DSP W 9003C(2) (PDF:376KB)

防 衛 省 仕 様 書 改 正 票
D S P
W 9003C(2)
航 空 機 ランディングギヤ用 ジャッキ
制定 昭和 5 2 . 3 . 3 0
改正 平成 2 5 . 3 . 2 6
( JA CK,A I R CR A F T LA N D I NG G E AR )
□この改 正 票 は,D S P
9 0 0 3 C (航 空 機 ランディングギヤ用 ジャッキ)
についてのものであり,D S P
W
る。この改 正 票 はD S P
9 0 0 3 C と併 用 される。
1.4
b)を次 のように改 める。
1.4
b)
2.7 塗 装
W
W
9 0 0 3 C ( 1 ) を含 め累 積 記 載 されてい
仕様書
DSP
D
6002
けん引 車 ,航 空 機 用
DSP
W
9001
三 脚 形 油 圧 ジャッキ
DSP
Z
9008
品質管理等共通仕様書
中
“J I S
K
5 5 7 2 の半 つや外 部 用 で” を “J I S
K
5 5 7 2 又 は同 等 品
の半 つや外 部 用 で” に改 める。
2.10を次 のように改 める。
2.10
品質管理
品 質 管 理 は,D S P
Z
9 0 0 8 によるものとし,要 求 事 項 は,表 1 のc による。
防 衛 省 仕 様 書
D S P
W
航空機ランディングギヤ用ジャッキ
(JACK,AIRCRAFT
1
LANDING
9003C
制定
昭和52.13.30
改正
平成22. 5.18
GEAR)
総則
1.1
適用範囲
この仕様書は,航空機の整備などに使用する航空機ランディングギヤ用ジャッキ(以下,ジャッキという。)について規定す
る。
1.2
種類
種類は,表1のとおりとする。
表1-種類
種類
物品番号
呼び
種別
1号
車輪付き
1.5
1730-402-4656-5
4号
車輪なし
3
1730-406-3939-5
LR-1
5号
1730-308-7641-5
YS-11
6号
1730-003-3108-5
7号
1730-308-7640-5
8号
1.3
適用機種
呼び荷重(質量)t
5
1730-422-4455-5
SH-60J,SH-60K,USH-60K,
UH-60J,UH-60JA,CH-47J,
CH-47JA,OH-1,AH-64D
9号
1730-402-4989-5
T-4,E-2C
10号
1730-410-7459-5
LR-1
11号
7
1730-415-9720-5
14号
11
1730-308-7639-5
YS-11
15号
15
1730-411-2137-5
F-4EJ,F-15J/DJ,E-2C
製品の呼び方
製品の呼び方は,仕様書の名称及び種類による。
例
1.4
航空機ランディングギヤ用ジャッキ,1号,車輪付き,1.5 t
引用文書
この仕様書に引用する次の文書は,この仕様書に規定する範囲内において,この仕様書の一部をなすものであり,入札書
又は見積書の提出時における最新版とする。
a)
規格
JIS
B
1101
すりわり付き小ねじ
2
W
9003C
JIS
B
1111
十字穴付き小ねじ
JIS
B
1176
六角穴付きボルト
JIS
B
1180
六角ボルト
JIS
B
1181
六角ナット
JIS
K
5572
フタル酸樹脂エナメル
NDS
Z
8011
角形銘板
NDS
Z
8201
標準色
MIL-PRF-5606
b)
HYDRAULIC
FLUID, PETROLEUM
BASE
仕様書
2
DSP
D
6002
けん引車,航空機用
DSP
W
9001
三脚形油圧ジャッキ
DSP
Z
9000
品質管理適用仕様書
製品に関する要求
2.1
構成
構成は,ハンドポンプ,ラム,シリンダ,リザーバ,安全装置,ハンドルなどからなる。
2.2
外観
外観は,機能上有害な変形,ひび,割れ,破損などがあってはならない。
2.3
構造・機能
2.3.1
ハンドポンプ
ハンドポンプは,ハンドル操作によって作動するピストン形とし,呼び別には次による。
a)
1号のハンドポンプは,リザーバとポンプ本体の一体形とし,ポンプ本体にはプランジャ,吸入弁,吐出弁,圧抜き弁,高
圧ゴムホース接続孔などを設けるものとする。また,ハンドル末端における操作に必要な力は,常用荷重がかかった場合
