科目名 連続体力学

科目名
連続体力学
英文科目名
Continuum Mechanics
担当教員
非常勤講師 松本敏郎
開講学期
前期
単位数
2
メール
授業の目的・方針
従来から、分野ごとに個別の授業として講義されている材料力学、振動学、流体力学、熱および物質移動などの学理は、力学的には
すべての共通の基礎の上に構成されている。すなわち、物質を原子・分子レベルの構造や挙動を直接考慮せず、均一な連続体とみな
せば、その変形、運動、流動、輸送等はニュートン力学を基礎とした共通の巨視的視野の下で統一的に記述し、解析することができ
る。本講義では、これらの多様な分野の問題を共通の力学的基礎の上で、統一的に解析する手法である連続体力学の基礎を学修する
ことを目的とする。
授業の達成目標(この授業科目終了時において達成すべき重要な目標)
① 支配方程式の定式化に際して必要となる数学的基礎の学修
② 連続体力学に対して共通して適用される力学的基本法則の定式化過程の学修
③ ②の基本法則から普遍的基礎方程式の導出過程の学修
④ 固体力学、流体力学、熱および物質移動との関連性を学修
成績評価の方法〔評価対象となる授業の達成目標〕
定期試験 60%〔①∼④〕
レポート 40%〔①∼④〕
授業時間外の学習〔準備学習等〕および学習上の注意事項
授業前の十分な予習、授業後の十分な復習に努めること。
本講義では、教科書の内容を逐一説明する授業を行うのではない。受講者は、シラバスを参考にして、事前の配付資料・参考書など
で授業内容に関する十分な予習をした上で授業に臨むこと。また、授業後は講義内容の復習を怠らないこと。
教科書
連続体力学の英文の教科書のコピーおよびプリントを配布する。
参考書
(1)Y.C.Fung 著、大橋義夫、村上澄男、神谷紀生訳「連続体の力学(改訂版)
」
(培風館)1998 年 ISBN 4-563-03167-4
(2)中村喜代次、森 教安著「連続体力学の基礎」
(コロナ社)1998 年 ISBN 978-4-339-04340-2
その他、必要に応じて適宜紹介する。
履修条件
学部における物理学、数学等の基礎科目および「ベクトル解析」を履修していること。また、学部の材料力学、流体力学、伝熱工学
等に関連する専門科目も履修していることが望ましい。
授業計画
回
テーマ
内容
範囲(章、ページ番号)
1
ベクトルとテンソル(1)
連続体力学の考え方、ベクトル・テンソルと表記法
配付資料(p.39∼p.49)
2
ベクトルとテンソル(2)
ベクトル・テンソルと座標系
配付資料(p.49∼p.63)
3
応力(1)
応力の考え方、応力テンソルと応力ベクトル
配付資料(p.64∼p.68)
4
応力(2)
Cauchy の公式、平衡方程式、座標変換と応力成分
配付資料(p.69∼p.87)
5
応力(3)
6
応力(4)
7
変形の解析(1)
変形、ひずみ、ひずみ成分、微小ひずみ
配付資料(p.112∼p.121)
8
変形の解析(2)
微小回転、円柱座標系における微小ひずみ
配付資料(p.121∼p.144)
9
速度場と適合条件式
速度場、ひずみ成分の適合条件
配付資料(p.145∼p.153)
10
構成方程式(1)
Newton 流体、Hooke の法則、熱弾性体、等方性
配付資料(p.154∼p.180)
11
構成方程式(2)
12
積分定理と場の方程式
13
保存則と支配方程式
主応力、平面応力、主方向、Mohr の円、応力の境界条
件
主応力、せん断応力、偏差応力テンソル、テンソルの
不変量、主軸
流体と固体の力学的性質、流体、粘性、塑性、非線型
弾性、粘弾性、粘塑性
Gauss の定理、Reynolds の輸送定理、連続の式、運動
方程式,モーメントのつりあい
エネルギのつりあい、円柱座標系における運動方程式
と連続の方程式
流体力学、熱および物質移動の
エネルギ方程式、熱伝導方程式、Navier-Stokes の方程
基礎
式、境界条件、Reynolds 数、層流、境界層
15
弾性波動問題
運動方程式、Helmholtz 分解、定常振動問題
16
定期試験
14
配付資料(p.88∼p.94)
配付資料(p.94∼p.111)
配付資料(p.181∼p.208)
配付資料(p.209∼p.220)
配付資料(p.221∼p.230)
配付資料(p.231∼p.247)
配付資料
授業オフィスアワー(曜日・時間帯・場所等)
非常勤のためオフィスアワーは設けないが、メール([email protected])での質問等は常時受け付ける。