- 医薬品の適正使用に欠かせない情報です

- 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。 必ず御覧下さい。-
「使用上の注意」改訂のご案内
2015年5月
腹膜透析液
テルモ株式会社
平素より弊社製品につきましては格別のお引立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、弊社医療用医薬品『ニコぺリック腹膜透析液』の添付文書を自主改訂いたしましたので、
ご案内申し上げます。
今後のご使用に際しましては、新しい添付文書をご参照くださいますよう、お願い申し上げます。
【改訂内容】 (
:追加・変更箇所,
:削除箇所 )
改訂後
改訂前
2.重要な基本的注意
2.重要な基本的注意
(6)長期の腹膜透析実施において被嚢性腹膜硬化症(EPS)を合
(6)長期の腹膜透析実施において硬化性被嚢性腹膜炎(SEP)を
併することがあるので,
発症が疑われたら直ちにCAPDを中
合併することがあるので,発症が疑われたら直ちにCAPD
止し,血液透析に変更すること.(以下,現行どおりのた
を中止し,血液透析に変更すること. 発症後は,経静脈的
め省略)
高カロリー輸液を主体とした栄養補給を行い,腸管の安静
を保つ.嘔吐がある場合は胃チューブにより胃液を持続吸
引する.本症は必ずイレウス症状を伴うが,診断には次の
臨床症状,血液検査所見及び画像診断が参考になる.
臨床症状:低栄養,るいそう,下痢,便秘,微熱,血性排
液,局所性又はびまん性の腹水貯留,腸管ぜん
動音低下,腹部における塊状物触知,除水能の
低下,腹膜透過性の亢進
血液検査所見:末梢白血球数の増加,CRP陽性,低アルブ
ミン血症,エリスロポエチン抵抗性貧血,
高エンドトキシン血症
画像診断:X線検査,超音波検査,CT検査
(8)本剤を投与されている患者の血糖値の測定には,イコデキ
ストリンやマルトースの影響を受ける旨添付文書に記載
されている血糖測定用試薬及び測定器は使用しないこと.
〔偽高値を示すことがあり,インスリン投与が必要な患者
においては,インスリンの過量投与につながり低血糖を来
すおそれがある.(「6.臨床検査結果に及ぼす影響 (2) 」
の項参照)〕
【改訂内容(つづき)】 (
:追加・変更箇所 )
改訂後
改訂前
3.副作用
3.副作用
(1) 重大な副作用 (頻度不明)
(1) 重大な副作用 (頻度不明)
1) 心・血管障害:急激な脱水による循環血液量減少,低血圧,
心・血管障害:急激な脱水による循環血液量減少,低血圧,
ショック等があらわれることがあるので,このような場合に
ショック等があらわれることがあるので,このような場合に
は本剤の投与を中止し,輸血,生理食塩液,昇圧剤の投与等
は本剤の投与を中止し,輸血,生理食塩液,昇圧剤の投与等
適切な処置を行うこと.
適切な処置を行うこと.
2) 被嚢性腹膜硬化症(EPS):被嚢性腹膜硬化症(EPS)があら
われるおそれがあるので,観察を十分に行い,異常が認
められた場合には適切な処置を行うこと.(「2.重要
な基本的注意 (6) 」の項参照)
(2) その他の副作用
精神神経系
消化器
循環器
呼吸器
血液
内分泌系
皮膚
肝臓
腎臓
代謝・栄養
その他
(2) その他の副作用
頻度不明
筋痙攣,浮動性めまい,錯感覚,味覚消
失,頭痛,構語障害,運動過多,不安,
神経過敏,思考異常
口内乾燥,腹痛,口渇,腹膜炎,血性排
液,下痢,消化不良,悪心,嘔吐,便
秘,胃腸障害,鼓腸,腹部膨満,胃炎,
腸閉塞,胃潰瘍
頻脈,心臓血管疾患,低血圧,高血圧
肺水腫,呼吸困難,肺障害,咳嗽増悪,
しゃっくり
貧血,白血球増加症,好酸球増加症
副甲状腺障害
発疹,皮膚障害,皮膚乾燥,皮膚潰瘍,
湿疹,そう痒症,剥脱性皮膚炎,爪の障
害,乾癬,水疱性皮膚炎,顔面浮腫
AST上昇,ALT上昇,ALP上昇
腎臓痛,尿量減少
低ナトリウム血症,低クロール血症,低
カリウム血症,低マグネシウム血症,低
蛋白血症,高血糖,食欲不振,脱水,循
環血液量減少,循環血液量増加,低血
糖症
筋痛,頚部痛,耳鳴,無力症,胸痛,疼
痛,浮腫,末梢性浮腫,倦怠感,発熱,
せつ,感染,損傷,カテーテル機能不
全,β2ミクログロブリン増加,血液浸透
圧上昇,体重減少,体重増加
皮膚及び皮下組
織障害
筋骨格系及び結
合組織障害
神経系障害
耳及び迷路障害
精神障害
胃腸障害
内分泌障害
心臓障害
血管障害
呼吸器,胸郭及
び縦郭障害
血液及びリンパ
系障害
腎及び尿路障害
全身障害及び投
与局所様態
代謝及び栄養障
害
感染症及び寄生
虫症
障害,中毒及び
処置合併症
臨床検査
頻度不明
発疹,皮膚障害,皮膚乾燥,皮膚潰瘍,