441.3 N以下とし,ポンプの給油口には50 メッシュ以上の耐食性のろ過網を取り付けるものとする。
b)
4~15号のハンドポンプは,リザーバとポンプ本体の一体形とし,ポンプ本体にはプランジャ,吸入弁,吐出弁,圧抜き弁
などを設けるものとする。また,ハンドル末端における操作力は,常用荷重がかかった場合441.3 N 以下とし,ポンプ
給油口には50 メッシュ以上の耐食性のろ過網を取り付けるものとする。
2.3.2
ラム・シリンダ
ラム及びシリンダは,航空機の負荷を保持する機能をもち,シリンダ内部をラムがしゅう動することにより,負荷を保持したまま
ラムをしゅう動範囲内の任意の位置に上昇及び下降させられるものとする。
2.3.3
リザーバ
リザーバは,ジャッキ各ラムの全操作に必要な規定油量のほか,10 %以上の予備油を入れることができるもので,給油口
及び空気口を有するものとする。
2.3.4
安全装置
安全装置は,ジャッキの油圧が設定圧力 1) 以上になると自動的に安全弁が作動し,油がリザーバ内に戻り,油圧を設定圧
力未満に保持できるものとする。
注 1)
2.3.5
設定圧力とは,各種ジャッキの安全を確保するため,安全装置が作動する圧力をいう。
ハンドル
ハンドルは,長さ1 000 mm以下で取扱いに便利な形状及び寸法とし,握り部には滑り止めのためにローレットを施すもの
とする。
3
W
2.3.6
9003C
圧抜き弁
圧抜き弁は,原則として手動で容易に操作することができ,長期間の使用に十分耐えられる構造とする。
2.3.7
作動油
ジャッキに使用する作動油は,MIL-PRF-5606による。
2.3.8
伸長ねじ
伸長ねじは,手動式で任意の高さに調整できるもので,上部は航空機のジャッキポイントを支えられる構造とし,下部には抜
け止め装置を取り付けるものとする。ただし,1号には適用しない。
2.3.9
フレーム
フレームは,1号だけに適用するものとし,鋼管及び鋼板の溶接構造の台わく(枠)とU形骨格に,ソリッドタイヤの車輪を前方
に2個,後方(トーバー側)に1個取り付けるものとする。
2.3.10
支柱・リンク
支柱及びリンクは,1号だけに適用するものとし,鋼管及び鋼板によって作り,底部の4点をフレーム上部に連結するとともに
上部の3点で航空機のジャッキポイントを受けて平行運動が行える構造とする。
2.3.11
固定ジャッキ
固定ジャッキは,1号だけに適用するものとし,機体こう(扛)上中のジャッキ安定のためジャッキ前輪を浮上することができる
ものでフレーム中央部の両側に取り付けるものとする。
2.3.12
トーバー
トーバーは,1号だけに適用するものとし,付図1を標準とするほか,DSP
D
6002のけん引車,航空機用2 tの
けん引装置に適合するもので,必要に応じて着脱が可能なものとする。
2.3.13
高圧ホース
高圧ホースは,1号だけに適用するものとし,各種ジャッキの圧力に十分耐えられるものとする。
2.4
ねじ部品類
ねじ部品類は,JIS
JIS
B
B
1101,JIS
形状
形状は,付図1及び付図2を標準とする。
2.6
1111,JIS
B
1176,JIS
B
1180及び
1181によるものとし,やむを得ない場合は,契約担当官等の承認を得てその他のねじ部品類を使用するこ
とができる。
2.5
B
寸法・質量
寸法及び質量は,表2を標準とする。
4
W
9003C
表2-寸法・質量
種類
呼び
種別
常用荷重
呼び荷重(質量)t
kN
最伸長高さ
(以上)
mm
最短縮高さ
(以下)
mm
油圧揚程
mm
伸長ねじ
質量
mm
kg
1号
車輪付き
1.5
14.710
880
360
550
4号
車輪なし
3
29.420
290
120
150
40
15
5号
29.420
420
170
190
80
25
6号
29.420
740
270
430
50
25
7号
29.420
920
290
530
120
31
44.520
380
150
210
30
14
9号
49.030
380
150
170
80
16
10号
49.030
920
290
530
120
31又は35
68.650
380
150
200
50
28
8号
5
250
11号
7
14号
11
107.870
500
210
220
80
27
15号
15
147.100
450
160
