).山 口の植物 13(38):5-6
山 口県近辺で見 られ るきの こ類 (10).山 口の植物 13(39):5-6
山 口県 立 高森高等学校科学パ ソコン部,2007.山 口県玖西地区 (玖 珂町・周東町)│こ おけるきのこ類発 生 と季節
松本秀樹 ,2010。
的変動について (2003∼ 2007年 ):卜 39
山 口県 立 高森高等学校科学 パ ソコン部 ,2008.山 口県岩 国市におけるきの こ類発 生の季 節的変動 (2003∼ 2008
年)il-50
山 口県立 高森高等学校科学パ ソコン部 ,2909.山 口県岩国市におけるきのこ類発 生の季節的変動 の要因 (2003∼
2009年 ):ユ ー45
山 口県立 高森高等学校科学 パ ソコン部 ,2010.山 口県南東部におけるきのこ類発 生 の季節的変動 の要因 (2003∼
2010年 ):1-48
101