湿疹,そう痒症,剥脱性皮膚炎,爪の障
害,乾癬,水疱性皮膚炎,顔面浮腫
筋痙攣, 筋痛,頚部痛
浮動性めまい,錯感覚,味覚消失,頭
痛,構語障害,運動過多
耳鳴
不安,神経過敏,思考異常
口内乾燥,腹痛,腹膜炎,下痢,消化不
良,悪心,嘔吐,便秘,胃腸障害,鼓
腸,腹部膨満,胃炎,腸閉塞,胃潰瘍
副甲状腺障害
肺水腫,頻脈,心臓血管疾患
低血圧,高血圧
呼吸困難,肺障害,咳嗽増悪,しゃっくり
貧血,白血球増加症,好酸球増加症
腎臓痛
無力症,胸痛,疼痛,浮腫,末梢性浮
腫,倦怠感,口渇,血性排液,発熱
低ナトリウム血症,低クロール血症,低
マグネシウム血症,低蛋白血症,高血
糖,食欲不振,脱水,循環血液量減少,
循環血液量増加,低血糖症,低カリウム
血症
せつ,感染
損傷,カテーテル機能不全
アスパラギン酸アミノトランスフェラ-ゼ
増加,アラニン・アミノトランスフェラ-ゼ
増加,血中アルカリフォスファタ-ゼ増
加,β2ミクログロブリン増加,血液浸透
圧上昇,体重減少,体重増加,尿量減少
【改訂内容(つづき)】 (
:追加・変更箇所,
:削除箇所 )
6.臨床検査結果に及ぼす影響
6.臨床検査結果に及ぼす影響
(2)グルコース脱水素酵素(GDH)法を用いた血糖測定法ではマル
(2)グルコース脱水素酵素(GDH)法を用いた血糖測定法ではマル
トースや本剤に含まれるイコデキストリン代謝物が測定結果
トースや本剤に含まれるイコデキストリン代謝物が測定結果
に影響を与え,実際の血糖値よりも高値を示す場合があるこ
に影響を与え,実際の血糖値よりも高値を示す場合があるこ
とが報告されているため,血糖測定用試薬及び測定器の血糖
とが報告されている.インスリン投与が必要な患者において
測定値に対する影響について,事前に血糖測定用試薬及び測
は,インスリンの過量投与につながり低血糖を来すおそれが
定器の製造販売業者から情報を入手すること.なお,交差反応
あるので, 本剤を投与されている患者の血糖値の測定には,
はグルコース脱水素酵素(GDH)法の中でも GDH-PQQ 法(補酵素
イコデキストリンやマルトースの影響を受ける旨の記載があ
としてピロロキノリンキノンを使用した方法)で報告されて
る血糖測定用試薬及び測定器は使用しないこと.なお,交差
いる.
反応はグルコース脱水素酵素(GDH)法の中でも GDH-PQQ 法(補
酵素としてピロロキノリンキノンを使用した方法)で報告さ
れている.
【改訂理由:自主改訂】
<用語変更>
硬化性被嚢性腹膜炎(sclerosing encapsulating peritonitis:SEP)については、形態学的変
化をより正しく表しているのは、被嚢性腹膜硬化症(encapsulating peritoneal sclerosis:EPS)
であると報告され 1)、日本透析医学会透析医学用語集 2)においても用語整備が行われているため、
記載を変更いたしました。
1) Kawaguchi Y. et al:Perit Dial Int. 2000;20(Suppl 4):S43-55.
2) 透析会誌.2007;40(12):957-1023.
<重大な副作用:被嚢性腹膜硬化症(EPS)の追記>
先発品の Company Core Date Sheet(CCDS:企業中核データシート)改訂に伴い、本剤も追記い
たしました。
<その他の副作用:器官分類変更>
先発品の器官分類変更に伴い、本剤も分類を変更いたしました。記載している副作用の変更はあり
ません。
<血糖測定法に関する注意喚起>
グルコース脱水素酵素(GDH)法を用いた血糖測定法ではマルトースや本剤に含まれるイコデキ
ストリン代謝物が測定結果に影響を与え、実際の血糖値よりも高値を示す場合があることが報告
されております。そこで注意喚起を徹底するために「6.臨床検査結果に及ぼす影響 (2)」に
記載しておりました事項を「2.重要な基本的注意(8)」移項いたしました。
なお、本変更に伴い「6.臨床検査結果に及ぼす影響 (2)」については、本剤を使用する前
に、血糖測定用試薬及び測定器の製造販売業者から情報を入手する旨の記載に変更いたしました。
今般の改訂内容につきましては、日本製薬団体連合会発行「DRUG SAFTY UPDATE No.239(2015 年 5 月)」に掲載されます。
流通在庫の関係から、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでに若干の日数が必要ですので、すでにお手元にある製
品のご使用に際しては、ここにご案内致します改訂内容をご参照いただきますようお願い申し上げます。
ニコぺリックはテルモ株式会社の登録商標です。
Ⓒテルモ株式会社
2015 年 5 月