220
80
40
2.7
塗装
塗装は,十分な防せい(錆)処理をして下塗りを行った後,調達要領指定書によって指定する場合を除き,JIS
5572の半つや外部用でNDS
Z
K
8201の色番号2205(黄赤2.5YR6/13)又は色番号2307[山吹色(2)
2.5Y8/12)の塗料を用いて上塗りを行う。
2.8
2.8.1
性能
強度
強度は,表3の試験方法により試験を行ったとき,十分耐えられるものとする。
2.8.2
耐久性
耐久性は,表3の試験方法により試験を行ったとき,各部に異常のないものとする。
2.8.3
沈下量
ラム及びシリンダの沈下量は,表3の試験方法により試験を行ったとき,常用荷重で0.5 mm/h以下とする。
2.8.4
安全装置
安全装置は,表3の試験方法により試験を行ったとき,確実に作動しなければならない。
2.8.5
耐寒性
耐寒性は,表3の試験方法により試験を行ったとき,設定圧力で安全装置が確実に作動するとともに,ラムが確実に降下
し,かつ,各部に異常のないものとする。
2.9
製品の表示
製品の表示は,見やすい箇所にNDS
2.10
Z
8011の1種銘板を取り付けるものとする。
品質管理
品質管理は,DSP
Z
9000によるものとし,要求する品質管理は,2.3 を選択する。
5
W
3
品質保証
3.1
試験条件
試験条件は,調達要領指定書によって指定する場合を除き,次のとおりとする。
a)
温度は,常温(5~35 ℃)とする。
b)
相対湿度は,80 %以下とする。
c)
表3の試験における“作動させる”とは,最低位置2)→最高位置3)→最低位置と動かすことをいう。
3.2
注2)
最低位置とは,ラムが最短縮され,かつ,伸長ねじが最伸長された状態をいう。
3)
最高位置とは,ラムが最伸長され,かつ,伸長ねじが最伸長された状態をいう。
試験
試験は,表3による。
表3-試験
試験項目
試験方法
強度試験
常用荷重の150 %の垂直荷重を加えて1回作動させる。
耐久試験
常用荷重の100 %の垂直荷重を加えて200回作動させる。
常用荷重の100 %の垂直荷重及び常用荷重の15 %の水平荷重を加えて60回作動させ
る。
沈下試験
ジャッキの最高位置において,常用荷重の100 %の垂直荷重を1時間加えた後,ジャッキ
の沈下量を測定する。
安全装置試験
設定圧力以上の荷重を加えて安全装置の作動を調べる。
耐寒試験
-32 ℃以下に6時間放
置した後
常用荷重の100 %の垂直荷重を加えて1回作動させる。
設定圧力以上の荷重を加えて安全装置及びラムの作動状況を
調べる。
225.55 N以下の荷重を加えて,ラムの降下状況を調べる。
3.3
検査
検査は,表4による。
9003C
6
W
9003C
表4-検査
検査項目
外観
試験方法
目視による。
構造・機能
2.2による。
2.3による。
形状
目視による。
2.5による。
寸法・質量
計測器などで調べる。
2.6による。
塗装・色
目視による。
2.7による。
強度
2.8.1による。
耐久性
2.8.2による。
沈下量
3.2による。
2.8.3による。
安全装置
2.8.4による。
耐寒性
2.8.5による。
製品の表示
備考
4
判定基準
目視による。
2.9による。
契約担当官等が認めた場合は,耐久性及び耐寒性の検査を省略することができる。
出荷条件
4.1
出荷
出荷に当たっては,調達要領指定書によって指定する場合を除き,次による。
a)
ジャッキ各部を完全に清掃点検し,ジャッキ各部に注油するものとする。
b)
作動油は規定量を入れるものとする。
4.2
包装
包装は,調達要領指定書によって指定する場合を除き,商慣習による。
4.3
包装の表示
包装の表示は,調達用両指定書によって指定する場合を除き,商慣習による。
5
その他の指示
5.1
承認用図面
契約の相手方は,製造に先立ち承認用図面を提出し,契約担当官等の承認を受けなければならない。 なお,提出書類の
部数は,3部とする。
5.2
添付書類
添付書類は,調達要領指定書によって指定する場合を除き,ジャッキ1台につき表5による。
7
W
表5-添付書類
書類名
提出部数
取扱説明書
2部
試験成績書
2部
原案作成部課等名:航空自衛隊
補給本部
提出時期
納入時までに。
第2部
注記
整備基準表を含む。
9003C
8
W 9003C
9.
W 9003C