— 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。— 使用上の注意改訂のお知らせ 処方箋医薬品:注意ー医師等の処方箋により使用すること 2015 年 6 月 このたび、標記製品の「使用上の注意」の一部を改訂いたしましたので、ご連絡申し上げます。 つきましては、今後のご使用に際しご参照いただくとともに、副作用等の治療上好ましくない有害事象を ご経験の際には、弊社MRに速やかにご連絡くださいますようお願い申し上げます。 1.改訂の概要 (1) 「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項の「アナフィラキシー様症状」の表記を「ア ナフィラキシー」に変更しました。≪自主改訂≫ (2) 「重大な副作用」の項の「中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群)」の表記を「中毒性表皮壊死 融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)」に変更するとともに、「皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson 症候群)」との記載順を変更しました。≪自主改訂≫ (3) 「臨床検査結果に及ぼす影響」の項の「クリニテスト」を削除しました。 ≪自主改訂≫ 流通在庫の関係から、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでに若干の日数が必要ですので、ご使用に際しましては、ここに ご案内申し上げました改訂内容をご参照いただきますようお願い申し上げます。 -1- 2.改訂内容 〔( )自主改訂、( )自主改訂による削除〕 改 訂 後 改 訂 前 2.重要な基本的注意 2.重要な基本的注意 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生 本剤によるショック、アナフィラキシー様症状 を確実に予知できる方法がないので、次の措置 の発生を確実に予知できる方法がないので、次 をとること。 の措置をとること。 (1)〜(3)現行通り (1)〜(3)省略 4.副作用(本項には頻度が算出できない副作用報告 4.副作用(本項には頻度が算出できない副作用報告 を含む。) を含む。) (1)重大な副作用 (1)重大な副作用 1)ショック(0.01%未満)、アナフィラキシー 1)ショック(0.01%未満)、アナフィラキシー 様症状(頻度不明):ショック、アナフィラ (頻度不明):ショック、アナフィラキシー キシー様症状 (不快感、口内異常感、喘鳴、 (不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、 眩暈、便意、耳鳴、発汗等)を起こすこと 耳鳴、発汗等)を起こすことがあるので観 があるので観察を十分に行い、異常が認め 察を十分に行い、異常が認められた場合に られた場合には直ちに投与を中止し、適切 は直ちに投与を中止し、適切な処置を行う な処置を行うこと。 こと。 2)皮膚粘膜眼症候群 (頻度不明)、中毒性表 2)中毒性表皮壊死融解症 (頻度不明) 、皮膚粘 皮壊死症(頻度不明):皮膚粘膜眼症候群 膜眼症候群(頻度不明):中毒性表皮壊死 (Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮壊 融解症 (Toxic Epidermal Necrolysis:TEN) 、 死症(Lyell 症候群)があらわれることがあ 皮 膚 粘 膜 眼 症 候 群(Stevens-Johnson 症 候 るので、このような症状があらわれた場合 群)があらわれることがあるので、このよ には直ちに投与を中止し、適切な処置を行 うな症状があらわれた場合には直ちに投与 うこと。 を中止し、適切な処置を行うこと。 3)〜8) 省略 3)〜8) 現行通り (2)〜(3) 省略 (2)〜(3) 現行通り 8.臨床検査結果に及ぼす影響 8.臨床検査結果に及ぼす影響 (1)テ ス テ ー プ 反 応 を 除 く ベ ネ デ ィ ク ト 試 薬、 (1)テ ス テ ー プ 反 応 を 除 く ベ ネ デ ィ ク ト 試 薬、 フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性 フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖 を呈することがあるので注意すること。 検査では偽陽性を呈することがあるので注意 すること。 (2)〜(3)現行通り (2)〜(3)省略 -2- 3.改訂理由 (1) 「アナフィラキシー様症状」の「アナフィラキシー」への表記変更 厚生労働省医薬食品局発行の「医薬品・医療機器等安全性情報 No.299」(平成 25 年 2 月) の参考資料『副作用名「アナフィラキシー」について』に基づき、 「重要な基本的注意」及び「重 大な副作用」の項の「アナフィラキシー様症状」を「アナフィラキシー」に記載整備しました。 <参考資料> 医薬品・医療機器等安全性情報 No.299 参考資料 副作用名「アナフィラキシー」について (http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/299-5.pdf) (2) 「中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群) 」の「中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis: TEN) 」への表記変更及び記載順の変更 「重大な副作用」の項の 「中毒性表皮壊死症 (Lyell 症候群) 」の表記を「中毒性表皮壊死融解 症 (Toxic Epidermal Necrolysis:TEN) 」に変更するとともに、「皮膚粘膜眼症候群(StevensJohnson 症候群)」との記載順を変更しました。 (3) 「クリニテスト」の記載削除 尿糖検査用試薬である「クリニテスト」が販売中止となったことから、「臨床検査結果に 及ぼす影響」の項の記載を削除しました。 ☆ 添付文書全文については弊社ホームページに掲載しておりますので、併せてご参照いただき ますようお願い申し上げます。(https://www.medicallibrary-dsc.info) -3- 【使用上の注意】 【禁忌】 (次の患者には投与しないこと) 1. 本剤の成分によるショックの既往歴のある患者 2. バルプロ酸ナトリウム投与中の患者(「相互作用」の項参照) 【原則禁忌】(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必 要とする場合には慎重に投与すること) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 〈用法・用量に関連する使用上の注意〉 本剤の使用にあたっては、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な 最小限の期間の投与にとどめること。[耐性菌の発現等を防ぐため。] が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 8)間質性肺炎(0.01%未満) 、PIE 症候群 (頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸 困難、胸部 X 線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE 症候群 があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合に は直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置 を行うこと。 (2)重大な副作用(類薬) 血栓性静脈炎:他のカルバペネム系抗生物質において、血栓性静脈炎が あらわれることがある。 (3)その他の副作用 【使 用 上 の 注 意】 1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (1)カルバペネム系、ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症 の既往歴のある患者 (2)本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状 を起こしやすい体質を有する患者 (3)高度の腎障害のある患者[痙攣、意識障害等の中枢神経障害が起こりや すい。] (4)肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。] (5)経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビ タミン K 欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこ と。] (6)高齢者(「高齢者への投与」の項参照) 2. 