SIDS in HPV programme & CCAP 初期評価プロファイル(SIAP) グルタルアルデヒド 物質名 :Glutaraldehyde 構造式 :C5H8O2 CAS No. :111-30-8 O/W 分配係数 logPow = -0.01 総合評価 勧告 グルタルアルデヒドは多数の職場でヒトへのリスクの可能性を示すので,本物質を使用する際には効果的 なリスク削減手段が不可欠である。グルタルアルデヒドはほとんどの場合,環境へのリスクの可能性が低い が,水圏で希釈が不充分な場合には,更なるリスク管理が必要だろう。 試験,ばく露分析,詳細なアセスメントを優先的に実施する必要は現在のところ無い。 勧告の根拠の概要 グルタルアルデヒドの主な健康影響は皮膚・眼・気道の刺激,皮膚の感作,職業性喘息である。ばく露デ ータから,いくつかの状況、特に医療産業(消毒),X 線フィルムの処理,動物医療産業(スプレーの使用) では,ばく露を最小化するために換気のような管理手段を実施していない場合,健康上の懸念が生じる可能 性が示される。 ばく露が低レベルで間歇的であることから,グルタルアルデヒドの産業的使用による公衆衛生リスクは最 小限である。化粧品へのグルタルアルデヒドの使用では,広範囲の使用の安全マージンが>400 であること から懸念は低い。 グルタルアルデヒドは親水性であり,生分解され,生物蓄積しない。陸圏への明らかなリスクは無い。ほ とんどの場合,水環境へのリスクは低いが,ある場合たとえば製紙工場の排水や干ばつの際には水生生物と くに藻類へのリスクがあるだろう。 今後の研究が勧告された場合,その性質の概要 今後の試験,ばく露分析,詳細なアセスメントは勧告されない。しかしながらいくつかの産業ではヒトの 健康へのリスクの可能性があることから,効果的なリスク削減手段に関する手引書を作るように勧告する。 [著作権および免責事項について] [著作権] 本資料の著作権は弊センターに帰属します。引用、転載、要約、複写(電子媒体への複写を含む)は著作権の侵害となりますので御注意下さい。 [免責事項] 本資料に掲載されている情報については、万全を期しておりますが、利用者が本情報を用いて行う一切の行為について、弊センターは何ら責任を 負うものではありません。また、いかなる場合でも弊センターは、利用者が本情報を利用して被った被害、損失について、何ら責任を負いません。 1 一般社団法人 日本化学物質安全・情報センター
© Copyright 2024 ExpyDoc