日本標準商品分類番号 本態性血小板血症治療剤 薬価基準収載 一般名 販売名 【禁忌 (次の患者には投与しないこと) 】 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。 2.重度の肝機能障害のある患者[血中濃度が過度 に上昇するおそれがある。 ( 【薬物動態】 の項参照) ] 組成・性状 販売名 アグリリンカプセル0.5 mg アナグレリド0.5mg 成 分・含 量 (1カプセル中にアナグレリド塩酸塩水和物0.61mg (1カプセル中) [アナグレリドとして0.5mg] を含む) カプセル内容物 添 加 物 カプセル本体 外 大 性 形 き ポビドン、 無水乳糖、 乳糖水和物、 結晶セルロース、 クロスポビドン、 ステアリン酸マグネシウム ゼラチン、 二酸化チタン 4号カプセル さ 長径:約14.3 mm 短径:約5.32 mm (キャップ) 状 白色の硬カプセル剤 識 別 コード 063 効能・効果 本態性血小板血症 <効能・効果に関連する使用上の注意> 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、 「臨床成績」 の項の内容を熟知し、 本剤の有効性及び安全性を十分理解した上 で適応患者の選択を行うこと。 用法・用量 通常、 成人にはアナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開 始する。 なお、 患者の状態により適宜増減するが、 増量は1週間以上の 間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、 1日4回を超えない範囲 で分割して経口投与すること。 ただし、 1回用量として2.5mgかつ1日用 量として10mgを超えないこと。 <用法・用量に関連する使用上の注意> (1)本剤は目標血小板数未満に維持される必要最小限の用量で使 用すること。 ( 「臨床成績」 の項参照) (2)本剤による治療中は血小板数を定期的に観察すること。 (3)1日用量として7mgを超えて検討された本邦での試験成績はない。 (4)本剤の血中濃度が上昇するため、 中等度の肝機能障害のある患者で は、 減量を考慮するとともに、 患者の状態をより慎重に観察し、 有害事 象の発現に十分注意すること。 ( 「慎重投与」 【 、薬物動態】 の項参照) 使用上の注意 1.慎重投与 (次の患者には慎重に投与すること) (1) 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者 [血中濃度が上昇する おそれがある。 ( 【薬物動態】 の項参照) ] (2) 重度の腎機能障害のある患者 [血中濃度が上昇するおそれがあ る。 ( 【薬物動態】 の項参照) ] (3) 心疾患又はその既往歴のある患者 [心疾患が増悪もしくは再発す るおそれがある。 ( 「重要な基本的注意」 の項参照) ] (4) QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者 [QT間隔延長 が起こるおそれがある。 ( 「重要な基本的注意」 の項参照) ] 2.重要な基本的注意 (1) 心障害があらわれることがあるので、 本剤の投与開始前及び投与 中は、 定期的に心機能検査 (心エコー、 心電図等) を行い、 患者の状 態を十分に観察すること (本剤及び本剤の活性代謝物は環状アデ ノシン一リン酸 (cAMP) ホスホジエステラーゼ (PDE) Ⅲの阻害作用 を有している) 。異常が認められた場合には、 減量、 休薬又は投与中 止などの適切な処置を行うこと。 ( 「重大な副作用」 の項参照) (2) QT間隔延長、 心室性不整脈 (Torsade de pointes を含む) があ らわれることがあるので、 本剤の投与開始前及び投与中は、 定期 的に心電図検査及び電解質測定を行い、 患者の状態を十分に観 アナグレリド塩酸塩水和物 2014年11月 アグリリンカプセル0.5mg *販売開始年月 2014年11月 22600AMX01305000 察すること。 また、必要に応じて、電解質 (カルシウム、 マグネシウ ム、 カリウム) を補正するとともに、 QT間隔延長等の不整脈が認め られた場合には、 減量、 休薬又は投与中止などの適切な処置を行 うこと。 ( 「重大な副作用」 の項参照) (3) アスピリンとの併用により、 重篤な出血等の発現率の増加が報告 されているので、 血小板凝集抑制作用を有する薬剤と併用する場 合は、 患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合 には、 適切な処置を行うこと。 ( 「相互作用」 の項参照) 3. 相互作用 本剤は主として代謝酵素CYP1A1及びCYP1A2により代謝される。 