重要な基本的注意 ※ 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法 がないので、次の措置をとること。 (1)事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等に よるアレルギー歴は必ず確認すること。 (2)投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をし ておくこと。 (3)投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観 察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。 3. 相互作用 併用禁忌(併用しないこと) 薬剤名等 バルプロ酸ナトリウム デパケン、 バレリン、 ハイセレニン等 〔※ 2015 年 6 月改訂〕 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 バルプロ酸の血中濃度が 肝臓において、本剤がバ 低下し、てんかんの発作 ルプロ酸のグルクロン酸 が再発することがある。 抱合代謝を亢進すると考 えられている。 過敏症注1) 血 液注2) 肝 臓注2) 腎 臓 消化器 0.1 〜 5%未満 発疹、発熱 貧血、 好酸球増多、 白血球減少、 血小板増多、 血小板減少 AST(GOT)上昇、 ALT(GPT)上昇、 γ-GTP 上昇、 ALP 上昇、 LDH 上昇、 LAP 上昇、 肝機能障害 BUN 上昇、 血清クレアチニン上 昇 下痢、嘔気 菌交代症 0.1%未満 そう痒、蕁麻疹 好塩基球増多、 顆粒球減少 尿ウロビリノーゲン 上昇、 黄疸 クレアチニンクリア ランス低下 嘔吐、 食欲不振 口内炎、 カンジダ症 ビタミン欠乏症 その他注1) 頻度不明 ビタミン K 欠乏症状 (低プロトロンビン 血症、出血傾向等) 、 ビタミンB 群欠乏症状 (舌炎、口内炎、食欲 不振、神経炎等) 浮腫、頭痛 注 1)症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 注 2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処 置を行うこと。 4. 副作用 (本項には頻度が算出できない副作用報告を含む。) 5. 高齢者への投与 総症例 20,258 例中副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されたのは 2,119 高齢者とそれ以外の成人では副作用に差がみられなかったが、高齢者に 例(10.46%)で、その主なものは ALT(GPT)上昇(3.24%)、AST(GOT)上 は次の点に注意して投与すること。 昇(2.97%)、好酸球増多(1.13%)、ALP 上昇(0.98%)、γ -GTP 上昇(0.86%)、 (1)本剤は腎排泄型薬剤であるので、高齢者では血中濃度が高く推移する傾 LDH 上昇(0.82%)等であった。 〔再審査終了時〕 向にある。 (1) 重大な副作用 (2)類薬で、高齢者ではビタミンK 欠乏による出血傾向があらわれるとの報 ※ 1)ショック(0.01%未満)、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、ア 告がある。 ナフィラキシー(不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発 6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 汗等)を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた (1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性 場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関す ※ 2)中毒性表皮壊死融解症 (頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群 (頻度不明) : る安全性は確立していない。] 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘 (2)授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与す 膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)があらわれることがあるので、 る場合は授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行す このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処 ることが報告されている。] 置を行うこと。 7. 小児等への投与 3)急性腎不全 (0.1%未満):急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれる 低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。 ことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常 8. 臨床検査結果に及ぼす影響 が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 (1)テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿 4)痙攣(0.1%未満) 、意識障害(0.01%未満):痙攣、意識障害等の中枢 糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。 神経症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれ (2)直接クームス試験陽性を呈することがある。 た場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に腎 (3)ウロビリノーゲンの測定では、本剤が採尿後時間の経過とともに茶色 障害や中枢神経障害のある患者に起こりやすいので、投与する場合 に着色し、測定に影響を及ぼす可能性があるので 3 時間以内に測定す には注意すること。 ること。 5)偽膜性大腸炎(0.1%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸 9. 適用上の注意 炎(初期症状:腹痛、頻回の下痢)があらわれることがあるので観察 調製後:溶解後は速やかに使用すること。本剤溶解時、溶液は無色から を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適 微黄色澄明を呈するが、色の濃淡は本剤の効力には影響しない。なお、 切な処置を行うこと。 やむを得ず保存を必要とする場合でも室温保存で 6 時間以内に使用する 6)肝障害(0.1%未満):劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれる こと。 ことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常 1 0. その他の注意 が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 (1)本剤投与患者において、パニペネムが分解され、尿が茶色を呈するこ 7)無顆粒球症(0.01%未満)、汎血球減少症(0.01%未満)、溶血性貧血 とがある。 (0.01%未満):無顆粒球症、汎血球減少症、溶血性貧血があらわれる (2)本剤の配合剤であるパニペネムで、モルモット皮下投与のみにPCA 反 ことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常 応と全身アナフィラキシー反応に陽性例が認められた。 注) ( ) 自主改訂 〈製品情報お問い合わせ先〉 第一三共株式会社 製品情報センター TEL:0120-189-132〔受付時間 9:00 〜 17:30(土、日、祝祭日、当社休日を除く) 〕 -4- CRB7OS0101 2015年6月作成
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