また、 の検討から、 本剤はCYP1A2の阻害作用を有すること が示されている。 ( 「薬物動態」 の項参照) 併用注意(次の薬剤との併用に注意すること) 薬剤名等 臨床症状・措置方法 血小板凝集抑制作用 これらの薬剤との併 を有する薬剤 (アスピ 用により、出血の危 リン、 クロピドグレル 険性が増大するおそ 等) 、抗凝固剤 (ワル れがある。 ファリン等) 、血栓溶 解剤 (ウロキナーゼ、 アルテプラーゼ等) cAMP PDE Ⅲ阻害 作 用を有する薬 剤 (ミルリノン、オルプ リノン、 シロスタゾー ル、 イブジラスト等) これらの 薬 剤との 併用により、変力作 用及び変時作用が 増 強するおそれが ある。 機序・危険因子 本剤は血小板凝集抑 制作用を有するため、 これらの薬剤と併用 すると出血を助長す るおそれがある。 本剤及び本剤の活 性代謝物はcAMP PDE Ⅲ阻害作用を有 する。 QT間隔延長を起こ QT間隔延長を起こ 本剤及びこれらの薬 すことが知られてい す又は悪化させるお 剤はいずれもQT間 隔を延長させるおそ る薬 剤 (イミプラミ それがある。 れがあり、併用によ ン、ピモジド等)、抗 り作用が増強する可 不整脈薬(キニジン、 能性がある。 プロカインアミド、 ジ ソピラミド等) 頻度 種類 神経系障害 10%以上 10%未満 頻度不明 不眠 感 覚 鈍 麻 、 浮動性めまい、 うつ病、 錯乱、 神 錯 感 覚 、知 症、 口内乾燥、 傾 覚 過 敏 、健 経過敏、 眠、協調運動異常、 忘 構語障害、 片頭痛 頭痛 眼障害 視覚異常、 複視 耳および迷路障 害 耳鳴 心臓障害 高 血 圧 、起 不整脈、失神、血管 立性低血圧 拡張 呼吸器、胸郭お 呼吸困難 よび縦隔障害 肺 炎 、気 管 肺高血圧症、 肺浸潤 支炎、 胸水 胃腸障害 下痢 胃炎、 嘔吐、 膵炎、鼓腸、消化不 便秘、 悪心、 良、食欲不振、胃腸 障害、 大腸炎 腹痛 肝胆道系障害 肝酵素上昇 肝機能異常 肝炎 皮膚および皮下 組織障害 色素沈着障 脱毛症、そう痒症、 害、 発疹 皮膚乾燥 筋骨格系および 結合組織障害 筋 肉 痛 、関 背部痛 節痛 腎および尿路障 害 腎不全、 尿細管間質 性腎炎、 インポテン ス、 頻尿 イン 一 般・全 身 障 害 末 梢 性 浮 発 熱 、倦 怠 脱力感、疼痛、 疲労 感、 胸痛、 浮 フルエンザ様症状 および投与部位 腫、 腫、 悪寒、 無 の状態 力症 臨床検査 血 中クレア チニン増加 4.副作用 本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験において、 53例 5.高齢者への投与 中49例 (92.5% ) に副作 用が 認められた。主な副作 用は、貧 血 一般に高齢者では、 生理機能が低下していることが多いので、 患者の (49.1%) 、 頭痛 (43.4%) 、 動悸 (34.0%) 、 下痢 (22.6%) 及び末梢性 状態を観察しながら慎重に投与すること。 浮腫 (22.6%) であった。 (承認時) 6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与 副作用の頻度については、 本態性血小板血症患者を対象とした国内 (1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益 臨床試験の結果に基づき算出した。 なお、 この臨床試験以外から報 性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 ま 告された副作用については、 頻度不明とした。 た、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるよう (1)重大な副作用 に指導すること。 [ 妊娠中の投与に関する安全性は確立してい 1)心障害:動悸 (34.0%) 、心嚢液貯留 (3.8%) 、頻脈 (3.8%) 、心 ない。ラットを用いた実験において、 ヒトにおける1mg、1日2回 拡大 (1.9%) 、 プリンツメタル狭心症 (1.9%) 、 上室性期外収縮 投与後のAUC曝露量の約781倍の曝露により妊娠早期にお (1.9%) 、心室性期外収縮 (1.9%) 、 うっ血性心不全 (頻度不 ける着床阻害、約1,050倍の曝露によりラット胎児の体重減少 明) 、 心房細動 (頻度不明) 、 上室性頻脈 (頻度不明) 、心筋梗塞 と骨化遅延が報告されている。 また、妊娠及び授乳期ラットに、 (頻度不明) 、心筋症 (頻度不明) 、狭心症 (頻度不明) 等があら ヒトにおける1mg、 1日2回投与後のAUC曝露量の約624倍の われることがあるので、 患者の状態を十分に観察し、 異常が認 曝露により、分娩の遅延又は阻害、出生児の死亡率増加が認 められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処 められている] 置を行うこと。 (2)授乳中の婦人には、 授乳を中止させること。 [動物実験 (ラット) にお 2)QT間隔延長 (3.8%) 、 心室性不整脈 (Torsade de pointesを いて、 乳汁中移行が報告されている] 含む) (頻度不明) :QT間隔延長、 心室性不整脈 (Torsade de 7. 小児等への投与 pointes を含む) があらわれることがあるので、 患者の状態を十 低出生体重児、 新生児、 乳児、 幼児又は小児に対する安全性は確立し 分に観察し、 異常が認められた場合には、 減量、 休薬又は投与 ていない。 [国内における使用経験がない] 中止などの適切な処置を行うこと。 8.過量投与 3)間質性肺疾患 (1.9%) :間質性肺疾患があらわれることがある 症状・徴候:本剤の過量投与により、 血圧低下、 洞性頻脈、 嘔吐が報告 ので、 患者の状態を十分に観察し、 異常が認められた場合には、 されている。 投与を中止し、 適切な処置を行うこと。 処置:特異的な解毒剤はない。異常が認められた場合には投与を中止 4)出血:鼻出血 (9.4%) 、 歯肉出血 (7.5%) 、 皮下出血 (3.8%) 、 メレ し、 適切な処置を行うこと。 ナ (1.9%) 、 網膜出血 (1.9%) 、 紫斑 (1.9%) 、 喀血 (1.9%) 、 胃腸 9.適用上の注意 出血 (頻度不明) 、 脳出血 (頻度不明) 等の出血があらわれること 薬剤交付時 があるので、 患者の状態を十分に観察し、 異常が認められた場 PTP包装の薬剤は、 PTPシートから取り出して服用するよう指導する 合には、 投与を中止し、 適切な処置を行うこと。 こと。 [PTPシートの誤飲により、 硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、 更 5)血栓塞栓症:脳梗塞 (3.8%) 等の血栓塞栓症があらわれること には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報 があるので、 患者の状態を十分に観察し、 異常が認められた場 告されている] 合には、 適切な処置を行うこと。 10.その他の注意 6)貧血 (49.1%) 、 血小板減少 (5.7%) 、 白血球減少 (3.8%) 、 ヘモ ラットを用いた2年間のがん原性試験で、 30mg/kg/日 (ヒトにおける グロビン減少 (1.9%) 、 リンパ球減少 (1.9%) 、好中球減少 1mg、 1日2回投与後のAUC曝露量の約223倍) の投与を受けた雌 (1.9%) :貧血、 血小板減少、 白血球減少、 ヘモグロビン減少、 リ で子宮腺癌の発生率増加がみられた。3mg/kg/日以上 (ヒトにおけ ンパ球減少、 好中球減少があらわれることがあるので、 定期的 る1mg、 1日2回投与後のAUC曝露量の約14倍以上) の投与を受け に血液検査 (血球数算定等) を実施するなど観察を十分に行い、 た雄及び、 10mg/kg/日以上 (ヒトにおける1mg、 1日2回投与後の 異常が認められた場合には、 減量、 休薬又は投与中止などの適 AUC曝露量の約24倍以上) の投与を受けた雌で、 副腎髄質褐色細 切な処置を行うこと。 胞腫の発生率増加がみられた。 (2)その他の副作用 アナグレリドの遺伝毒性試験では、 変異原性又は染色体異常誘発性 の作用は認められなかった。 頻度 10%以上 10%未満 頻度不明 種類 血液およびリン パ系障害 代謝および栄養 障害 汎血球減少症 包装 アグリリンカプセル0.5mg : 100カプセル (10カプセル×10) 体重減少 体重増加 製造販売元 HA-1503-03 2024年 9 月 再審査期間満了年月 貯法:室温保存 使用期限:2年 (外箱に表示) 劇薬 処方箋医薬品注) 注)注意 ‒ 医師等の処方箋により使用すること 【警告】 本剤は、 緊急時に十分対応できる医療施設におい て、 造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経 験を持つ医師のもとで、 本剤の使用が適切と判断さ れる症例についてのみ投与すること。 また、 治療開始 に先立ち、 患者又はその家族に有効性及び危険性を 十分に説明し、 同意を得てから投与を開始すること。 2014年 9 月 *薬価収載年月 AGRYLIN Capsules 0.5mg 承認番号 アナグレリド塩酸塩水和物カプセル 承認年月 874299 東 京 都 新 宿 区 北 新 宿 2 - 2 1 - 1 新 宿フロントタワー *2014年11月改訂 (第3版)
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